心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2006年07月04日(火) BBの集い雑感(その2)

ステップは理論ではなく「やり方」です。本(ビッグブック)は理論を学ぶ本ではなく、その通りやってみればいいハウ・ツー本です。僕もそうでしたが、AAの本に書かれたことは、60年前のアメリカの白人中年男性キリスト教徒が体験した「実例のひとつ」に過ぎなくて、それをそのまま自分に適用するには無理がある。現代の日本に生きる自分は「自分なりのハウ・ツー」を見つけなければならないと思ってしまったわけです。
だから気に入った所、気に入らない所ができてしまい、好きなものばかり食べているから栄養が偏って具合が悪くなったのでしょう。
自分なりのやり方なんてものは、ハウ・ツー本の中身をひととおりこなした後で、付け加えていけばいいもんだと思います。

でも、たいていのアルコホーリクは「言われたとおりにやること」が最も苦手で、自分が自分の主人でなくなることに不安を覚えるのは、よく分かります。

僕は自分のやり方を見つけようとずいぶん時間を使いました。僕が幸運だったことは、その間もAAミーティングに出続けることができたことでしょう。でも、そのような幸運が誰にでも訪れる訳でははないし、できないのは自己責任で片づけられる問題ではないと思います。「このメッセージをアルコホーリクに伝え」の<このメッセージ>とは、(それが不要だとは思いませんが)AAミーティングに通ったりイベントに行ったりすることでなく、霊的な目覚めのことを示しているのは間違いありません。でも僕はずっとそのことを否定してきました。
信心深い年寄り連中のほうが正しかったと認めることは、好んで出来ることではありませんし、それを自分より若い頭の柔らかい連中に教えられたことで、もっとプライドが傷つけられましたが、意地を張るのを止めた方が楽に生きていけるというものです。

originality の追求(自分なり)を否定するわけにもいきませんが、original(原型)の追求のほうが楽でありました。

なんだかんだ言っても、僕はこの1泊2日はまだ2回目です。得たものは貴重ですが多くはありませんし、「実はそうだったんだ」という気づきも、日々の生活の中で泡沫のように消えていくでしょう。その部分を定期的にリフレッシュしていきたいですね。

青年の家みたいなところだったので、夜11時消灯でした。でも廊下で1時までひそひそやってました。朝早い人々は、外で早朝ミーティングをやったようですし、それはひょっとしたら海岸でやったのかもしれませんが、当然僕はぐっすり寝ていました。

(この項お終い)


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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