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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2006年06月20日(火) お詫び まず文頭に書かないと行けませんが、JSOからCOへの書籍の卸価格は6割ではなく8割だそうであります。訂正してお詫びします。
さて、昨今は企業からの個人情報の流出というニュースが多くなっています。その背景は、ひとつは個人情報保護法の存在が挙げられるでしょう。もうひとつは、WinnyだとかShareだとかのファイル共有ソフトを使って行われる音楽やマンガや映画の違法コピーに対する憎しみがあるのでしょう。
今やWinnyのノード数も50万を超えたそうです。それだけのユーザーが、ほぼ間違いなく、CDだとかDVDだとかテレビの録画だとかマンガのコピーしたものを、交換しあっているわけです。やっている人間に言わせればいろんな理屈とか言い訳があるのでしょうが、確かにそれは違法行為であります。
逆に言えば50万人の人間をして、あえて違法行為に走らせるだけの魅力が、Winnyにはあるというわけです。僕に言わせれば、たとえば今週発売の少年ジャンプが無料で読めるからとか、今週発売のCDがタダで聞けるから、という理由でWinnyを何時間も走らせるのはばからしいです。そんな手間をかけるぐらいならコンビニで買うか、レンタルで借りてきたほうが楽です。
そもそもWinnyでコンテンツを手に入れている人間には、(手間はかけられても)金を出す気はないのでしょう。なぜそうなのかと言えば、世の中にはつまらないもの、面白くないものに値段が付いていることが大変に多く、金を出して買ってきたのに、とても悔しい思いをすることが多いからではないか、と僕は思うのであります。
Winnyをやっている人たちも、違法行為がしたくてやってる訳じゃないでしょう。彼らはコンテンツに興味は持っている「潜在的な需要家」です。お手軽で、安価な手段で、合法に彼らにコンテンツを届ければ、そこにはまったく新しい商売が生まれる可能性があるのです。
泥棒を客に変えることができるわけですが、そういうことは考えないのが日本人でしょうか。
お隣韓国では、違法な音楽のコピーがまかり通っていました。でもそれはやっぱり違法だし、著作者にお金も入りません。そこで安価で合法な音楽配信を始めました。日本にあてはめると「月々500円で着うたフルが何曲でも取り放題」ぐらい。おかげで違法なコピーはずっと減りました。安すぎるという話もありますが、理性的だと思いますね。
さて、会社のパソコンでWinnyやShareを走らせるのは「馬鹿」であります。じゃあ、なぜWinny経由で会社の情報が流出するかと言えば、それは仕事を自宅に持って帰って、個人のパソコンで仕事をしているからでしょう。そこでWinnyを走らせていて、ある日ワームを踏んでしまう。
各企業とも、個人情報をファイル交換で流出させた担当者を「厳重に処罰しました」とかいう「お詫び」を発表していますが、そもそも「自宅に仕事を持って帰らねばならないのは労働環境が劣悪な証拠」であり、厳重に処罰すべきは担当者じゃなくて経営者じゃないの? という気がするのであります。たまたま社員の中にクズが混じってました、というような顔をしてすませていいものかどうか。
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