ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」
たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2006年05月29日(月) 女も辛いけど、男も辛いのよ DVDプレーヤーの中には、サンドラ・ブロック主演の「28DAYS」が入っているのですが、ゆっくり見ている暇がありません。うつで辛くて寝ていないときには、そのぶん遅れた仕事に追いまくられています。
帰ってくると、子供も妻も寝ています。今朝は僕が遅く起きたので、子供達はもう学校に行った後でした。というわけで、まったく会話をしていません。
これが、子供がまだ寝ているうちに仕事に行き、帰ってくるともう寝ているという日々が続くと、さすがに精神的に滅入って「俺は何をやっているんだろう」という気分になりますが、朝遅いぶんだけ多少楽であります。
マット・スカダーの『一ドル銀貨の遺言』もちっとも読み進みません。
映画の登場人物が酒を飲んでいても、小説の主人公が酒を飲んでも、さすがに自分が酒を飲みたいとは思わなくなりました。
でも、最初の頃は違いました。当時、池波正太郎の鬼兵犯禍町鬼平犯科帳を呼んでいたのですが、鬼平が実に良く酒を飲むのですな。なにか人と話があると元密偵のやっている鶏料理屋なんかに入って、昼だろうが夜だろうが飲んじゃっているわけであります。用がなくても一杯やって暇つぶししているのです。鬼平ってつくづく幸せなやつだなぁと、うらやましくなって、自分も飲みたくなるのでありました。おかげで20巻ちょっと先までしか読んでいません。
年月は酒を人から遠ざけるのでしょう。それはAAのプログラムうんぬんではなく、ともかく飲まないでいれば、酒とは縁遠くなるものだと思います。
しかしながら安全圏に逃げ込んだつもりでいても、また一杯飲んでしまえば、心がどうであろうと、体が次の酒を要求する圧倒的な飲酒欲求に捕まることも確かなのでしょう。
酒を求めなくなっても、酔いを求めなくなるわけではない、というのが病気の本質だと思っています。
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