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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2006年05月27日(土) 素晴らしき恵み ツタヤでCDレンタルが半額だったので、4枚借りて、返しに行った時に5枚借りてであります。
最初は、中島みゆきのデビュー盤、松任谷由実のバラードだけ集めた2枚組、それから子供のリクエストでテニスの王子様のDVDでありました。次に借りたのは、中島みゆきの「寒水魚」・・これはタイトルが鹹水魚のもじりであることを知るのであります。それから一青窈のデビュー盤。矢野顕子のベスト盤。それと本田美奈子の「アメージング・グレース」であります。
ここは「アメージング・グレース」について語らねばなりますまい。
断酒会には歌があるそうですが、AAには歌がなく、集まっても皆で斉唱することはありません。が、国際コンベンションでは決まって歌われる曲があって、それが Amazing Grace だそうです。賛美歌集に入っている曲(「おどろくばかりの」)でもあり、ゴスペルの名曲でもあります。まあ、宗教色が強い曲であるのは確かですが。
僕は最初「ガレイ船の船長が作った歌」だと聞いたのですが、実際にはアフリカからアメリカに黒人奴隷を運んだ奴隷運搬船の船長が作った歌であります。
輸送中の黒人奴隷は船倉にすし詰めにされ、鎖でつながれ、最低限の水と食料だけで大西洋を渡り、途中で弱ってくると病気が広まらないようにどんどん海に捨てるという「家畜以下」の扱いだったわけです。作詞者のジョン・ニュートンは成人して船乗りになり、さまざな船を渡り歩くうちに、奴隷貿易にたずさわるようになり、彼もまた当然のように奴隷を虐げていたのであります。。
が、ある時彼の船が嵐に遭って沈みそうになります。形ばかりのキリスト教徒だった彼は、この時初めて心の底から神に祈ったのです。その祈りが通じたのかどうか、奇跡的に船は嵐を脱します。
彼は「自分のような罪深きものにも神の恵みが届いた」と感謝し、後年船を下りて牧師になった時に作ったのが、この曲だそうであります。
どのような暗い過去を持ったものにも、必ず救いは与えられるというメッセージを共有するために、この曲がAAで歌われるのでしょうか。
福岡で行われた日本のAA30周年の大会で、この「アメージング・グレース」を歌おう、いやあれは宗教歌だからダメだという議論があったのですが、本質を見誤らないようにしようという結論で、結局歌を流すことになったと聞いています。僕は福岡には行っていないので知りませんが。
実際に聞いてみると、5番まであって結構長いですね。
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