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天竜



 隠し球

いくらなんでもそりゃ無理ですって。入りませんって。

2007年07月12日(木)



 ( ゚o゚)

アジアカップで日本代表が戦っているベトナムも暑そうですが、ウィンブルドンもとっても熱い。いや、ラブい。


優勝してご褒美のチュウ


ぼくたちも負けずに頑張ります!



そりゃ私の顔もこんなんなります。

2007年07月09日(月)



 いらっしゃ〜い



さて、リバプールにスペイン代表FWが移籍してきました。天才ですが、天才ゆえの欠点もたくさんある選手です。しかし髭ラファの指導のもと欠点をひとつひとつ克服して、その成長をリバプール、さらにはスペイン代表にもたらして欲しいなと思っとります。

ちなみにシャビのお兄ちゃんも来季はプレミアにチャレンジするためにトライアルを受けているらしい。もし合格したら兄弟対決が実現するかも。ダメだ、楽しみすぎてお腹いたいです。

2007年07月05日(木)



 もったいない

さて、海外サッカー好きはこの季節シーズンオフに入り、頭の中でイルカがスウィッスウィ泳いでいるので面白小ネタのひとつも探せません。
そうだ、そういえば、この前見た動画で、ある博士が睾丸の病気を未然に防ぐための講義を生身のモデルのタマを使い、持ったり握ったり抓んだりしながら延々と喋り続けるというものがあって、博士の熱弁ぶりと、タマを弄られながら無表情で傍らに立つヌードモデルのコントラストがかなり面白かったので皆さんにお見せしたかったのですが、やおい業界においてタマはあまり利用価値がないらしいのでやめておきました。ああもったいない。

2007年07月03日(火)



 Answer

最初は突っ立っているだけのトーテムポールだった君が、今は僕につめよってキスをねだる。年下の恋人は厄介だと忠告したのは、八歳年下の恋人と再婚した母親だった。その忠告に耳を貸さなかった僕も悪いが、勝手に動き出したトーテムポールはもっとタチが悪い。あの夜、いくら男にフラれたからといっても自棄を起こさず、もっと慎重に相手を選ぶべきだった。
僕はそもそも、恋愛経験もろくにないような坊やを相手にするのに相応しい人間ではない。二年前までエスコートをしていたし、プライベートでセックスをする相手もころころ変えていた。十代の頃はクスリに嵌ったこともあるし、アルコールに逃げたこともある。そういった過去を僕は包み隠さずすべて話したけれど、真っ当な君の頭は、それらをリアルにイメージすることができなかったらしい。
「過去は過去だから」
まるでカウンセラーのような笑顔を浮かべそう言った君が、ひどく遠い存在に感じられた。僕だけが薄汚れた現実を生きているような気分だった。

君が顔を寄せ、後ろめたさが残る僕の唇にキスをする。数え切れないほどの男とキスをしてきた僕の唇も、セックスをしてきた体も、ランドリーに行けばコイン数枚で汚れを洗い流せるシャツのように簡単にリセットすることができればいいのだけれど、さすがにそんなわけにはいかないし、僕自身、後悔しているわけではない。誰だっていい生活がしたいし、若いうちは色々な相手と楽しみたいものだ。

君の手が、早々とキスから逃げようとした僕の腕を掴む。まだ真新しい君の指が掴むべきものはもっと他にあるはずだ。そう助言したいけれど、してしまったら彼がその助言に従う可能性を考えて僕は少しだけ怯える。
普段はマイペースで、食べるのも遅いし、スポーツマンのくせに歩くのも遅いし、本を読むのもDVDを選ぶのだって遅くていつも僕をイライラさせる君だけど、僕が逃げ出したいと思うときに限って君は敏感にそれを察し、僕の逃げ道を強引に塞ぐ。
君は僕から手を離さない。
それを当たり前だと思ってしまうことを、僕は恐れてるのかもしれない。
捨てられたときに、痛手を負うのはもうたくさんだ。君の後ろ姿を見送る覚悟をいつだって僕は持っていなくてはならない。離された手を、当たり前だと感じるように。

君が僕の腕を掴んだまま、僕の顔を見つめて言う。
「今、君が考えていることに対する僕の答えは、すべてNOだよ」

あの夜、僕はやはりもっと慎重に相手を選ぶべきだった。
こんなにもやりきれない気持ちを与えられる準備なんて、僕は生涯したことがなかった。
これほどまでに、誰かを愛したいと願ったことも。

2007年07月02日(月)



 Lightning

「俺はフランスのサッカー選手でもないし、ハリウッドのアクションスターでもない」
そんな当たり前のことを言った君が僕を睨みつける。そんなことは百も承知だ。君はヤンキースのファンだし、街を歩けば人々が振り返るようなセレブリティでもない。なんたって僕の恋人なんだから、君のことは君以上に僕の方が知っている。寝相が悪いことも、お尻にホクロがあることも、高所恐怖症だってことも。
「気にすることなんてないよ。君の人間的魅力はそんなことくらいじゃ少しも変わらないんだから」
「気にするなって? 簡単に言うなよ。君にとってはしょせん他人事かもしれないけれど、俺にとっちゃ人生における一大事だ」
「Hey、今の言葉は撤回しろよ。僕にとって君は六年前から他人じゃない」
「…ああ、ごめん、そういう意味じゃないんだ」
君はバツが悪そうに頭を掻いた。僕は苦笑する。君のそういうところが、僕は好きでたまらない。だから、君が問題にしているそれは僕にとってはとても些細なことで、君が苦悩する理由さえわからない。
僕たちはもう若さゆえの過ちを振り返り、笑いながら酒が飲めるくらい大人になったし、昔のように勢いに任せて無茶をすることもなくなった。いいことじゃないか。時間の流れは止められない。でも、僕たちはそれを楽しむ手段を知っている。君の言っているそれは、年齢を重ねるうえでのほんの小さなリスクに過ぎない。
「そんなに気になるならスキンヘッドにしたらいいんじゃない? 案外似合うと思うよ」僕の提案に、君は眉を八の字に下げる。
「それで頭に赤いハンカチーフを巻いて、ツバの真っ直ぐなキャップをかぶって、だぶだぶの服を着るのかい?」
「もう、真剣に相談に乗ってあげようとすればすぐそれだ」僕は小さくため息を吐く。君は知らないだろうけど、僕だって君と一緒にマジョルカ島に行ったとき調子にのって肌を焼き過ぎたせいで背中にそばかすがたくさんできたし、君が出張している間にマスターベーションをしようとして勃たなかったことだってある。ただ、いちいち口に出さないだけで、僕だって君と同じような経験はいくらだってしているのだ。
「君は大げさすぎるんだよ。僕は出会ったころの君より今の君の方が何倍も素敵だと思ってる。君はどう思う? 肌のハリも、髪の艶も、性欲も薄くなった僕は六年前の僕に劣ってるかい?」
「そんなことあるわけないだろ」即答した君に、僕はほんの少し安堵する。YESと言われたら、僕はこのまま荷物をまとめて家出をしなきゃならない。
「だからつまりそういうことだろう。君が将来、君のパパのように真ん丸いゆで卵のような頭になったって、僕の君への愛情は変わらないし、外見なんてその人の一部分でしかないよ。それだけのために悲しんだり絶望したりするなんて馬鹿げてる。僕は別に君の毛髪に惚れたわけじゃないんだし」
「でも、君はハゲてない」
「しつこいよ。君の髪だって一朝一夕でそうなったわけじゃないだろ? どうして今朝に限ってそんなにこだわるんだよ」
「理由があるんだ」君がやけに真面目な顔で言う。どうやら彼がジダンやブルース・ウィルスと肩を並べたくないのには理由があるらしい。
「年下のボーイフレンドができたなんて言わないでくれよ」僕が牽制すると、君は僕の両頬を手のひらで挟み込み、NO,NOと笑いながら小さく首を振る。「来週の感謝祭、父さんと母さんに今年は俺も君も行けないって言ってきたんだ」
晴天の朝にいきなりカミナリが鳴り響いた。頭ががんがんする。Oh、神様、僕は彼の家族に会うことを許されなくなったらしい。なんてこった。僕は君の毛髪をもっと労わるべきだったのか? それともやっぱり、最近アナルセックスを拒んでいたのが原因なのか? 
「なあ、聞いてくれ。俺には両親や兄妹や祖母や叔父や従兄弟たちがたくさんいて幸せだけど、新しい家族が増えればもっと幸せになれると思うんだ。今年の感謝祭は、君と、君の両親と過ごそう。俺を君の実家に連れて行ってくれないか? ちょっとハゲてるけど、俺は彼らの新しい息子になりたいんだ」
もう一度、ああ神様と僕は呟いた。君は嫌というほど知っているはずだ。僕が両親と絶縁状態にあることを。息子がゲイだという事実を受け入れられない敬虔なカトリック教徒である父や母に、僕の恋人だと名乗ることがどれだけ勇気と覚悟の入ることなのかということも。
「ヤンキースのキャップを被っていけばきっと大丈夫さ」
君がそんな杞憂など微塵も感じさせずに明るく笑って言う。
「…パパはレッドソックスのファンだよ。少なくとも僕が家を出る前はね」
だけど僕は少しだけ、泣いていたかもしれない。

2007年06月28日(木)



 恐るべし体脂肪!

私たちの若かりし頃はビリーではなくシンディ・クロフォードでした。夏に向けて体のラインが気になるわと仰るあなたにお薦めなのは、長編サッカー小説執筆ダイエット。私は「ワンダフルデイズ!」を書いている3ヶ月で5キロくらい落ちました。恐るべし長編!恐るべし不人気!汗だくになりまっせ。

2007年06月26日(火)



 3-way

千載一遇のチャンスだと思ったんだよ、僕にとってはね。現状に格別これといった不満があったわけじゃないし、このままでもいいかなと正直思わなくもなかったんだ。だけどね、一回しかない人生だから、一度くらい無茶をしてもいいかなという気持ちもあったんだ。
いつも行ってるスポーツジムのサウナでね、たまたま近くに座った子がいたんだよ。まだ若いと思うよ、君ら二人と同じくらいかなあ、もっと若かったのかも。怖くて最後まで歳は訊けなかったんだけどね。ちょっとうらやましいなと思うくらい締まった体しててさ、手足は長いし、顔はちっちゃいし、今時の子ってのはなんであんなスタイルがいいんだろうね。食べてるものが違うのかなあ…。まあ、いいや。でね、その子が喋りかけてきたんだよ。「このジム、よく来るんですか?」ってね。それから仕事のこととか、住んでる場所のこととか、そんな他愛もない話をして、これから用事がなければ一緒に飲みに行きましょうってことになって。
おっと、違うってば。その時はまだ他意があったわけじゃないよ。気さくな子だったし、まだ東京に出てきたばっかりで友達があんまりいないって言ってたからさ。
ジムを出てね、近くにある居酒屋に入ったんだ。夜の八時くらいかなあ。そんなに呑んだわけじゃないけど、すごく楽しかったよ。彼もぜんぜん酔っ払ってなかったし、店を出たときも普通ににこにこしてたから。
まあね、確かにこの時点で気付いてはいたんだよ。そもそも、サウナで声を掛けてくる男なんて、八割九割がゲイの子だから。
この後、誘うべきか、ここで別れるべきか悩んだね。悩んだよ、そりゃもうすごく。一線を越えるかどうかって瀬戸際だからさ。あはは、まあね、君みたいに度胸があれば悩む必要もなかったのかもしれないけど。僕、もういい年だったし、付き合ってる女性もいたしね。
でも結局、我慢できなかった。こう、三十年間抑えこんでいた欲望がいっきに爆発しちゃったって感じ。僕のアパートに連れて行ったんだけど、キスしてから最後イクまで、一回目はほとんど覚えてないくらいでさ。恥ずかしいよ、めちゃくちゃ早かったと思うし。それで少し落ち着いて、今度はちゃんとベッドまで行ってしたよ。彼は僕なんかよりずっと慣れてたし、下手糞だったと思うけど文句も言わなかったし、本当にいい子で助かったよ。
それから? ああ、それから彼とはニ、三回会ったかな。でも、僕の方がいろいろ忙しくなってジムに行けなくなったから、それで終わっちゃった。
おいおい、なんだよ、生々しいって言うなよ、君らが訊きたいって言うから話したのに。でも、やっぱり良かったと思うよ、あの時こっちの世界に踏み込んでおいてね。持って生まれた本質ってのは、やっぱりそう簡単には変えられないもんだからさ。

なんかいつもと逆の立場だからちょっと違和感があるね。カメラはやっぱり回してる方がいいな。え、明さんと? あはは、してない、してないよ。お互いにタイプじゃないからね。うーん、一回くらいしてもいいかなと思うけど、まあ、大変だろうね色々と。
そろそろシャワー浴びたいんだけどいい? あ、その前にカメラ返して、はいはい最後はキスで終わらないと、回すよお二人さん。

2007年06月21日(木)



 さよなら恋心

さて、優勝が最終節までもつれたスペインリーグでしたが、結局ここ数試合でミラクルを起こしたマドリーが最後の最後でツキを呼び込んで四年ぶりの王座に返り咲きました。
本当に、お、お、おめ、お、おめで……。

しかしかしかーし!すべて順風満帆に終わるとは思うなかれ。ベッカムのアメリカリーグ移籍の影響が色々と出てきているわけです。


(契約前)

「アハハ、もうやめてくださいよベッカム先輩!」


(契約後)

「もう、やめてくださいよベッカム先輩…」


色男のサガですな。

2007年06月18日(月)



 Darling

僕の恋人はとても綺麗で、頭が良くて、キスがうまくて、たくさんの言葉を知っていて、リアリストで、母親を大切にしている、そんな素敵な人だ。
クラブで彼を見つけ、僕は声を掛けずにはいられなかった。彼は友達と一緒に来ていて、いや、もしかしたら恋人だったのかもしれない、勇気を出して誘った僕に彼は魅力的な笑顔を見せてこう言った。「ごめん、タイプじゃないんだ」
残念だけれど、そう言われた理由もよく解かる。僕は馬鹿がつくほど機転が利かない男で、彼のためにさりげなくジンの一杯を奢れるスキルさえ持ち合わせていのだ。良く言えばマイペース、悪くいえば鈍間。その割合は、大目に見たって3:7。どう考えたって分が悪い。仲間にはいつもからかわれていた。「お前がサイドを駆け上がったときは、逆サイドを使えっていうのが監督からの指示さ」サッカーの素質も残念ながら僕にはなかったようだ。

翌週、僕は同じクラブに行った。もう一度会えるかもしれないというはかない望みは叶わなかった。

翌々週、さらにその翌週、僕は欠かさず店に足を運んだ。棚に並んだ酒のボトルの順番を覚えることはできたけれど、結局彼との再会はならなかった。

もう、これで最後にしようと決めて出かけた晩、僕は店で彼を見つけた。心臓が口から飛び出てもおかしくないほどに緊張した。会ったら言おうと決めていた言葉があった。何度も何度も頭の中でシュミレーションしていた言葉だった。
カウンターでジンのグラスを手にしている彼のもとへ向かった。もしかしたら、右手と右足が同時に出ていたかもしれない。ファック、僕はなんて間抜けな男なんだ。

アルファベットが頭の中でダンスを踊る。
近付いた僕の気配を察し、彼が振り返る。彼は、僕のことを覚えているだろうか。
「あの…」声を掛けた僕と、彼の視線が絡み合う。その一瞬が永遠にも感じられた。さっきまで頭の中で渦巻いていた台詞がすべて、その時間の波に攫われていってしまう。
君が訝しげな顔をして首を傾げた。
喉に詰まった言葉が出てこない。あなたが好きですという、そのひと言さえも。
顔が赤くなっていくのが自分でも分かった。薄暗い店内で良かった。今夜、マスターにチップを弾もう。そんなくだらないことだけが、頭の中を駆け巡っていく。

しびれをきらしたらしい君が、「Hey」と僕に声を掛ける。

「あと三秒だけ待つよ。僕だってそれほど暇じゃない。君がもじもじしている間にも大切な時間は着々と過ぎているんだからね。僕はさっさとこのグラスを空けて、有意義な会話ができる相手を見つけないと。ねえ、ぼうっとしてるみたいだけど僕の話をちゃんと聞いてるかい? まあ、見ず知らずの君がどう思おうと、何を考えようと、僕にとってはどうでもいい事なんだけど。ただ、ひとつだけ君に助言しておくことがある」

僕は小さく息を吐く。いつか担任の教師の口からも同じ台詞を聞いた。そのときのアドバイスは、「もう少し大きな声で喋りなさい」だった。僕が十三歳のときだ。ああ、神様。
君はカウンターに頬杖をつき、それからあらためて言った。

「君が何を言おうと、僕からの答えはすべてYESだ」

僕の恋人はとても綺麗で、魅力的で、背中がすごくセクシーで、欠点ばかりの僕を大切にしてくれる、そんな素敵な人だ。少しだけ口が悪いのはご愛嬌。
当時のことを思い出して、君はよく笑っている。「君はまるで、少し変わったトーテムポールみたいだった」
あのとき君に言いたくて言えなかった言葉は、一年経った今も伝えられていない。でも、いつかあの時なくしてしまったアルファベットを掻き集め、君に伝えたいと思う。それが明日でも、十年後でも、三十年後だってかまわない。

君が今ここにいる奇跡を、僕は生涯をかけて神に感謝すると。

2007年06月15日(金)
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