ある音楽馬鹿の徒然カキコ♪...みゅう太

 

 

「エジプトのヘレナ」雑感 - 2004年02月23日(月)


週末、2つの素晴らしいコンサートを体験できた。



一つは金曜日に聴いた
R.シュトラウスのオペラ「エジプトのヘレナ」日本初演。


もう一つは昨日、サントリーホールで行われた
九州交響楽団創立50周年記念東京公演。

指揮は知る人ぞ知る名匠大山平一郎、
ピアノは私の敬愛する熱血爺さん(失礼!)、園田高弘先生。




まず「エジプトのヘレナ」。
これは面白かった。


日本初演にはふさわしい上演だった、と思う。



このオペラを観るのは私は初めて。

というか世界でもそうは頻繁にやられないオペラ。


それには理由があって(私は観ながらそう思ったのだが)
2幕仕立ての2幕ともが、それぞれ一つの場面でほとんど人の入れ替わりがなく
会話が延々と続くので変化がない、ということと、
歌手が出ずっぱりで歌わなければならず
しかもそれが超難しい技術を要するように書かれた歌なので
負担が大きい。

よっぽどの力量をもった歌手でないと…
というのが一つ。



また、場面に変化がない、と書いたが
逆にその場面の中で魔法が使われたり、
主人公が幻覚を見て、それに振り回される、とか
超現実シーンが多いので、
舞台ではそれを見せるのはなかなかに無理がある。(と思う。)


だから私はむしろこの作品は映像化した方が
面白いのではないか、と思ったくらい。


それが一つ。



とまあ、こんなことで上演の機会が少ないのかと勝手に想像するワケだが
この日本初演、
日本人のみの公演でよくここまでの水準を達成できたものだと
正直、そこまで期待してなかったし、
心から感心した。



一番大変なのは歌手で、これは“いっぱいいっぱい”だったような感じはしたが
それにしても、まず10年くらい前だったら
こんな役は歌えないし、まず演じられなかったんじゃないか?




R.シュトラウスのオペラってのは私は本当に好きだ。

それは芝居として極めてよくできているからだ。

(それはそれはよくできていて、シュトラウスに比べたら他の作曲家のオペラなんてただ荒唐無稽な歌芝居に見えるくらいだ。モーツァルトをのぞいてね。)



彼はオペラを書くにあたって、台本の選定にものすごく慎重で
しかもその作家との共同作業は精密を極める。


で、オペラ好きならよく知っているわけだが
そのシュトラウスと、この「エジプトのヘレナ」を書いた作家
フーゴー・フォン・ホフマンスタールこそが
音楽史上、燦然と輝くゴールデンコンビといわれた組み合わせなのだ。


このコンビから「エレクトラ」「ばらの騎士」「ナクソス島のアリアドネ」
「影のない女」「アラベラ」
という傑作が生まれた。



私はこれらが大好き。


大学を卒業する頃、
テレビで見たバイエルン州立歌劇場日本公演の
「アラベラ」にすごく感動した。
(指揮はサヴァリッシュ。アラベラ役がルチア・ポップで相手役マンドリーカはベルント・ヴァイクルという当時の名コンビだった。)


とっても素敵でかぐわしい、
上品で活気のあるラブ・コメディー。


それからすっかりR.シュトラウスのオペラの虜になり
とにかく彼のオペラはナマで出来るだけ接したい、
と思ってきた。



こんなによくできた台本と音楽が最高の次元で融合しているのは
他にモーツァルトがダ・ポンテと組んで作った
「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「コシ・ファン・トゥッテ」
だけのように思う。



…話がどんどんそれていってしまうが
そういうしっかりとして、肌理の細かい台本なだけに
歌手は突っ立って歌ってるだけ、なんてのはあり得なくて
リアリティある、最高の演技が要求されるワケだ。


そういうところは最近の若い歌手は随分達者になったものだ、
と感慨深い。


そしてR.シュトラウスを指揮したら当代最高の日本人
若杉弘の指揮するオーケストラ。
これがまた素晴らしかった!!

めくらめく官能と色彩の洪水!


そう、いつも私が事あることに書いているように
R.シュトラウスの音楽こそオーケストラを聴く醍醐味であり、
最高の耳のご馳走だ。



それに比べると演出はシンプルすぎたかなー。
鈴木敬介さんの演出って、
よけいなことしないし、劇の本質的なところを
ズバッと見せてくれるので基本的には好きなんだけど


こういう幻想的な話にはちょっと
朴訥すぎたかな? って気はする。










...

すみません?? - 2004年02月20日(金)




昨日のこと


ある指揮者からの一本の電話をとった。



指揮者:「○○くん(担当マネージャーの名)、います?」


私:「あ〜、スミマセン。。。今、彼はでかけていますね。用件お伝えしましょうか?」


指揮者:「あ、そうなの。それじゃね、『昨日の打ち合わせ、無事すみました。』って伝えといて。」


私:「わかりました〜。確かに伝えます。それでは失礼します。」




で、私はメモを書き、担当くんの机に貼っておいた。




数時間後、担当くんが帰ってきた。



担当くん:「みゅう太さーん。この指揮者先生の伝言なんですが、コレ、打ち合わせはちゃんと終わった、ってことなんですよね〜。」


私:「え?だから書いた通りだよ。無事にいったってさ。」


担当くん:「でも…」



彼が持ってきたそのメモを見てみた。






















『昨日の打ち合わせ、無事、すみません。』 (;゜△゜)ノ







が〜〜〜〜ん。







担当くん「き、きっと何か他の会話中にお、お書きになったんですよ。」
(笑いを噛み殺している。)


私「そ、そうだね。」






恥ず〜〜〜〜〜〜い!!!





私、やっぱ確実に親父の血をひいているんだ…





...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail Home