ある音楽馬鹿の徒然カキコ♪...みゅう太

 

 

職人カタギ - 2004年01月16日(金)

先日、ある歌手のリサイタルがあって
久々に裏方仕事をやった。

日本、ドイツ、イタリア、ロシアの歌曲が中心のリサイタルだったのだが
最後にあるオペラの一場面を演ずるところがあり、
そこだけ舞台装置(簡単なものだが)と照明の工夫が必要だった。

少々面倒くさい演出ではあったが
歌手、ホールの照明さんと当日までに大体の打ち合わせはできていたので
まあ、大丈夫だろうとあまり不安はなかった。


ところがどっこい、
相手は歌手だった。(え?)
それも「オッホッホッホ〜」とプリマ気取りのソプラノ。
ホール入りの時間には来ない。
照明さんの都合もあるのに練習順番はメチャクチャ。
「この会場のカベの色なんとかなんないの〜?」とか(なるワケないだろ!)
素晴らしいお振る舞い。
(注:歌手だからってみんながみんなそうじゃありませんよ!)


で、懸念していた最後の曲の舞台演出。
…今までの打ち合わせはなんだったんだろう (?_?)
歌ってみると、
「やっぱりここはこうじゃなくてこうね。」
「こんなのやだわ。こうしましょう。」
「ここ、こういう色ライトないの?」
「ここ、私がひきたつようにスポットにしてよ。」
ほとんどぜーんぶ変わってしまった。(>y<)


もちろん私はボーゼンとするのだが
しかし、彼女のやりたいことを見て聞いていると
なるほどその方が確かにいいな、と。
理にかなってる。ずっとリアリティがでる。
言ってることはムチャクチャだけど。


そういう時、振り回されるのは私以上に
もちろんホールの裏方さんなワケだが、
彼らはアーティストとマネージャーがどう接するかで
とても変わる。

高飛車に「ああしろ」「こうしろ」といえば憮然として動きはにぶくなる。
(普通の人もそうだと思うけど)
でもたとえムチャクチャでも、丁寧に熱心に説明して
「こうしたらこうなるんです。」
「アーティストはこういう世界をだしたいんです。」
ということを納得してくれた時は、俄然やる気をだして積極的に動いてくれる。
私も今まで日本中の現場でそういう場面に遭遇している。

で、今回も果たしてそうだった。

「よーし、じゃあ、こうやってみましょうか!」
「どうです?ちょっと工夫してみたんですけどチェックしてもらえませんか!」
どんどん活気が出てくる。

それに歌手が休憩している間にも
「ここの部分にこういう色をいれて、ここで少しずつ光量を落としていったらいい感じになるんじゃないですかね?」
なんて自らアイディアまでだしてくる。
すると歌手も「まあ、いいじゃな〜〜〜い。」と。
(本番はホントにすごくうまくいって、みんなを抱きしめてチューしてくれた。)


だから私は裏方さんが好きなんだ。
こういうのが職人気質、っていうんだな、といつも感心させられる。
ほんとソンケーである。



...

二枚目半?のサガ - 2004年01月14日(水)

仕事帰り、定食屋でゴハンを食べていた。

私の正面に位置する所に座っている
ちょっと小西真奈美似の女性。

そんなに美人、というほどではないけど
色白でつるっとした肌に一重で切れ長の目、
海苔がペタッはりつくようにのびるロングヘアー。
(すみません、こういうの美しく書く術を知らない私。)
すっぴんになったら恐らく別人の顔。(おいおい)

胸の大きく開いたシャツで
黒いストッキングを履いた足をカッコ良く組んでいる。

食べているのはカキフライ?
なぜだか気だるそうに食べる女。


…とまあ、別にそんなたいした女じゃないな、と思いつつも
ちょっとその雰囲気にのっかってしまったワケだ。

で、しばらくその女を観察していた。


私の常として、観察していると
周りを忘れて見すぎてしまう。

その女は私の視線に気づいている。

「しまった。もう見ないようにしなきゃ。」(←気弱)


それからの私のぎこちないこと。
私は焼き魚定食を食べていたが、
うまく身はとれないわ、骨はノドにひっかかるわ。
そしてついつい男っぽい仕草をしてみよう、などと(どんなじゃ?)
カッコつけてみたくなる。
時々チラッと見るとやはり女はこっちを見ている。

ナンパされると思っているのか…? (←自意識過剰)


食べ終わって、私はなんだかいたたまれなくなって
さっさと立ち上がった。

それで最後くらいキゼンとしたところを見せようと思って
「キッ」と視線を送ったら、







カバンのショルダーベルトにつまづいて転んでしまった 
(>y<)





ああ、情けない。
いつも三枚目に堕ちる私。
せめて二枚目半くらいにはならなきゃ。











...




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