2009年07月27日(月) 覚えてるのは墓ばかり
時差ぼけで起きてます@午前3時。ダブリンだと夜8時くらいだし。。。。
でもそんな時差だから、ちょうどコンサートのとき(夜8時きっかりスタートで、終わるのは11時10分でした)眠くて死にそうでした。。。これがハゲとかのコンサートなら立って見るし、ロックだからリズムもあるが、コーエンはみんな座ってる。リズムはゆっくりだし、コーエンの唄はボソボソだし。
それにダブリンのO2って会場は元々「ザ・ポイント」といういい会場だったはずなのに、新しくなってなんだか最悪。。。ロンドンのマイケル・ジャクソンがやるはずだった会場もO2アリーナだが、同じ系列。なんか最悪だよ。
とにかく警備員がうるさくて、立ち上がると怒るんだよおおお! 私の後ろに居た熱いアンチャンなんて「みんな立ち上がろうぜ」とか叫んで、警備員に怒られまくっていた。。。その忸怩たる気持ちがよく分かった。でもまぁ、立ち上がらなくてもいいんだけどさ。
でも座ってずっと見てると、眠くて眠くて何度も眠りそうになり、お水を買ってきて飲んだりした。そのお水も3ユーロくらいして、高い! ボッタクリ! とまた怒ってた。でもって、やたらと座席が狭くて、人が通ると一々立ち上がらないとならなくて、なんだか最悪の会場だった。。。すごく見難かったし。しかも2日目は端っこの席で、ほとんど見えなくて、さらに隣の席がすごい太ったサラリーマンで、永遠に貧乏揺すりして、お菓子を食べ続けてるの。なんて最悪な男。。。死ね、と思った。
ああ。。。。秋のNY公演に再チャレンジしたくなる。。。。無理だけど。。。
コーエンは、実は想像していたようには、そんなにものすごくよくなかったんだ。でもそういうこともあると思うので(前にロンドンで見たハゲもぜんぜん良くなかった)仕方ない。どうやら風邪をひいてしまったとかで、それでも74歳が(秋に75歳になる)必死に歌うのだからすごい。ずっとほとんど目をつぶって歌ってて(目の前のスクリーンに映し出されて確認してました)、跪いて歌うことも多かった。別に疲れて跪いてるんじゃなくて、祈るようだった。私たちのために祈って歌ってくれてるようで、それはなんだかすごくズシンときた。でもすごい感動とかいうのはなかった。もっともっと淡々としてて、エロエロもなくて、もっともっとシンプルで、私は私が思っていたコーエンと違ったのが、ちょっとショックだったんだ。
こんな風にコンサートを見に海外に行くと、いいときもあれば、悪いときもあるし、最悪、中止になることもある(本当にあった! ずっと前にロンドンで。で、中止になったから、代わりにまだ当時はそんなに大スターじゃなかったレッチリを小さなホールで見たんだ。。。そんなこともある)。自分の体調が悪くて、楽しめないときもあるし。2004年のハゲツアーも自分の体調が悪くて、ちっとも楽しくなかったもんなぁ。。。でも見ないよりは見たほうがいいので、それでいい。
コーエンの白眉だったのは「アイム・ユア・マン」と「ハレルヤ」と、2日目の最後に「夏風邪をひかないでくださいね」とみんなに言ったこと。それからミュージシャンを紹介するのに、トラックドライバーまで紹介して、アリガトウアリガトウと、何度も言っていたこと。。。やさしいおじいちゃん。サンキュー、フレンズと観客に言うのもいい。ゆっくりと、ボソボソとしゃべり、時間の流れがすごく独特で、誰とも違う世界を持ってた。すごい人だというのは、ものすごく分かった。誰とも違う。
ダブリンの観客はみんなコーエンの唄をよく知っていて、いちいち大合唱してた。すごいびっくりした。コーエンの唄を、まるでU2の唄かのように、みんな大合唱なんだ。
会場は町のハズレにあるので、往復2日間ともシャトルバスで行った。バスの中も普通のオジオバだらけで、みんなおしゃべりしてうるさくて、お菓子とか出して食べてて。ダブリンでも書いたけど、綾小路きみまろツアーバスみたいだった。
シャトルバスの2日目の帰りは、私が会場を出るのが遅くなってしまい、ものすごい混雑で、なかなか乗れなくて悲しい顔してウロウロしてたら(だってみんな並びもしないで、まるで中国人みたいに人を押しのけていくから・・・ダブリン市民も必死になると中国人になります)、2日往復連続で居たから顔見知りになった係りの兄ちゃんがドライバーに頼んでくれて、バスガイドさん用みたいな前の小さな補助椅子に座らせてくれた。したら、その席はよく前が見えて、夜のダブリン観光ツアーみたいで、かえってものすごく良かった。途中、娼婦のお姉さんたちが何人も見えて、ダブリンにも娼婦のお姉さんたちがいるのかと、ビックリした。
(そうそう、その係りのお兄ちゃんは親切で、フォーリンラブしてました。ちゅうか、コンビニの親切なオジさんにも、パブの丁寧なオジさんにも、疲れてるから、いちいちフォーリンラブしてたんだが。。。。もう、あたし、あんたと結婚するわ、といちいち思う外国の疲れる旅。。。。頭くるってるんだ。。。。)
シャトルバスはしかし、ホテルまではもちろん行かず、近くのスティーヴンスグリーン公園というところで下ろされてしまう。そこから私のホテルまでは歩いて5分くらいなんだけど、もう夜も12時過ぎで、さすがに人も少なくて、早足で、タッタと怖い気持ちを抱えながら歩いた。ホテルに着くとホッとして、よくやった自分!と、自分を褒めた。
タクシーに乗るお金はなかったし、それにタクシーも会場外にはいたけど、完全に売り手市場で、客になんか怒鳴ったりしてて、荒れてて、すごくエラソーだったから、乗らないでよかった。それにやっぱり夜中に、外国で、一人で、寂しい町外れからタクシーに乗るのは怖い気持ちがする(前の・・・2003年のハゲのダブリンツアーのときは、もっともっと町ハズレだったから、同じタクシーを高額で釣って・・・「倍払うわよ」とか言っちゃって、行きも帰りも2日間ともお願いした。。。。なのに帰りに待ち合わせ場所にアンチャンがいなくて、携帯で探したくても英語がよく分からないから、近くにいた警備員に無理やり頼んで携帯かけてもらって、今いる場所を聞いてもらったりしたな。。。なつかしい)。
と。コンサートに行くと、コンサートのことより、こういうどうでもいいことの方がすごく記憶に残って、その方がずっと覚えてる。ハゲツアーもよく覚えてないけど、タクシーで苦労したこととかは覚えてる。
今回も一番覚えてるのは、バスから見た夜景ばかりかもしれない。それなのにまたNYに見に行きたい、なんて思う私は本当にオバカさんなんだなと思う。
それにしても。それ以外はほとんど何もしなかった私。でも実はバスで観光ツアーに2日間参加した。でもそれも大したことなくて、行った先はどれもつまんなかった。昨日も書いたように、墓なんだよん、墓! 観光地は墓ばかり。。。ま、奈良もエジプトも、観光地は結局多くは墓なんだが。。。。。それでまぁ、良かったのは、その道道にある、普通の家がたくさん見れたことかも。。。普通の家はぜんぜん普通じゃなくて、何百年前からあるんだろ?っていう風な石作りの家とかがあって、それがすごく美しかった。
アイルランドはたぶん、ちょっと掘れば全部石みたいなところだろうと推測される。だって野菜もスーパーで見るとほとんどがオランダ産とかで、アイルランド産は少なくて、土壌は良くなさそう。山も木は意外と少なくて、草が多くてさ。厳しい土地なんだ。
だからでも石がいっぱいあるみたいで、教会とかみんな古いものは石作り。その石の色合いがすごくキレイで、村上春樹先生の本にもあったけど(旅先で読みました)車をレンタカーして、アイルランドの小さな村を廻って、そんな石つくりの教会や家を見て廻れたら、楽しそうだ。
しかしとにかく私がいる1週間は「フォーシーズンズ・イン・ワン・デイ」@ニールさまの唄。。。。そのもので、10分ごとに天気が変り、すぐに雨が降ってくる。そのせいで、ちょっと散歩、ちょっと食べ物買いに、のつもりが雨宿りしなくてはならず(だってスコールみたいにすごい勢いで降るんだよ)いちいちパブにぶらり。。。。「ハーフ・パイント・オブ・キルケニー、プリーズ」と下手くそな英語で言っては飲んでいた。ハーフパイントなら、3ユーロくらいで飲めちゃうんだもん。それで1時間もボオオとしてる。
そうやって、瞬く間に終わった1週間。何もせず、何も変らず、チョッと逆に落ち込んでしまった。旅に行こうが私は変らないんだと気がついて。
旅に出た最初は「楽しもうとしよう」とかメモに書いていたけど、クレジットカード問題勃発などですっかり出鼻を挫かれ、さらにコンサートはそうやって眠くて、雨ばっかりで、いつものイジイジした私に瞬く間に戻ってしまったんだ。
でも旅に何かを求めるのは間違ってるとも最後に思った。別に何もしないで、何も変らないで、落ち込むばかりでも、でも私の中にダブリンのどうでもいいような通りの時間が流れて、それは永遠に消えないわけで、それだけで十分な気がする。
PS:心の中でNHK「世界街歩き」のテーマ曲を歌いながら、そのダブリン編でやった通りを歩きました。でもって気づいた。。。あの番組、ものすごい編集してるって。。。いい所だけをすごくピックアップしてるね。。。。うん。ダブリン編でやった通り、汚くて、観光地で、ちっとも面白くなかったよ。でもあのテーマ曲を心で歌いながら、MCも自ら考えながら歩くと、それはすごく楽しいです。一人でバカ受けしてました。。。狂ってる。ほんと、旅先だと頭さらに狂ってる。。。。。
PS2:(寝ろよ、オレ。。。)今回泊まった「ブルックス・ホテル」はものすごく良かった。スタッフがすごく親切で、いい人ばかり。高いウエストベリーになんて泊まらないで良かった。1泊1万円ちょっとで、すごくいい宿だった。もしダブリンに行くなら(そんな人はいないだろうけど)ブルックス・ホテルに泊まることをオススメしますわ。
PS3:(だからもう寝ろ)ちなみに墓ってのは、本当につい最近の墓まであるんだ。。。遺跡っぽい中に。パッと見たら1970何年とかの墓碑があったりして、おいおい、墓参りツアーかよおおお!と本当に思った。
も1つちなみに教会は1つだけ入った。セント・バレンタインさんの血が祭られてるところ。。。。ひいい。でもってそこにバレンタインさんへのメッセージを書くノートがあって、ちょっと読んだら「私には愛がない」とかみんな赤裸々に書いてあって、このノートを本にしたら、すごい赤裸々な「みんなの悩み」本が出来るな、と思った。私はウソっぽく「ここに来られて、バレンタインさん、ありがとう」なんて書いておいた。ウソくせええ。なぜそこでそんなウソを書くのか、オレ。。。。ダブリンまで行って。。。。ここじゃこんなに正直なのに。。。。教会でウソをつくオレ。。。