『コンフォートシューズ かんの』,夕張への道,映画『るにん』


 2003年12月にブーツを買った新宿御苑の『コンフォートシューズ かんの』で、夕張用のブーツを探す。
昨年は夕張で『ガボール』のブーツのファスナーが壊れて大変な思いをした。
同じブーツで行くのは不安。

この店のご主人は客の足を見るだけでピッタリサイズの靴を出す、と言うのだが今日はちょっときつかった。
黒で2本、どちらもデザインがいま一つ。暖かいけれど、夕張の−15℃と雪に耐えられるか。
4万円弱と43,000円。考える。

 ゆうばり映画祭の後に札幌で一泊することにした。
会社員時代の上司と同期に1年ぶり会うのも楽しみだ。

昨年は貧乏だったけど今年はゴージャスに、と思ったが今年も貧乏なまま。
昨年は夕張のホテル、映画・イベントのチケット、夕張―札幌間、札幌格安パックツアーを個別に手配したため、かなり手間と経費がかかった。
今年はゆうばり映画祭達人ルートによりホテルはランクアップなのに経費は安く済みそうで、いい感じ!

 昨年ゆうばり映画祭の審査員をしていた奥田瑛二が監督の『るにん』を見る。
奥田瑛二は俳優として好きだが、すかした人かと思っていた。
ところが夕張では市民や若い映画人と気さくに交流して熱く映画を語り、私などにも話しかけてくれ、私は認識を改めた。
ゆうばり映画祭では『CHARON』とバッティングして見られなかった『るにん』は絶対見なければと思った。

しかしなんとなく奥田瑛二の思い入れの強過ぎる、奥田美学とこだわり満載の映画だったら嫌だなという不安もあった。
そして不安は的中してしまった。

八丈島の自然は美しい。松坂慶子も美しい。頑張っている。

でも最初のセリフから全然ダメ。
吉原の火付け女が、あんな芝居がかったセリフは言わないだろう。
島の女の子も流人の女の子も、着物を着た現代の女の子にしか見えない、聞こえない。
捕り物劇もあんなに「御用だ!」「御用だ!」って言い続けるか?とくだらないことが気になってしまった。

史実を基にしている、というがリアリティが感じられない。
「奥田ワールド全開芸術映画」と言った方がいいのでは。
2006年01月18日(水)

ホリエモン,オジャマモン,挨拶,『竹ちゃん』


 ライブドア株が大変なことになっているらしい。
以前私と一悶着あった、ライブドア株を持っている人のブログとか、デイトレーダー?カレーマンさんのBBSなど覗いてみる。
いやらしい性格だね、私。「金金」言ってるホリエモンと変わらない。あはは。

 午後はオジャマモン小嶋の喚問。
破れかぶれで洗いざらいぶちまけてくれるのかと思ったら、だんまり。つまらーん。
でも、小嶋におっ被せて逃げる権力への抵抗戦術としては、こうするしかないんだろう、と思いながら見る。
一番あくどいのは誰か。
オジャマモンごときオッサンをターゲットにしてぎゃあぎゃあやっても意味無い。

 派遣会社が新体制になって、新役員、手配師の方々にやっとご挨拶に行く。
「桜井さんは、会員でしょ?」と新社長。
「そうなんですか?よくわからないんです」と私。
「前から会員ですよ」と新社長。
「あれ?そうだったけ?リストに名前あった?」と前社長。
「あるある」
「そうか、あははは」
「あははは」
なんちゅう会社じゃ。新体制になっても社風は変わらず。お仕事お待ちしてます!

 派遣会社に登録に来ていたゴーヤ君と『竹ちゃん』で飲む。
会社について、ヒューザー小嶋について、日記について。
ゴーヤ君は日記を巡るトラブルを「またですか。時間の無駄です。公開はやめて手帳に書けばいいじゃないですか」と相変わらず。

ライターとして商品になるようなものを書くべきだ、というのが彼の説だと思うのだけど、私の書くものなんてゴミでしかない。
人様に買ってもらうために苦労してまで書きたいこと、訴えたいことがあるわけでもない。

素晴らしい文章、良い本はいっぱいあって、それを生み出す書き手に触れれば「私など全然ダメだ」と思ってしまう。
何かに成功するとか一角のものになるためには才能と努力と運が必要で、そんなものに恵まれていない私がライターとして売り出そうとあがく時間、労力こそ無駄な気がする。
私が持っているのは「憧れ」だけだ。

なんて「自分自分」な私。本当に性格悪いね。

 派遣会社で仕事をしていた高校からの友人Mが残業を終えて『竹ちゃん』に合流。
ゴーヤ君を見て「真理ちゃんの彼氏?」と聞くので、二人で30秒ぐらいその振りをする。

「真理ちゃん、日記を読んで思うんだけど、男に騙されてない?結婚詐欺じゃない?貢いだりしてんじゃないの」とM。
「やっぱりそう思う?Mは鋭いね!さすがだ」と私。
「ええ?!否定しないんですか?『そんな人じゃない』とか言わないんですか!」とゴーヤ君。
「いや、結婚詐欺はないと思うよ。私は結婚願望ないし、お金もないし。でもさあ、騙されたっていいじゃない?楽しければ。騙されてあげるよ」
「彼のこと書かないのは彼が『書くな』って言うから?」
「そう」
「えー!ずるくない?友達も平等にして欲しいよ!」
「なーんで彼と友達が平等なのよ!全く別格!当たり前じゃないですか」
「酷いよねー」と声を合わせるMとゴーヤ君。

「私は書くなとは言わないけどさー、書いたら『書いたよ』ぐらい言ってよ、とは思ったよ」とM。
「うーん」と口ごもる私。

しかしなあ。「書いたよ」=「読んでね」だと思う人は多いだろうし、感想を求められていると思う人もいるだろう。
好き勝手なこと書いた上にそんな負担をかけるのも申し訳ないし。
私が好意を持って書いたことでも、相手がどう思うかはわからない。
「書いたよ」と言うから読んでみたら「喧嘩売ってんのか!」となる人もいそうだ。
怖いし面倒臭いので、これからもあまり「書いたよ」とは言わないと思う。ごめんねM。

二人と話して、ますます私は酷い友達だと思う。
しかし久し振りにいろいろ話してすっごく楽しく、面白かった!
2006年01月17日(火)

早食い男たち,ホリエモン捜索,映画『バンジージャンプする』


 目白のバー『なすび』の千秋さんのメール。宮崎学さんが早食いだという話から、

> いいね まったく いいですね 親分宮崎らしい
> ゆっくり チョコチョコ出てくる懐石料理は 私も苦手
(略)
> 侍は刀の音で目を覚ます 乞食は茶碗の音で目が覚める。
> 魚は大名に焼かせ 餅は乞食に焼かせろ ともいわれてきたよ。 判るかなあ。

「うーん、わかりません。ずーっと考えてましたが、降参!」

> 大名は 鷹揚でゆったりしてて 魚の焼けるのにも
> こだわらず のんびりしているから 魚をいじらず
> 形をそのままに焼けるが
> 乞食は 早く食べたいのでせっかちに 御餅をいじくりまわす
> だからあまり焦げずに 焼ける 御餅は頻繁にひっくり返して
> 焼くほうがいいらしい。 昔の火鉢で炭火でのことわざです。

なるほど。千秋さんによればジャーナリストの広河隆一も辺見庸も早食いらしい。

 明日の小嶋喚問に向けていろいろ動きがあるんだろうなあ、と思っていたらホリエモン捜索。
小嶋喚問の目くらまかしか、小泉に切られたのか?

 新文芸坐で『バンジージャンプする』を見る。
イ・ビョンホンは好きだが、よくある「生まれ変わり」話はあまり好きではない。
だから今まで見なかったのだと思う。
「1983年夏に運命的な愛に陥った二人の大学生が,2001年春に転生の因縁で再会するという男女の運命的な愛が長い余韻をあたえる印象的な作品」(『輝国山人の韓国映画』より)
と言われても「ふーん」だった。

しかしイ・ビョンホンのファンやゲイの間で論争になったとかいう話を知って、見てみた。これは論争になるだろう。

「生まれ変わっても君を見つけ出す」と言っても、美しい恋人が美しくない男子高校生になってたら、愛してしまうか?
生まれ変わりの男子高校生は美しい男性教師に好感を持つが、ゲイではない。
迫られているうちに愛に気づくけど、でも男性教師は男子高校生である彼を好きなんじゃなく、美しい恋人の面影を愛しているんだよな?
それで嬉しいのか?男子高校生。

生まれ変わりだから愛されるなんて私はイヤだけど。
よくわからん。辺見えみりが結婚会見で「外見は借り物ですから」と言っていたが。
そういうことか?
2006年01月16日(月)

水に流す?,映画『TABOO』,彼


 不快な予感のする人は読まない方がいいです。

 1月4、5日に日記を巡ってバトルがあり、11日にその人からメールが来ていた。
また「書くな」「削除しろ」と繰り返されても要望には応えられないので、読まずにいた。
バトルのことを書いてしまってから読んでみたら、意外な内容だった。

> 多少怒りがおさまりました。クレーム対応の仕方があまりに失礼だったから。理由もいわず簡潔に無理の一点ばりで、こちらから電話すれば「炒めもの中」(せめて揚げ物中にして)と電話を切り、さらには説明の労をいとい、大量な過去ログを読めばわかる、と。その後はメル無視。
> 桜井さんは自分で決めたルールに基づいて行動してるようですね。それは危険なことでは?忙しいので過去ログは読んでいませんが、そうなのかな、と思いました。わたしは自衛のためなら爆撃も辞さないほうなので、多少過激になりました。また(略)ストレスもあるのでしょうね

> まーお互いにいいオトナだし、水に流します。桜井さんも流してください。(略)またどこか(略)で出会ったときにはよろしく。

「11日のメール今読みました。こちらこそ本当にごめんなさい。怒り再燃かもしれないですね。多分私は変わらないので、こんなで申し訳ないとしか言えないです。
某さんとは(略)何も問題ないです。私の日記を読んだか否か知りませんが、そんなこと気にしてどうこうしたり根に持つ人じゃないですよ。読んでも何も気つかないかも。
私もあんなおおらかで適当で優しい人間になりたいわ。がははは。」

と返信。無反応。当然か。

しかし人に「あれして」「これして」と言って「いや」と言われて、理由を説明しなければいけないのは、断った方か?
理由なんて「必要ないから」「したくないから」以上終わり。じゃないか?
人に行動を促す側が、理由を説明すべきだと私は思うが。特に対等な関係の場合。

私も危険かもしれないが、人の口に戸は立てられない、とかメールは全て監視されている、どこでどう転送、転載されているかわからない、と認識していないとしたら、それも危険なことではないか?
メールの返信は来るのが当然で、何か聞いたら丁寧な答えが返ってくるのが当たり前で、自分が水に流せば相手も流すもの、と思っているとしたら、その方が危なくないか?

と書いてて自分の性格の悪さに愕然としてしまう。本当に嫌な奴だ!
誠に申し訳ございません。

 先週満席で見られなかった映画『TABOO』を見る。
カルチャークラブのボーイ・ジョージの半生をミュージカルに、ボーイ・ジョージが自らプロデュース、出演もしてる。
ミュージカル映画ではなく、ミュージカル公演を撮った映画。
だから映画を見ているというより舞台を見ているような気になり、歌に拍手をしたくなる。
生で見たい!日本公演やってくれないかなあ。

私は88年、憧れのロンドンに初めて行った。
89年夏から8ヶ月ロンドンで遊んで暮らしていた。
『TABOO』では恋焦がれていた80年代のロンドンが見事に再現されていて、激しく興奮する。

ボーイ・ジョージを演じるユアン・モートンはうっとりする美しさ。声もそっくり。
そしてボーイ・ジョージが演じているのがリー・バウリー。彼こそ私の師。
リー・バウリーは存在がアート。彼のファッション、ダンス、お喋り、最高。
亡くなったと聞いた時はかなりショックだった。
リー・バウリ―を甦らせてくれて、ありがとう!ボーイ・ジョージ。

しかし、映画館の前ではバンドやってるらしき若いカップルが
「ボーイ・ジョージって誰なんだよ?」
「知らなーい」
などと会話してて、倒れそうになる。

『TABOO』のロゴ入りTシャツを売っていて欲しいと思ったが31,500円と17,850円。高!悩む。

 まめな彼は「愛してる?」と電話をくれ、「お休みコールしなきゃいけないんだよね?」と電話をくれる。
ん、そうだっけ?と思うが「はい。待ってまーす」

お休みコールではなく、二人で約束していることがある。
その約束を彼が破ったのを知ってしまった。
たいした問題ではないので、責めるつもりはないが
「約束、きつい?」と聞いてみる。
「ううん、大丈夫」
「頑張ってね」

約束したわけではないが私もデートに遅刻しちゃったし、言わないことにする。
2006年01月15日(日)

『カッパドキア』,『檸檬屋新宿』


 大学ゼミ仲間Aちゃんと池袋のトルコ料理『カッパドキア』。
Aちゃんはトルコ料理は初めてだという。気に入ってくれたみたいで良かった。

彼のことを聞かれるが「教えない」。
「えー、その話を聞くために来たのにー」とAちゃんが言うので、ちょっと話す。
Aちゃんとは深い話もしてきた仲。黙っていることは難しい。Aちゃんの話も聞く。
ゼミ仲間の近況など。

食事をしている間に外は激しい雨になって、タクシーで帰る。

 『檸檬屋新宿』の新年会。私はおでんは食べなかったが、牡蠣鍋、常夜鍋。
今更だが『檸檬屋』は不思議な店だ。
鍋を次々3つってあまり他の店ではやらないよなあ。
そして普通は鍋の他にいろいろお料理があるものだが、『檸檬屋』は鍋以外は何もなくて、頼めば柿ピーだけは出る。
新年会だから?でも冬はずーっとこれだったような気もする。

宮崎学さんのプノンペン旅行の写真を見ながらお話を聞く。
Rさんが撮影した、膨大な量の美しい写真や美味しそうな写真。

宮崎さんは早い時間に帰ってしまった。
何やら面白い事件が転がり込んで来たらしく皆が「おお」。

仕事でお世話になっているAさんとお話し。1月も半分終わってしまって、弱った。
2006年01月14日(土)

『Someone who’ll watch over me』,デート


 松本美弥子さんの姉、松本祐子さん演出の『サムワン』を俳優座劇場で見る。
レバノンで理由もわからないまま拉致された男3人の話。
イギリス人とアメリカ人とアイルランド人という設定なのだが、演じるのは日本人。

セットは暗い、汚い、毛布と足かせぐらいしかない牢屋。
服装は垢だらけでボロボロの下着。短髪。
セットや衣装や小道具でその国らしさが出せないので、日本語でいくら「俺はアメリカ人だ!」などと言っても、どう見ても日本人のオッサンなのが辛い。

非常に重いお芝居で、3人とも頑張っているとは思ったが。

終了後祐子さんに挨拶。「重いでしょう、暗いでしょう」と本人も言っていた。
でも、これだけのものを作り上げるのは、やはりすごい。次回も楽しみだ。

 2回続けてデートに遅刻。数分だけど、ヤバイ。
なのに私のお願いは実行してくれる優しい彼。私も遅刻厳禁!と心に誓う。

彼の活躍と今後の仕事の話。楽しみ。
彼も松本裕子さんも才能があって、ものすごい努力してて、素敵だ。
しかし私はこんなでどうしよう。困った。
2006年01月13日(金)

メール,日記


 遊び企画やらデートの相談やらで飛び交うメール。日記はやっと1月3日まで。
2006年01月12日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

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