日本外国特派員協会,『檸檬屋新宿』 |
12時から日本外国特派員協会で宮崎学さんのベストセラー『突破者』の英語版『TOPPAMONO』の発売記者会見。 会費を払っている協会員向けの料金だがランチ付き1,260円は破格だ。 その辺のレストランより美味しいし。
会見は大変面白かった。 「今までここで聞いた会見の中で一番面白かった」と言ってる人もいた。
警察とヤクザついて。 「パチンコの利権は警察がヤクザから取り上げた。カジノ解禁に反対している警察はやがてカジノを管理することになるでしょう。役人がカジノをコントロールする、日本は素晴らしい国です」
会場笑い。
ヤクザとマフィアの違いについて。 「日本のヤクザは警察を補完する役割を持っていた。1992年に暴対法ができるまでは秘密結社ではなかった。1992年以降秘密結社化していった。これがグローバルスタンダードであります」
宮崎さん最高!
日本語の訳はつくがジャーナリストの英語の質問はマイクでは訳されない。 ほとんどわからなかったが、「もう時効なので本当のことを教えて下さい。表紙の『キツネ目の男』の写真はあなたですね?」というのはわかった。
「これは、グリコ森永事件の犯人と思われる人物のモンタージュ写真です。私の母親はこの写真を見て『お前は何をしたか!』と言いましたが『お前の顔はもう少し男前である』とも言いました」と宮崎さん。
会場大笑い。
Q:グリ森事件では誰も死んでいない。あの事件の勝者は誰?
A:犯罪の原因は金。どこでもいつでもそうです。あの事件ではお金が渡った形跡はない。 これは仮の話だが、グリコの株価は事件で急落した。犯人の終息宣言で株価は上がった。 グリコから金を取らなくても、先に知っていたら商いで安全に金を得た可能性はあります。 スーパーのヴィデオ写真が公開されて、その男が私に似ているとも言われました。 しかしながら、あれは絶対に私ではない。なぜなら私は阪神タイガースファンであります。 写真の男が被っていたのはジャイアンツの野球帽です。私はどんなことがあろうとも、そんな格好だけはしないのであります。
会場大爆笑。
他にヤクザと日本企業について 「総会屋に代わって登場したのは、これまた警察です。総会屋を切るために警察の天下りを入れてお金をたくさん使うことになっている」
山口組と警察のお家事情について、ヤクザと政治家について、海外アウトローとヤクザのネットワークについてなど、盛り沢山。
宮崎さんが逆に外国人ジャーナリストたちに聞く。 「ヤクザのいない国は良い国ですか?」 ムムム、となるジャーナリストたち。 「ヤクザのいない国は2つあります。ポルポト下のカンボジアと北朝鮮です。私はヤクザのいる明るい社会がいいと思っています」
会場拍手。うーん、濃い。『TOPPAMONO』アメリカでも売れるといいな。スコセッシとか、映画化してくれないかな。
またしても東京メトロを反対方向に乗ってしまったりしながら、15時過ぎに会社。 昨日「早く来てとっとと帰れ」みたいなことを言われたのにこれでは、ますます睨まれそう。がはは。
しかし、仕事は集中してやったぜ。21時まで。
21時半に『檸檬屋新宿』。檸檬屋開業34周年記念日で大賑わい。 昼の記者会見にいた人たちも宮崎さんもいる。
「こいつは、ワインを送りつけといて『自分が行くまで飲むな』って電話して、遅く来やがって」と住枝さん。 「違うよ、全部飲まないでね、とっといてね、って言ったの!」 と同じ会話を各席で、5回ぐらい繰り返す。 34周年のお祝いに、シャトーヌフ・デュ・パープ赤 1972年を電脳キツネ目組有志でプレゼントした。
住枝さんと皆で一口ずつ飲む。なるほど、という感じ。
プレゼント案に参加表明してくれたKMさんが、飲み終わった後に来ることになって青くなる私。 誰かが490円のワインを買って来て「多分わからないから、これ入れておきましょう。ウシシシ」 と72年ものワインのボトルに移し替える。酷い!私だが。
飲んでみたら、やっぱり全然違う。ひいー、どうしよう。……帰ろう。もう終電だし。
店を出たら階段でKMさんと会ってしまう。 「あれー、桜井さん、もう帰っちゃうの?」 「え、う、はい。あの、ごめんなさい!」 「そっかー、じゃあねー」 「はい。失礼します。……あの!KMさん、ごめんなさい!」 「ん?何がー?」 「いや、えっと、気をつけて!おやすみなさい!」
ああ、逆の立場だったら私は激怒するだろう。絶対文句を言って、仕返しまで考えるかも。 ぎゃー、恐い!その後の顛末を聞きたくない、KMさんに会うのが恐ろしい。でも知りたい。
お金を払ったのに飲めなかったわけではないから、そんなに怒ってないことを祈るばかり。 許して下さい、KMさん!
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2005年09月30日(金)
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