映画『バッドアス!』,『MILLIBAR』,鳩退治,高橋玄特報DVD


 18:30から池袋演劇祭の審査員・劇団・劇場関係者意見交換会があったのだが、欠席。
「いい経験ができました。ありがとうございます」とは言えないし、これからそう言えるように頑張りたいという情熱もなく。

行政が芸術・文化にお金を出したり、協力して活動するのはいいことだと思うが、楽しくないことはやりたくないのでごめんなさい。

 映画『バッドアス!』を見て、泣く。
ハリウッドに見切りをつけて黒人で初めてのインディペンデント映画『スイート・スイートバック』に挑戦するメルヴィン・ヴァン・ピーブルス。
資金から人間関係から次々起こる困難をギャアギャア騒がず睨みつけて乗り越える。
自身の視力さえ失いつつも。

主演・監督・脚本・音楽など1人7役をこなし、スタッフは身内。
「映画のためなら家族も犠牲にする!」と宣言、13歳の息子にファックシーンを演じさせるメチャクチャなおとっつあんだ。
しかし、父親の映画作りの犠牲にされた、息子マリオがかつての父親の映画作りを映画にしたのがこの『バッドアス!』
なんとも黒い熱い親子の絆を描いた映画でもあって、涙涙。

 『MILLIBAR』でよく会う映画配給会社Iさんと『バッドアス!』の話。

 帰って鳩退治。
このところベランダにあるエアコン屋外機のホースに鳩がいて、ベランダはフン害が酷い。
夜、寝に帰っているみたいなので、寝込みを襲う。
キッチンの洗い桶に水を汲んで、ぶっかけてやる。
驚いて逃げる鳩。その後も戻って来やしないかと、何度も点検。二度と来ないでほしい。

 今日『バッドアス!』を見て「メルヴィン・ヴァン・ピーブルスは黒い玄さんだ…」と思い、映画監督高橋玄さんに「重なりましたわ」とメールを書いて、家に帰ったら玄さんから新作の速報DVDが届いていた。

初めて黒人の手で黒人のリアルを描いた『スイート・スイートバック』は大ヒット、だから玄さんの映画もヒットするに違いない。
全然違う映画だけど、ソウルが同じだから。
2005年10月05日(水)

夢旅行,宝くじ,お泊りお断り,宮崎学さん,『檸檬屋新宿』


 朝、夢を見た。宮崎学さんと電脳キツネ目組の皆で、中国旅行をしていた。
TさんやNANIOさん他大勢いて、宮崎さんが「明日はどこどこへ行くぞ。2時起き!」
皆は「えー?2時?」と揃って声を上げ、ワイワイ興奮していて、すごく楽しい旅なのだ。

こんな良い夢を見たし、『天保十二年のシェイクスピア』を一緒に見た彼は

> 俺も、ロト6を買っちゃいました。当たるといいなー。

と言ってるし、つきが逃げないうちに宝くじを買わなければ。

彼の名前に因んだ数字のナンバーズとかロト6とかにしたかったのだが、宝くじを買うのは大学生以来。
最近の事情やシステムがよくわからなくて普通の宝くじにしてみた。しかも2枚だけ。

 バンドマンの口説きモードメールは流して雑談に戻そうと思ったら、いきなり

>こんな事いうのもおかしいかも知れないけど、(略)東京に行くんだけど、良かったら泊めてくれないかな〜ダメならダメって言ってね(^-^)では…

というメールが来る。

「ダメです。ごめんなさい。」

我が家に泊まった男性は何人かいるが、「泊めてくれ」と言われて泊めたことはない。
「我が家に泊まる?」と私から言えるほどよく知っていて危なくない人、或いは好きな人しか泊めない。
お目当ての人には「いつでも我が家を利用して下さい」なんて言ってみたこともあるが、全く寄り付かれないのであった。ぷう。

そう言えば「泊めてくれ」と言った2人、バンドマンも魚料理屋のオッサンも同じ市の人だ。
文化なのか?関係ないか。

 宮崎学さんに、今朝の夢の話をしたら笑っていた。実現したらいいなあ。

警視庁長官指令の職務質問強化キャンペーンで、知人の自首も手柄にするために「挙動不審で職質」とされたでしょうか?と聞いたら
「そうか?俺は職質されねえぞ。手柄ったって、そんなの500円にもならんだろう」と言われる。ハハハ。

 『檸檬屋新宿』では、拘留中や刑務所での面会について、経験者は語る。
親が面会に来るのは誰もが嫌がるものらしい。意外。

宮崎さんは「女にも来てほしくない」と言う。これは人によるみたいだが。
「会いたいじゃないですか」と言ったら
「会ったってしょうがねえだろ。やれるわけじゃなし。女たちが鉢合わせになるようにしかけられたりして大変なんだよ。出たくなくなる」。ははは。

そんなこともあったっけ。自らの経験を思い出す。
血眼で男を捜していたら、女から「彼は今○○署にいます」と知らされて、受話器を持つ手がブルブル震えた。
私「面会に行かないでほしい」
女「行きません、私には来てほしくないだろうから」
なんて会話もあって、それを男に酷い!と訴えても私の怒り、悲しみは全く理解されなかった。
「知らせてくれて良かったじゃん」
キーッ!

宮崎さんに「原稿は書いてるか?」と聞かれる。
「いえ、全く」
あ、でもあの夏の事件は、当時は辛かったが、今となっては笑える。書いてみたい。
2005年10月04日(火)

松茸蕎麦ランチ,『なすび』


 今月は働きまくるぜ、と思ってそれでも11:30だが、家を出るかというところでランチのお誘い。
もちろん「行きます!」
「あ、でも私化粧もしてないし、ご近所ルックなんですけど」
「中身がいい女だからいいよ」
「はいー!」
「じゃあ、1時ね」
あら余裕、では着替えてお化粧して、などとやっていたら5分遅刻。駄目な女だ。

松茸そば他豪華ランチをご馳走になる。美味しい。ウーン幸せ。

 仕事もはかどる。21時まで、今日は頑張った。

 久し振りに『なすび』。千秋さんのお母様が亡くなって、お悔やみを言いに行く。
91歳だというから、大往生。
千秋さんはお母様の後を継いで『なすび』を守っている。
私は会ったことはないが、お母様の存在はいつも『なすび』で強く感じていたような気がする。
お母様が残したものはそれはそれは大きいのでは。

日記読者のWさんに「真理さん、最近恋の気配じゃなーい?」と言われる。
「いや、そうなんですけど、そうじゃない」みたいな。
ときめきはある。楽しい。でも恋愛には発展しない。つまんない。もっと楽しくなりたい!
2005年10月03日(月)

舞台『ゴッドスペル』,『金閣炎上』,東京フォーラム,『ピッツァ カルミネ』


 二日酔い。
『天保十二年のシェイクスピア』の「もしもシェイクスピアがいなかったら♪」の歌が頭の中に鳴り響いているが、池袋演劇祭の最終日でもあり、『ゴッドスペル』を見に東京芸術劇場中ホール。

先日『ゴッドスペル』のユダ役の格好で大沢樹生が離婚会見していた。
「見事な振られっぷりでした」と言ってた大沢樹生、嫌いではない。

しかし、『天保十二年のシェイクスピア』の余韻が強く残る中見るべきものではなかった。
二日酔いでヘロヘロなのに、「汝の隣人を愛せよ」とか「右の頬を打たれたら左の頬を出せ」とか、キリストの教えを子供にわかりやすく説明するミュージカルで、つまらない!参った。
衣装と舞台のジャングルジムのカラフルな色も気持ちが悪い。

電話では「補助椅子になります」と言われたのに、審査員ということで席を用意してくれて、有り難いが、申し訳ないが、休憩時間までが限界。

階下の小ホール2に行って、途中から『金閣炎上』を見る。
入口で「夜の回もありますが」と言われるが、夜は予定がある。

こちらは打って変わって暗ーい舞台に暗ーいお芝居。落ち着いて見られていいや。
私は本来舞台は派手なスペクタクルがあるものが好きなのだが、今日はこっちの方がいい。
そして池袋演劇祭で見た5本の中で、これが一番良かったかも。「中では」の話だが。

 東京フォーラムで西武百貨店の海外ブランド品のセールがあって、見に行く。
手ごろな値段で普段着られるものを、と思っていたが、18万→7万円のゴルティエのブラウスとか、24万円のシルクのドレスとか、26万円のフェンディのスカートなどに目がいってしまう。

買えないけど着てみる。シルクのドレスは大変美しいが、私には似合わない。
フェンディの革のスカートは35万→25万+消費税と割引率が低い。
「この35万円が元々2、3割下げた金額なんです」とか店員が嘘を言ってるし。

でも、かっこいい。でも、高い。どうしよう。どうしようもない。
今は仕事があるけれど、それ程の余裕はない。11月には海外旅行があるし、無理。

はっ、宝くじ!そう、『天保十二年のシェイクスピア』を一緒に見た彼と買う宝くじが当るのであった。
まだ買ってないが。余裕じゃん。買う。当らなくても、働けばいいのだ。買ってしまった。

 そんなことをやっていたら、18時の予定が19時近くになってしまった落合『ピッツァ カルミネ』。
高校からの友人が集合していた。子供のいるSに合わせて決められた日時と場所だが、Sは欠席。
昨日の子供の運動会でSが熱射病だか熱中症だかでダウンとか。大変だ。

Nさんは課長昇格。さすが我らの生徒会長。某銀行初の女性課長3人の1人だとか。
女性総理への道、頑張ってね、Nさん。
その某銀行マンとの合コン企画で盛り上がるが、私は誘われない。いいけど。

『カルミネ』はパンが異常にしょっぱかったり、美味しい店だと思わないが、皆はチョコレートケーキを絶賛していた。
私はチョコレートが嫌いで食べていない。

他、美容ネタ、グルメネタ、仕事ネタ、女同士のお喋りは尽きない。楽しかった。
2005年10月02日(日)

『池林房』,舞台『天保十二年のシェイクスピア』,『MILLIBAR』


 三上治さんに「宮崎(学さん)も来るから」と誘われて『ボタンヌ小林明子ママを偲ぶ会』。
私は『ボタンヌ』という店に一回も行ったことがないし、ママにも面識がないのだが。
そんなことは「まあいいよ。来いよ」と気にしない三上さん。
新宿の帝王・加納貢さんの一周忌も兼ねているとのことだが、私は加納さんにも会ったことがない。

私の本日のメインイベントは『天保十二年のシェイクスピア』デートなので、準備がいろいろあったり、昨日商売道具を檸檬屋に忘れて取りに行ったりして、偲ぶ会は16時からだが17時ごろ『池林房』に着く。

誰かが長ーいスピーチをしていて宮崎さんが「長い!」と叫ぶ。
私も全く知らない人の話なので宮崎さんが紹介してくれた方に名刺を渡したりしていた。
私の名刺を見た宮崎さん、「やくざの名刺みたいだなあ」。
「これ、母が書いたんです」
「ほほう」と笑う宮崎さん。

一人で延々喋っていた人が宮崎さんにスピーチを振ると「いやだよ。いいよ。お前に言われて出て行きたくない」。
他の人がマイクを持って「宮崎学さん、お願いします」と言ったら「ハイハイー」。
面白いなあ、宮崎さん。
そして第一声が「こういう場で長々話をすることほど無粋なことはありません」。がははは!

『池林房』のつまみは美味しかった。
しかしカツオのたたきを食べたら、ニンニクが入っていて、失敗。これからデートなのに!

 スピーチを終えた宮崎さんが帰って、私も『池林房』を出る。ワクワク。
私は基本的にいつ死んでもいいと思っているが、今日このデートが終わるまでは生きていたい。

劇場前で彼に会う。数ヶ月ぶりに見る彼は、やっぱりかっこいいんですけど!
チケットを受け取り、劇場に入る。極上シートじゃないですか!
もうホントに死んでもいいぐらい。でも、今日が終わってからね。

期待の舞台は、素晴らしかった。藤原竜也だけではない。何もかもが完璧。
目にするもの耳にするもの、全てエネルギッシュで面白くて猥雑で美しくてエロティックで堪らない。
予想と全然違うタイプの舞台で、想像を遥かに越えていた。
シェイクスピアに、蜷川幸雄に、井上ひさしに、全ての役者・関係者に感謝!という感じ。

彼は篠原涼子のファンだという。
私は豪華キャストの中になんで篠原涼子?と思っていたのだが、申し訳ありませんでした、と認識を改める。
すごい頑張っていたし、すごく良かった。

通路から3番目の席で、ラストに藤原竜也が客席を駆け抜けた時、私との距離は2mはなかったはず。
あの笑顔、もう最高!

もう一回見たい。しかし、他の舞台では主役級のメンバー勢揃いの再演は恐らくないだろう。
良かった。極上シートで、彼と一緒に見られて。
「すごいですね、桜井さん、絶対外さないですよね。桜井さんは間違いないです」
などと言われて、至上の喜び。幸せ。

私はパンフレットの類はほとんど買わないのだが、彼がプレゼントしてくれる。嬉しい!

 『MILLIBAR』に行く。混んでいた。
貸切パーティーが間もなく終わるところで、隅っこの席に入れてもらう。

今日が終わるまでは死にたくない。今日を終わらせないために終電は考えない。
相手が考えていたら別だが。
前回もいろいろ話はしたけれど、緊張したし、聞きたいこと言いたいことの半分も言えず。
今回は「積極的に行こう」と決めていた。

そして彼の恋人の存在を知る。
あーーーそうなんだ。そうですか。そうでしょうねえ、素敵な人なんだから。
しかし不思議なもので、私はこれで一気にリラックス。なんだか余計なことまでペラペラと。
「目の前に藤原竜也、隣になんとかさん、どっちを見たらいいのか?ぐらいなんですけど」とか。

ギネス君の事まで話してしまう。
「ナンパされた人に『彼はいるの?』って聞かれて『狙っている人はいる』って答えたんだけど、それはなんとかさんのことだったの。で、その人と仲良くなって『狙ってた人は忘れられた?』って聞かれたんだけど、忘れなきゃいけないようなこと何にもないですねー」とか。

彼が、ラッキー続きの私に買うことを薦めてくれた宝くじの話。
「当ったらどうします?」と聞かれて
「結婚して」
「何買います?」
「なんとかさん!なんとかさんを買う!」
「俺はねえ……」
わははは。気持ちがいいくらい、全く相手にされてない。

そしていろいろいろいろ話をして始発。ああ、今日が終わってしまう。

28日のヨシアキのライヴで最後の曲(だっけ?)は「日が暮れる、もうすぐ一日が終わる。そして人生は続く」と詠まれたが、私の中では、一日は眠りに着くまで終わらない。
そして人生は続かない。次の瞬間に終わってしまう、ぶった切られるかもしれないものなのだ。

電車の中で、彼が手を出し「じゃあまた」と握手をして別れる。

宮崎さん、藤原竜也、彼、いい男三昧の長い幸せな一日が、終わった。
ムフフ。生きてて良かった!
2005年10月01日(土)

日本外国特派員協会,『檸檬屋新宿』


 12時から日本外国特派員協会で宮崎学さんのベストセラー『突破者』の英語版『TOPPAMONO』の発売記者会見。
会費を払っている協会員向けの料金だがランチ付き1,260円は破格だ。
その辺のレストランより美味しいし。

会見は大変面白かった。
「今までここで聞いた会見の中で一番面白かった」と言ってる人もいた。

警察とヤクザついて。
「パチンコの利権は警察がヤクザから取り上げた。カジノ解禁に反対している警察はやがてカジノを管理することになるでしょう。役人がカジノをコントロールする、日本は素晴らしい国です」

会場笑い。

ヤクザとマフィアの違いについて。
「日本のヤクザは警察を補完する役割を持っていた。1992年に暴対法ができるまでは秘密結社ではなかった。1992年以降秘密結社化していった。これがグローバルスタンダードであります」

宮崎さん最高!

日本語の訳はつくがジャーナリストの英語の質問はマイクでは訳されない。
ほとんどわからなかったが、「もう時効なので本当のことを教えて下さい。表紙の『キツネ目の男』の写真はあなたですね?」というのはわかった。

「これは、グリコ森永事件の犯人と思われる人物のモンタージュ写真です。私の母親はこの写真を見て『お前は何をしたか!』と言いましたが『お前の顔はもう少し男前である』とも言いました」と宮崎さん。

会場大笑い。

Q:グリ森事件では誰も死んでいない。あの事件の勝者は誰?

A:犯罪の原因は金。どこでもいつでもそうです。あの事件ではお金が渡った形跡はない。
 これは仮の話だが、グリコの株価は事件で急落した。犯人の終息宣言で株価は上がった。
 グリコから金を取らなくても、先に知っていたら商いで安全に金を得た可能性はあります。
 スーパーのヴィデオ写真が公開されて、その男が私に似ているとも言われました。
 しかしながら、あれは絶対に私ではない。なぜなら私は阪神タイガースファンであります。
 写真の男が被っていたのはジャイアンツの野球帽です。私はどんなことがあろうとも、そんな格好だけはしないのであります。

会場大爆笑。

他にヤクザと日本企業について
「総会屋に代わって登場したのは、これまた警察です。総会屋を切るために警察の天下りを入れてお金をたくさん使うことになっている」

山口組と警察のお家事情について、ヤクザと政治家について、海外アウトローとヤクザのネットワークについてなど、盛り沢山。

宮崎さんが逆に外国人ジャーナリストたちに聞く。
「ヤクザのいない国は良い国ですか?」
ムムム、となるジャーナリストたち。
「ヤクザのいない国は2つあります。ポルポト下のカンボジアと北朝鮮です。私はヤクザのいる明るい社会がいいと思っています」

会場拍手。うーん、濃い。『TOPPAMONO』アメリカでも売れるといいな。スコセッシとか、映画化してくれないかな。

 またしても東京メトロを反対方向に乗ってしまったりしながら、15時過ぎに会社。
昨日「早く来てとっとと帰れ」みたいなことを言われたのにこれでは、ますます睨まれそう。がはは。

しかし、仕事は集中してやったぜ。21時まで。

 21時半に『檸檬屋新宿』。檸檬屋開業34周年記念日で大賑わい。
昼の記者会見にいた人たちも宮崎さんもいる。

「こいつは、ワインを送りつけといて『自分が行くまで飲むな』って電話して、遅く来やがって」と住枝さん。
「違うよ、全部飲まないでね、とっといてね、って言ったの!」
と同じ会話を各席で、5回ぐらい繰り返す。
34周年のお祝いに、シャトーヌフ・デュ・パープ赤 1972年を電脳キツネ目組有志でプレゼントした。

住枝さんと皆で一口ずつ飲む。なるほど、という感じ。

プレゼント案に参加表明してくれたKMさんが、飲み終わった後に来ることになって青くなる私。
誰かが490円のワインを買って来て「多分わからないから、これ入れておきましょう。ウシシシ」
と72年ものワインのボトルに移し替える。酷い!私だが。

飲んでみたら、やっぱり全然違う。ひいー、どうしよう。……帰ろう。もう終電だし。

店を出たら階段でKMさんと会ってしまう。
「あれー、桜井さん、もう帰っちゃうの?」
「え、う、はい。あの、ごめんなさい!」
「そっかー、じゃあねー」
「はい。失礼します。……あの!KMさん、ごめんなさい!」
「ん?何がー?」
「いや、えっと、気をつけて!おやすみなさい!」

ああ、逆の立場だったら私は激怒するだろう。絶対文句を言って、仕返しまで考えるかも。
ぎゃー、恐い!その後の顛末を聞きたくない、KMさんに会うのが恐ろしい。でも知りたい。

お金を払ったのに飲めなかったわけではないから、そんなに怒ってないことを祈るばかり。
許して下さい、KMさん!
2005年09月30日(金)

阪神ファン,手紙


 本日は「ブクの日」で池袋で映画を見る日だが、お出掛け続きで遅れた仕事を挽回するべく終電まで頑張る。
だけど出勤は午後。会社は人でいっぱいだった。

昨日『CAVE-BE』は駅からどのくらい?と聞いたらものすごく親切に教えてくれて、丁寧な地図を書いてくれた人が「どうだった?わかった?」と話しかけてくれ、お礼を言う。

 夜になっても私以外の人も何人も仕事を続けていた。
テレビの前の机で仕事をする人もいたが、下北沢の地図を書いてくれた人は阪神ファンらしく、テレビに釘付け。
仕事を終えた人たちがテレビの前に集合し、お酒を飲みながらワイワイやり始める。

地図を書いてくれた阪神ファンが、おならブー。ほとんど自分の部屋状態で寛いでいる。
同じ机で仕事をしている女性はそれほど嫌がる様子もなく。

阪神優勝の瞬間も、私は全く関心ないので仕事に集中。
しかし二人の男性がタバコに火をつける。これには無関心ではいられない。
「スミマセン、私タバコがものすごく苦手なんです」と言いに行く。
「あ、ごめんなさい」と言って慌てて火を消す二人。
いや、消さなくても、すぐ隣にある喫煙室に行って吸ってくれれば、と思う。

席に戻って仕事をしていたら、地図を書いてくれた阪神ファン(長い。以降阪神ファン)が、真っ赤な顔で
「君は、桜井さんだっけ?君はタバコが苦手で、朝も苦手なのか?」と聞いてくる。
ニッコリ笑顔で「はい」と私。
「早く来て、この時間に帰っていたらここ(テレビの前)でタバコが吸えるのに」
「えーーー?」
なんじゃそりゃ。
「それは失礼だよ」と先ほどタバコを消してくれた男性が阪神ファンに言う。
喫煙室に行く阪神ファンに私は言い返すことができず。

「酔っ払いなんで、スミマセン」と代わりに謝る男性。
「いいえ、こちらこそ」と私。
阪神優勝で、テレビを見ながら勝利の酒に酔いながらタバコを吸いたいファン心理はわからなくもない。
文句を言いながらも喫煙室に行ってくれたし、腹は立たない。

そんなことより仕事仕事。
阪神優勝番組も終わり、引き上げていくご一行様。
先ほど代わりに謝ってくれた男性に「ホント、ごめんなさい」と言われて
「いえ、とんでもない。お疲れ様でした」と見送る私。

別の階で作業をしていた喫煙者の女性に顛末を話したら「どっちもどっちだね」と言われる。そうか?

会社員時代もずーっと職場のタバコには悩まされた。
「会社で最も嫌煙権を主張する人物」と喫煙者の労働組合委員長に言われた。
「悩み相談」参照。これを組合誌に書いたことにより、分煙がかなり進んだ。)

彼は「喫煙者が非喫煙者に配慮してくれた時は感謝しろ」とも言った。
「感謝しろだと?!」と反発したいところだが、人間関係をうまくやっていくためのアドバイスとして私は実践している。

新入社員の頃、私はタバコを吸っていた。
同期の女性がタバコ嫌いなのを知っていたが、直接言われないのをいいことに宿泊研修の部屋やバス内で私はタバコを吸っていた。
そういう喫煙者心理も知っている。
だから始めに「スミマセン、タバコ苦手なんです、ゴメンナサイ」と言う。何度でも言う。

阪神ファンには「他人のおならも苦手です」と言ってやれば良かった。ブリブリ!

 家に帰ると、覚醒剤で逮捕された知人から手紙が届いていた。
心配する友人たちと、今の彼の状態や、私たちは何が出来るかなどいろいろ話していたところだった。
体も精神的にも大丈夫そうで安心した。

挙動不審で職質→逮捕という報道は嘘だった。

手紙を読んで、最近警視庁長官が「職務質問をガンガンかけろ」と指令を出しているという話を聞いたのを思い出した。
違法職務質問が横行しているとか秋葉原がひどいとか。

自首してきた人間を、覚醒剤犯が何を言っても平気と手柄にしやがって。
警察は本当に嘘ばっかり。

知人の手紙は「信頼を裏切った」と反省モードだが、私は何も迷惑をかけられていない。
病気をした友人のためにとても暖かいミニパーティーを開いてくれたり、優しい人だ。
私も友人たちも変らず応援する。
2005年09月29日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

My追加