映画『酔画仙』,『大統領の理髪師』,高橋玄新作映画ワンシェア・オーナー会員通信

 岩波ホールでやってる映画はたいてい面白くない。ほとんどのカンヌ映画祭受賞作品も私には合わない。

しかし『酔画仙』は破天荒な芸術家の生涯を描くとか、R18指定とか、気になる要素がいくつかあって、新文芸坐のセレクトだし、見てみる。
やっぱりあまり面白くなかった。R18にするほどのこともない。

一世を風靡して消えた謎の画家なら、随分前に見た篠田正浩の『写楽』の方がずーっと面白かった。
真田広之の方が遥かにセクシーだし。

 『大統領の理髪師』もついでに見る。予想していた通りで、別に見なくても良かった。
歴史の知識がないので、勉強にはなった。

国家権力に翻弄される庶民というきつい状況を甘く描く映画はあまり好きじゃない。
きつさをリアルに表現して、笑うしかない、みたいな『シルミド』とか『殺人の追憶』の方が面白い。

 帰ると、私が1口オーナーに参加している、高橋玄さんの新作映画の会員通信第3号が届いていた。

通信第2号から2年3ヶ月を経て、9月1日にクランク・インを迎えたとか。
多分私は第1号の個人出資者だったはず。
「成功、信じています」と応募メールに書いてからの経過を思い出す。うーん、感慨深い。

そして、特報DVDの映像を見る。かっこいい!もう一口!という感じ。
『酔画仙』の風景も雄大かつ繊細に描かれていたけれど、舞台となる白神山地、秋田杉の映像美は圧倒的だ。
2005年09月14日(水)

『鳥良』


 ライターズスクールのスクールメイトG君と池袋『鳥良』。
出会った頃は二十歳ぐらいの坊やだったが、「俺ももうすぐ30っすよ」。

映画を作ったり、海底ケーブル敷設だかの船に乗り込んだり、アニメ製作会社とか、いろいろ経験して来たG君に会うのは、何年ぶりだろう。
2001年10月20日のリボーン・パーティー以来か?

昨日聞いた知人女性の話。友人弁護士を紹介するのもいいけど、三浦和義さんが「生活トラブル110番」をやってるよ、と話す。
20代だと「ロス疑惑の三浦さん」とか言ってもわからないが。

「因みに相手が結婚しているのを知ってて関係持った略奪女は妻から訴えられるんだよ。」
「ええー?!そうなんすか?」
「結婚していることを隠したり、『妻とは別れる』とか言ってた男は女から訴えられる。不倫の代償はでかいのよ」
今、テレビの法律相談番組などでそれぐらい知っているかと思ったが。

私の経験を話す。笑うG君。G君の話もいろいろ。久し振りに会った感じがしない。
2005年09月13日(火)

『かねこ』,西原理恵子・宮崎学・NANIO…濃い面々,『檸檬屋新宿』,よろず相談室


 友人からのメールで、知人会社員が覚醒剤で逮捕&懲戒解雇されたと知る。
見沢知廉の自殺もショックだったが、彼は死なないで良かった。
「数年前からやっていた」と伝え聞いたことが事実ならば、逮捕されて良かった。これで覚醒剤と縁が切れるのでは。
懲戒解雇は辛いが、才能ある人なので道はあるだろう。頑張って!

 ランチ情報を交換している友人から

> 和膳「かねこ」行ったョ。値段の割に地味な料理だけど手を抜かないで調理されてて個人的には○
> 素材に無理させず、どうだ!ってアピール力ないけどコツコツ誠実なネンキ入った板サンの印象、化学調味料等は未使用っぽい。 

とのことで、『かねこ』に入ってみる。不思議なほど高いカウンター椅子で、焼き魚弁当を食べる。普通に美味しかった。
お弁当箱はスカスカでちと寂しいが、800円ならこんな感じか。ご飯お代りは無料。

 宮崎学さんが本の打合せをしている席に居合わせて、漫画家西原理恵子さん元夫妻、シャブ中男小説作家のNANIOさんらと飲む。

西原さんの武蔵野市立小学校とのタタカイの話、宮崎さんの男と女のタタカイの話、他濃い話いろいろ。

 彼女が外国に行っちゃうかも、で揺れてる友人と『檸檬屋新宿』。プロポーズ大作戦の結果は?
「行くことに決めたんだって。俺の事は『もういい』だって」
「どういう意味?」
「待っててとは言えない。好きにして、だって」
「『私が離れる時は死ぬ時だ』って気持ちではなくなってしまったのね。で?」
「待つよ」
「そう。どうせ長くて半年よ」
つまらーん。女の正体見たり。

 とあるライターズスクールで知り合ったG君から久し振りに電話。
知人女性が不倫相手の妻に手切れ金(含む堕胎費用)20万円と引き換えに「夫の働く業界から足を洗う」という誓約書への署名を迫られているとか。

「笑っちゃうでしょう?」とG君。全く知らない人の話だが笑えない。
「で、その女性はどうしたいの?」
「よくわからないんです」
なんじゃそりゃ。
「桜井さんならそういうこと詳しいかなと思って。知り合いの弁護士さんとかいませんか」
いるけど。そんな誓約書、法的拘束力あるんだろうか?
2005年09月12日(月)

舞台『スケッチブック・ボイジャー』,『スターバックス・コーヒー』,『かちゃーしー』

 演劇集団キャラメルボックス劇団創立20周年記念公演『スケッチブック・ボイジャー』をサンシャイン劇場に見に行く。

昨日の予約電話では、本日はジェミニ・キャストの楽日なので、池袋演劇祭の審査員とはいえ無料鑑賞券では通路で座布団になる、と言われた。
しかし、受付に行ってみれば2階席2列という良い席だった。感謝。

キャラメルボックスは人気劇団だが、やっぱりあんまり面白くない。言葉が軽いからなのか?
リアリティを感じない言葉で演じられる歌舞伎とかシェイクスピアの方が物語に入り込めるのは何故なのか?
楽日の内輪ノリの雰囲気も、初めて見る私には違和感があったのかもしれない。

 『ご近所さんを探せ!』沖縄サークルに久し振りに参加。
サンシャイン・シティのプラネタリウム『スターライトドーム』で「星降る沖縄〜STARDUST ISLAND OKINAWA〜」を見るべく移動。
雨が降り出したようだが、同じビル内でラッキー、と思っていたら、このプログラムは最終回で満席とのこと。
「立ち見はないのかしら」
「プラネタリウムだからねえ。上を向くから、ないんじゃない?」
くぅー。観劇後すぐに来てチケット買っとけば良かった。

 飲み会まで2時間あるので選挙の投票に行くことにする。しかし結構な雨。
『スターバックス・コーヒー』で雨宿り。

店内でタバコを吸っているカップルがいて驚愕。スタバは禁煙て、常識じゃないのか?
ウエンツ瑛士似のハーフっぽい男子店員に確認。
「ここは店内禁煙じゃないんですか?」
「禁煙です」
「タバコ吸ってる人がいます」
「マジスカ?!」
喫煙者に注意をしたのは上司らしき女性だった。よしよし。
暫くしてマジスカ・ウエンツ君が、小さな声で「教えてくれてありがとうございました」と言いに来る。
かっわいい!ニッコリ。

 雨が少し弱くなったので投票所へ。いつもより人が多い感じ。投票率も高そう。
小林興起は嫌いだけど康夫ちゃんに一票のつもりで名前を書く。全く。気分の悪い選挙制度だぜ。

 ちょっと自宅に寄って、池袋西口の沖縄居酒屋『かちゃーしー』。あまり美味しいとは思わない。
なのでこの店でのオフ会を定例としているサークルにもあまり顔を出さなくなっていた。
今回は沖縄がテーマ、音楽はBEGINのプラネタリウムってことで楽しみにしていたのだが。

沖縄の食べ物、言葉などについて話をしていたら、7月21日に会った沖縄出身ガエル・ガルシア・ベルナル君に会いたくなる。

 帰って選挙速報。なんか凄いことになってる。
9日の緊急集会では予想自公270議席でマジスカ?!だったのだが、遥かに越えるではないの。

痛快なのは宗男の当選コメントぐらい。「逮捕は国策捜査だった。まさに『国家の罠』…」って、あはは。

ああやだやだ。日本もいよいよお終いだね。小泉心中。皆さん好きで選んだのだから、好きにやられろ、どうにでもなれ。
2005年09月11日(日)

舞台『ハオト〜羽音〜』,『檸檬屋新宿』


 朝、フラフラと新宿駅に着くと、山手線始発はホームに来ていて、今にも出発しそうなところだった。
階段を駆け上って間に合う。ヘトヘト。

 毎日午後出勤のツケで休日出勤。しかし会社に着いたのは15時半。18時には出る。
まるで合理的ではない働き方だ。

 下北沢の『本多劇場』で藤村忠生さんが出ている『ハオト〜羽音〜』というお芝居を見る。
18:00開演予定がアクシデントで19:00開演になるとのことだった。
会場のトラブルかと思ったら、重要な役の女優が今日の昼に体調不良で倒れたとか。
脚本を一部変えて上演すると、始めにアナウンスがあった。

大丈夫かいな、とドキドキだったが、オリジナルを知らない者には何の支障もなくラストに持っていったと思えた。
トラブルによって全員の一体感とテンションの高まりが感じられる、良い舞台になっていた。
それは大変なことだったのだろうと、最後の挨拶には私まで涙。

藤村さんの老人役というのは初めてで、老人の回想で話が進む、ある意味主役。
倒れたのが藤村さんでなくて良かった。

戦争がテーマで、精神病院が舞台なのだが、絶対こんな雰囲気ではなかっただろうと思う。

タイトルから、私の苦手な鳥が出てきたら嫌だなあ、と思っていたら案の定。きつかった。

 今朝までいた『檸檬屋新宿』に今夜も行く。同じく朝までいた常連Yさんもいる。

何故か電脳キツネ目組続々。選挙と山口組、日本の表と裏で起きているタタカイが肴。
「人の喧嘩はでっかい方が面白いのう。グフフ」と宮崎学さん。

宮崎さんのバーバリーのポロシャツが洒落たデザインでかっこ良かった。黄色?キツネ色か。
2005年09月10日(土)

『トリックスター』,冴島奈緒/SHR in Sleeper's,『檸檬屋新宿』


 夜はイベント盛りだくさんなので朝からお仕事、と思うのだが昼になってしまう。

 19時から高田馬場『トリックスター』にて「9.11直前 大緊急討論集会『この国の選挙の行方』〜君は小泉の勝ち誇った顔をみたいか?!〜」というタイトルで、お話は宮台真司、宮崎学、平野貞夫(元参議院議員)、高野孟(インサイダー編集長)。
後から駆けつけた野党の立候補者も入って、投票日を明後日に控えてまず「何故民主党は負けたのか」。あはは。

宮台さんの分析。かつての構図、農村保守VS 組合左翼ではなくなった。
農村保守は空洞化、不安を抱えた無党派層は「断固」「決然」の男気に吸引される「ヘタレ右翼」に。
小泉は農村型から都市型に自民党を変えた。組合貴族民主党は生き残れないと思っている人が少ない。
フリーター、シングルマザーなど弱者を支持基盤にするべきなのにわかってない。
岡田はコンサルに「笑うな」と言われて、絶対に笑わない。若い連中にはそれでは駄目。
「小泉さん、壊してくれてありがとう、後は民主党がやります」と言うべきだった。

平野氏の分析。民主党は小泉の主張を読み間違えた。
郵政民営化は日本のバリア、共同体を壊す。日本はアメリカの州となって、ニューオリンズのようになる。
今回の衆議院解散は憲法を停止している状態。なのに記者は書かない、議員も主張しない。これから恐怖政治が始まる。

高野氏は民主党結党に関った張本人として「製造者責任がある」と自ら認める。
小泉の「自民党を離党してでも郵政民営化をやる」という言葉をマスコミも民主党も甘く見ていた。
民主党は「公社維持はまずい」と言った。解散になって岡田は「年金が大事」と言った。
この時点で負け。理論と政策が正しくても駄目。

平野さんは「今日のイベントは会場がいいですね。『トリックスター』という名前がいい。政治にはトリックスターが必要なんです。かつての金丸信とかね。今の日本は病的トリックスターが総理大臣をやっているんだな」。
会場爆笑。

休憩時間となり、私は会場を後にする。
高田馬場駅への途中、2部に登場する某氏とすれ違う。彼の話は面白いので、聞きたかった。残念。

 しかしMARIBARパーティーに出演してくれた冴島奈緒/SHRの現メンバー初のワンマンライブ「兄貴、男になりました!」本公演も見たい聞きたい。
六本木『Sleeper’s』で最後の2曲に間に合う。盛況。
奈緒さんは黒いミニのドレスで、飛び跳ねていた。素敵。

終了後、バンド、ダンサーのSHRガールズ、スタッフ皆さんに挨拶。先日のMARIBARパーティーのお礼。
サエジマニアのoちゃん、奈緒さんの映像作品と衣装プロデューサーの三上るかさんらとお話。

奈緒さんプロデュースの「3000年型コスメティック」を解説してもらう。
これを使って奈緒さんはファンデーション要らずのお肌になったとか。
奈緒さんの頬をぷにゅっと触ってみる。なーるほど、スゴイ。と感心していたら
「真理さん、プレゼントするわ」。
感激!MetroStrip ソープを頂いた。最近お肌が荒れ気味で気になっていたところ。嬉しい。
奈緒様、ありがとうございます。

適度な人数が残っているところで「もう一丁やるか」的ノリで演奏が始まる。皆ビールを飲みながら。
「皆もどう?」と奈緒さんに促されてネクタイビジネスマンたちがステージに殺到、皆で『スタンド・バイ・ミー』。奈緒さんの包容力に菩薩を感じる。

 『トリックスター』集会がどのように終わったのか、或いは宮崎さんと皆で2次会などやっているのか気になって電脳キツネ目組KMさんに連絡。
宮崎さんは帰ったけど何人かで『檸檬屋新宿』にいるとのことで、合流。

お腹が空いていたので、残り物と穴子丼をバクバク食べる。
1時間ほどいて終電で帰ろうと思っていた。出ようかな、と思ったところへ宮崎さんから電話。すぐに終わる。
もう行かなくちゃ、とお勘定をしているのに「あのな」と話を始める住枝さん。
「早く!お釣りくれ!」と言ってるのに「もう無理だって」と続きを話す住枝さん。
「そんなことない!ご馳走様!さよなら!」と言って走る。

 赤信号に引っ掛かってしまい、何故か新宿駅南口に向かってしまう。頑張って走る。週末の終電は遅れることもよくある。

……今日は遅れなかったようだ。山手線は出たところ、中央線が出るところ。がっくり。トボトボ『檸檬屋新宿』に戻る。

「ほーら戻ってきた」と面白がる電脳キツネ目組。彼らも檸檬屋泊。
なんか、ハードな一日だったけど、まだまだ終わらない。

2時過ぎに住枝さんと従業員Mさんが帰り、3時過ぎに皆眠りに入ったところで、他の店に行っていたOMさんが戻って来て、4時半過ぎまで語る。
2005年09月09日(金)

アルピニスト野口健VS 康夫ちゃん,電脳キツネ目組カウンセラー


 選挙戦も佳境。バス停に立っていると小池百合子の選挙カーからアルピニスト野口健の声が。
テープかと思ったら、本人二人が車の中から手を振ってすぐ目の前を通り過ぎる。
私は野口健、面白くて大好きなのだが、無視。心が痛い。
小池百合子は環境相で野口健の活動に理解があるから応援するというのはわからなくもない。

だけど、環境問題なら康夫ちゃんだって熱心にやってるじゃないか。小池百合子を応援するなら手は振らない。
こんなに忠義に篤い私なのに康夫ちゃん、豊島区では見てないなあ。小林興起は見たくないが。

 宮崎学さんに言いたい、でも言い難い、言うべきか言わない方がいいか、うーん!と迷って、とある電脳キツネ目組組員に相談。
「そんなのほっときゃいいだろう!」と一蹴される
「きゃー、やっぱり?そうかー!そうよね。でももう言っちゃったの!たった今、メール書いちゃった!どうしよう?!」
「なんだよ、じゃあしょうがないじゃん」
「怒るかなあ?宮崎さん。恐い!ぎゃー、やばいー」
「怒りゃしないだろう、そのぐらいで」
「そうよね、そのぐらいのことなんだけどさ。でも私ずーっと気になって気になって」
「まあねえ」
「明日宮崎さんのイベントがあるから、このままだとドキドキして耐えられないと思って」
と言ったら笑われる。
「余計なこと言ってスミマセンって言えば?」
「それはメールに書いた」
「じゃあ大丈夫だよ」

ああどうか、大丈夫でありますように!野口健か長野県知事か、どころではない。
2005年09月08日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

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