無責任賛歌
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| 2000年09月14日(木) |
通院と残暑と誕生日プレゼントと/『世紀末アニメ熱論』(氷川竜介)ほか |
女房の通院の日だが、大分歩けるようになったので付き添いはナシ。 借りていた松葉杖も、今日病院に返したそうで、これからはリハビリのために歩行訓練をした方がよいとか。ようやくひと安心。みなさん、長いことご心配をおかけしました(m(__)m)。
台風がよけていったのはいいが、おかげで蒸し暑い。 会議に出ていても頭がぽーっとなって、何を話してるやら見当がつかない。 というか、イラついているのだろう、同僚の女性のお喋りを聞いているだけで無意味にムカっ腹が立ってくる。 「みなさんは女を殺したいと思ったことは?」(c.斉木しげる) ……あるぞ。今がそうだ。 ああ、危ない。夏に犯罪が増えるのはこういう心理状態だからなのだな。 何とか理性を保って、フンフンと相槌を打つが、話を理解できない状況は変わらない。後で何か支障があったらどう言い訳しよう。 「太陽がまぶしかったからさ」……って、お前は異邦人か。 東海地方の水害のため、輸送関係が滞っていて、本屋に行っても目当ての本がない。でもいろいろ買いこむ。 氷川竜介『世紀末アニメ熱論』、ガンダム以降のアニメを総括しよう、という意図は充分伝わる。 新しい視点はないが、サブカルチャーとしてのアニメが、それを送り出し、それを享受して来た者にとってどんな意味を持つものだったかは、記録しておかなければあっという間に忘れ去られてしまう。 実際、今の十代の子は、『ガンダム』がエポックメーキングなアニメだったということすら知らないのだ。若い人にこそ読んでほしい。 マンガ、横山えいじ『でじたる小学校日記』、相原コージ『漫歌』、坂田靖子『バスカビルの魔物』読む。 横山さん、『宇宙大雑貨』の頃と比べると、いかに小学生向けとは言え、書きなぐった印象を受ける。SFはヴァーチャルリアリティやシミュラクラだけじゃないんだが。 相原さんはなあ……(-_-;)。 坂田さん、ミステリのパロディのつもりで、実は純粋に小粋なミステリを描いてくれている。ハズレのないマンガ家とは、こういう人のことだ。
女房に誕生日のブレゼントを買って帰る。 たれぱんだの立方体抱き枕とマスカラとピッタリフィットの(脂肪が取れる)パンツ。我ながらこのミスマッチがアホらしくていい。案の定、女房も喜んでいる。明日はそのパンツはいて出かけてくだしゃんせ。
| 2000年09月13日(水) |
シゲオと誕生プレゼントと009と/『遊びをせんとや生まれけむ』(石ノ森章太郎) |
最近の日記を読み返すと、どうも文章が殺伐としている気がする。 何となく落ちつかない。ストレスがたまっているのか。多分そうだ、ここしばらく映画に行っていないせいだな。 女房を置いて一人だけ出かけるわけにもいかんし、早く治せよう。『サウスパーク』もアジア映画祭も終わっちゃうよう。
職場で若い子に長嶋談義。巨人のV9時代を知らない世代に長嶋のスゴさをいくら話しても「嘘や」の一言で終わってしまう。 「ボール球に手を出してホームランにした」「病気の子と約束してホームランを打った(ベープ・ルースか)」「ホームランを打ったけどホームベースを踏み損なってアウトになった」……書いてて思ったが確かに嘘っぽいなあ。だからこそ20世紀のヒーローなんだけど。 20世紀の最後の年にON対決が見られるかも知れないというのは、感無量だなあ……。
女房の誕生日が明後日だと言うと、女の子が、 「何をプレゼントするんですかあ?」と聞いてくる。 「まだ考えてない」と言うと、 「子供を贈ればいい!」 「……どこから持って来るんだよ」と言うと、 「そこ!」と……を指差す。 ……コラ。少しは恥じらいというものを知れよ……(-_-;)。
『速報!歌の大辞テン!』、松山千春の生えている髪を見て笑っていたら、T.M.REVOLUTIONの『魔弾』のミュージッククリップが思わず吹き出すほどのトンデモギャグになっていた。 娘との結婚を認めてもらおうとやって来た青年に、娘の父親は自分で自分の体を改造し、ミサイル攻撃!(まんまサイボーグ004!) 対抗して青年もロケットパンチ! 間に入った娘は爆死! ……何じゃこりゃ(・・;)。
石ノ森章太郎『遊びをせんとや生まれけむ』読む。恐らくこれが石ノ森氏の遺作(『HOTEL』はとうにアシストに描かせている)。 と言っても、デビュー以前の肉筆回覧誌『墨汁一滴』がメイン。最後の後書きに「いよいよ『009』を書きます」とあるのが悲しい。来年から放映予定のテレビアニメ、スポンサーが見つかるといいなあ。 『アニメージュ』『ニュータイプ』読む。庵野秀明の実写作品『式日』のスチールが載っているが、イメージがまるで押井守の『トーキング・ヘッド』。案外この二人の資質って近いのかも……?
| 2000年09月12日(火) |
打ち身とワンピースの続きと/『ONE PIECE』6〜15巻(尾田栄一郎) |
買い物に出ようと玄関でスリッパを履いていると、突然、後ろから女房の声。 「気をつけてね」 ……出掛けに優しげな言葉などついぞかけたことのない女房なのに、何をとち狂ったか。 これで却って事故にでもあうようなら、シャレにならんなあと思っていたら、事故とまではいかないが、バスに追突しそうになってコケた。 膝と手をついただけだが、左足に力を入れると痛い。夫婦揃ってケガしてちゃ話にならん。
古本屋を回るが『 ONE PIECE 』、どこにも売ってない。『るろうに剣心』は全巻セットが腐るほど置いてあるのに。ファンって残酷だなあ。 いつか古本が出まわるのを待つのも癪なので、思いきって全巻新刊で買う。短編集の『 WANTED 』まで買っちまった。で、一日で読み切り。 女房から「……ハマったの?」と聞かれたが実感はない。 盛り上げどころになるはずの回想シーンの挿入のし方がどれも今一つうまくない(おかげでベルメールさんのところでも泣けなかったし)。 巻を追うにつれて「ワンピース」の宝から遠ざかっていくような展開になっているのも痛い。13巻以降はジャンプマンガの迷走パターンに明らかにはまっている。お姫さまを海賊が助ける話がやりたいのは分るんだがなあ。 この作者、『宝島』や『ゼンダ城の虜』、『快傑ゾロ』といった過去の盗賊小説をどれだけ読んでいるのだろう。一番参考になるのは黒澤明の映画『隠し砦の三悪人』だろうが、とても見ていそうにないなあ。あれに比べて、危難を切り抜けるアイデアがまるで貧弱なのだ。敵を次々に出せばいいというものではない。 要するに、ストーリーを作るのに慣れていない。おかげで話の「流れ」が滞ってしまう。 特に主役がバカなのがネック。この「主役=バカ」ってのは後の成長があってこそ生きる設定なのであって、昨日も書いたが、主役の成長は第一話で終わっているのだ。 「ワンピース」が現実の宝じゃなくて「人の絆」だってことはもう見えてるんだから、余り連載を長引かせないで適当な所で終わらせたほうが『ドラゴンボール』の二の舞にならずにすむと思うんだが。 ……でも、けなしてる割りに次巻も買う気になってるぞ。やっぱりナミの涙に惹かれたかな?(サンジかお前は)
| 2000年09月11日(月) |
ミステリとワンピースと/『ONE PIECE』1〜5巻(尾田栄一郎) |
女房と無駄話をしていたら、翌日。もう午前二時である。次の日が休日だとこういう贅沢もできる。 「本格ミステリって何なの?」なんていきなり聞いてくるから悪い。私にそんなネタを振れば延々五時間くらい喋りっぱなしになるよ。 女房は、ここしばらく「新本格」作家のミステリーを立て続けに読んで、相当不満を抱いたらしい。「トリック」に拘泥し、小説としての面白さを失っている作品がなぜ読まれているのか? と憤懣を述べている。 生意気にも私は「作者も読者もバカなのさ」と切って捨てる。 「密室」だの「ダイイングメッセージ」だの、現実にはあり得ない設定にこだわる姿勢は決して上等な嗜好ではない。本格ミステリというのは「謎が合理的に解かれる」ことに主眼を置く点に面白さがあるのだから、特定のモチーフだけに拘っていては、その興味は半減するのだ。 ……なんて話から、「松尾スズキはいい!」なんて話まで、ベラベラ喋っていたのだった。
というわけで、11日(月)の日記。
やたら疲れているので、昼近くまで惰眠を貪る。 小雨がぱらついている中を郵便局まで。「ゆうパック」を買ってくるのが目的だったが、箱がたの大き目のを買ってしまい、女房に叱られる。もう少し小さ目の袋状のがあるのだそうだ。こういう日常生活の基本的なことに私は実に弱い。 私のことをもの知りだと思っている人もいるが、知ってることだけをさも仰々しく喋りたてれば、他人は「この人は知識がある」と勘違いしてくれるものなのである。これ、詐欺師の初歩。内実はただの世間知らずなのにねえ。
買い物に出たついでに金龍ラーメンに寄って角煮丼を食いつつ、やっと尾田栄一郎『ONE PIECE』1〜5巻を読む。……ヨシヒトさんがハマるのも分るなあ。多分ゾロのファンでしょ? 決してウマい絵とは言い難いが、キメのシーンでのルフィーの笑顔なんてのはあの絵でなくちゃ、と思わせるね。 ただ、ドラマとしては第一巻の第一話で終わっちゃってるので(マジで感動モンなんだけど)、後から息切れしてくるんじゃないかと心配。ジャンプマンガは人気がでないとすぐ打ち切られるので、どうしても初めの話のほうにドラマが凝縮されて尻すぼみになるパターンが多いからなあ。 メンバーが揃った後、そこを乗り越えられるかどうかがカギだろうな。古本屋何軒か回ってみようかなあ。
| 2000年09月10日(日) |
睡魔と戦いつつこれを書いてます/『星降り山荘の殺人』(倉知淳) |
今日、初めて普通自動車と軽自動車とではプレートの色が違うことを知った。 軽自動車って、黄色いのか。 ……まあ、世間の人にとっては常識中の常識なんだろうな。 でも、私は、もともとクルマというものに全く興味がない。しかも色弱で色の識別もままならない。なんとなれば、プレートの色に気づかなかったとしても、鈍感だの不注意だのという謗りを受ける筋合いはないだろう。……何となくこのネタ、ミステリーのトリックに使えそうだな。 それにしても不思議なのは、どうして私はこうも自動車というものに何一つ関心を抱かなかったのか、ということだ。 普通、男は、車とか銃とか戦闘機とか、そういう「力強いモノ」に興味を持つものだ。ところが私の場合、そういった感情が人より明らかに薄い。 ……かといって、自分が銃やクルマを怖がるような女々しいやつだとは思わないんだよなあ。どっちかと言うと、私の知ってるガンマニアのほうが、よっぽど女々しいやつだった。 自分の非力を、銃だのクルマだので代償しようという心理自体が私にはないのだ。……ということにしておこう。 でも、小説書くとき、これはちと困るな。 今の私の乏しい知識では、金持ちの乗る車はベンツに決まってるし、一般人はみなダットサンである。……想像だが、これってかなり嘲笑われてしまう描写になるんじゃなかろうか?
女房、今日は結局練習には行かずじまいだったらしい。少しは罪悪感を持って、大人しくしてくれているんならいいんだが、大抵形だけての反省にしかなっていないからなあ……。 夜、愛知にいる鈴村くんから電話。女房が応対する。 女房の怪我のことは知らなかったらしく、鈴村くん、やはり驚いていたらしい。 でも女房は「捻挫しただけだから気分は全然平気」なんて言ってやがる。本気で反省してりゃあ、こんな台詞が出て来るはずはないぞ。 鈴村くん、十月に帰ってくるとのこと。その頃には彼の赤ちゃんも生まれて1ヶ月。となると親子の対面はこのときが初めてになるのか……。 ……親が子供にベタベタするのも嫌いだが、こう淡白なのも、ねえ……。
倉知淳『星降り山荘の殺人』読む。 気持ちは分るが、都筑道夫のパクリはいかん。女房も私もすぐに犯人やトリックを見破ってしまって、物足りなかった。 ……でも、これでもマンガの『金田一少年』に比べればはるかに面白いのだが。
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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