無責任賛歌
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記




ホームページプロフィール掲示板「トーキング・ヘッド」メール
藤原敬之(ふじわら・けいし)

↑エンピツ投票ボタン(押すとコメントが変わります)
My追加


2000年08月30日(水) ○○につける薬がほしい……/映画『蝶々失踪事件』ほか

 書類仕事を終え、帰宅。
 農協から電話、事故の加害者の保険の件。
 「奥さん、仕事はされてますか?」の質問に、女房、
 「主婦です」と返事する。
 首を傾げる。仕事をしていることを隠す理由はないはずだが。
 問い詰めるとやっぱり今月初めに仕事をやめていたことを白状する。私に叱られると思って内緒にしていたのだ。
 しかし、毎日朝早く、仕事があるように振舞って外に出ていくのはしんどかったろうに。藤子不二雄Aの短編にそんなのがあったな。精神年齢いくつだ。
 いつも反発する女房も今日は泣きべそ。きつく叱るが、どうせ一日すればケロリとしてんだ、こいつは(-_-メ)。
 少しは周囲が心配しているのを感じ取るだけのデリカシーを持て。
 次の仕事探すにしても、足が治らないと話にならないぞ……というか、早く治せよう(T_T)。

 半日、女房を叱っていたので、本もあまり読めなかった。
 マンガ、永井豪『デビルマンレディー』17巻(最終巻)。
 近来まれに見る最低最悪な最終回として轟々の批判にあっている本作だが、この人はデビュー五年で燃え尽きちゃった人だから今更いくら最低な作品を書こうがもうどうでもいい。

 ビデオ『蝶々失踪事件』、横溝正史ミステリの最高傑作であるにもかかわらず、探偵が金田一耕助でなく、由利麟太郎であるために評価されることの少ない不遇の作品。
 字幕を見て驚いた。構成協力が江戸川乱歩!
 いや、派手なところこそないが、原作をほぼ忠実に、あくまで「本格ミステリ」として映画化しているという点では稀有の作品なのだ。
 主役の岡譲二、他の映画で金田一耕助、等々力警部、明智小五郎も演じている。見ると分るが、風貌がシドニー・バジット描くシャーロック・ホームズそっくり。探偵といえば岡、というイメージが当時は出来あがっていたのだろう。
 今で言えば、金田一耕助、由利麟太郎、ドルリー・レーン、エルキュール・ポアロを演じた石坂浩二がそのイメージに近いか。……だからといって水戸黄門までやるなよ石坂。

 ドラマ『百年の物語』最終回、現代に近づくほど脚本の出来がよくなる。特にラストまで前二作をほぼ無視したドラマ展開なのが立派。脚本家も橋田壽賀子を嫌っているのだ。
 女房、渡部篤郎が出ているので、寝床から這ってきて食い入るように見ている。んなことしてるから足が治らんのだ。あほ。


2000年08月29日(火) 後始末は大変そうだな/『ルパン三世総集編』第6集ほか

 月1回の通院の日。
 検査の結果は相変わらず悪い。血糖値が急上昇している。
 さすがに今日はうなぎを食うのを控える。
 薬、ちゃんと飲んでるんだがなあ。やっぱりストレスがたまってるのか?(食い過ぎといわないところがお茶目)

 女房の診断書を持って博多警察署へ。
 いつの間にか博多署の建物が10階建てくらいのビルになっている。警察署というより銀行の本店。東京の都庁ほどではあるまいが好き勝手に税金使ってやがるぜ。
 隣を見ると旧舎もまだ残っている。業務はまだそこでやっているのだ。

 交通課のAさんに診断書を渡そうとポケットをまさぐるが無い。
 てっきり落としたと思いこんで、病院まで戻るが見つからない。もう一度再発行してもらわなければいけないのか、と焦ったが、ふとバッグの中を捜してみると封筒が1通。
 落としてはいけないとしまいこんでいたのだ。
 用心深いなあ、俺……って、そのこと忘れてちゃ意味ないんだが。
 もう一度Aさんのところへ行って、話を聞く。
 診断書だけでは調書は作れず、女房から直接話を聞かなきゃならないらしい。
 「でも、今殆ど動けないんですけど」
 「いや、私のほうから病院のほうに伺っても……」
 「あ、女房、今、家から通院してるんですけど」
 「……入院してない?!」
 Aさんが驚くのも無理はない。
 診断書を見る限り、女房は全治4週間の大ケガなのだ。それを女房は「ウチに帰るぅ」と駄々をこねて、入院せずにすましたのだ。こりゃ誰だってあきれるわな。
 ともかく、日曜日に女房ともども伺うことにする。

 ウチに帰ると女房が「新発見をした」と喜んでいる。
 松葉杖で移動するのはつらいので、部屋の中ではハイハイすることにしたとか。
 けれど、やはり部屋のあちこちに体をぶつけて泣き出している。
 ……意味ない(-_-;)。
 いくら「静かに休んでいろ」と叱っても、すぐこちらの目を盗んでパソコンに向かい、足が鬱血して「イタいイタい」とまた泣き出す。
 髪も体も私が洗ってやるしかない。本当に赤ん坊を育てているようなもんだ。
 育児休暇がほしい(T_T)。

 マンガ、山上正月『ルパン三世総集編6』、伊藤伸平『アップル・シンデレラ』読む。ドラマとしての密度はモンキー氏自身が書くものよりハイレベルになっている。そろそろ山上原作のルパンの新シリーズが作られてもいいのではないか。


2000年08月28日(月) 完治には1週間以上かかりそうです/ドラマ『百年の物語』ほか

 朝から病院、仕事はサボリ。
 いや、ちゃんと許可は取りましたよ。電話で、女房の付き添いだって言って。
 やっぱ、「ちょっと車にハネられちゃって……」と言うと、みんな驚くなあ。

 レントゲンに40分もかかる。どこ撮影してんだ○○病院。
 患部をあっちこっちいじくられて、相当痛かったらしく、左足にギプスを嵌めて診察室から出て来た女房は、半分、涙目である。

 帰宅後、すぐに横になる女房。ほっかほっか亭でうな重とチキン南蛮弁当を買ってきて食わせる。ギプスが重い上に、ちょっとした振動でも痛みが走るようで、食事するのも苦しげ。
 しかも精神的に退行している。私がほんの少し、パソコンしようと側を離れただけで、泣き出すのだ。
 昨日、私がタクシーすっ飛ばして事故現場に駆けつけてくるとはまさか思っていなかったらしく、思いがけない「幸福」を味わってしまって、女房の心は「さぴしんぼう」になってしまったのだ。
 ……大林宣彦か、お前は。

 この二日で読んだ本。柳田理科雄『空想科学読本3』、藤臣柊子『みんな元気に病んでいる』『先生だって悩んでる』。
 藤臣さん自身、鬱病を現在も治療中。精神病は決して迫害されるものではない、という作者の視点には賛成だが、昨今の少年犯罪を思うにつけ、社会が精神病に背を向けてきた悪影響を感じないではいられない。放置か隔離かって、対処が両極端なのだものな。

 雑誌、『アサヒグラフ』『ダ・ヴィンチ』のここ二ヶ月のバックナンバーを一気に読む。
 深田恭子について、「自分の中にあるキャラクターを表に出すのがうまい。だが『恐怖』を演じるのには苦労していた」と、誉めてるようで役者としての中味が薄いことを証明するような記事。記者も記事を書くのに苦労したのだろうな。

 DVD『うる星やつら4』、『エクセル▽サーガ』7巻、『地球防衛企業ダイ・ガード』8巻、『ブギーポップは笑わない』6巻、『フリクリ』3巻。
 ブギーポップはこれで完結。物語としてのカタルシスをあえて外した展開は実験的ではあるが、原作を読んでいない者にとってはとっつきにくかろう。原作の忠実な映像化作品も見てみたいが、無理かなあ。

 夜、ドラマ『百年の物語』見る。
 ありきたりで底の浅いキャラクターばかりで最低の出来。橋田壽賀子がここまで重宝されるテレビ界というのはやはり病んでいる。
 タメイキ(´。`;)。


2000年08月27日(日) 自動車とはケンカしないように

 朝、女房、喜び勇んで練習に出かける。
 午後から映画に行く約束をしているので、「4時に待ち合わせねぇ」と、女房の声も軽やか。
 5分ほどして、電話のベル。女房からだが、なんだか息遣いが荒い。
 「どうした?」
 「……車に、轢かれた……」

 「なにいいい?!」

 日頃からマヌケな冗談を飛ばしている女房だが、それは天然。ツクリの冗談を言う奴ではない。
 「ケガは?!」
 「骨は折れてない。けど足ひねって動けん。で、頼みがある……」
 「なんだ?!」
 「……練習場のドア開けといて」

 自分の心配をせんかあああ!

 間違いなく事故は本物だ。こんなときにボケかますのは女房以外にありえない。

 今日集まる予定のメンバーに連絡を入れたあと、慌てて現場に飛んでいくと、確かに自動車のそばの地べたに女房が座りこんでいて、警察も来ている。
 どうやら横合いから出て来た車に追突されたらしい。
 「救急車は?」
 「警察の取調べがあるからって、まだ呼んでない」
 先に医者だろう、とは思ったものの、警察とケンカしても仕方ないので、病院への連絡を頼む。
 「後5分だけ待ってください、お父さん」

 誰がお父さんじゃああああ!

 女房の見た目が若く、私が老けてるので、確かによく親子に間違えられる。しかし、そんなことで警察とケンカしても仕方がないので、ともかく救急車を呼んでもらう。

 診断の結果、骨折はなかった。もっとも足首を強くひねって歩行は困難なので、松葉杖を借りる。薬をもらって、さっさと帰ろうとするが、女房はまだ何か心残りな様子。
 「……どうした?」
 「……映画は?」
 「行けるか、馬鹿あ!」

 それでもたっての頼みで、練習場に顔を出すことに。
 「どうしても塩浦さんに、今日のうちに話しておかないといけないことが……」
 松葉杖でやってきた女房に、塩浦、桜雅両嬢も驚く。
 「これを……、これを塩浦さんに渡したくて……」
 ……ガソリンスタンドの利用券。

 ああ、ここまで阿呆……(T_T)。

 疲れた。
 今日はとことん疲れた。
 塩浦嬢のダーリンに車で送ってもらって帰宅。
 ホームページの連載も今日は中止。
 女房は寝転がって『ケイゾク』『サウスパーク』のDVDを見ているうちにイビキを掻き出す。
 多分、我が家では何が起きようと、女房だけは平和である。


2000年08月26日(土) 森の木陰でドンジャラ補遺/『金髪の草原』(大島弓子)

 一昨日、映画を見た帰りに(午後11時ごろ)火事に出くわしたのを書くのを忘れていた。
 普通、そういう「事件」があれば、まっ先に日記に書きそうなものだが、飛行機の墜落とか、よっぽどの事故でないと、私の中での重要度は読書や映画より落ちるのである。
 ……でも、何年か前、ガルーダ機が落ちたときも「ヘリコプターがうるさいな」と思っただけで現場に行こうともしなかったな。野次馬はキライだし。
 とはいえさすがに今回は、火事が自宅のマンションのすぐハス向かいなので、無視して通り過ぎるわけにはいかなかった。
 道路には消防車やパトカーがごたごた並び、野次馬はゴマンと集まって、自転車を駐車場に入れるのもままならない。
 野次馬の何人かに状況を聞く。天麩羅油が燃えあがったとか。
 もう鎮火して、こちらに被害がなさそうなのを確かめて、さっさと部屋に帰る。
 すると女房がホッとした顔をしている。
 「どうしたん?」
 「あんたが事故にあったかと思って」
 ああ、そうか。女房は以前私が救急車で運ばれたことがあるので、サイレンの音に過剰反応したのだ。
 「……だったらなんで外に出ない?」
 「来たのが消防車だったから安心した」
 ……確かに私が事故にあったわけではないが、火事は怖くなかったのか。
 やっぱ、肝心なとこが抜けてるぞ。

 昨日読んだ本も一冊書き忘れてた。
 大島弓子の『金髪の草原』。
 新刊だが、映画化を機に旧作を集めた傑作選だった。
 しまった、全話読んでたぞ。『十三の魔王』といい、散財が重なってるなあ。
 でも、一度読んだ話なのに読み出すと涙が出て止まらない。
 大島マンガの主人公は、みながみな、心のどこかが欠けていて、それを埋めるために虚構や妄想にすがっている人たちばかりだからだ。
 世の中を要領よく、上手に生きることができない不器用な人たち。でも彼らは懸命に生きている。その姿は、清々しく、切ない。
 とんかつ屋で飯を食いながら読んでいたので、泣きながらタコの唐揚げを食ってる私の姿は、店の人からは相当変に見えただろうな。
 通報されなくてよかった。ほっ(´。`;)。

 で、やっと今日の日記。
 仕事から帰ると、女房は寝ていて起きてこない。
 その間に本やDVDを見まくる。字数が足りないのでその詳細は明日の日記に書こう。こうして日記の中味がずれこんでいくのだな。
 やれやれ。



↑エンピツ投票ボタン
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記

☆劇団メンバー日記リンク☆


藤原敬之(ふじわら・けいし)