無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年07月07日(土) オタクな××話/『こんな料理に男はまいる。』(大竹まこと)ほか

 七夕だけど、小雨がチラホラ。
 今年も織姫は涙にくれていよう。
 ……いや、お姫様、一年に一度会えるか会えないか、なんてアテにならない相手よりも、このボクの熱い、燃えるハートに触れも見でさびしからすやウヒウヒウヒ、というのは椎名高志のギャグ。
 どういうわけだかウチの職場にも竹笹が飾ってあって、「有久さんも短冊を」といわれたので、つい、「妻が料理を作ってくれるようになりますように」と書きこんでしまった。
 私はいったい何を夢を見ているんだろうね。

 大竹まこと『こんな料理で男はまいる。』を読みながら、まあ、このレシピを読みながら料理を作るような女はやっぱりバカな女だろうな、などと不遜なことを思う。レシピに頼らず、自分の目の前にいる男が何を求めているか、それを見ぬいて料理を作る。そんな難しいこと出来ない、と文句を言うようなら「男と一緒にいる」意味はない。「私だけを見つめてほしい」と女が男に望むのなら、女も男のためだけの料理を作れなくてどうするのだ。
 もちろん、私がしげに作る料理はしげのためだけの料理である。しかし、しげが私のために作る料理はそうではない。しげ自身の料理でしかない。

 私の知り合いの女性で、花嫁修業で料理学校にさくさく通い、いざ結婚後は存分にその腕を振るって、毎日毎日ビーフストロガノフノフホフとか舌平目のムニムニエルとか、そんなもんを作り続けたけれど、夫はだんだん料理を食べ残すようになり、更には家計も逼迫しだして、一時期、離婚の危機に陥った、という人がいる。
 ちょうどそのころ、その女性は私に「あなたと結婚すればよかったかしら」などと、その気もねーくせに私をダシにして自分の正当性を訴えたりもしていたのたが、なんか男を徹底的にナメてくれる女だなあ、と内心立腹していたのである。
 私なら女の作る料理を喜んで食べてくれるだろう、というふうに思われていたのだろうが、私だって、そんなケッタイなものを毎日食べたいとは思わない。
 大竹さんもこの本の中で書いているように、男が女に求めるのは、「安い食材で、定まった普通の味で、工夫のあとを見せずに」「ほっとできるような、温かくてしみるような味を一緒に味わいたい」。
 それだけなのだ。
 「私はあなたのためにこれだけのことをしてるのよ」なんて料理は嫌われるだけだ。かと言って「こんなもんでいいだろう」なんて手抜きがミエミエの料理も願い下げである。
 月並みだが、男に対する思いやりが感じられる料理。
 それだけで充分なのだ。同じ料理でも盛り付けにちょっと工夫をするとか、それだけでも男は嬉しいのである。
 なのに、その程度のことすらしない女は多い。それが男への思いやりになるってことになぜ女は気づかないか。
 実は女は、男に料理を作ってやる時、愛を注いでいるように見えて、逆に男に甘えているのである。本人は男に尽くしているつもりでも、実は男の愛情にしなだれかかっているだけなのである。そんな女は、男の心を読むこと自体しようとしない。ただただ自分の愛情を押しつけて、それを受け入れない男を恨むばかりである。
 「美味しい料理作ってあげるね」なんて言われて喜んでちゃ男のほうもバカだ。そういう女の料理はたとえ美味くても不味いのだ。

 私も結婚して10年になるが、しげに美味しい料理を作ってもらったことは一度もない。初め美味しくても、あとで必ずしげが「美味しくない?」と聞いてぶち壊すのである。「不味いか?」と聞かれれば、「そんなことはないよ」と答えざるをえない。そう答えることを強要されて美味しく味わえるはずがない。だから、「そのヒトコトを言わなければ美味いのに」と何度もしげには叱ったのだ。なのに何度も聞くものだから、私は結局返事をしなくなった。そうしたらしげは料理自体、全く作らなくなった。
 
 私はしげに料理を作ってもらうために結婚したわけではないので、それはそれで仕方がないことではあるのだが、それにしても10年間マトモな料理を一度も作れなかったというのはバカにもほどがある。
 しげの不安神経症も理解出来なくはないのだが、こちらはたいした要求をしているわけではないし(と言うよりほとんどといっていいくらい要求はしていない。手間かけなくていいと言ってるし)、本人に自分の病気を治そうという気があれば(つまり他人を気にするのでなく気遣うようにすれば)、料理は楽しい作業だと思うんだがなあ。
 要は人を思いやる喜びをしげが経験したことがないというのが一番の問題なのだろうな。料理のことは、しげの生き方そのものに欠陥がある一例なのである。多分、過去にいろいろトラウマだのPTSDだのがあったのだろうが、もういいトシなんだからいい加減で自分でなんとかしてくれないと私ゃ知らんよ。先に行くのは私の方なんだから。


 入院手続きをするために仕事を早引け。
 職場から自転車をかっ飛ばしていると、突然「ぷしゅううう」と気の抜けた音と同時に後輪がへしゃげる。わあ、またパンクだ。タイヤを見ると3センチほどの釘がブッスリと刺さっている。どうも釘が巻散らかされてるところを通りすぎたらしい。これはチューブ自体がイカレていそうな気配である。
 ウチには四台自転車があるのだが、一台は既にしげがパンクさせて半年も放置したまま、いくら叱っても自転車屋に持っていこうとしていない。さすがに二台もパンクしたままでいるわけにはいかないので、帰宅するなりしげに自転車屋に行こうと誘う。
 「行けないよ、お客さんが来るから」
 「そんなの聞いてないぞ」
 「いちいち言わなきゃならない?」
 ちょっとムカッとしたがこれから病院にも行かねばならないのでケンカなどしているヒマはない。
 「誰が来るの」
 「ハカセ」
 「何しに」
 「部屋の模様替え」
 「はあ?」
 しげは夕べも仕事、今晩は飲み会、明日は練習と、寝る時間も余りないはずなのである。それなのに、なぜ今、模様替え?
 第一、昼間は私も台本を書かねばならないというのはしげも承知のはずなのだ。側でドスンバタンと片付けされてて台本が書けるか。
 「じゃあ、自転車どうするんだよ。明日、日曜だから今日しか修理には出せないぞ」
 「夕方出すよ」
 「そう言って出さないつもりだろ」
 「出すよ!」
 嘘をついているのは一目瞭然だが、押し問答をしていては病院に行く時間すらなくなる。あとでみっちり叱ってやろうと思いながら病院へ向かう。
 

 入院先は西新の成人病センター。
 予想通り地下鉄駅から近いはずなのに路地裏で道に迷う(^_^;)。
 でも大きい割に目立たない建物だったので、見つけにくかったのも仕方ないか。こんな小さなところで設備はちゃんと整っているのか、などと失礼な心配。
 着くなり看護婦さんから「入院手続きなら電話でいいのに」と言われてガクっとなる。紹介状まで書いてもらったんだから自分の足で行かねばならんのだろうと、てっきり思い込んでいたのに。
 身長、体重、血圧と測られるが、なんだか最近の計測器もハイテクになったもんだね。身長計によっかかっただけで勝手に機械が動いて、身長も体重も測ってくれるのである。
 身長171.6センチ、体重……え?
 昨日は81.0キロジャストだったぞ。
 は、83.4キロって……?
 あ、そうか、これは服着たままからだな、それでこんなに多めに……。途端に看護婦さんの無常な声が。
 「服の分は予め引いてありますよ」


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 ・
 ・
 ・
 ・
 ・


 あ、いけない。
 意識がちょっと飛びました。
 今までの検査結果から見ると、病状は私の予想より大分、悪化しているらしい。私としては8月末に入院したかったのだが、8月6日からの入院が決まる。
 盆休みは一応帰宅出来るみたいなのだが、どっちにしろ8月はほとんど不自由な生活を強いられることになるみたいだ。
 ああ、携帯用のDVDプレイヤー、この際だから買っちまうかな。
 でも持ちこみ禁止と言われたら意味ないけど。
 ホームページの立ち上げや日記の更新のための準備も七月のうちにしておかないとなあ。


 帰宅するとしげが穂希嬢と確かに片付けをしている。
 おお、確かにリビングが広々として、四、五人は座れる程度のスペースができている。
 でも、そのスペースを埋めていた本とビデオの山は……?
 何のことはない、寝室のスペースが全て消えているのだ。
 ……「模様替え」って場所移動しただけやんけ。寝室眠れなくして、どうやって今晩寝るんだよう。

 自転車の修理もやっぱり駄々をこねて行こうとしないので、仕方なく自分で行く。その分、台本が進まなかったが、今回の原稿の遅れはしげのワガママが原因なので、文句は言わせないからな。


 マンガ、魔夜峰央『パタリロ西遊記』2巻。
 猪八戒を美形にしたのは(ちょっとヒューイットっぽい)いいアイデア。
 パタリロに孫悟空をやらせるっていうからどんなに破天荒になるかと思ったら、随分原作に忠実だ。と言うか、もともと原作自体が破天荒なのである。
 でも、三蔵法師のマライヒと、那托太子が、羅漢のバンコランを挟んで恋のさやあてってのは、仏教徒が読んだらどう思うのかなあ。
 クリスチャンと違って余り怒んないような気もするけど。


 夜、中洲の『魚民』でAIQのみなさんを囲んでの飲み会。
 11月24日(土)の「2001 AIQ ODYSSEY」のチラシのゲラが出来たのでそのご披露。でも日付とかに誤植が結構あるのであった。エロの冒険者さん、チラシのスペル、「ODYSSY」になってますけど「E」が落ちてますよ。
 隣じゃ超調子っぱずれなドオンチが「ラブ・イズ・オーバー」歌いやがるわ、歯の欠けたガキは走りまわって覗きに来やがるわ、クーラーは全然利いてないわと散々だったのだが、もう話はいつもながら勝手に盛りあがること。
 なにが凄いって、ぴんでんさん、先日北海道で行われた「オタクアミーゴス」公演にわざわざ行かれたのだが、この裏話が話を聞いただけでも5000円の価値はあるという(^^)。
 余りに笑いすぎたので、「いいんですか、有久さん、そんなに面白がってて」とかえって心配されてしまったが、そんなに固い人間だと思われてるのかなあ。私は○○な話も××な話も大好きなんだが。と言うより「物語」の原典はまさしくソコやアソコに原点があるものだと信ずるものである。
 申し訳ないが、どんなに面白かったかは、とてもじゃないが凄過ぎてここには全く書けないのだ。どうしても知りたい人は、今度の九州公演のチケットを買おう。そしたらAIQのみなさんにもお会い出来るぞ。8月15日から福家書店で販売するそうですよん。
 (それはそれとして、ぴんでんさん、HP立ち上げてぴんでんさんの「武勇伝」、公表できる分だけでも公表しませんか?)
 ここに書ける無難なところで(無難なの選んだら一気に数が減るのだが)、『スカルマン』の最終回についての話題など。どうやらやっぱりアレは打ち切りだったらしいのだが、ぴんでんさんが、「まるでシマモトにイシノモリが乗り移ったかのようだ」との説には大笑い。実際、マトモに完結できた作品なんて、石森作品には少ないものなあ。
 今日初めて知ったのだが、ぴんでんさん、メディアファクトリー刊の石ノ森章太郎ワールド、全巻お持ちだそうである。それで「あまり『009』には思い入れなくて」などと仰るのだから、ほんとにAIQの方々はどこまで濃いんだか(^_^;)。
 エロさんオススメの「黒木豹介」シリーズも読んでみたいんだがなあ。相当トンデモだってことだから、かえって勇気が必要な感じなのである。今日のお話だと、なんかいきなり釣り人のエサのゴカイを「生き物を大切にしろ!」とか言って黒豹が池に放してやるシーンがあるそうである。
 ……魚に食われるって、ゴカイ。
 と言うか、それ以前に諜報員の癖にそんなアホなことやってて務まるのか。
 ああ、話してたネタ書いてたら、日記が何10ページあっても終わらん。こないだの職場のつまらん宴会に比べたら月とすっぽん、提灯に釣鐘、雲泥の差で楽しかったのであった。
 すみません、また何かあったら誘ってください。m(__)m


2001年07月06日(金) ニュースな一日/DVD『遊撃戦』第一話ほか

 福岡はまたまた大雨。
 大雨洪水警報が福岡全域に出されて、大牟田あたりでは床上浸水も出たそうだ。ここまで梅雨らしい梅雨も珍しいな。これで今年の夏、「水不足」なんてことがあったら、行政の不手際もここに極まれりと言ったところか。

 しばらくニュースをじっくりテレビで見る余裕もなかった。
 おかげで福岡のタクシー強盗がとっつかまった事も知らないでいたのである。
 タクシーの運ちゃんから初めてその話を聞いたが、聞かなきゃ聞かないままで、事件の続報など気にも留めてなかっただろう。
 世間の動きに対する私の関心自体がその程度なのである。

 おかげで小泉首相が今どんなことをしているのか、具体的なことはよく知らない。もしかして国民全員そうなのかもしれないが。
 京都議定書がどうたらとテレビが流してたのを小耳に挟みはしたが、駄々っ子が寄せ集まったような国相手にオトナな態度で接したって、あまり効果はないんじゃないかと思うんだが。
 もっともこれまでの政治家だったら、アメリカ相手にものを言うことすらしなかったわけで(してたのかもしれないが、そのことすらニュースとしては聞いたことがなかった)、長期的に見れば「アメリカが言うことを聞かない→日本だけでやるしかない」という独立の流れを作ることになるのかもしれないが。

 沖縄でのレイプ事件で地域協定が改正されるかも、という見方が結構現実的になってきたようである。
 犯人はどうせ「俺たちアメリカ人が日本人を守ってやってんだ。だから一発やらせろ」的感覚の持ち主だったんじゃないかと思うんだが、じゃあ、ほかのアメリカ人がマトモかと言うと、犯人引渡しの決定に猛反発してる米人も多いというから、アテにはならないのである。
 佐川一政がアメリカ女殺して食ったとき、日本人は「日本人に裁かせろ」と文句を言ったか?
 アメリカに限らないが、「自分の国だけ治外法権」的な感覚の国は多いと思うんである。で、日本に文句つけてくる国って、たいてい軍隊持って核装備してる国なんだよね。そんな「軍事国家」からいろいろ文句つけられて黙って従ってやる義理はない、と考えてる日本人だって多いんじゃないか。
 結局、あいつらは自分とこの「陣営」に日本を組み入れたいだけってことは明白。アチラの国もコチラの国も、別に日本が「平和」で「戦争放棄」しててほしいと思ってるわけじゃないのだ。その辺の観測なしに民間レベルで安保がど〜の謝罪がど〜のと言ったって説得力ないと思うんだが。

 実際、やたらと日本国内の反感あおってばかりだけど、どうするんだろうね。そんなに日本に戦争をさせたいのか。


 例の乱入殺傷事件の池田小学校、あれからずっとフリースクール形式を取っていたそうである。
 要するに「自由参加」の学校ってことだけど、それはまあ、心に傷を負った子供たちのケアとしては悪い方法ではないと思う。
 でも気になるのは、それ、法的に許可されてない方法じゃなかったのかってことだ。
 私は教育界のことについては全くウトイのでよく知らないのだが、以前にニュースで、全国各地のフリースクールが学校として認められていないと問題視する報道があったように記憶している。
 となると、池田小学校の場合は「特例」ってことなのかね。
 でも、特例であろうがなかろうが、それが子供の教育方法として「適切」という判断を、教育委員会も文科省も認めたってことには違いあるまい。
 だとしたら全国のフリースクールを学校としてなぜ認可しないか。
 つまりは「学校」という「制度」を温存したいだけじゃないのか。
 よく「自由参加形式のフリースクールは社会的集団活動の意義を学ぶ『学校』の範疇には含まれない」と主張するヤカラがいるが、「集団行動」って、そんなに学ばなきゃならんような重要なことなのか。
 関東大震災のときに朝鮮人を虐殺して回ったのも「集団行動」だぞ。あの事件は単にマス・ヒステリーのなせるワザ、と即断するわけにはいかない背景事情がある。
 つまり、「自分たちが朝鮮人を迫害してきた」という事実があり、「だからこの地震にまぎれて朝鮮人が復讐しはじめるだろう」という「論理」に基づいて行動したのだ。被害妄想ではあるが、そういう妄想に陥りやすい状況を日本人自らが作っていたことは紛れもない事実なのだ。
 「学校」なんて制度は妄想を育てるためにあると言ったって構わないところがある。「学校で学ぶ知識は高級で、それ以外は不必要」なんて妄想は明確に差別を生んでいる。
 フリースクールが増えていくとその差別が温存されてることが国民にバレちゃうから認可できないんだよね。
 制度そのものが差別性を持っているのにどうしてそれが許容されねばならんのか。
 いい加減国民も、学校に子供を預けて自分が楽しようと考えるんじゃなくて、社会そのものが子供を引き受けていかなきゃならないんだってことに気づけよ。進学なんて下らんことさせずに働かせろよ。学校が子供に果たせる役割なんて、「人生のほとんどは無駄」ってことを教えてくれる以外にないんだってこと、自分たちだって経験してきたくせにねえ。


 仕事が溜まってるのかもしれないが、何となく後回しにして早めに帰宅。
 劇団のシナリオを書こうとするがフォーマットが変えられていて、どうすればいいのか判らない。
 うーむ、シメキリは明日だと言うのに。
 しげはぐわらぐわらと寝ていて教わるわけにもいかない。
 仕方なく本を読んだり映画を見たり。


 明日が七夕ということで、今日の『クレヨンしんちゃん』は幼稚園のみんなが七夕飾りを作る話。カザマくんが、「ボクだけだぞ、ひまわり組の中で折り鶴を折れるのは」と自信満々に大きな紙で特大の折り鶴を作ろうとするのだが、出来あがったのは、なぜか謎の宇宙人。
 こういう感性がオタク心を揺さぶってくれるのである。
 それはそれとして、今日も明日も雨のようだが、織姫と彦星には気の毒なことである。だいたい初秋の行事である七夕をムリヤリ今の暦に当てはめてしまうから無理が生じるのだ。正月も含めて五節句は旧暦に合わせないと意味がないと思うんだがなあ。


 マンガ、尾田栄一郎『ONE PIECE』19巻。
 今巻はサンジ大活躍の巻だが、もしかしたらこれが最後の見せ場かも(^^)。
 でもこのところどんどんルフィの影が薄くなっていくなあ。いいのか? それで。
 私はもうレギュラーキャラクターには全く魅力を感じず、ひたすら敵キャラのおかしさぶりだけで読み続けているのだが、ボスのクロコダイルが急にキャラクターが卑小化というか小者化していってるのが残念でならない。「ああ、つまり更に上の敵がいるわけね」と、またまた連載引き延ばし工作を始めてるのがミエミエなのである。
 だからいい加減赤毛のシャンクス出せってば。


 マンガ、牛次郎・ビッグ錠『釘師サブやん・伝説の金札勝負!!』
 金札勝負に集まってきた全国のパチプロが、みんなただのヤクザなのが笑える。ま、確かに昔のパチンコ屋にゃ着流しのおっちゃんとか見かけてたような気もするけど。でも坊主がパチプロやってちゃいかんな。「穴破経」って、どんな経だい。
 ビッグ錠はモブシーンを描くのが好きな作家だが、いかにも手塚系という感じで必ずそこにギャグを入れるのである。つまりなんの関係もないセリフ喋ってるやつがいるんだね。「うふんムチでしごいてえん」とか(^_^;)。ベタだけど、そういう細かいところも好きだったのである。


 DVD『遊撃戦』第一話、見る。
 岡本喜八脚本監修のテレビシリーズ、初のDVD化。
 テレビ?
 冗談じゃない! 内容的には立派な喜八「映画」、しかもこれは『独立愚連隊』シリーズを全13話、計11時間に「長編化」したものであって、グレードアップ・バージョンといったほうが相応しい。
 しかもそのストーリーは、昭和19年の日支戦線、瀕死の密偵の伝えた「桂林の油」という謎の言葉の意味を探索するため、中国人に扮して部隊を脱走した七人のサム……あ、いやいや、七人の兵士の冒険行ってんだからこりゃもうエンタテインメントのエッセンスを凝縮したようなもの。
 七人の案内役は大陸浪人のような謎の男、黒鬼子(ヘイクイズ)、演ずるは喜八映画のヒーローと言えばこの人、佐藤允!
 「貴様は何者だ! 脱走兵か!」の詰問にも「大陸を二年もさまよってりゃ、ものも覚えられなくなるんでさあ」とふてぶてしく笑う。けれど、「密偵に名前など要らぬ」のセリフに「そんな美味しい言葉で死んでいったヤツらが浮かばれますかね」と一発かます潔さ。
 いやあ、カッコイイ。『殺人狂時代』の仲代達矢、『肉弾』の寺田農、『江分利満氏の優雅な生活』の小林桂樹、どれもみな岡本監督の分身なのだが、カッコよさという点でいうならなんといっても佐藤允が最高だろう。
 残る6人も曲者揃い。
 爆弾処理の、と言うよりバクダン作りのオタク兵士に堺左千夫。
 死んだ密偵の親友で、ホントは戦う予定ではなかった学者さんに小坂一也。
 九州出身の気のいい巨漢にトランプ殺し屋マブチ、じゃなくて小川安三。
 厳格な鬼軍曹だけれど実はもともと女学校の先生に大木正司。
 一本気な十八歳の若造に今や『無責任艦長タイラー』のミフネ中将、麦人。
 そして沈着冷静に見えて実は大胆過激な「遊撃隊」の隊長に三橋達也。
 え? 名前を知らない人もいるって? 確かに主役を張ったりすることは少ない、バイプレイヤーの方々ばかりだけれど、ただの脇役なんかじゃない、なんと言っても喜八映画を支えてきたヒト癖もフタ癖もある方々ばかりなのですよ。一度見たらもう忘れられませんよ、絶対。
 『七人の侍』『ルパン三世』、そしてもちろん『独立愚連隊』シリーズのカッコよさに痺れたヒトなら必見の作品である。
 ……で、早速CSチャンネルNECOで放送開始だと? ……CS、絶対DVDを放送ソースにしてるよな。


2001年07月05日(木) 疲れてるとかえって饒舌/DVD『アリオン』ほか

 朝方、まだ頭がふらついていたが、がんばって仕事に行く。
 でも自転車に乗る元気がない。
 昼から雨とも聞いていたので、タクシーに乗る。
 案の定、仕事は溜まりに溜まっていたので、やや朦朧とした意識の中、片っ端から片付けて行く。
 でも、夕方になると眼が霞んで、頭の中はユメウツツ。
 で、こういうときに限って会議があったりするのよ。
 会議に出るときゃ私はできるだけ目立たないように自分の意見を手控えるのだが、今日は抑制が利かない。
 と言うより喋ってないと脳が眠るのだ。
 気がついたら一人で30分喋っていた。
 しかも超早口。
 古館伊知郎の喋りを延々30分聞かされてると考えてください。
 会議に出ていたほかの同僚もあきれてたみたいだが、誰も口を挟めない。
 最後に私がヒトコト。
 「……何かご質問は?」
 みんな無言であった。さもありなん。
 でも、これって下らん質問させない一つの手かもな。


 帰宅は8時。
 しげは仕事にもう出かけたらしくすれ違い。
 連日の真夏日で全身にべとべとと汗がまとわりついているので、ともかく風呂に入る。
 ……入ったはいいんだけどね。
 湯船の底に、一つ、二つ、謎の黄色いツブが。
 実は謎でもなんでもない。ヘタに変なものを想像しないように。
 正体はコーンの粒である。
 しげが風呂の中で食ったトウモロコシの粒が、湯船の底にたまっているのだ。
 しかも何日も前に食ったやつが。
 ……一応言ったのよ、食べ物を粗末にするなとも、お湯を入れ替えとけとも。
 でもしげの返事はこう。
 「だって足の裏でコロコロしたら気持ちいいんだもん」
 世界には飢えて苦しんでる人だって何万人もいるというのに。これじゃ、しげが死んで地獄に落ちたとしても誰も助けてやろうとは思わんだろう。蜘蛛の糸一本だって降りちゃこないぞ。
 しげ、いい加減自分が人間としてとてもダメだということに気づいてくれよう(T_T)。


 東京のこうたろうくんからお中元が届く。
 ああ、こんなに毎年、気を使ってくれなくてもいいのに。
 何を贈ってもらったのか、この日記の性格から言えばバラさなきゃならんところだろうが、こうたろう君、恥ずかしがるだろうしなあ。困ったなあ。
 いや、とてもいいものなのですよ。しかも大量(^_^;)。
 劇団のみんなに、ということだろうから、ウチに遊びに来てくれた劇団のみなさまにはお裾分けいたします。つ〜か、今度の練習になんぼか持ってけよ、しげ。
 ああ、それにしても最近疲れ気味でメールも満足にお送りしてないのに申し訳ない。こうたろうくん、日記の上でってのは反則だけど、この場を借りてお礼申し上げます。
 リレー小説も面白かったよ。オチをつけるよしひと嬢がのた打ち回る姿が眼に見えるようだ(^o^)。


 ニュースでも見ようかとつけたテレビでつい『週刊ストーリーランド』を見てしまう(^_^;)。
 うわ〜、本格ミステリーのシリーズも始まってたのね。でも敏腕警部・神宮寺麗子ってネーミング、なんとかならんか。
 トリックのネタばらしは御法度と言いつつ、大笑いさせてもらったので今回は特別に。
 『スカイダイビング殺人事件』。
 キャベツ畑で栽培中の男を殺すために、犯人はまず、女をスカイダイビングに誘ってセスナの機内で殺害し、死体の服に水を染みこませた上で、その死体を抱きかかえてダイブする。
 マイナス10℃の上空で、死体は凍る。地上30メートルまで近づいたところで、犯人は地上の男に向かって、凍った死体を投げつけて殺す。
 できるか、んなもん。
 第一、殺人の凶器を作るために無意味に殺人を犯すってなんなんだ。
 こういうバカトリックが流行っちゃうってのが新本格以後の弊害の一つなんだよなあ。犯人が「事故で納まるはずだったのに! 完全犯罪になると思ってたのに!」って、そう思える心理が既に異常だよ。
 ふしぎな路上販売のおばあさんのシリーズ、今日は『節約するオニギリ』。このオニギリを食べると、体が小さくなるので、ものがすべて節約できる……って、『1/8計画』かい。
 もちろん、人間を縮小化しちゃったら、細胞そのものが小さくなっちゃうわけだから、通常の食料を摂取分解することは不可能になります。したがって飢え死にしますので、みだりにみなさん、小さくならないように(^^)。
 『ストーリーランド』は、どの話取ってみてもほとんどトンデモ話の連続で、ツッコミどころ満載なのだが、今更取り上げるのもなあ、という思いもあるので、あまり日記じゃ触れないようにしていた。
 もし読者の方の中で奇特な『ストラン』ファンの方がいらっしゃいましたら、アツク語り合いませんか?


 マンガ、鬼頭莫宏『なるたる』7巻。
 カバー裏のイメージボードが可愛いっす♪ って、本筋とは関係ないか。
 主役の少女シイナ、今巻から中学生。せいふくキャラになったことで始末の悪いファンがまた増えたことであろう。それは私だ(^^)。
 一般的に物語の主役ってヤツは、読者に感情移入させるために単純明快な性格であることを求められるが、一見素直なシイナもやっぱり今時の中学生らしく、切れやすいお年頃である。
 でもグーはいかんよグーは。主役にはやらせてはいけないことというものがあるのであるが、結構『なるたる』ではシイナ、その辺を逸脱しがちなのだな。
 病んでいるのである。キャラだけでなく、恐らく作者も。
 音楽や遊びについて、「報酬を期待して作られるものは射幸心を煽るだけの無だな存在です」と中学生に言わせる精神というものは多分に他者に対して攻撃的すぎる。「等しい権利がどんな能力の人間にも与えられるのは平等ではありません」という能力主義の考え方、一般的にも堂々と主張してるヤツ多いけど、これ、単なる「選別」じゃないのかねえ? この考えかたから真っ先に排除されるのは病人・老人・女・子供だ。一応、このセリフ吐いてるの、この物語の中じゃ「敵」ってことになってるけど、作者のホンネ、どっちかっつ〜と敵方のほうにありゃしないか?
 自分の心の中のどす黒い部分を見つめた上で物語を構成できるバランス感覚が作者にあるんだったらいいんだけどね。


 マンガ、和月伸宏『GUN BLAZE WEST』1巻。
 なんかね〜、こうもモロにね〜、西部モノの『ONE PIECE』やられるとね〜、ジャンプのお家事情も苦しいんだろな〜って思っちゃうよね〜。
 赤毛のシャンクスにあたるマーカスを「負け犬」にしてるあたりが工夫といえば工夫だろうけど、こいつ、連載が長期化すれば絶対、敵になって再登場してくるよな。逆にこの1巻で潔く死なせとけば、和月さん、ひと皮剥けたってことにもなるんだろうけどね。
 『ワンピース』だって既成作品の換骨奪胎で成り立ってるとこあるから(モロパクリもあるけど)、あまり文句をつけるのも野暮だけど、猪突猛進型の主役にクールなライバル、自信過剰なだけのやられキャラってパターンの繰り返し、描いてる方も飽きが来ないか?
 読んでる方だって、意外性がないと読みつづける気になれんよ。『ワンピース』がまだマシなのは敵キャラがデタラメで予測不可能だからだ。そこまでのキャラ設定、『るろうに』のときもそうだったけど、和月さんにはまだまだ勉強不足で出来ていない。
 1巻手に入れるのに時間がかかっちゃったし、もう2刷になってるから、売れちゃいるんだろうけど、さて、人気が続きますかどうか。


 DVD『アリオン』。
 公開当時は徳間が『風の谷のナウシカ』に続いて贈るファンタジー大作、と言う振れ込みで公開されてたような気がするが、当時も2時間枠に原作マンガ5巻分を全部詰め込むのには無理があるなあ、と感じていたが、改めて見ると、むだなキャラが多過ぎる。
 ギリシャ神話に取材しちゃうとどうしてもキャラが増えすぎちゃうからねえ。あれでも随分刈りこんでるんだろうけど、まず映画にしようと思うなら、ザコキャラはどんどん省いていったほうがよかったよねえ。
 監督の安彦良和が構成を川又千秋に頼んだってのがそもそも失敗だったと思う。まるで整理できてないんだもの。
 ゼウス・ポセイドン・ハデスの確執はもともとのギリシャ神話にあったものだろうけど、三つ巴にするから分りにくくなる。長いテレビシリーズでやるなら帝国に自由同盟に自治領の三国時代でもよかろうが、2時間なら2項対立程度に留めておかなきゃな。ハデスとポセイドンの役は一つにまとめちゃえばいい。
 敵もアポロンとアテナだけで、ゼウスもガイアもいらないよ。要はアテナをずっと前面に立てといて、最後にアポロンが真の敵と解ればいいだけなんだから。 黒の獅子王はもっと早い段階で出しておくべきだし、リュカオーンと役柄が被ってる。これもまとめることは出来るはずだ。
 大胆な刈りこみが出来てないから、一人一人のキャラクター描写が薄っぺらになってて、感情移入を阻害してるんだよね。
 だいたいアリオンがなんのためにオリンポスと戦おうとしているのか、最初から最後まで納得しがたい描写が続出。気がついたらアレースを殺し、ハデスも殺して(なぜ殺す必要がある?)、ポセイドンを殺し(錯乱したせいだが自業自得)って、これじゃただの殺人狂だよ。
 でも、この映画、良くも悪くも安彦良和の情熱が思いっきり注がれてて、「あ、こんなところに安彦さんらしさが」ってところを楽しめる描写もたくさんあるんだよね。初めてアリオンとこそ泥のセネカが出会うシーン、剣を盗んで逃げるセネカと、それを追いかけるアリオン。
 足に自信のあるセネカもアリオンにはかなわず、逃げる先々にヒョイと現われるアリオンのために右往左往。いや、ここでのアニメートはもう見事のヒトコトに尽きますよ。
 このアリオンとセネカの関係、まんま手塚治虫の百鬼丸とどろろなんだよねえ(そういや安彦さんも虫プロ出身だ)。セネカもストーリーの本筋には関係ないキャラなんだけど、下手をしたら神々だけの話に終始しかねない物語を観客の視線にまで引き下げる役割として、セネカは絶対不可欠の存在なのだ。キャラ立ちしきれてない映画版『アリオン』の中で、最も魅力的なのはこのセネカなのである。
 と言うか、わざわざDVD買ったの、セネカが好きだったからなんだよね。レスフィーナにばっかり萌えてないで、みなさん、セネカにも萌えましょう。
 ああもう、このセネカ見るだけでも『アリオン』、損はないです。これホント。


 ニュースを見ながら思う。
 ゴジラを政治に利用するな、公○党。


 体重、81.4キロ、太った体重、なんとかもと近くに戻したかな。



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藤原敬之(ふじわら・けいし)