無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年06月10日(日) ハカセ、負傷?!/『少女鮫』2〜5巻(和田慎二)ほか

 昨日夜更かししたので起きたのは11時。
 もっとも、朝の7時に寝るのを通常、「夜更かし」とは言わんかもしれんが。
 しかし、そのおかげであろうか。
 今朝の体重が、ついに……ついに……。
 84.8キロ!
 ダイエットを始めて幾星霜(ひと月だってば)、どうしてもクリアできなかった85キロの壁を、ついに破ったのだあああああ!
 よし、これで明日は一気に80キロの壁を破るぞ!(死ぬってば)

 せっかく体重が減ったんだから、食べすぎない程度に朝飯(というか昼飯)はトウモロコシの梅茶漬け。
 お茶漬けになにかヒト品混ぜるだけで何となくリッチに感じちゃうんだから、庶民は気楽なものである。


 劇団の練習日であるが、今日は出勤で出られない。
 でもヨシヒト嬢も穂希嬢もいるわけだし、そう話が進まんということもあるまいとタカを括っていたら、穂希嬢からメールが。

 「半ギブスなんですけど重たいんです…月曜日に病院に行きます」

  ギ、ギ、ギプス?!(゚o゚;)

 い、いったい何があったんだ?
 説明がないんで全く解らんぞ。
 階段からこけ落ちたか、車にはねられたか、はたまたエイリアンにアブダクションにあったか、桜雅嬢にネジられたか。
 なんでウチの劇団の連中はみんな説明が下手なヤツばかりなんだよう。


 状況が解らん以上対処のしようもない。
 昼からともかく仕事に行く。
 でも、休日出勤くらい気分が乗らないものはない。ましてや心配事があると尚更だ。
 まあ、仕事だからちゃんとやるし、手当てがつくから文句もそう言えないけどね。

 手当ていらないから休ませて……(T。T)。

 自分で疲れが取れてないってわかるの、マジでツライんよ。
 でも不況でリストラでって方にとってはとっても贅沢な悩みを言ってるのだろうな、私。
 どうもすみません。


 『キネマ旬報』6月下旬号、三谷幸喜『みんなのいえ』特集。テレビや映画館でも随分、予告編を流してるが、なんだか全然面白そうじゃない。
 いや、設定はいいのよ、家を建てるのに、家族と大工とデザイナーの意見がわかれてシッチャカメッチャカになるって言う。
 でもね、ホントはその大工の役、三谷さんホントは伊東四朗にお願いしたかったんだと思うんだよね。それはこの映画のもとになった『アパッチ砦の攻防』初稿を書いた時点で、伊東さんを主演に据えてたことで推察できる。
 田中邦衛には悪いけど、伊東さんのほうが合ってるよ、頑固な大工役。田中さんじゃもっさりしてて伊東さんほどのパワーがない。
 それに予告編の画面見る限り、カメラワークが演出としてうまく機能してないの一目瞭然だもんなあ。動きがなくて、シチュエーションがうまく伝わってこないのだ。
 でも本編見ると面白いってことあるかもしれないし。
 それに人気者に対するやっかみで、三谷さんへのバッシングも多いので(「ビリー・ワイルダーが好きって言ってるわりに全然理解してないじゃないか」ってなもの。でも「理解できる」って言ってるヤツがいたらそっちの方がエセだと思うがな)、やっぱり応援したいのだ。
 だからムダにメディアに出てつまらんギャグ飛ばすのはやめよう、三谷さん。イタいってば(^_^;)。

 今回の記事の出色は「黒澤映画を読む!」かな。これまでに出た、黒澤明研究本、数十冊について、短いページ数の中で村川英・野村正昭・植草信和の三人が特徴をうまく捉えて批評している。
 暴露本、スキャンダル本がなぜつまらないかと言うと、その人をネガティブに描こうとする結論が先に立って、それに合わせて記事が書かれるために、結局は表面的にしか人間をなぞれなくなるからである。
 だから暴露本の面白さはその書いてる本人のヒネクレぶりのほうだったりするのである。清少納言の悪口書いた紫式部みたいに。
 でも黒澤の生の声を知りたいと思ったら、ただの礼賛者でなく、しかし批判者でもない、冷静な批評者の筆になるモノを選んで読まねばならないということになる。
 私も黒澤関連本はあれこれ読んでて、全集はもちろん、パイオニア的なドナルド・リチー『黒澤明の映画』、佐藤忠男『黒澤明の世界』なんかも持っているのだが、それらの批評をも一刀両断、「つまらん」と言いきるところが小気味いい。
 買おうかどうしようか迷ってまだ買っていなかった野上照代(黒澤映画のスクリプターで『雨あがる』の監督補佐)の『天気待ち』は絶対に欲しくなった。黒澤明の「オレが撮りたい画は一つも撮れたことがないんだ!」って叫び、この人だけが聞いてるんだなあ。
 アニメファンには『何が映画か』の宮崎駿との対談が必読だろう。これを読むとなぜ『もののけ姫』があんなにつまんなくなったかがよく解る(いや、視点一つで面白く見れはするんだけどね)。

 新作情報、一番の期待は恐らくは岡本喜八の遺作になるであろう(からかいではなくてトシを考えればそれを覚悟せねばなるまいということ)『助太刀屋助六』がもうすぐ完成。
 いや、時代劇だってことだけで筋は全然知らないんだけど、必ず捻ったアイデアを盛りこむ岡本監督のことだから、逆に事前情報余り入れずに見に行きたいんだよね。
 キャストは仇討ちの助っ人を生業にする助六に真田広之、幼馴染の太郎に村田雄浩、太郎の妹お仙に鈴木京香、やり手婆のおトメに岸田今日子、そして仇の片岡梅太郎に仲代達矢。
 渋いなあ。これでこの映画見に行こうってヤツいるのか。私は行くけど(^^)。

 今まで数えるほどしかLD、DVD化されてこなかった岡本作品、先月から立て続けに発売され出した。
 まだ買っていないのだけど、『英霊たちの応援歌』『幽霊列車(赤川次郎の永井夕子シリーズ第1作!)』に続いて、あの幻の『遊撃戦』が!
 そう、あの『独立愚連隊』のTV版がDVD化だよ!
 キャストも映画版そのまんま、佐藤允、大木正司、小川安三、堺左千夫の岡本組に、小坂一也、三橋達也も絡む。
 今は金欠で買えないが、ボーナスが出たら……ボーナスが出たら……!

 あ、貯金はするからね、しげ(^_^;)。

 も一つ新作情報。『ドラドラ子猫とチャカチャカ娘』実写映画化って、誰が見るんだ?


 帰宅したら今日は桜雅嬢が遊びに来ていた。
 早速、穂希嬢の容態を聞いてみるが、「さあ?」の一言。

 桜雅嬢に聞いた私がバカであった(ーー;)。

 実際知らないんだろうし、悪気もないんだろうけど、友達がいがないぞ。せめて心配して見せるくらいのフリしろよな。
 例の事件のについてのコメンテーターほどじゃなくってもさ。

 でも、ペットポトルのオマケについていたアロマテラピーを見て「お香?」と言う、相変わらずのボケぶりじゃムリかな。


 マンガ、和田慎二『少女鮫』2〜5巻読む。
 しげがネットで白泉社に検索をかけて驚く。
 「『和田慎二』の項目が全然ない!」
 私も驚いて、あちこち調べてみると、この作品が白泉社での最後の仕事であったことが解った。なにやらトラブルがあって連載打ち切りになったらしい。
 ああ、『超少女明日香』の版元が変わったのはそのせいだったのか。今まで知らなかった。
 しかしどういう事情があったか分らんが、出版社のほうが作家を消耗品的に扱ったことは間違いあるまい。でなきゃ「決別」なんて事態にまで関係が悪化するわきゃないのだ。どうせ「ウチのカラーに合いませんよ、こんな戦争モノ。もっとラブラブしたモノ描けませんか?」とかなんとか言ったんだろうな。
 そりゃ、私だって、和田慎二のマンガが面白いとは思わない(そこそこだとは思うけど)。けれど、「つまんないから切る」方式が将来的には限界をもたらすことは、少年ジャンプの凋落を見ても解ることじゃないのか?
 『花とゆめ』、一時期の勢いはなくなってるけど、作家の扱い間違えてばかりいると客は確実に離れてくぞ。

 でも確かに「レトロウィルスが少女をミュータントに変え、戦闘能力を引き出した」なんて話、『花ゆめ』誌で客がつくわけねえよなあ(^_^;)。

 『らんま1/2 DoCoミュージックビデオ』をかけながら日記を書く。
 今見ると無茶苦茶豪華なキャストだよな、DoCo。林原めぐみ、日高のり子、高山みなみ、井上喜久子、佐久間レイだもんなあ。みんな1本立ち出来る実力の持ち主ばかりじゃないの。
 本家のCoCoより絶対に歌うまいし。
 「わ〜す〜れ〜ない〜、<この空を>」
この「この空を」んとこ、誰かカラオケで一緒に歌ってくれるヒトいませんか?
(それ以前に「思い出がいっぱい」を入れてるカラオケ屋がまず見当たらんのだが)

 やっと日記が当日分に追いついたぞ。もう二度と一日に二日や三日分書きたくない。頼むからしげ、トラブルおこさんでくれ(T_T)。


2001年06月09日(土) イカレポンチ天国/映画『大菩薩峠 第一部』(1957東映)ほか

 休日出勤が続く中、今日は今月初めての(というか先月中旬以来の)休み。
 けど明日はまた仕事なんだよなあ……。
 これで溜まっている数々の原稿の山、ホントに完成出来るのだろうか?
 体重、85.6キロ、空腹なのに壁は相変わらず厚い。
 夕べ夜中に寝て、4、5時間しか経ってないのに、しっかり7時に目が覚める。もちろん、トイレが近くなったからだ(-_-;)。
 トシヨリになったのかなあ……。

 さて、それはともかくリレー小説のシメキリがいよいよ今日だ。
 しげが朝寝してる間に書き上げないと、どうせまた邪魔される。というわけでさくさく原稿を書く。
 それまでのいかにもラブコメなタッチな胸さわぎな放課後な初恋スキャンダルな展開を、いきなりファンタジーにしてしまったのは、恐らくリレー小説参加の皆様方には驚きだったろうが、これもみんなしげが悪いのである。
 だって前回のラストで、主人公殺してるんだもの。ちょっと事故ってるだけならともかくカラダが引きちぎれて真っ二つだものなあ。
 ……しげ、あの男にオレのイメージ重ねてないか? (;¬_¬)
 なんだかそのうちしげに真っ二つにされそうでそれも怖いが、ともかく主役をなんとかするためにはお話自体をなんでもアリな世界観にシフトするしか手はないなあ、と考えてああなった次第。
 いや、『幽遊白書』にはしたくなかったんで。
  
 でも、つい、既定字数1000字をオーバーしてしまったので、後半を慌てて削除。
 実はあのあと、火の龍サラマンダーに襲われた二人は、湖の向こうから現われた謎の船、『バンド・ワゴン』に助けられて、空を行く、というストーリーを考えていたのだけれど……。
 はい、お気付きになられたかたもいらっしゃいますね。東映動画の傑作の一つ、『空飛ぶゆうれい船』の換骨奪胎であります。
 ……そこのお客さん、怒らない怒らない。パクリでない程度には工夫してるぞ。それが証拠に空を飛ぶものが同じく『海底3万マイル』の「火炎竜」のイメージから取られているが、そのことに気づいたものも誰もいないであろう。
 でもさすがに「空飛ぶ船」出してたら顰蹙ものだったかもしれない。途中で話が切れてよかったあ(´。`;)。


 テレビニュースは終日、池田小学校の包丁男のことばかり。
 全く、他人の不幸や事件をあっという間に祝祭にしちまうマスコミのエネルギーには頭が下がる(もちろん皮肉で言ってんだよ)。
 海外でも「日本の安全神話が崩れた」とかセンセーショナルに報道してるらしいが、このキャッチフレーズ、地下鉄サリン事件のときにも使ってたぞ。日本赤軍の企業爆破事件だの、暴力団同士の銃撃戦だの、もう何10年も前から市民だって別に安全じゃなかったと思うがね。
 それでも大抵の日本人がのほほんと「日本は安全」と思い込んで暮らしてられたのは、「自分が被害にあうことはない」と思ってられたからだよな。
 隣の誰かさんがもしかしたら豹変して自分を襲ってくるかもしれない、という考えは、日本では「被害妄想」として排斥される。「平和ボケ」することでお互いの安全を図るというとんでもない方法、つまりまさしく「赤信号みんなで渡れば怖くない」って考えて暮らしてたわけだ。
 それで自動車にはねられたからって、誰かのせいに出来ることでもないように思うが。
 日本において、犯罪は地震や火山噴火のような天災と同じく、不運でしかないのである。だから日本の安全神話はまだ全然壊れちゃいない。だって「明日自分が襲われるとは思わない」なんて、まさしく根拠のない「神話」じゃないの。

 今日も“裏”モノ探偵団会議室にこの事件について書きこみ。
 なんだか私、正義漢ぶりっ子、良識派ぶりっ子のマスコミに対して本気で怒ってるぞ。
 エロの冒険者さん、つながりの関係上一部文章を引用してますが、ご容赦下さい。ダメだったら削除します。



 池田小学校、今が一番無防備なんじゃないですかね。
 ともかくテレビのニュースを見ても、児童へのインタビューの多いこと多いこと。しかもいくつかは明らかに敷地内に入りこんで撮影している。
 あの報道陣の中に紛れこんで、インタビューするフリでもして、「ねえ、キミちょっと、ここじゃちょっとウルサイからさ、あの体育館のウラにでも来てもらってさ……」(ホンマは関西弁なんやろな)と誘いこめばもう、新鮮なおサカナが釣り放題。

 校長もよ、亡くなった児童のご家庭に慰問するのは当然だし、「かわいそうで」と泣く気持ちも解るけど、バカな報道陣を野放しにしといてどうする。残った先生たちにシャットアウトさせるくらいのこと指示しとけよ。それが安全管理ってもんだろう。
 いかにも良識派って顔で「PTSD(心的外傷後ストレス障碍)が心配です」とか言っときながらだよ、「(犯人)どんなだった?」「刺されたお友達はどうだった?」なんてそれこそ児童のPTSDを助長するような質問しまくってるんだぜ?
 イカレ男と同レベルのイカレポンチがうようよいるのに何チンタラやってんだ。
 ニュース番組のキャスターやゲストで呼ばれた心理学者の類も、「報道陣を引き上げさせなさい」と言わない時点でエセだと思うぞ。

 犯人、「駅前で100人殺したけど小学校には乱入してない」とか支離滅裂なこと言い出してるらしいけど、こりゃますます罪には問えないような感じになってきましたねえ。
 小泉首相、「法改正」も言い出したそうだけど、急がないと、今回の事件で「池田小にはかわいいコが多い」というのが全国的に有名になっちゃったから、もうあちこちから変質者さんたちが大挙して押し寄せてきちゃうぞ(^_^;)。


>  私の小学校時代のように、オルガンが弾けなかった男先生が、女先生に
> 音楽の授業だけ変わってもらうという牧歌的な風景、もはや遠い昔のことに
> 成り果てたのか。悲しいなあ。

 イカレポンチが出ちゃったら、昔でもやっぱり危険だったろうと。
 例の「津山30人殺し」も本当は別に「呪われた村」で起こったってわけじゃないですし、普段は「牧歌的」だったんじゃないでしょうか。
 でも、どっちかと言うと昔のイカレポンチさんは浅沼稲次郎さんを刺すとか、権力者に向かって行くパターンの方が多かったように思います。
 弱いモノにしか向かって行けなくなったってのは、やっぱり反抗心を少しずつ剥ぎ取っていく学校教育の賜物だったりして(^o^)。



 昨日より表現が過激になってるなあ。
 でもやっぱりこれでも抑えているのである。「子供に群がるマスコミは一人残らず○○○○○○○○!」くらいのことは言いたいんだけどね(^^)。


 今日は一日外出しないでいるつもりだったが、しげがいきなり「カラオケ行きたい」と言い出したので、近所のカラオケ屋、「シダックス」に出かける。
 家族サービスも楽じゃないなあ、と言いたいところだが実はしげのオゴリ。もう今月の私の小遣いはないのだ(おい、給料日までまだ十日以上あるぞ)。
 アニソンが充実していた前回の「ジョイサウンド」、残念ながら今日は満室だったので、別の機種にする(機種名は忘れた)。
 テレビでフォークをよく聞いていたので、井上陽水『夢の中へ』や加藤和彦『あの素晴らしい愛をもう一度』なんかをキイも合わないのに無理して歌う。……アニメファンには『カレカノ』と『ラブ&ポップ』の主題歌として有名(^^)。
 しかし、どっちの曲も実に詩に中身も深みもないね。前のはナンパ、後のは未練の詩じゃん。だからこそヒットしたのかもしれないけどね。
 しげは「あんたの曲を歌うよ」と言って林原めぐみ『MIDNIGHT BLUE』を歌う。別に私の歌じゃないけど(^_^;)。確かに好きでよく歌ってるけどもねえ。

 夜、CSファミリー劇場でなつかしのアニメ、『新造人間キャシャーン』の第1回を見る。バタ臭くてデザイン的に余り好きになれなかったタツノコアニメの中で、これは比較的好きだった。
 でも今見返すとやっぱり脚本、演出ともに古いね。ともかくナレーションが多過ぎるし、それがホントにただの解説にしかなってない。
 オープニングの名調子はいいのだけれど、あとはもう紙芝居を見せられてるようなもの。……昔のアニメのほうがよかったってのは、やっぱりプリミティブなものを楽しむ意味でならばともかく、本気でそんなこと言ってたら見識疑われるよな。やっぱり今のアニメのほうがずっと脚本技術も上達してるよ。あのあかほりでさえ(^^)。

 日記を書きながら日曜洋画劇場『ランボー』見たりする。
 いや,今更感想書くほどのことはないが、この1作目はやっぱりトンデモ映画に成り果てた2・3とは一線を画してあげたほうがいいと思うんだけどねえ。
 考えてみりゃ、偏見と差別のせいで壊れて暴れ出すって設定、無茶苦茶リアリティあると思うぞ。金嬉老事件や小松川高校事件だってそんなもんだったでしょ? 特に向こうじゃベトナム帰還兵、ホントに心に傷負ってた人が殆どだったんだろうし。
 最後、緊張の糸が切れて泣き出すランボー、好きなんだよ実は。
 銀河万丈の声も、なるほど、スタローンに似てるかな、という感じでそれほど違和感がなかった。
 確かこの1作目は淀川長治さんもアクションだけじゃなく内容も誉めてたんじゃなかったかな。淀川さんが亡くなって数年が経つけど、昔の作品を放送するなら、解説も再放送してほしいなあ。


 深夜、CS時代劇専門チャンネルで、東映作品、内田吐夢監督、片岡千恵藏主演版『大菩薩峠 第一部』、録画しながら見る。
 以前民放で放送された時、3倍速で録ってたんだけど、シネスコを縮めた例の縦長画像の、あるいはスタンダードサイズにカットされたものだったので、ワイドに近い今回の放送は嬉しい。
 でも何分古い作品なので(と言っても1957年だけど)、カラーの退色が激しいのが惜しい。映画的には後の大映、三隅研次監督、市川雷蔵版や、東宝、岡本喜八監督ろ、仲代達矢版より評価が高いみたいだが、私は全く逆である。
 確かに片岡千恵蔵、熱演なのだが、机龍之助演じるには老けすぎ、太りすぎだよ。映画化の時点で中村錦之助がまだ若かったってのはあるんだろうけど、アレは後10年待って、錦之助に演じさせるべきだった。

 遅れていた日記を更新させるべく、朝4時までパソコンの前でパコパコ。
 一応明日は日曜出勤なのだが、昼間からなので、少しは朝寝ができるのであった。


2001年06月08日(金) 子供の命は地球より軽い/映画『ハンニバル』

 わあ、またとんでもない事件が起こってやがる。
 大阪教育大教育学部付属池田小学校(手塚治虫の母校だそうな)にイカレた男が包丁持って乱入、23人を殺傷し、内、8人の児童を死に至らしめた。
 昼間、仕事してた時には全くそのニュース、聞かなかった。
 ウチの職場にゃテレビがないから当たり前なんだが、リアルタイムでワイドショー見てた人なんかは興奮したろうなあ。

 帰宅するとしげは留守。
 ああ、どこか買い物にでも出てるのかとフンフンと風呂に入る。
 玄関でガチャガチャと音がするので、おう、てっきりしげが帰ったかと、そのまま出てきたら。
 しげがドアを薄く開けて、シャイニングのように顔を覗かせて。

 「……人がいます」

 慌てて服を着に脱衣場に逆戻り。
 穂希嬢が遊びに来てたのであった。
 「8人も死んだんですか? 昼は4人って言ってたのに」
 穂希嬢、リアルタイムで見てたクチらしい。
 しげや穂希嬢が事件に無関心なのはしようがないんだが、私には今回の事件、どうにも気になって仕方がない。
 犯人は「何もかもイヤになった。死刑にしてほしい」とか動機についてはマトモっぽいことを言ってるらしいけど、さて、精神病院の入院歴もあり、今までの職場でも様々なトラブルを起こしてきた男の言葉にどれだけ真実味があるものだろうか。
 この手の事件が起きるたびに、両親は口を合わせて「病人は隔離しとけ!」
と叫んでたもんだったから、かれこれ30年以上もこの国は精神障碍者に対して何の対策も取ってこなかったってことになる。
 その「放置しといてもなんとかなるやろ、わしんとこの代でこないな厄介な事件、扱うてられまっか」という姿勢が腹立たしいのだ。

 で、鬱憤ばらしにFCOMEDYの「お笑い“裏”モノ探偵団」会議室に書きこみ。「オタアミ」にはよく書き込んでたけど、「“裏”モノ」には久しぶりだなあ。
 それじゃいつもの如く、Niftyを見られない人のために、以下にご紹介しときます。



>  これを契機に、この小学校では、しばらくは、警備員が導入されたり、集団登
> 校したりするんだろうな。無駄な対策だと思うけど。
>  たとえ無駄であっても何らかの対策を取らねば済まないのだから、組織とは面
> 倒くさいものだ。

 学校の場合、組織だから、というより、マスコミとPTAが怖いから、でしょう。
 で、もっと馬鹿馬鹿しいのは、形だけの対策しか取ってないのに、「そんなんで児童の安全が守れるか!」と誰も追及しないこと。
 子供の安全なんて学校もマスコミも本気で考えちゃいないのですね。

 まあ、本気でその「安全警備」とやらを考えるなら、大学紛争の頃のようなバカ高い塀を作るとか、正門に声紋認識機能付きのセキュリティシステムを取りつけるとか、学校のシステム自体を廃止して自宅でインターネット学習できるようにするとかしか方法がないんでしょうが、そんな予算がどこかから湧いて出るわけでもなし、第一、教師やPTAが犯人だったら何の対策にもなりゃしない。
 結局、今回もコメンテーターが「患者の長期隔離を」と主張してるのが人権に関わる問題はあれど妥当なとこかな、とも思うんですが、じゃあ、その施設をどこに作るかとなると、必ずと言っていいほど地域で反対運動が起こるんですよね。
 「そんな危険な施設をウチの町に作るな!」って。
 だから患者を飽和状態にして溢れさせてるのは自分たちなのに、危険性を云々するのは間違いだって―の。
 まずは学校の側に病院を建てましょう(^^)。



 抑えた表現してるなあ。
 「教師なんて無能な連中の集団になにができる」なんて言ってないし(^o^)。

 穂希嬢、ゲームソフトを借りて帰る。
 書き忘れてたが、今朝の体重は85.2キロであった。

 夜、しげを誘ってキャナルシティへ。スターバックスで新発売の「マンゴシトラス」を食べたあと(ああ、これでまた体重が元通りに……)、AMCで『ハンニバル』を見る。

 シリーズ3作目、と言っても、第1作の『刑事グラハム 凍りついた殺意』(ビデオタイトルは『レッド・ドラゴン レクター博士の沈黙』というミもフタもないもの)なんて、誰も知らないよな。
 レクター博士役はブライアン・コックス。痩せた、細長い顔で、アンソニー・ホプキンスのレクターのイメージが定着した今となっては、ただのバチモンにしか見えない。
 それを思うと、今回のジュリアン・ムーアのクラリス・スターリング、前作『羊たちの沈黙』のジョディ・フォスターに負けず劣らずの熱演だ。「ジョディじゃなきゃやっぱダメ」ってファンはいるだろうが、少なくとも「どっちがいいか?」論争に発展するくらいのものにはなっている。
 ストーリーは前作までにあったミステリー的要素はほぼ消えて、レクター博士とそのかつての被害者メイスン・ヴァージャーとの対決に終始している。
 犯罪者とは言えレクター博士、こういう対決ものの図式の中では敵のほうが明らかに「悪」として行動するから、どうしたってヒーローになっちまう。クラリスとの関係は『春琴抄』以上の愛を描いたと言えなくもないし。
 でも本当にダークなキャラクターを際立たせるためには、やはりクラリスがレクターを追いかける関係をもっと前面に出したほうがよかったかも、とは思うのだ。ラスト近く、ヴァージャーに捉えられたレクターをクラリスが助け出すんだけど、この「助けられる」ことを期待してレクターめ、ワザととっつかまった嫌いがある。
 でもそうやって「女に甘える」ってえと、キャラとしては弱くなっちゃうんだなあ。結局自力じゃ逃げられないってことだし。
 でもその辺は瑕瑾だ。
 全体としては十分満足できる出来だったと言える。……ちょっとテンポがタルくて眠くなるけど(^_^;)。
 
 あともう一つ、特筆すべきは、このヴァージャー役がゲイリー・オールドマンだったってこと。おいおい、そんなん、事前情報にもなかったぞ。
 レクターとのかつての関係の中で顔の皮を剥ぎ取られた、という設定だけど、そのメイクが生々しくて、ラストのスタッフロール見るまでゲイリーだとは気付きもしなかった。もうこのゲイリーの狂気の演技が見られただけでもこの映画、損はない。
 残酷描写の一つと判断されたか、パンフじゃ一部のインタビューを除いてゲイリーの名前もスチールも一切カットされてるけど、せめてキャスト紹介の解説くらいはするべきじゃないのかなあ。

 帰宅した途端、しげが「お茶がない!」と騒ぎ出す。
 自分で冷蔵庫を探そうともしないで私を責めるのでまた口ゲンカ。で、結局またヒス起こしてごめんなさいとしげが謝って終わり。
 おかげで夜の散歩に行き損ねた。下らんことで喚きたてるそのクセ、ホントにどうにかしてほしいもんだ。
 草臥れてそのまま落ちるように眠る。



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藤原敬之(ふじわら・けいし)