無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年05月26日(土) 恐怖! ウワバミ女の逆襲(完全版)/『人造人間キカイダーTRIBUTE』

 朝の体重85.4キロ。ちょっと揺り戻し。
 けど、一気に87キロまで行くようなことはなくなった。
 一応ダイエットは順調と考えてもいいのかな?

 夕べは3時まで遊んだので、ゆっくり寝ておきたかったのだが、今日はなんとしてでもUさんと連絡を取らねばならない。
 4時に寝て7時起き、ちょっとからだが疲れているが致し方ない。
 そうまでして朝から何度も電話をかけるのだが全くつながらない。
 ついに根負けして寝る。昼過ぎになって、ようやくUさんから電話。
 「夕べ、何度も電話したんですよ」
 ……さすがに私もちょっとムカッと来た。予め夜は都合が悪いということは言ってある。「遅くなってもいい」というからこちらだって何度も電話したのだ。モノを借りようという方が都合を自分の方にばかり合わせようたあ、いったいどんな了見だ。
 それでも、この程度のことで怒るのもなあ、と思って、ぐっとこらえる。
 「今なら時間が空いてますから、いらっしゃいませんか?」
 「明日の朝じゃダメですか?」
 ……電話だから気づかれなかっただろうが、さすがにこのセリフを聞いたときには眉間がピクッと動いちまったぜ。
 「明日も朝から用事があります。今しか時間はありません」
 「はあ、じゃあ今から伺います」
 初めからそうすりゃいいのに(ーー;)。
 やってきたUさん、ウチのビデオカメラがコード式なのを見て「バッテリーはないんですか?」と聞いてくる。ここしばらく、固定で撮影することが多かったので、移動用のバッテリーは使っておらず、部屋のどこかに紛れてしまっていたのだ。
 「友達の結婚式の撮影に使うんで、どうしても移動しないといけないんですよ」
 そんな都合まで知るか、と喉元まで出そうになったが我慢する。ああ、胃に悪い。
 まず、自分がカメラ持ってないのに友達の撮影を引き受けるってのが、いわゆる安請け合いではないか。私なら「ゴメン、俺カメラ持ってないから」と断るぞ。だいたいその友達自体が自分でカメラ用意すべきものだろう。そのシワヨセをどうして赤の他人の私が引き受けてやらねばならんのか。
 以前、いろいろとお世話になった人だから、こちらもムゲには断れないのだが、こういう理不尽な依頼が続くようだと、適当な口実を使って断らねばならないことも出てくるかもしれないな。
 で、肝心のバッテリーだが、しげが本の山を掻き分けて探すが見つからない。
 探している最中に、本の海に沈んでいたもう一台のビデオカメラ(バッテリー付き)を見つけたので、そちらの方をお貸しすることにする。
 「ありがとうございます、助かります」と頭を下げていかれたので、確かに悪気はないのだが、どうも自分の行動を客観的に判断しきれていないところがあるのだなあ。
 感情的になることも結構あって、ご自身もその欠点には気づいちゃいるようなのだが、セルフコントロールが今一つ下手なのである。
 しかもそれをすぐに他人に気づかれて無用な気遣いをさせていることに気づいていない。それは結果的に他人に対する「甘え」になってしまってるんだけど。ウチの芝居の手伝いもなんだったらしてもらいたいなあと思ってたんだが、この分だとちょっと期待薄である。


 今日から公開のアニメ『メトロポリス』を見に行こうと思って、時間をネットで調べる。
 4:30から、とあったので、それに合わせて出かけてみると、時間は3:40から。私が見間違えたのか、表示が間違ったのかどっちだ。
 ともかく、次の回を待って見ていては、エロの冒険者さんとこの『ギャラクシー・クエスト』上映会に間に合わない。
 しかたなく時間つぶしに福家書店やベスト電器を回ることにする。

 しげが「こ腹がすいたね」と言うので、天神コアの某喫茶店に入る。
 これからエロさんとこで飯を食おうというのに、その前に食っとこうというのはどういう了見であるのか。やっぱりどこかにムシを飼ってんじゃないだろうな。
 「真珠入りのアイスコーヒー」という妙ちきりんなものがあったので、頼んでみる。もちろん本物じゃなかろうとは思ったが、正体はタピオカであった。
 なら見た目キレイかというと、コーヒーの中に黒々と沈んでいて目立たないのであった。……「真珠」って銘打つ意味ないじゃん。
 でもタピオカが口の中でプリプリ動くのがくすぐったい感じで、なかなか面白い食感である。

 ニュータイプ編『人造人間キカイダーTRIBUTE』読む。
 原作マンガと特撮ドラマ、そして最新作のアニメと3者を比較するという、資料的にもなかなか価値の高いもの。
 マニアならみんな知ってることだが、原作マンガ、石ノ森章太郎自身の手になるものではない。
 当時多忙を極めた石森章太郎、下書きのみを描いて、実際の作画は細井雄二、土山芳樹、山田ゴロ、ひおあきらたちに任せたのだ。これはつまり、石森氏初の週刊連載『快傑ハリマオ』の下書きを手塚治虫に描いてもらってたのと同じパターンなのだね。
 石森氏がどれだけ忙しかったかというのは、例えば、原作のラストで、ハカイダーのところへアキラたちを救いに行ったはずなのに、連載時にはそのことを忘れて、そのまま基地を爆破してしまったというトホホな結末になっていることを考えるとよく解る。
 今回のムックで、そのことをアシスタントに指摘された石森氏が、「あ、いけね、忘れてた」と、単行本で1ページだけ子供たちを救助するシーンを書き足したことを披露している。つまり、その1ページだけが、石森氏本人の筆になる「キカイダー・ジロー」のシーンなのである。
 それでも『キカイダー』が石森氏の代表作の一つであることに変わりはない。
 以前も書いたことだが、「ロボットが人間になれて本当に幸せになれたのか」というテーゼは、人間の尊厳を謳う偽善性に対する痛烈な批判として、もっと評価されてもいいと思う。
 でも『キカイダー01』に触れていないのは、アニメのパート2を作るつもりがあるからなんだろうな。欠点もたくさんあるし、今一つ話題になっていないようだけれども、石森原作アニメ化の中では間違いなく傑作の部類に入る本作の『01篇』を見たいファンは結構多いと思うんだけどなあ。


 時間まで喫茶店で暇つぶししててもよかったのだけれど、しげが「寒い」と言い出したので、仕方なくベスト電器に向かう。
 ちょうどベスト電器の前で、向こうから歩いてくるZUBATさんに遭遇。
 オタクの行動範囲は狭いねえ(^_^;)。
 メールや掲示板でやり取りしてるので久しぶりという感じがあまりしない。いったんはベスト電器を出て来たZUBATさんと、LIMBでDVDなどを物色。
 私が『地球防衛少女イコちゃん』の蔵出し版DVDを手に取っていると、 ZUBATさん「またいきなりそんなものを」とお笑いになる。
 「いや、この『電エース』が好きでして」って、今時、河崎実の『電エース』で会話ができるってのも、お互い、筋金入りのオタクなことだ。
 私「戦隊シリーズの主題歌CDが出ましたよねえ」
 Z「改めて買わなくても全部持ってます」
 戦隊モノは残念ながら年代的に私のほうは薄いので、しげやZUBATさんには敵わない。しげがカラオケなんかでやたらと戦隊シリーズの主題歌を歌うのを聞いていると(特に『ダイレンジャー』は本編もいいんだよ!と力説するのを聞いていると)、もちっとテレビでおっかけとくべきだったかなあ、と今更ながらに後悔するのである。
 これからのDVDの発売予定表を見て、ZUBATさん、
 「『○○○×○○○○○ G○○○○』が10000円!?」と仰天。もちろん私は買うつもりなので、しげに見つからないようこっそりチラシを隠す。
 オタクの道はたとえ妻がオタクであっても妻帯者には険しいのだ。……オタクが二人だと出費が2倍だしなあ。


 気がつくと時計は7時を回っている。
 バスに乗るZUBATさんと別れて、自転車でエロさんちに向かう。
 もうあたりは暗くなっているので、私の視力では方向がよく解らない。地図をしげに渡して、妙に入り組んだ道(六つ角まであるぞ。ここはどこだ)を通って辿りついたのが約束の8時ジャスト。
 遅刻寸前で危ないところであった。

 お集まりのみなさん、しおやさん、ZUBATさん、福家書店の方、総勢六人、部屋の中はムシ風呂状態であるが、映画に見入っていて誰も文句を言わない。まさに暑い上映会である(^^)。
 しげは「福家書店のひとだって!」となぜかワクワクしている。プレゼンターとかイベント関係者にもしげは同様の反応を見せるが、この辺の感覚がよくわからん。別にそれがいかんと言いたいわけじゃないけど。

 改めて『ギャラクシークエスト』を見返してみると、初めはそれほど気にならなかったアラがいくつか気になってくる。
 宇宙モノSFにはつきものの、「翻訳機」の問題だが、サーミアンが初め英語で語りかけるのはまだいいとして、敵のサリスまでいきなり英語を喋るのはどういうわけか。
 同じくベイビー・エイリアンの惑星に空気がちゃんとある、というのもいい加減。翻訳機使ったんなら「テキオー灯」くらい出しといてもよかろうに。たいして描写に手間がかかるわけじゃなし。
 更に言えば架空の存在だったはずのベリリウム球が実在していたのは宇宙は広いしそういうこともあるかと言えなくはないが、理論自体知らないはずのオメガ13をサーミアンが見よう見真似でともかく作っていたというのはさすがに無理がある。
 B級SFやスペオペについて、そのあたりの細かい揚げ足取りは御法度、という暗黙の了解があるにはあるのだが、本作はそういった「B級性」にこそ「実在性」を見出そうってコンセプトの作品なのだから、逆になおざりにしてはまずいのである。
 だからさ、地球人がタコ型宇宙人を想像してたら、ホントにそれがいたって話なワケで、つまりこれ、基本的には『ゴジラ2000』と同じ設定なわけよ。でもその出来に雲泥の差が生じちゃったのは、それを納得させるだけの映画的ウソをきちんと積み上げてるかどうかって違いにあるんで、一歩間違えれば『ギャラクエ』だって超駄作になってた危険はある。
 『メカゴジラの逆襲』で、ゴジラがいる世界で恐竜実在説を唱えた博士が学会追放されちゃうような矛盾、『ギャラクエ』にもあるんだよな(^^ゞ)。
 オタクに対する福音みたいな映画だから、ツッコミにくいんだけれど、ほんのちょっとの工夫で改善できたはずのミスなんで、やはり惜しいなと思うのである。

 その後みなさんで居酒屋になだれこんで2次会。ぴんでんさんもここで合流。
 今日『メトロポリス』に行き損なった話などをするが、その際、手塚治虫のSF三部作のタイトルがとっさに出てこず、焦る。
 『メトロポリス』『ロストワールド』までは出たのだけれど、『来るべき世界(ネクストワールド)』がなかなか出なかったのだ。
 「ええと、ええと、あの『フゥムーン』が出る……」とまで言ってようやく福家さんに教えてもらってああそうだったと膝を叩く。こんな基礎知識を忘れるたあ、とても手塚ファンとは言えない。考えてみたら私は『メトロポリス』だって、手塚晩年の改作(悪)版しか持ってないのだ。
 オタク話に花咲く中、しおやさんがウチの劇団のホームページを雑誌に紹介してくれることに。これは本気で嬉しい。まだまだシロウトに毛が生えた程度の劇団でしかないが、誉められるにせよ貶されるにせよ、お客さんに見てもらわないことには話にならぬのである。
 来年は少し広いところにコヤを代えて上演する予定でもあるし、お客さんにアピールする機会を増やしていきたいのである。

 しげがいつものように(というかいつもよりよっぽど早いピッチで)カルピスチュウハイを空けていく。気がついたらジョッキに七、八杯だ。
 あ、あ、あのね、こういう席では一応お金はワリカンってことになってるんだからね、一人だけがぶがぶ呑むってのはマナーに反するんだよって何度も言ったでしょ?
 ……って酔っ払いに何を言っても無駄なのである。
 「だってチュウハイってお酒じゃないしい」
 誰がいつンなこと決めた。
 心配してた通り、二時間もしたらしげはすっかり出来あがって、自転車もこげなくなっていたのだった。
 みなさんとお別れして、仕方なく自転車を押しながら、帰り道が同じだったぴんでんさんと、途中までご一緒して駄弁りながら帰る。
 「いっぺんウチの劇団のぞきませんか?」
 としきりに誘ってしまったが、ご迷惑だったかもしれない。

 でも、明日練習だと言うのにホントに大丈夫なのか? しげ。
 「らいりょうぶ、もう覚めへるしぃ」
 覚めてないって(ーー;)。


2001年05月25日(金) ドームにぃ、轟くピンのぉ音ぉ♪/『ウインドミル』11巻(橋口隆志)

 朝の体重、85.2キロ。
 じわじわと落ちて行っている感じでなかなかいい調子である。

 午後から眼科に行くために休みを取る。
 今日はもともと一日仕事をするつもりで、医者には明日行く予定だったが、医者の方から「早いうちに眼科に行け」と言われていたし、どうも周囲に心配させてばかりいるので、さっさと対処することにしたのだ。
 当然有給休暇にだって限りはあるので、そうそう休んではいられないのだが、どうも仕事を休んででも今日のうちに医者に行っておいた方がいいような気がしてならなかった。
 このカンは見事に当たる。いや、別に診断結果が悪かったと言うことでなく、今晩会う予定だったUさんと、やっぱり会えなかったのだ。もし今日のうちに病院に行っておかなかったら、もうUさんにビデオカメラをお貸しする時間が取れないところだった。
 自分で言うのもなんだが、いざというときのカンだけで人生をなんとか渡ってこれたような気もする。いいのかそんな行き当たりばったりで、という批判はあろうが、まあ、結果オーライであろう。


 昨日、内科の先生に近所の眼科医を紹介されていたのだが、さて、そちらにかかるか、それとも天神まで出てダイテンアイガン……もとい、天神愛眼の眼科にかかるかで、しげと揉める。
 無精者のしげは近場でさっさとすましたいが、そのあと映画を見たりして遊ぶのなら、天神まで行ってもいいという。
 「でも検査のあと、俺、目が見えなくなるけど?」
 眼底検査には瞳孔を開くために目薬を射すので、そのあと四、五時間は、視界が真っ白になってしまうのだ。
 天神に行ったなら、そこでどこかの喫茶店にでも入って時間つぶしをしなければならなくなる。私はそれでも構わないが、人一倍トロイくせにせっかちなしげにはそれは耐えられまい。
 渋々納得したしげと一緒に、紹介された眼科に向かって自転車でツーリング。近所の病院ならともかく、天神から家まで目の見えない私を自転車で誘導して帰るのは確かに至難のワザだろう。

 案の定、目薬を2種類も射される。
 以前検査を受けた時には1種類だったような気がするが、なぜ増えたのか。
 薬について詳しいわけではないが、確か『怪盗紳士ルパン』で、ルパンが変装するために眼にアトロピンを射す、という描写があったように思う。瞳孔が開き、どよん、とした眼になるというが、眼底検査に射す目薬もこれだろうか。
 でもネットを「アトロピン」で検索しても「頻脈・気道の乾燥・消化管活動の抑制」としか書いてない。じゃあ、ルパンが射してたのはいったいなんだ?
 自分の眼に射されているのが何の薬か解らないというのはちょっと怖い。誰か目薬に詳しい人はいませんかね?。

 この間は右眼の後ろが痛かったが、今度は左眼の後ろが痛い。
 しかし検査の結果、幸いなことに眼底出血はなかった。
 網膜は相当薄くなってるので、いずれは失明するんだろうが、できるだけ先延ばししたいものだ。


 検査後、視力がなかなか元に戻らないので、休憩も含めて、帰り道にあるカラオケ屋「シダックス」で、フリータイムで夕方まで過ごす。初めのうちはやはり目の前が白っぽくて曲のナンバーもよく読めなかったが、だんだん目が慣れてきて落ちついてくる。
 前回来たときには「孫悟空」というしょーもない機種を選んで大失敗だったが、今回は「ジョイサウンド」で思いきりアニソン歌いまくり。結構新しい曲も入ってきてるぞ。
 今までレパートリーに入れてなかった「カウボーイ・ビバップ(リアル・フォーク・ブルース)」や「ダイガード(走れ走れ)」なんかも歌ってみる。しげはしげで「エクセル・サーガ」を歌っている。
 でもみんな初めてなんで音程はうまく取れないし、調子が出ない。でもしげといっしょのときくらいしか練習モードで歌えないからなあ。
 久しぶりに「銀河旋風ブライガー」を歌って燃える。山本正之ソングの中では実はタイムボカンシリーズよりこっちの方が好きなんだな、私は。
 前口上もちゃんと歌うぞ。
 お呼びとあらば、即参上♪


 マンガ、橋口隆志『ウインドミル』11巻(完結)。
 エヴァモドキのキャラにソフトボールをさせるというだけのマンガであったが、今巻で完結。
 しげが「いったいいつまで買ってんだよう」と文句をつけてばかりいたが、確かに終わってみるとありきたりのスポーツマンガ(&ちょびっとエッチ)でしたとしか言えない。
 表紙が毎回、主役の滝ちゃんの「そそる」ポーズだったのが、今度はキスをしようとするドアップ。椎名隆志が昔『椎名百貨店』でやってた「こいつマンガにキスなんかしてやんの。変態!」っていう寒いギャグを思い出しちゃったよ(^_^;)。
 この表紙の変遷一つ取ってみても、作者がこのマンガのウリを「そっち」方面に傾けて置いていたことがよくわかる。ラストが滝ちゃんの出産というのも「おこさまのためのエッチな時間はここまでね」とでも言いたげで、潔くケリをつけたというか、話を放り出したというか。
 そんなに文句つけるなら、どうして私は完結まで延々と買いつづけていたのかと疑問に思われるだろう。でも私にだってそんなん、理由は思いつかないのだ。
 何となく買っちゃうってこともあるのよ、しげが高橋美由紀の『9番目のムサシ』をなぜか買い続けてるようにね。


 夜になったら映画を見に行こう、と約束していたのに、しげは一度外に出て帰ってきたら、もう外出はしたくないと言う。
 なんてぐーたらなやつだ、とは思ったが、無理やり引っ張り出してまたヒステリーでも起こされちゃかなわんのでほっとく。

 9時過ぎ、私がトイレに入っている最中に鈴邑くんから電話(なんでこう私がトイレに入ってる時に限って電話がかかってくるのだ)。
 しげが取り次いで、トイレの中の私に向かって、
 「今からボーリングに行かないかって。行く?」
 「別にいいけど……」
 気がついたら5分後にはもう出かける準備をしなければならなくなっていた。しげはもう大はしゃぎである。ついさっきまで出かけるのをためらってたのは何だったんだ。

 鈴邑君夫妻、程なくワゴン車で(車に詳しくないので車種は知らん)ウチに到着。
 もう十時を回ろうかってのに、ふなちゃん、まだ起きている。
 「起きてて大丈夫なの?」
 「あ、今、疲れさせたほうが、明日ぐっすり寝ますからいいんです」
 規則正しい眠り方をしたほうがいいような気もするんだがどうなんだろう。
 どこへ行くのか、と聞くと、筑紫野にあるボーリング場だそうな。……ってえことは山を越えて……なんだ、ウチの職場からそんなに離れてやしないではないか。とすれば結構な田舎である。
 どんな田舎に出もパチンコ屋と○○○○はあるとはよく言うが、ボーリング場もその中の一つなのかなあ。
 移動中の車の中で、ふなちゃん、しきりに「まんま、まんま」と喋っている。というかまだほかの単語を知らないらしい。
 「その『まんま』って、食べ物のことなの? お母さんのことなの?」
 と愛上嬢に聞いたら、一言、
 「両方です」
 食欲だけかい(^_^;)。
 でも、考えてみりゃ、赤ん坊の親への愛情なんてその程度のもんなんだよなあ。

 「途中で、上(P)さん拾ってっていいですか?」
 「ああ、いいよ、久しぶりだなあ」
 上(P)君というのは、鈴邑君の友達で、私とも旧知の間柄であるが、ここ数年というものご無沙汰していた。鈴邑君の話によると相当カッコよくなっているということだったが、会ってみると昔と全く変わっていなかった。いや別にカッコ悪いやつだって言う意味じゃないんだけど。
 彼もまた類友であるのか、変わったところのある男で(でも別にオタクってわけではない)、言葉のキャッチボールに微妙なズレを生じさせる点で、藤田君にも似ているところがある。
 以前、私の脚本で舞台に立ったこともあるのだが、私としてはキザでカッコイイキャラクターを演じてほしかったのに、どう演じてみてもセリフが上ずってしまい、「寅さん」にしか見えなくて、演出に苦労した覚えがある。
 針小棒大のことをよく言うので、こちらも話には気をつけるようにしていたのだが、今日も、
 「今度、鴻上尚史さんの芝居に出ることになりまして」
 と言うので、
 「ああ、よかったねえ。で、それは『鴻上さんの台本を演じる』ことなの? 『鴻上さん本人から指導を受けて舞台に立つ』と言うことなの?」
 と聞くと、
 「……前者です」
 とか。
 ……ワザと誤解されるように喋ってないかなあ?

 ボーリングの結果は、1ゲーム目は、私が、2ゲーム目は上(P)君がトップ。ボーリングをするなんて、多分十年振りくらいだが、ストライクもスペアもまあまあ取れたし、そう腕は落ちていないようである。
 でもボールの重さは14から11に変わっていて、確実にトシはとっていることが自覚できるのであった。
 それにしても昔と違って、ボーリング場も変わった。
 特にいろんなイベントが増えているのが特徴的か。
 ゲームの最中だってのに、ボーリング場主宰の「みんなでピッタリ100ピン倒そうゲーム」が始まっちゃうし、えらくハデである。ボーリングって地味なスポーツってイメージだったんだがなあ。
 店員さんとの一騎打ちとかもある。つまりストライクを取り続けられたほうが勝ちってサドンデスだね。鈴邑君、上(P)君、チャレンジして見事に玉砕したのであった。ご苦労様(^^)。
 なんと「スプリットを倒したらワンゲーム無料」なんてサービスまであった。実は私は、学生のころ思い切りボーリングにハマッてたことがあるのだが、もし当時にそんなサービスがあったら、もう全財産使い果たすまでボーリングにのめり込んでいただろう。
 若気の至りに至らずにすんでよかったよかった。
 それにしても、しげのやつは私がストライクを取っても、拍手するどころか、仏頂面をするばかりなのである。
 「アンタのくせに生意気だ」って、私ゃ最初からアベレージ100くらいは行くって言ってるのに。
 妻にも応援してもらえないというのは寂しいなあ。
 ♪ボールはひとぉつ 戦いつづけぇてぇ 振ぅりぃむぅけばぁ ひぃとりぃよぉ♪ ……ってか?
 何の曲かおわかりだろうか?(^o^)

 上(P)君をお宅に送り届けた後、鈴邑君夫妻とジョイフルで食事。
 次の公演の打ち合わせなど駄弁る。
 スタッフが足りないので、どうしよう、という話から、自然に藤田君はどうしてる? という話題になる。
 しげが何度も打診しているのに今度の芝居に参加する気があるのかどうか、イエスともノーとも返事が全くないのだ。
 「自分から動こうって意志がなきゃ参加する意味はないけどねえ」と私は言うのだが、鈴邑君はともかく、
 「もう一回だけメールを打ってみましょう」と拘る。
 別に藤田くんをオミットしたいわけじゃなし、それならばと鈴邑君が「音響を担当して欲しいんだけど、しげさんにメールを送るように」と藤田君宛にメールを送る。
 でも勘違い度・思いこみ度に関しては桜雅嬢と双璧をなすハイクラスの藤田君の事である。また思いっきりトンチンカンな返事を返してくれるんじゃないかと思うと、楽しみではある。

 ジョイフルから自宅はもうすぐそこなので、歩いて帰るつもりだったが、つい鈴邑君に誘われて家まで送ってもらう。
 けど、そのおかげで細い路地に入る時、鈴邑君、車体を思いきり壁に引っ掛けてキズをつけてしまった。
 ……申し訳ない、修理にオカネかかるようだったら出すから遠慮せずに言いなよ、鈴邑君。

 もう3時を回っていたが、Uさんにビデオカメラの件で電話を入れる。
 でもやはりつながらない。
 本当に遅くなっちまったんだから仕方ないと言えば仕方ないが、だったら初めから「遅くなってもいいです」なんて簡単に言わないでほしいものである。
 もう明日会うしか時間がないのだよなあ。
 本当は明後日には仕事関係で出張があるので、できるだけ明日はゆっくり休んでたかったのだが。

 この日記もちょっと更新が遅れているが、長いこと書いてると眼が痛むので、時間の余裕があるときにちょっとずつでも書いていくつもり。
 で、やっと再編集が終わりましたが(現在5/31)、ごく少数であろう読者のみなさん、過去の日記にまで目を通して頂いてますでしょうか?


2001年05月24日(木) 幻想の帝国(改)/『作画汗まみれ』(大塚康生)ほか

 仕事を1時間早退。しげと一緒に外出。
 病院で、昨日の検査結果を聞く。
 昨日は院長先生に診察してもらったが、今日は父が世話になっている担当の人。
 この人が妙に明るくて、口調がどことなくトーンの高い長嶋茂雄である。
 「んー、ここんところの値が高いですねー、運動されてますかー? お酒飲まれてませんかー? でも大丈夫ですよー、入院される時には一月前に言っていただければ確実に病室が取れますからねー」
 なんだか入院するのがファーストフードの「今なら○○が付いてくる!」のキャンペーンみたいに聞こえてくるな。
 血糖値自体は下がってきてるんだが、肝機能は悪化している。ちょっとした運動だけじゃやっぱりなかなか体調はよくならないのだなあ。教育入院はやっぱり必要かも。
 「やっぱり一月くらいかかるんですか?」
 「とんでもない、二週間で充分ですよ」
 そのくらいなら仕事を休んでもなんとかなるか。時期を選んで近いうちに入院しよう。

 しげはここの病院に来るのは初めてである。今までかかっていた医者は総合病院だったので、患者は多いし待ちは長いしで、しげは全く付いて来てくれなかったのだが、ここなら診療も短時間で終わるし、一緒に来ることができる。
 帰りに本屋に寄って、何冊か本を買いこむ。


 マンガ、がぁさん『背後霊24時!』2巻。
 なんだか最近涙腺が緩くなってるなあ。
 基本的にはえっちマンガなのに泣けるぞ、これは。
 奈緒ちゃんがカツラ取るとことか、生えてくるとことか。
 えっちってやっぱり大事なことなんだよなあ。がぁさんのマンガなら14、5歳くらいから読んでもいいように思うんだがどうだろうか。


 大塚康生『作画汗まみれ 増補改訂版』読む。
 旧版はアニメージュ文庫の一冊で、ごく薄かったのだが、単にこの10年ほどの事績を付け加えただけでなく、過去の部分、特に虫プロとの係わり合いについての増補が貴重である。
 以前出した時にはまだ手塚さんが生きてたから遠慮してたんだろうけど、もはや実に容赦がない。
 アニメーターとしての手塚治虫が、どれだけシロウトだったかということを、技術的な面で具体的に説明してあるのだ。なんたって2コマ撮影と3コマ撮影の違いすら晩年になっても知らなかったってんだから、手塚アニメに一本も傑作がなかったのもそりゃ当たり前だわな。
 と言うか、手塚治虫の作品、マンガもそうだが完成度という点で言えば傑作はほとんどないに等しいのである。断言するが、手塚治虫は天才では決してない。超人的な努力家であっただけだ。でも、プライドがあまりにも高すぎ、自分の欠点を認めようとしない傲慢な人間でもあった。
 誰が見たって駄作である『火の鳥2772』を「海外では受けたんですよ」と威張ってたくらいだからなあ。
 手塚治虫が死んだ時、宮崎駿が「手塚治虫がやってきたことは全て間違い」と言って物議をかもしたが、あれは別に手塚治虫に対する対抗意識ではなかったのだなあ。
 誤解されると困るからちゃんと書いとくが私は手塚ファンだ。不完全で、いびつで、手塚さんのダークな部分が溢れてる作品は大好きである。だからこそ「ヒューマニズムの人」みたいな手塚幻想は壊れたほうがいいと思っているのだ。
 手塚るみ子、アンタきちんと父親の作品読み取って発言しろよな。

 他にも『ルパン三世 風魔一族の陰謀』が実質的に大塚さんの監督作品であることなど、今回明かされた新事実も多い。アニメファンなら必読の一冊であろう。


 コンビニに『コミックバンチ』の第2号が出ていたので立ち読み。
 巻頭カラーがこせきこうじの『山下たろ〜』に、巻中カラーがにわのまことの『TURKEY JUNKIE』というのは私の眼からは自殺行為なんだがなあ。
 既に創刊号の売れ残りがコンビニの籠の中に何十冊も詰め込まれて返本されるのを待っている様子も目撃した。果たして何ヶ月持つのだろう(^_^;)。
 編集長が堀江ポテト信彦だからなあ(江口寿史のマンガでお馴染み)。エディターとしてそんなに手腕があるとも思えないんだけど。
 でも実を言うと、せめて1年は持って欲しいなあと思っているのだ。別に編集長に同情しているわけではなく、今度の芝居のネタにちょっと使ってるのね。もとネタが公演よりも早く消えちゃってたら、ちょっとタイミングを逸しちゃうんで、って私も相当非道(^^)。


 福岡シンフォニックのUさん、ビデオカメラを借りに来ると昨日連絡があったのに、何の連絡もない。
 夕方くらいから何度も電話をかけているのだが、全く通じない。
 どうしたのかなあ、こっちも明日があるんだがなあ、と思っていたところ、11時を回ってやっと電話が通じる。
 Uさん、寝惚け声である。
 「あ、すいません、用事が出来ちゃって……」
 「あの、ビデオカメラはどうするんですか?」
 「明日、借りに行けますか?」
 「夜はいないんですよ」
 「明後日の朝は?」
 「土曜ですね? 医者に行く予定なんで……」
 「じゃあ、やっぱり明日の夜で……」
 「でも、帰りが何時になるか……。1時か2時になるかも」
 「かまいません、じゃあ明日お伺いいたします」
 うーむ、昨日も都合が悪くなって、今日もダメってのは正直な話、困るのである。まあUさんも悪い人ではないのだが、どうも相手にペースを合わすのが下手なところがあるのだよなあ。
 どっちかと言うと、今日これから借りに来る方がまだ時間的な余裕があると思うんだが。
 それはともかく、明日夜遅く来ると言ってもアテにはならない。ちょっと対策を練っておく必要はありそうである。


 今日の体重は85.8キロ。微妙に昨日より減っているが、さて、このペースで少しずつでも減って行ってくれるかなあ?



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藤原敬之(ふじわら・けいし)