無責任賛歌
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| 2000年12月30日(土) |
誕生日スペシャル/アニメ『フリクリ』5巻、『競作五十円玉二十枚の謎』(若竹七海) |
わはは。誕生日である。これで四十路は目の前だ。 「誕生日が来たからって何かが変わるわけでなし」というフレーズは誰でも思いつくが、私の場合、明日が入籍記念日で「結婚何年目だからって……」、明後日は2001年の元旦ってことで「世紀が変わったからって……」と、三日続けて「何も変わらんわ」と書き続けるのもアホなのでそれは避けよう、ってもう書いとるがな。 「何も変わりはしない」と斜に構えていうヤツを私は余り信用しない。要するに変えようのないテメエのバカを慰めてるだけだからだ。自嘲は自己愛の裏返しである。それを私は、高校の授業で読んだ中島敦『山月記』で学んだ。学校の授業もタマには役立つ(^o^)。 私は『うる星やつら4』のラスト、サクラ先生の「たとえ毎日が限りなく同心円に近い軌跡をたどろうとも、全体としてはやはり新たな地平を目指すはず」という台詞の方がずっと好きだ。 元旦にあちこちの日記覗いて、どれだけ「世紀が変わっても変化無し」と書いてるバカが多いか、確認してみるのも楽しいか(悪意の塊)。
朝、風呂に入っていると、藤田君、塩浦嬢が練習しに来る。ゆっくり上がろうとしたら、電話がかかってきて、慌てて上半身裸のまま塩浦嬢の前に飛び出してしまった。いやあ、中年のデバラを見られてしまって恥ずかしい。でも塩浦嬢が気にしないでいてくれたので助かる。彼女は性格がキツイようでいて、実は優しい。ダーリンがゾッコン(死語)なのも宜なるかな。 電話は友人H君から。昼過ぎに遊びに来るとの連絡。 誰しも、風呂やトイレの最中に限って電話が掛かってくるのはなぜか、という疑問を抱いた経験はあろうが、多くは錯覚である。でも私の場合は、実際に自宅で風呂やトイレにいる時間が長いのだ。ウチへの電話が繋がりにくいのはそういうワケなんです。すいません、って誰に謝ってんだ。
今日になってようやく年賀状を書き出す。元旦には届くまいが、毎年出そうとして躊躇し、結局出さずじまいの繰り返しだったので、私としては進歩。知人等に送るだけで、職場関係者には一切送らないので枚数も少ないし。 ふと、福岡シンフォニック合唱団のUさんが引っ越していたことを思い出し、慌てて電話、新しい住所を聞く。それだけの用事だったのに、気づくと午前中いっぱい四方山話で長電話している。結局、年賀状は4、5枚しか書けなんだ。その分だけでもポストに投函する。
昼過ぎ、友人H君、何と娘さんを連れて来宅。2歳でカタコト喋り、人見知りしてお父さんの後ろに隠れながらも、こっちを見てニコッと微笑むさまは天使のように可愛い。あ、いやH君、私はロリコンではないのでご心配なく。 H君が遊びに来たときは必ずビデオや本の交換会になるので、こちらも予め『デュアル』『宇宙海賊ミト』『青の6号』『∀ガンダム』『人造人間キカイダー(アニメ)』などをダビングしておいたのだが、H君、何と三木鶏郎CD全集をプレゼントに持って来てくれた。 若い子には分らないだろうが、「あっかっる〜い、ナッショナ〜ル」というCMソングや『鉄人28号』他のアニメソング、『田舎のバス』他の冗談音楽などなど何百曲を残し、テレビ黄金時代を飾った大エンタテイナーなのである。 しかも今回は貴重なライブ収録まであり、宇野重吉、サトウハチロー、芥川比呂志なんて人たちの歌声まで聴ける! もちろん、トリローグループの楠トシエ、中村メイ子、丹下キヨ子、市村ブーチャン、永六輔、有島一郎、フランキー堺、エノケン他、とんでもなく豪華なメンバーが勢ぞろい。恍惚として声も無い。 私自身、それなりのオタクを自負してはいるが、H君の趣味の広さ、懐の深さには到底敵わない。私のオタク談義のベースとなる視点、観点はH君の受け売りであるコトも多いのだ。いやはや、修業せねばなあと思うことしきり。 『サウスパーク』を見たことがないというので、「メカ・ストライサンドの大迷惑」を見せたところ、娘さんが怖がって泣き出してしまった。『キカイダー』には怖がらなかったのに、これはどういうことか。やっぱりバーブラ・ストライサンドは、存在自体が人間の本能を直撃するほどの恐怖なのだろうか(^_^;)。 H君が帰ったあと、部屋に娘さんの防寒着が忘れられていることに気づき慌てて電話。再びウチまで取りに来てもらったが、そのときまた樹なつみの『パッションパレード』などのマンガを貸してくれた。感謝のしようもない。
マンションの玄関前で立ち話をしていのだが、ふとH君が上を見て「あれは何だ?」 見上げると、電線に何百という鳥が群れをなして止まって、こちらを一斉に見ている。まるでヒッチコックの『鳥』か押井守の『パトレイバー』のようなシュールな風景。神秘的なことを信じない私も、少し何かの予兆かなんて思ってしまった。……でもホントにあれは何だったのだ?
DVD『フリクリ』5巻見る。キャラクターがいきなり脈絡もなく『サウスパーク』キャラになってしまったり、ハル子が『ダイコンアニメ』に出ていたバニーギャルのコスプレしたり、80年代に流行ったようなパロディが満載。でもオタクの悪ふざけという感じが強くてちょっとイタイ。 若竹七海ほか『競作五十円玉二十枚の謎』、若竹さんが昔実際に遭遇した、五十円20枚を毎土曜に千円札に両替する男の正体を、プロ・アマ問わず推理競作させたものだが、全て凡作。大した謎でもないものを無理矢理ミステリに仕立てようとするからトンデモになるのだ。しかも愛川鉄也とか股掛七海とか、実在作家のモジリが出てきてイタイ。 やっと手に入れた『と学会年鑑2001』、全編笑わせてもらった。山中恒『フランケンシュタイン』や小林よしのり『戦争論』など、私も持っているトンデモ本があると嬉しくなる。『戦争論』なんかあの人ギャグで描いてんだから絶対真面目に読んじゃいけないんだけどなあ。と学会の方々は『戦争論』の最も適切な読者であろう(^o^)。 エドワード・ゴーリー『優雅に叱責する自転車』、ぶわははは。いやあ、ナンセンスギャグの極地。1章、2章の次は4章、7章といきなり飛んでるし(唐沢なをき『カスミ伝』と同じギャグ!)、「靴とチョッキをなくした」って最初から着てないし。この人の作品は本気で全作集めたくなったぞ。 マンガ、富沢ひとし『ミルククローゼット』2巻、絵が上手いように見えてこの人デッサン狂いまくり。しかもちょっと話がグロくなってきた。あと1巻くらいで終わってくれないか。 マンガ、駒井悠『そんな奴ァいねえ!!』6巻、『サディスティック19』の下手な焼きなおしって感じで今一つ。
藤田君、塩浦さんが帰ったあと、誕生日祝いでロイヤルホストで食事。ミニサイズのお好み焼きが可愛い。一応バースデイなので、ケーキのつもりで調理パンをしこたま買って帰る。 食事中、女房は、劇団の「お兄ちゃん(仮名)」(^o^)の悪口を喋りまくっていたが、よほど腹に据えかねたのか、帰宅後、日記にまで書き込んでいた。 でも、立腹しているのは実は私も同じである。まあ、テメエの女房を体よく利用され、コケにされて、怒らない人間もおるまいが。優しい女房と違って、私のほうは謝られても許す気はないのでどうでもいいけど。というより謝んなきゃなんないことだって自覚してなかろうな。
仕事納め。でも持ち帰りの仕事がいくつかある。年内に片付けておかないと、あとが大変だが、ヒマはあるのか。 何しろ、次の芝居候補のシナリオも第3稿の頭で止まったままだし、マンガや小説なども書きかけ。時間を有効に使わないと、とても捌けない。でも、ウンウン唸りながらもストーリーを考えている時が私は一番快感を感じている。女にウツツを抜かしているヤツにこの気持ちよさが分らないのは「ザマーミロ」である。
帰宅して父に電話。正月ぐらい一緒に過ごそうというのに、遠慮してうんと言わない。父も細かいことが気になるタチなので、万事鈍牛のごとき私を見てるとイライラするのだろうが、待合時刻の30分前には現地にいないと落ち着かないような親だから反動で私はこんなになったのだ。と言い訳。 ここ5年ぐらい「もう後がない」と言いつつ、一向に飲酒を控える気配もないので、いよいよ父の具合もよくない模様。実際、息子とちょっとしたことで口論することも避けたいのだろう。かと言ってこっちが優しくなっても落ちこむことは分りきっている。顔を見せて世間話をするのが一番だったりするが、却ってそういう「何気なさ」を演出するのが一番難しい。 2001年は、私も生活の中の演技者としての意識を強く持たねばならない。
DVD『ゴジラ2000』を掛けていたら、また途中で落ちる。おかげで未だに通しで見ていない。何かミレニアムの呪いにでもかかっているのか。 高校時代の友人から電話。広島に住んでいるのだが、実家に今日帰って来たとか。会うたびに読み終えた本をくれるので有難いのだが、私以上の読書家なので、半端な量ではない。ウチにあるサンリオSF文庫や雑誌『Snoopy』のバックナンバーは、全て彼から貰ったものである。全部読みきれていないのに、また本が増えるのか?(・・;) こちらもDVDを貸して少しはお礼しないと。
夜、結構遅くなって女房が練習から帰宅。なんでも塩浦嬢のバイトの予定が狂って、練習が午後にずれこんだらしい。 桜雅嬢が昨日、トンデモナイ発言をしたので、一同大ウケしたとか。 「ねえ、塩浦、聞いていい?」 「何?」 「塩浦とダーリンって、○○○○○○○○○?」 「……あほかあ! しげさんも、鴉丸さんも××××××、×××××××××!」 伏字の部分、書いていいか? こういうフザケタ話は世間に広めた方が桜雅嬢の身のためという気もするが。
| 2000年12月28日(木) |
初めてタグ使ってみました |
朝から眠たげにしてたら、若い子から「何でそんなに眠いんですか?」と聞かれる。 「クリスマスで夜更かししてたんだよ」 「昨日はクリスマスじゃないでしょ?」 「だからクリスマス、女房と二人っきりになれなかったからさ、夕べは朝まで……」 「きゃあああああ!」 ……こら、勝手に察するんじゃない(-_-;)。フテてた女房をなだめてただけだってば。
今日も早めに帰宅するつもりが、いきなりブチ込まれた書類仕事に一日追われる。夕方から映画に行くつもりで待ち合わせていたので、焦って仕事を片付け、残務を同僚に任せて、家には寄らず、直接、博多駅へ。
結局待ち合わせの4時には15分遅れる。申し訳ない。 女房と塩浦嬢、さぞ待ちくたびれているかと思いきや、桜雅嬢と一緒に楽しく駄弁っている。なんでも、買い物をしたら、店員が塩浦嬢には紙袋、桜雅嬢にはビニル袋に品物を入れて渡したそうだ。この違いはどういう意味? と塩浦嬢は首を捻っていたが、これ、うまく仕立てなおせばミステリのトリックに使えそうだ。 「……あれ? 桜雅さんも一緒に映画見るの?」 「いえ、私はもう帰ります」 「ああ、よかった」 いや、別に桜雅嬢を嫌ってるわけではない。今日見る映画が『愛のコリーダ2000』なので、純粋培養少女の桜雅嬢には刺激が強かろうと思ったのだ。桜雅嬢は未だに世間の悪意や男の情欲に立ち向かう術すら知らぬ乙女である。まずは『寅さん』の吉岡秀隆&後藤久美子シリーズあたりを見てから恋についてレクチャーを受けるのがよかろう。 ……って、誰がするんだそんな面倒臭いこと。
映画を見たあと、塩浦嬢のダーリンを誘ってバイキング料理店へ。朝から何も食べてなかったので、たらふく食う。 席上、芝居の話なんかするが、どうも藤田君と桜雅嬢のカラミのところで滞っていて、塩浦嬢の演技練習のところまで辿り着かないらしい。 藤田君、女の抱き方が極端に下手だとか。……ホントにそのケが? 言っとくが私は絶対相手しないぞ!
マンガ、喜国雅彦『天国の悪戯』読む。ムリヤリギャグの系譜がいつから始まったかは知らないが、喜国マンガはその代表的なものだろう。オチが「ああっ!」というキャラの叫びで終わることが圧倒的に多いが、それは現代人が陥り易い「うっかり」の穴なのである。
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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