JERRY BEANS!!

2002年04月28日(日) 眠る一瞬前

眠る一瞬前に、耳元で誰のでもない吐息が聞こえてきたら

眠気も覚めるほど恐いと思うでしょう。

眠る一瞬前に、誰の吐息も耳元で聞こえないように。

毎日毎日、願って願って目を閉じるのは。


見えないもの。聞こえない声。触れない人。

この世に無いものは恐いのですか。本当は?


だから「永遠の愛」なんて、恐くて信じる事が出来ないのですか?


眠る一瞬前、何事も私の目を覚まさないように、

心臓が飛び出して消えないように。でも現実の目覚ましの音は

私の眠りを止めて、夢を消して、朝の気だるい中に置き去りで鳴る。

そして切り取られた一瞬の私はまた一日を繰り返す。夜が来るまで。

そして眠るまで。眠るまで。願って願って。愛しい涅槃。



2002年04月27日(土) 少しだけ

傍に居るだけで、涙が出そうになったり、
傍に居ないのに、つい笑ってしまったり。

 一体どっちが本当の心でしょうか?

一緒に居る時の私なのか、一緒に居ない時の私なのか。


最近だんだん解らなくなる。

何をしたくてここに居るのか、何がいらない物なのか。

ただ自由に生きたいだけなのに、生きている事そのものが

人にとっては不自由なんだ。


だから涙がでたりするの?
だから笑ってしまったりするの?


不自由で不器用で、生きるのは楽じゃない。

私だけでなく、おそらく誰もがそうでしょうが。



2002年04月21日(日) 余計な事

私の事を、よく解る女だとか、サバサバしてる人だとか言う人がいるけど、
本当は全然そんなんじゃない。本当は、自分がどれだけ口うるさくて、
しつこいのか、私はよく知っているから、そういう自分が嫌で、だから、

そうじゃない自分を押し出しているだけ。

多分そんなの他人から見ても直ぐにばれる程度のものでしかないのだろう
けれど、それでもいいとは思ってる。隠せるとは思わないから。

いつも、好きな人に余計な事ばかり言ってしまう自分に反省はするけれど
それを言わずにいる事が出来ない。…人はそれを「心配」だと言う
けど、これもまたそうじゃない。ただの、私の我侭だ。

私は、自分の言いたい事を言わないで居るのが辛い。
主張が通らないのが辛い。話を聞いてもらえないのが辛い。

本当は、自分の思うとおりにならないのが嫌なだけなのだ。

こんな私を、知ったら、あの人は私を嫌うかしら。

私は、好きになった人の心をえぐる癖がある。ただ「知りたい」という気持
だけで人の心を逆剥きにしようとする。それを正当化など、なぜ出来るのかな。

好きとかそんな言葉で私の気持は表現するべきじゃないんだろう。

ただ、我侭で一方的な感情の押し付け。

それを知ってて、何故あの人は私の傍で、私の話を聞いてくれるんだろう。
余計な事だと気付いていても、私はそれを止める事が出来ない。

「知りたい」という欲求の許で、私はここから先に進めない。



2002年04月20日(土) サクラノミ

桜の実は、さくらんぼかな。多分。

昔、昔、私がまだ小学生の頃、父はよく夜の校庭に仲間の野球を
見せに連れて行ってくれた。…というか、彼は自分が好きだから行くし、
私の事も好きだから連れて行ってくれたんだろうと思うけれど。

夜の野球ってなかなか良い。冬が明けて、春の生暖かい風が、夜に冷えて
湿る匂いとか、少しだけ肌寒い空気の層や、照明に照らされて惑う虫の
群れとか。そういう私の好きなものにたくさん出会えるからだ。

夜のお出かけは、少しだけ秘密の匂いがして、それがまた私を少し大人にする
気がする。…夜露に濡れる草の匂いが好き。…照明に白く霞む月が好き。
お父さんの楽しそうな背中が好き。でも私は、一人で遊ぶのも好き。

少しだけ遠い喧騒の中で、私は校庭に沿うように生える桜の木に登る。
私にも届く低い枝に、小さな実をつけたその木の実。少しだけ、紅い。
青い青い葉っぱの中、小さな小さなサクラの実。届く所にあるのが嬉しくて
いくつも取って、その中で一番好きなのを、掌に握り締めた。

でも、そのあとそれがどうなったのか私は知らない。ただ、ここまでを
昨日の夜に嗅いだ匂いで思い出して、なんだかふと、思い出に振り返っただけだ。

小さな木の実。今は、その木の下に行く事もない。



2002年04月18日(木) たましいと


 ○追善供養御和讃

   玉とむすびて蓮葉に おきたる露の一雫

          ながきは人の願いにて  短きものは命なり



…いつかいつか、必ず幸せが降りますように。

その手に掴むものが確かなものでありますように。

皆の声が聞こえますように。足元が暗くなりませんように。

思う気持ちは何処にでも必ずあるのですから、たましいと、それに付随する

あまたのものが。清く透明で決して目には映らなくとも、必ずや、必ずや。

誰もあなたの不幸せなど願うものは居ないのですから。

きっと、きっと、幸せな雨が降りますように。天の恵みがありますように。


私の中にも流れる血が、きっとあなたを助けるでしょう。

たましいと、それに付随するものが、美しく清らかであれば、きっときっと

救われるでしょう。あなたのたましいも。わたしのたましいも。

みなのたましいも。それが無くて幸せは程遠い。そう思います。それ故に。



2002年04月17日(水) 選択権

…生きてる人には、みんな、選択権がある。

本当は、もっと色んな事を選んで生きてもいいのに、

その大半の人は何かに制限された中から、何かを仕方なく選択して、

我慢しながら生きている。…何故だろう?それと。なんでなの?


もっと、自分の好きなものに囲まれていいんじゃない?

もっと、自分の好きなもの見つけていいんじゃない?


そんな簡単な事にも気付かずに、知らず知らずに我慢して生きてるなら、

結局誰かに利用されて生きるだけだ。…選ばれてるんだよ。

…「そういう対象」として。

 
違うでしょ?本当はしたい事があるのなら、

もっとやっちゃっていいんじゃない?


いつも、いつも、そう人に言い聞かせて、それを自分に言い聞かせている。

楽な道に転がってしまわないように。

落下の勢いが止まった時に、何処にも行けなくなる前に。



2002年04月16日(火) 涙池

涙の池を、心の中にいつも持っているあのコ。

悲しくなった時、いつでもあのコが泳げるように。

そんなこと、果たしてあのコは考えてるかしら?

泳ぐのは、誰?


心の中の涙の池。大きくなったら湖になって、悲しさが増せば

塩辛い海の味。甘い夢の話。苦い大人の味。…涙は、潮の味。


そこで君が溺れるのを待ってるの。今よりもう少しだけ、

近くに居て…。あと、少し。あと、少し。



2002年04月09日(火) 純粋無垢

純粋無垢なもの。それを言葉にしたとして、…その言葉を言うその人は、

おそらく純粋ではないのだろう。世の中にはまだまだ知らない事が

たくさんあって、でもそれを知らないという事は、無垢ではなく無知。


知らないから、純粋無垢なんじゃないのだ。本当にそうである人は、

何を知ってしまっても変わらない。永遠不変のものなどないけれど、

常に心を浄化できる人は、やはり美しい。心の純度を高めれば、きっと

何にも犯されることなく過ごしていけるだろう。汚れない心。

それが今、一番欲しい。



2002年04月07日(日) 桜の華の降る下で

桜の華が雪のように降っていて、その下で、遊ぶ子供たちを見た。

一度落ちた花びらを拾い集めて、もう一度頭上に舞い上げて、

木を揺すって、風を舞う。霞のかかる先。

ぼやける視線は大人の目。子供は、その華の落ちる先と、剥き出しになった

華のガクを見ている。芽吹く緑と渋茶の幹を見てる。それに気付くのは、

大人の目。桜の花の降る下で、いつの間にか大人に近付いた自分に気付く。


外は霧雨。土に臥す華を見て、ふと思う。昔の自分。


 < 過去  INDEX  未来 >


nana [HOMEPAGE]

My追加