西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2001年08月13日(月) 「普通」って何?「普通じゃない」って何? 『ゴーストワールド』

夏休みで、ごぶさたしてました。
とりあえず、復活!。

ぼーっとネットの更新もせずにスゴしていた間の収穫は、
なんといっても、
スティーヴ・ブシェミとソーラ・バーチが
泣けそうなくらい、いい味出してた『ゴーストワールド』!。

この映画に関しては、まだ未公開の街もたくさんあるので、
内容については多くは語らず、
とりあえず、「ものすごく愛すべき作品だった」
とだけいっておきます。

ヒロインのイーニドちゃん(ソーラ・バーチ)と私は、
もう、うーんとうーんと、トシが違うのだけれど、
「シーモア(ブシェミ)にちょっかいを出してみたくなる」
という状況も含めて、妙に親近感を抱かされてしまったし。

イーニドのパパも、親友のレベッカも、
ドラッグストアのボケ店員(ブラッド・レンフロ)も、
美術の先生も、ヌンチャク男(笑)も、
どのキャストもみんな適材適所でチャーミング。

でも、なんといっても、
ありふれた街の暮らしの中で、
一見、ごく普通に生きているようで、
実はぎくしゃくと、異彩を放ってしまっているシーモアと、
そんな彼に、せつないくらい「何か」を
感じとってしまうイーニドという、
「不器用な二人」の、キャラクターが素晴らしかった!

テレビドラマでもみるように、肩の力を入れず、
この二人の日常を、ヘラヘラ笑って眺めているうちに、
ふっと突然、
「きゅんとするような、痛い気持ち」を発見してしまったり。

「普通って何?」
「普通じゃないって何?」
「生きていくって、どーゆーこと?」
「それ(人生)って、もしかしてかなり辛いことなの?」

そんな答えのみつからない白紙の答案用紙を
突然、目の前につきつけられたような。

でも大丈夫。
イーニドや、シーモアの、カッコ悪さが、
きっと何かを教えてくれるはず。

それは、もしかして、
「答えなんて書けなくてもIt's all right だよ」、
ってことかもしれないし。

でもね。
たった一言しか、この映画について語る言葉がなかったら、
言いたいことはイーニドちゃんと同じ、これだけ。

Steve Buscemi,
You are my hero !!

「あなたがモテない世の中が不満だわ」。


otozie |MAIL