西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2001年05月26日(土) |
短髪美女映画にハズレなし!? |
短髪。 ベリーショート。 普通の女じゃ、ちょっとやそっとじゃ、 お洒落にならない、難しい髪型。
もちろん私も、生まれてから一度も、 ベリーショートにした経験はない。
首がほそくて、頭が小さくて、 スタイルがよくて、 おまけに頭蓋骨のカタチがよくなくちゃ、 ぜったい、可愛く見えない髪型だもの。
だから、ベリーショートが似合う女優は、 理屈抜きに、憧れる。
映画の中で、私がすごくかわいいなぁと思った3大短髪美女は、 『勝手にしやがれ』のジーン・セバーグ。 『アパートの鍵、貸します』のシャーリー・マクレーン。 『ギルバート・グレイプ』のジュリエット・ルイス。
『ギルバート・グレイプ』以外は、 かなり古い映画だけれど、 ジーン・セバーグも、シャーリー・マクレーンも、 今、みても、 全然、ホコリにまみれてなくて、みずみずしい。
「女性は、ブロンドの巻き毛ロングが一番」の時代に、 短髪女優をヒロインにした監督のセンスが、 古い時代につくられた映画をいつまでも カビくさくさせていないのかもしれない。
そういや、セルジュ・ゲンスブールが、 初めてジェーン・バーキンを撮った映画、 『ジュティーム・モワ・ノン・プリュ』のヒロインも、 少年みたいなベリーショートだったな。
ベリー・ショート美女が輝いている映画にハズレなし。 と、少々乱暴だが、 この際、いいきってしまおう。
2001年05月25日(金) |
ブレンダン・フレイザー、その「天然の美」 |
アメリカの香取慎吾!?こと、ブレンダン・フレイザーが、 『ハムナプトラ2』の宣伝活動のため、来日していたらしい。
試写会で挨拶する様子をテレビでみたら、 ほっぺは、ふっくら、モチモチ、おいしそう。 上半身も、重量感たっぷり。
もしあれが、筋肉でなく、脂肪だったら、 王子様系のヒーロー路線を続けるには、そろそろボーダーライン?。
でも大丈夫。
これは、私が映画『ゴッドandモンスター』をみた時から、 一人で勝手に確信していることなんだけれど、 ブレンダン・フレイザーくんは、決して、 そんな窮屈な「王子様」枠におさまっているキャラではない。
少しくらい、太ったり、やせたりしてもノープロブレム。 なぜなら、彼のチャームは、 1ポンドや2ポンドの体重の増加など関係のない、 もっと俗世を超越したところにあるのだから。
そう。彼は、天性のジャングルジョージ。 天性のフランケンシュタインボーイ。 彼の生まれたての赤ン坊のような、天然美&ナチュラルパワーの前には、 このせちがらい世をうまく立ち回るための、小賢しい知恵など必要ない。
想像できます? ウォール街を舞台に、 ビジネススーツ姿でバリバリ、働くやり手ディーラーの役のブレンダン君。 想像できます? 巨大プロジェクトを幾つも抱えた、マンハッタンのビジネスエリート役のブレンダン君。
たとえ↑みたいな設定のオファーがきても、 「ちょっとズレた」とか、「職場じゃ、ちょっとういてる」って形容詞がつきそう。 いや、あくまでイメージですが…。
ああ、システマティックなビジネス社会には、 おさまりきれない、 驚異の天然パワーの持ち主、ブレンダン・フレイザー。 いいわ、いいわ、いい味出してるわ。
あら、天然ボケだなんて、言ってないわよ〜。
2001年05月21日(月) |
やっぱ、デカいね。ティム・ロビンス。『ザ・プレイヤー』 |
で、観たんです。ティム・ロビンス主演の『ザ・プレイヤー』。
これって、 いわゆるハリウッド業界内幕モノ? ブラックコメディー&サスペンス? とにかくまぁ、「○○な映画」と、 一筋縄で説明しきれないところが、なんとも、不思議。
「映画がヒットするために、必要な条件は、 サスペンス、笑い、バイオレンス、希望、ハート、 裸、セックス、そしてハッピーエンドだ」 これは、作品の中に出てくるセリフ。
実は、この映画ったら、まるでコドモ(アルトマン?)が、 パズル遊びでもしているような感覚で、 それらモチーフ(=ピース)がぜーんぶ、 一本の作品の中に埋め込まれているんですよねぇ。
ね。一言で説明できない…っての、わかるでしょ。
もちろん、作品の中で、ことあるごとに言われていた、 ハリウッド映画ヒットの条件、「スターが出ていること」も難なくクリア。
なぜならシェールやら、ジョン・キューザックやら、 ブルース・ウィリスやら、ジュリア・ロバーツやらの個性的な面々が、 友情出演みたいな感じで、 笑っちゃう程、これでもか、これでもかって出てくるから。
ラストのオチのつけ方といい、主役であるやり手プロデューサー役の ティム・ロビンスのキャラクター設定といい、 なにか、ちょっと人を小馬鹿にした視線は、 ある種の「悪意」(←ハリウッドスタジオシステムへの)さえ感じるんだけど、 これが不思議と、観ていて、 全然、下品じゃないし、不快感もなし。
こういうのって、この監督ならではの魅力というかセンスのなせる技なんだろうなぁ。
そうそう、大事なことを忘れてた。 アルトマン映画の常連脇役として、いつも、その独自の顔面パワーを発揮している 二大スタア、ピーター・ギャラガー&ライル・ラヴェットも大活躍。
あと余談ですが、作品の中に、売り込みに成功する、 お調子もんのシナリオライターってのが出てくるんですが、 ブシェミファンとしては、ぜひ、あの役をブシェミでお願いしたかった。 ブシェミが演ったら、すごく、似合うと思う。 (そういやアルトマン監督って、『カンザスシティ』で、 ブシェミ、つかってるんだよなぁ)
しっかしティム・ロビンス。 いつも思うけど、 あんなキューピーさん顔していて、身長、ものすごく高いのね…。
んで蛇足ついでに。 ティムティムの、 泥風呂のシーンのボカシは、かえって、すごくヒワイだからやめてね。
2001年05月19日(土) |
相性のあう監督、ダメな監督 |
今週、借りているヴィデオはアルトマン監督の『ザ・プレイヤー』。 毎晩、寝る前にみようと、セットするのだけれど、 なぜか五分くらいで、眠くなってしまって、その先が全然、進まない。 昨夜も、その前の晩も。
いえ、ヴィデオが、面白くないんじゃなくて。 ただ、睡眠不足が続いているから、だと思う。
ハリウッドを舞台にした業界ものらしい(なにせまだ10分しかみてないんで)、 『ザ・プレイヤー』。 眠くなっといて、こんなこと言うのもナンですが、 最初から、いろんなキャラクターが出るわ、出るわで、 すごく面白そう。 なんたって、お気に入りのピーター・ギャラガーとジェフ・ゴールドブラムが、 冒頭から、ツーショットで出てくるし。
アルトマン監督の、こんな風に、大勢のキャラクターを登場させながら、 混乱させずに、すっきり回していく手際のよさには、いつも感心させられる。
クールなのに、どこかクスっと笑わせてくれる、 ちょっとひいた感じのユーモアのセンスも好み。 こういうのを、相性があうというんだろう。
その反対に、なぜか相性があわないと感じるのは、 オリバー・ストーン。 なんでだろーなぁ。偏見かなぁ。 彼の魅力が、イマイチ、理解できないわたし。
なので人気作『ナチュラルボーンキラーズ』も、実はまだ、みたことありません。 が、これは、ちょっと題材が面白そうなので、今度、みてみよう。
あと、オリバー・ストーンがプロデュースというだけで、 ちょっとひけてるフォアマン監督の『ラリーフリント』。 これも、コートニー・ラブとエドワード・ノートンが出てるんで、 すっごい興味あったんだけど、オリバーがなぁ・・・(笑)。 が、喰わず嫌いはいけないんで、今度みてみます。
2001年05月18日(金) |
ホテルのドアは別世界への入り口。『ツインフォールズアイダホ』 |
忙しくて、みられなくて、二週間も借りていたビデオ、 『ツインフォールズアイダホ』。 昨日、無事、返却しました。
物語は、ドラマティックというより淡々としていて、 「すごくエキサイティングで面白い!」 というタイプの作品ではなかったけれど、 ヒロインが本人の意図しない所で奇妙なキャラクターに 巻き込まれていく様が、 なんだか『不思議な国のアリス』みたいで、 嫌いにはなれませんでした。
グレイグとフランシスの双子が暮らすあの奇妙なホテルは、 まるで、不思議な国への入り口のよう。
一つ一つのシーンやセリフに、 ときおりハッとするような宝石みたいな一欠片があって、 「あなどれないぞ、ポーリッシュ兄弟!」 (主演の双子ちゃんで、脚本、監督も彼らなのよね) と思いましたね。
余談ですが、映画をみるときは、 なるべくこころを「まっしろに」というか、 「ニュートラル」な状態にして、 二時間前後のフィルムの中に閉じこめられた さまざまな『感情』を、アンテナのように 自分の心の中に取り込み、味わう。 これが、私の映画の楽しみ方。
だから。 私がこれまで生きてきて、あまり味わったことのないような種類の 『感情』を体験させてくれる映画が、 わたしにとっての、おもしろい映画。
そういう意味ではこの映画。 登場人物一人一人が、童話の中のキャラクターのように、 現実感がまるでなく、 「感情移入」という切り口からは、ちょっと物足りなかったのですが、 (↑これは作者の意図するものかもしれません) 「夢と現実。家族と個人。自由と孤独」について、 なんだかほんわりと、考えさせられました。
単調でシンプルだけど、受け手によって、 いくらでも奥深く解釈できるような。 ちょっと、ヨーロッパの古いメルヘンみたいな映画です。
2001年05月17日(木) |
やっぱりちょっとエキセントリックな、カンヌのダル嬢 |
しくしく。 映画が全然、観られない。
しくしく。 先週はようやく『ツィンフォールズアイダホ』のビデオを一本観ただけ。
『ツィンフォールズアイダホ』。 美しい、美しい、結合双生児と、美人娼婦ちゃんのおはなし。 美人娼婦ちゃんのメイクが、 ケバいんだけど、不思議とかわいくて、 双子ちゃんも、どこかユーモラスなキレイさで、 なんだか、『不思議な国のアリス』をみているようだった。
これについては、また後ほど。 あー、『ショートカッツ』についてもまだ書いてないのに。 ネタのストックだけが積み上げられていく・・・。
ところで、現在開催中のカンヌ映画祭。 今年は日本作品がいっぱい上映されているらしいのだけれど、 その中の一本、 町田康とベアトリス・ダルが共演した諏訪敦彦監督の 『H story』。
上映後、ダルさん(この呼び方ヘン…)、 観客の拍手を浴びて、そのままその場に泣き崩れ、 監督に抱きかかえられ退場したとか。
なんでも、とってもナーヴァスになっていて、 上映中もシートでずっと監督の手を握りっぽなしだったらしい。
ふうん。 映画のイメージそのまんまの女優さんなのねん。
2001年05月07日(月) |
愛すべき、「きれいごと」。『ノッティングヒルの恋人』 |
『ノッテイングヒルの恋人』。
ロンドンのノッティングヒルに住む売れない書店主、ヒュー・グラントが、 ビバリーヒルズ在住のスタア女優、ジュリア・ロバーツと恋におちるという、 絵に描いたようなロマンティック・コメディー。
私は、不思議と、この映画に縁がある。 「何か面白いの、やっているかな」と、 WOWOWやCSN1などの、映画チャンネルをつけると、 なぜか、この映画が放送されていることが多いのだ。
映画館にも行ってないし、レンタルビデオだって 借りたことがないのに、少なくとも3回は観ていると思う。
そして不覚にも、3回とも、いつも同じところで泣いてしまう。
ラスト。 ジュリア・ロバーツのデカ口笑顔に、コステロの曲が重なる所。 このシーンになると、まるでツボでも押されたかのように、 だらしなく涙腺がゆるんでしまうのだ。
主人公ヒュー・グラントが大の苦手、なのにもかかわらず、である。
その、気恥ずかしいほど甘い邦題のセンス。 (原題は、ストレートに『Nottinghill』) 相手役、ヒュー・グラントの何とも言えない、ぬるさ。
偶然、テレビで出会わなければ、 きっと一生、みることはなかっただろう。
幾つかツッコミどころもある。 例えば、主人公の男に比重を置いて脚本が書かれているせいか、 ジュリア・ロバーツ演じる相手役の女優の方の心理が あまり描かれていないので物足りない…等。
女優が書店主に惚れるくだりも、 何かこう、ガツンと説得力あるエピソードが一つ、欲しいところ。
が、しかし。 そんなことはどうでもいいの。
おおげさに言っちゃえば、この作品には、 映画でしか描けない、映画でしか伝えられない世界、 私の好きなビリー・ワイルダー作品にも通じる、 「映画の良心」みたいなもの、 おおげさついでに、もっと言っちゃえば、 フィルムの中にしかない、「虚構の中の真実」みたいなものが、 そこに在る気がするのよね。
「恋をする」ということの、おとぎ話じみた透明感と、 「生活する」ということの、ザラついたリアリティー。
このどちらかが欠けていても、 ロマンティックコメディーは成立しないけれど、 この映画には、そのどちらも、バランスよく配分されている。
そして最高のみどころが、 主人公まわりのイギリス人たち!。 どこにでもいそうで、どこにもいない、 とんでもなく、キュートな個性の数々。
この映画には、 英国式極薄トーストの、カリカリとした舌触りまで感じられるような、 ロンドンという街の日常の匂いが、 夢のような恋物語を包み込むように、 しっかりと息づいている。
「きれいごと」? 「こどもだまし?」 でもね。 大人になって、 「きれいじゃない世界」をいっぱい知った後で、 あらためて出会う「きれいごと」は、 それはそれで、また格別な味わいがするものなのよ、 と私は思う。
2001年05月05日(土) |
トム・クルーズの「陶酔」という名の芸、『M:I-2』 |
『M:I-2』をみた。
すごいな、ジョン・ウー監督。 トム・クルーズに対する、 めくるめく「かっこいい演出」ぶり。 あんまり「かっこいい」が大放出なんで、 かえって、かっこ悪いくらい(笑)。
トム・クルーズって、演ってて、 恥ずかしくならなかったのかな。 あまりにも、「かっこいい役」すぎて。
いえいえ、けなしているわけではありません。 第二の007シリーズの生命力を勝ち取るには、 これくらい、やらねば、ね。
しかし、トム・クルーズ。 またもやバイクで爆走シーンあり。 出演契約に本人自ら、 「クライマックスにバイクシーンを挿入せよ」 って書いてあるのかと思う位、 『トップガン(ふるぅ)』以降、 バイクによく乗るよな、トム・クルーズ。
そしてクライマックスといえば、 あんなにハイテク機器を駆使しても、 最後はやはり「素手」で闘ってましたねーーー。 (※これほぼ「お約束」なんで「ネタバレ」じゃないよね??)
こんな風に「最後は素手で闘う」っての、 やっぱり、「ハリウッドの魂」でしょうかね。 「憎しみは拳(コブシ)で返す」という。
この映画に限らず、 どんなに、ものすごい兵器が登場する、近未来SF映画でも、 アクションもののヒーローって、大ボスを倒す時は、 必ず「素手で闘う」もんね。
それってハリウッド娯楽アクション映画の 基本セオリーなんだろーな。 なんちゅうか、「ヒューマン」なのでしょう、その方が。 あんだけ、景気よく人、殺しておいて、 「ヒューマン」もなにも、あったもんじゃないが。
まぁ、単純にアクション映画ファンは、生理的に 「素手で闘う」方が、気持ちいいんだろーな、みていて。
でもね。 なんだかんだ言って、私、デートするなら、 コジャレたアート系映画ずきの男の子より、 こういうドラゴンボールみたいな明快アクション映画ずきで、 トム・クルーズのしていたサングラスやらGショックを 思わず、マネしたくなっちゃうよーな 単純な男の子の方が、タイプなんだよなー。
あ、ゲイの男の子はべつよ。 って、ゲイのコとはデートって言わないのか。
2001年05月04日(金) |
香港料理、オカムラくんの『無問題』は美味しいか? |
ナイナイ、オカムラくんの『無問題(モウマンタイ)』をみる。
へー。こんなメロウな!話だったんだぁ・・・・。 というのが正直な感想。
オカムラの天才的な運動神経を生かした、 なーんも考えずに、無条件でガハガハと笑える映画だと思っていたら、 恋愛がらみの青春ストーリーがけっこうメインだったので ちょっと、びっくり。
オカムラのソックリさん役には、笑えたけど。
日本でオカムラくんを主役に据えて映画をつくるとしたら、 決してこういう風に彼を料理しないだろうなぁ。
そういう意味では、ちょっと意外な切り口の、 違った「顔」の岡村隆史をみることができたので、 いわゆる「アイドル映画」としては、合格?。
でも、私は正直、期待はずれ。 彼はすばらしい素材なので、もっと美味しく料理してほしかった。
暗闇で映画みたり、 映画についてフワフワとした文章を書くより、 ソワソワと明るい太陽の下に飛び出した方が、似合う季節?。
『ショートカッツ』について、 何か書きたいんだけど、また、改めて。
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