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天竜



 フライング読書記録

さて、明日からもう9月ですね〜。
EVEを書き終え、完全に弛緩しきっていたのですが、そんな私を目覚めさせてくれる凄まじい本に出会いました。
読書記録でまた書きますが、衝動が抑えきれないので先にご紹介。

福井晴敏「亡国のイージス」(上・下)講談社文庫

もうね、凄いです。心臓が抉られます。
高村先生や五條先生がお好きな方には、ずぇぇぇぇぇったいにオススメです。後悔させません。本当になんと表現したらいいのやら、とにかく泣けます。
私がこの本を買ったきっかけはものすごく不純で、海軍自衛隊がメインとなっているために、オナゴがいない。男ばかりだオーイエー!という軽い気持ちで購入したのですが、いやもう、福井先生に土下座したい気分です。
しかし、そうはいうものの、男同士の愛情友情もたっぷりで、行と仙石の不器用な感情の交差が、涙なくしては読めません。

もう〜、是非読んでください。泣いてください。そして「無知」が罪だということを日本人として改めて考え直してください。私も考え続けてます。
お読みになった方は、ぜひ一緒に語りましょう。

2003年08月31日(日)



 【EVE】「運命の時」、エピローグup

EVE完結です。これが、私の選んだラストです。
今までお付き合いくださった皆様、本当にありがとうございました。

2003年08月29日(金)



 【EVE】「夕陽」1〜3話目up

昨日、今日とで第十三章を終えました。残り僅かです。
今週中には14章からエピローグまですべてアップする予定です。お付き合いください。

2003年08月27日(水)



 【EVE】「決断」3話目up

連日更新です。
エピローグも含めてすべて書き終わったので、これからは続けてアップしていきます。皆さんに早く読んで欲しいような、読まれるのが恐いような、かなりのビビリっぷりです。パソコンの前で腰が引けてます。
どうぞ、最後までお付き合いくださいませね。

2003年08月25日(月)



 【EVE】「決断」2話目up

EVE更新です。パパ、声だけで再登場。

さて、今日は映画観てきました。「パイレーツ・オブ・カリビアン」この映画はジョニー・ディップあってこその作品ですね。この主役が格好イイだけの俳優だったら面白さ半減。
オーランドは好青年という感じで、ほんわか〜という感じで、相変わらず可愛かったです。最後、ヒロインに代わって海賊に攫われる辺りなんて最高。根っからのヒロイン食いです。「お前を撃ちたくない」と言われて胸キュンしている表情は間違いなく男殺しです。
なんて素敵なカリビア〜ン。皆さんもぜひ。


2003年08月24日(日)



 看守はケビン・べーコンでよろしく

取り敢えずEVE本編をほぼ書き終わり、エピローグに差し掛かっている最中なのですが、これだけ長い話にしておきながら、まだ何か書き忘れたことがあるような気がしてたまりません。
ウウーンウウーン、とにかくあとは皆さんのご感想を待つだけです。死刑宣告を待つ死刑囚の気分です。

2003年08月23日(土)



 【EVE】「決断」1話目up

今日ですね、まだ更新日までには少し時間がかかると思うのですが、三ヶ月越しのベッドシーンをようやく書き終わりました。

濡れ場といえば、最近スペイン繋がりで読むようになった逢坂剛さんの書くベッドシーンは(男女ですが)、すごく色っぽくてそそります。もちろん、普通の小説なので際どい描写はほとんど使わないのですが、空気で醸し出すいやらしさがたまらないんですよね〜。男として、女をよく泣かせた知ってるんだなと思います。やはり、各作家さんの恋愛描写を読むと、「あは〜ん、なるほどね〜」といろいろ分かってしまう場合がありますよね。
「曝け出すばかりがエロスじゃない」を合言葉に、私も見習っていきたいものです。

2003年08月22日(金)



 【EVE】「偽物の涙」2話目up

これまでにいくつかの布石を用意した結果ですが、不自然にならないことを祈りますEVE更新。

さて、アメリカンジョークのひとつも言えないくらい疲れきっている天竜さん。

「訊いてくれジェイク。昨日、腹が痛くて病院に行ったんだ」
「珍しいこともあるもんだなサム、それで具合は?」
「医者が言うんだ。座薬を入れなくちゃ治らないってさ」
「ふうん、それで入れたのかい?」
「ああ、ベッドの上に四つん這いになってケツを捲り上げたさ。思っていたより痛くて懲りたよ。で、医者は言うんだ。6時間経ったらもう一度入れるようにってさ」
「そりゃ大変だったな」
「大変さ。家に帰って今度は自分で入れようとしたんだがこれが上手くいかないんだ。仕方なく妻を呼んで入れてもらったのさ。躰が逃げないように俺の肩に片手を置いて、妻は慎重に挿入した。今度は痛くも痒くもないなって思った瞬間、オーマイガー! 俺は叫んだね」
「どういうことだい?」
「気付いたのさ。病院で座薬を入れられたとき、医者は両手で俺の肩を掴んでいたってことにさ。あのファック野郎、座薬と称して俺をファックしやがったんだ!」
「あっはっは、そりゃ災難だったな。……で?」
「なんだい?」
「だからさ、今俺が入れてる座薬と、ファッキングドクターの座薬とどちらが気持ちいいんだって訊いたんだぜサム」


……医者の座薬部分までは本物のアメリカンジョークですのであしからず。

2003年08月20日(水)



 すんませんすんません

せっかく今週はハイスピード更新を考えていたのに、連休明けの仕事量にぐったり。パソコンを立ち上げる指が震えるくらいです。←それは病気じゃ。

というわけで、明日には更新しますので待っていてくださいね〜。

2003年08月19日(火)



 【EVE】「偽物の涙」1話目up

さて連休最後の日曜日、憂鬱で憂鬱で全身の毛穴が開いちゃってアララ大変な皆様に贈る(贈られたくねぇ〜)EVE11章更新です。

ようやくですね、目途が付きまして15話完結の予定です。今まで、かなり緩やかなストーリー展開だったのですが、12章あたりからバタバタバタと完結に向けていっきに転がってゆきますので、どうぞ楽しみにしてやってください。更新ペースも上げて行けると思いますので、連休明けの最悪週を一緒に乗り越えていきまっしょい。

2003年08月17日(日)



 【EVE】「ギター」2・3話目up

ちょっとストックが溜まってきたので、二話同時UPです。どうぞ、読んでやってくださいまし。

さて、トップページにも記したのですが、先日、私の尊敬する作家戸部新十郎先生がお亡くなりになられました。聞いたときは、やはりひどくショックを受けたのですが、時間が経って少し落ち着くことができました。
最初は、先生の作品のどこが素晴らしいとか、何が良いとか、そんなことを書こうかなと思っていたのですが、どうにもそんな気分にはなれず、ただ偉大な時代作家が日本からひとりいなくなったことを惜しむ気持ちと、素晴らしい作品を残してくださったことに対して感謝する気持ちでいっぱいです。

今まで、私もそれほど多くはないにせよ色々な小説を読んで、たくさん感動したし、凄いと思う作品にも数多く出会いました。ただ、私にとって戸部先生の書かれる小説というのは、小説本来が持つ感動だけでなく、私個人の抱える問題だとか、しがらみだとか、そういうものを和らげてくれる、許してくれる何かがあったような気がしてなりません。
それが先生の持つ人間としての寛容力や、優しさだったのでしょう。

本当にありがとうございました。
心からご冥福をお祈りいたします。天国で、半蔵や小六と朝まで飲み明かし、兵法談義に花を咲かせてくださいね先生。

2003年08月15日(金)



 【EVE】「ギター」1話目up

武彦→アントニオ→武彦→アントニオという視点で構成してきたイヴ。ついにご破綻です。続いて武彦視点でまいります。

さて、昨日は突発的に榎京を書きました。懐かしくて涙が溢れんばかりです。微妙に人格が捻じ曲がっているところはご愛嬌。

2003年08月13日(水)



 漆黒の翼

探偵がいる。
鳶色の眸はいつも以上に透明感を持ち、まるで人形のように虚空を見つめている。厳かな歴史を語るソファにその躰を委ね、長い足を組み、私を待ち受けていた。
「遅いぞ京極!」
その口調だけが、いつもの榎木津だった。違和感は拭えない。盲目の探偵。彼の目に映るべき自分の姿が拒絶されているのだと思うと、私自身の存在が足元から揺らぐ。
「……目の具合はどうだい?」
ありきたりな言葉しか投げかけることが出来ない自分が口惜しい。何のために有り余るほどの虚言を身に付けてきたのか。
「真っ暗闇だ! おまけにいやらしいものばかりが視えるんだ。誰が誰で、猿がどこにいて、鶴と鸚鵡がどうやって鳴いているのかも区別がつかないぞ京極どうにかしろ!」
「里村先生にもご足労頂いた。司法解剖が終わったら榎さんも診てくれるよ」
そう言うと、榎木津はあきらかに不機嫌な顔になった。眸は真っ直ぐに私を見据える。視えているのか。見えていないのか。
「おいで」
まるで子供にでも声を掛けるように、榎木津が手招きする。私は躊躇う。
「なんだ、恐いのか京極」
気配を察し、榎木津がふふんと鼻を鳴らす。

―――恐い? 私は盲目の探偵を恐れているのか?

「関口が……」
私を呼寄せたのだ。偶然という付加を背負い、あの小説家が私を呼んだ。だから、鳥の館まで憑物を落としにやってきたのだ。黒い両翼を広げた哀しき鳥を消すために。榎木津がいようがいまいが関係なかった。この男は、私の力を必要となどしていない。例え視力を失っても、彼の前に問題など何ひとつ存在しない。
恐くなどない。何も、畏れてなどいない。
「意固地だな京極。僕は見えないんだぞ。お前のその仏頂面も、腕も、足も、腰も尻も何ひとつ見えないんだ。それでいいのか?」
「僕には――仕事がある。榎さんの相手はしてられないよ」
「じゃあ僕がもうひとつお前に仕事を与えてやろう!」
榎木津はそう言うと、勢いよくソファから立ち上がった。そしてずかずかと大股で歩み寄ると、迷うことなく私の前に立つ。視えているのか、見えていないのか――。
「京極、この役立たずな眼球を刳り抜いてくれ」
「何を言ってるんだ」
「死んだものを装飾品として身に付けておくほど僕はお人好しじゃない。ほら、見てみろ。この目はイカれてる。見えないんだ。お前の顔さえ映さないんだ。そんなイカレポンチはゴミ箱へポイだ!」
「そういう問題じゃないだろ。一時的なものさ。きちんと治療してもらえば治る」
「そんなことはどうでもいい。僕は、今お前の顔を見せてくれないこの目玉に腹を立てているんだ! お役御免だ! 猿にでも禿鷹にでもくれてやればいい」
「投げやりになるなよ榎さん」
「なるさ、僕は見たいんだ。お前の顔が」
榎木津の両手が、私の頬を包み込む。熱い手だ。足が竦む。本当は恐かった。榎木津が視力を失ったと聞いて、私は恐ろしくてたまらなかった。二度と榎木津と視線を絡ませることもできず、吸い寄せられるように口付けることもできず、愛しいと訴えてくる鳶色を感じられなくなる瞬間が来る事に怯えていたのだ。
見つめ合ったはずの視線は僅かにぶれ、心が見えない。
「見えないよ榎さん。僕にも、あんたの顔が見えない」
「ふん、お互い様だ」
引き寄せられ、口付けられた。口端に押し当てられた榎木津の顔をずらし、いつもの位置で唇を貪る。榎木津の手が袖から侵入し、裸の腕に触れた。
「帰ったら、目を開けたまま啼かせてやる」
「その前に壊れたガラクタを治せ。僕のために」
榎木津の唇が下りてきて、首筋に押し当てられた。小さく息を吐き、刹那の快楽を味わう。

「―――あの、皆様お集まりになっておりますが……」

控え目な声とともに、漆黒の翼が二人を包み込んだ。
ゲームは、これからだ。


2003年08月12日(火)



 陰摩羅鬼読了

陰摩羅鬼読み終わりました。
以下ネタばれ&大暴れですので、まだ未読の方、あるいは関口を愛するセキラーの皆様は気分を害する恐れがありますのでご覧にならないようお願いします。
承知の上でお読みになったあとの、苦情や批判は受け付けませぬ。

↓↓↓

さて、今回の陰摩羅鬼。多分私だけではなく、今まで京極作品を愛してこられた方ならば、かなり早い時点で犯人がわかり、その理由まで察することができたんじゃないのかな〜と思います。そして、それを承知した上で、京極先生は書き綴っていらっしゃったような気がしてなりません。
浅学な私にとって儒教や儒学というものが、鉄鼠の「禅」や狂骨の「精神論」で感じたのと同じように、難しくてその内容のほとんどを理解できませんでした。というと語弊があるのかな、言っている意味は分かるのですが、その意味で構成されるモノの正体が分からないといったところです。
しかし、京極が儒教というものを語った時点、あるいは剥製というものから感じられる予想というのかな、そういったものからストーリーがかなり透明化されていたような感じがしますね。
まあ、すべて最上級の面白さを味わっての感想なのですが。

そいでもって、ここからがね、大暴れです。
私もはもう、純粋な気持ちで京極作品を読めないのかなと感じた瞬間が多々ありまして、榎木津が関口を「タツミ」と呼んだり、京極が「探偵は放っておいてもいいけど、(関口が心配だ)」と言ってみたり、小動物のように眠ったり(京極談)、睫毛が長かったりと、関口オンパレードな感じにがっくりですよ。
別に私は関口が嫌いではなく主役として認めているのですが、なんというのか、これを読んだ関受ファンが狂喜乱舞する姿を想像すると、つい文句のひとつも言いたくなるわけです。まあ、気が弱いので言いませんけど。

しかし、榎京ファンはですね、そんな主流の裏の裏を読むのです。読まなければやってられないのです!
さあ根性入れて思い出しましょう。一時的に失明していた榎木津が、最後に五蘊鶴を破戒したとき、彼はすでに視力が回復してます。(まあ、登場の際に「復活したぞ!」と叫んでいるので言うまでもないわけですが)
さて、いつ榎さんが回復したのか?それは決まってます。京極と会ってからなのです。京極も憑物落としの前にですね、探偵に話を聞いたと言っているので、間違いなし。
これはもう言うまでもなく、愛 の 力!!(昇天)
ハイハイハイ、苦情は受け付けません。なに?里村がついてきたらついでに診てもらったんだろって? チッチッチ、違いますって、これは愛の力ったら愛の力なんです!見てないところで隠れてコソコソやってるんです!だから萌えるんですってば!

フゥゥゥ〜、邪心を吐き出してすっきり。
また皆さんも、感想などお聞かせください。

そうだもうひとつ。伯爵が榎さんを呼ぶとき、あるいは回想する際に「礼二郎」と「礼次郎」を区別して使っていた様な気がするんですが、その謎だけは解けませんでした。変化する(成長する)前の榎さんと、その後の榎さんを区別していたのかな。決して誤字ではないと思ってるんですが。世の中に不思議なことはないが、認知できない部分はやはり「謎」なのです京極先生。

……ああ、それもひとつの伯爵の"瑕"なのかな。

2003年08月11日(月)



 【EVE】「温もり」3話目up

EVE更新です。

さて、昨日からすでに夏休みに入り、旅行へ行くでもなく、海へ遊びに行くでもなく、週末の東京ビッグサイトへ行く予定も参加する予定もないという暇で暇で頭皮が剥がれ落ちそうな皆さんのために送るイヴ。
どうぞ読んでやってくださいませ〜。

そうそうオンモラキ、ようやく読み始めましたよ!まさか、○○大先生がご登場されるとは思いもよらず。関口の作品が読めるとは思いもよらず。京極の肌が浅黒くなってるなんてとてつもなく思いもよらず。
いやはや、もう大変です。

2003年08月10日(日)



 【EVE】「温もり」2話目up

さて、買って来ました陰摩羅鬼!今、別の小説を読んでいるので、ウフフウフフとほくそえみながら順番を待っております。楽しみだな〜(ワクワク)
また読了後は、感想など語り合いましょうズェイ!

2003年08月08日(金)



 ひと夏の思い出

柔道塾に通っている社長の息子(小4)が、「将来オリンピック選手になるのさ」と自信満々に言うので、「じゃあもし金メダルとったら、うちの会社で働いていた綺麗なお姉さんにこのメダルを捧げますと言えコノヤロウ」と脅迫すると、「フツウに有り得ないね」と軽くあしらわれたちょっぴりロンリーな天竜さんですこんばんは。

さて、夏休み前までにイヴを仕上げようと思っていたのですが、どうも今の調子だと8月いっぱいくらいまでは掛かりそうな予感です。これだけ長い期間をひとつの小説に費やすのは初めてなので、危うく耳から煙が上がりそうな勢いです。
しかし、皆さんの2003年夏の思い出の1ページとして記憶されるような小説になるよう、頑張ってまいりますので、どうぞ最後までお付き合いくださいね〜。明日は更新しま〜す。

2003年08月07日(木)



 【EVE】「温もり」1話目up

EVE更新です。

さて、今日は天竜さん少々ヘコんでおりまして、なぜかというと、会社で社長と喧嘩したからであります。喧嘩を吹っかけたことに関しては全く持って後悔していないのですが、アホウな人間を相手にしてしまった自分自身に嫌悪しているわけなのです。普段、堪忍袋の緒は二重にも三重にもきつく縛ってるんですけどね〜。

来週、EVEの更新がテンポアップしていたら、ああ天竜さん、長い夏休みに突入したな…とボソリと思ってください。


2003年08月05日(火)



 読書記録更新

先月は黒川さんの本をアマゾンで買えるだけ買ったので、実はひとり黒川さん祭りでした。すべての作品がコテコテの大阪弁で、どれを読んでも本当に面白かったので興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

そういえば、もうすぐオンモラキも発売されますね!ドキドキワクワクです。どのくらいの厚さになるのかということが。
せめて、鞄に入るサイズにしてね京極先生。腱鞘炎もイヤンです。

とにかく待ちに待ちに待ちに待った京極シリーズ、楽しみにしたいですね〜。

2003年08月03日(日)



 【EVE】「ローダ」4話目up

さて、気が付けばすでに八月です。ウォーターボーイズを見て「山田くん可愛ええ〜」とうつつを抜かしている場合ではございません。


でもこの手の握り方は反則。

EVEは残り1/3くらいです。
暑さに負けず頑張って参りますので、どうぞ最後までお付き合いくださいませね〜。

2003年08月02日(土)
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