ほら ちゃんと前見て歩いて ほら まだ信号赤だよ ほら しっかり僕につかまって もう 私は大丈夫だってば もう ほっといてよ1人でいたいの もう なんであなたそんなにこっち見てるのよ 当たり前のように 同じ歩幅で歩いているなんて おかしくて 彼女はそれを誤魔化すかのように ぎこちなく走り出した これからも続いていくだろう 小さな足跡を 僕は不思議な気持ちで眺めていた