詩のような 世界
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蜂蜜より
砂糖菓子より
甘い
甘くて可愛い
そんな記憶
思い出す度に
汚くて醜い灰色の全てを
薄めることができていた
夢物語は所詮夢物語で
これから起こりえることはないと
強引に教え込ませようとする人が多すぎて
大切な甘い欠片がどんどん飛び散ってゆくの
見えないところへ見えないところへと……
ど う し た ら い い の ??
こればっかり繰り返している どうしようもない女は私です
自分のことについての決定権は もはや私にしかないというのに
聞いたところで 誰も答えなどくれないと解っているのに
それでも私は問いつづけてしまう
ど う し た ら い い の ??
ピアノの音
奏でるワルツ
貴方に捧げます
流れるメロディー
儚く散ってゆきます
私を清めながら
指は鍵盤を叩いて
一心不乱に祈ります
貴方の許しが欲しい
何も決められないのは
解ろうとしないから
弱さゆえの不動
だからこの音を貴方に捧げます
どうか耳を塞ごうとしないで
受け入れるように許して
翼が欲しい
真っ白で
傷1つなくて
完璧な眩い翼
これまで僕は
何度も何度も
翼を生やしてきた
でも翼はどれもこれも
いずれは汚れて
裂けて千切れて
腐って背中から落ちた
まるでボロ雑巾のように
僕には強い翼が必要なんだ
打たれ強く
雷雨にも負けない
真実の翼
羽ばたけるように
高く
妥協しないでもっと高く
この翼ならいけると思えるように
大丈夫だと頷けるように
今
僕の背中に翼が見えますか?
貴方の背中に翼は生えていますか?
その翼は
まっすぐ空に向かっていますか?
等身大鏡に手を当てて
冷たい感触を確かめる
鏡の中には
居るはずのない貴方が
悲しそうな目で私を見ている
私は貴方にいろいろと問いかけるけれど
貴方は涙をこらえるように俯くだけ
私は罪悪感を覚え口を閉ざす
鏡に額をつけ
貴方の体温を感じようとしても
私にそんな資格はないとでも言うように
貴方は私からどんどん遠ざかっていく
それでも私は泣けなかった
こんな表情のない女に
貴方が愛想を尽かすのも当然ね
鏡の中には1人残された無様な私が
まるで捨てられた猫のように
どうすることもできずに立っていた
2002年03月16日(土) |
A flicker of hope |
灰を被ったこの街にも
光は降り得ること
泥人形の中に埋もれながら
それでも貴方に出会えたこと
真実は闇に潜むけれど
事実は思ったより悪くない
そう思いながら
笑って生きてゆきたい
当たり前に朝が来るように
涙は何気なく訪れるなら
確信なんてないも同じ
抱きしめるべきものなど皆無
笑みを糧とするために
私たちは探し求める
無名の踊り子のように
汗にまみれながら
血を噴出しながら
不完全な遠い星を夢見て
この手を伸ばすの
足先がどんなに痺れても
僕は道の途中に立っている
真っ白で何もない道
空気だけが静かに流れている
君は青が好きだったから
僕は青い向日葵を手にして
それを目印とした
待つのに少し疲れて
無音な日々に飽きてきたら
後ろを振り返ってみたりする
そこには
僕が好む赤色に染めたお人形を持って
求めるような視線をこっちに向けている人がいる
でも僕はその存在に気づかない
僕の目は君以外を捕らえようとしないから
たとえ青い花弁が何枚散ろうとも
僕はその場を1歩も動かない
君はこの道のずっとずっと先で
誰かを見つめているのでしょう
僕の青い向日葵を
受け取ることは永遠にない……
私は
この乾いた地球に
ただ呆然と立ち尽くしています
宇宙にも酸素があったらいいのに
腫れた唇が疼きます
逃げ道はないから
終幕を迎える時を待ち続け
病む頭を抱え笑うのみ
地下鉄がこの星の中心部に向かって
走っていたらどんなに良いか
午後は雑草にお水をあげます
感謝の言葉は誰からも聞こえません
白い雲は
白い空に同化して
もう全てがウヤムヤになりました
爪を噛む度に アセロラ味の血が滲んだ
君に僕を見てほしくて 僕はいつも君の視界に入った
君が僕を必要とするようになって 僕は君を遠ざけがちになった
行く道は長いから 僕は身勝手にもうんざりしてしまったのか
爪を噛んだ 甘かった
貴方に僕を欲してもらいたくて 綺麗な花を贈った
2人笑い合うようになると 僕は旅立つ準備を始める
行く道はとても長くて 抱いてしまう辿り着くことへの不安
爪を噛んだ アセロラ酸っぱくて 泣けた
心ない通行人に空き缶を投げつけられ
「失せろ」と言われた薄汚い野良猫が
ビー玉のような目を左右に泳がせながら
みゃあと鳴き逃げていきました
その姿はいつかの僕に似ていて
僕はとっさにポケットからナイフを取り出し
・・・
・・・
後は覚えていません
道路にはさっきの通行人が転がっていて
左胸から血が溢れ出していました
アスファルトをどす黒い色に染めていく液体が
憎くて憎くて気が狂いそうでした
すぐに僕は近所を回りあの猫を探しましたが
猫は見つかりませんでした
僕は街中を探し歩きましたが
猫は見つかりませんでした
猫に伝えたかったのに
敵を討ったよ、と
撫でてあげたかったのに
もう大丈夫だよ
優しく守りながら言いたかった
2002年03月01日(金) |
Perfect world |
この世で生を全うして
その後は
生きている時に理想としていた世界が
広がっていたりして
愛したかった人を存分に愛し
愛されなかった人に死ぬほど愛され
ってかもう死んでるんだけど
夢物語が自分のものとなり
幸せに満ちて絶望など柵の外
でも
この世に存在する自分を
あの世のために生かすというのは
考えると少し嫌だな
それに
「苦しみ」がなくなったら「幸せ」は消滅する
「幸せ」の価値は低くなり
そのうちそれは「普通」になり
僕らは満足できなくなるだろう
そしてまた争いが起こる・・・
あはははは
やめたやめた
結局何も変わらないじゃないか
どこにもないんだ
「完璧な世界」なんて、さ
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