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熱血青春日記(癒し系)
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2005年11月30日(水)
世知辛い

 病院に行くと、その時点でもう治った気がしている大ばか者は、絶対安静が命じられたにもかかわらず今日も大学に行きました。
 ところが頭が痛くて痛くてしょうがない(当たり前)ので、いつも貰っただけで飲みはしない薬を仕方なく飲んだんですが、効かねぇ、まったく効かないよこれ。

 今日はバイトもあるし、なんとか薬を飲んで凌いで、今日は仕事終わったら激ダッシュで逃げてやる、残業なんかしねえぞこんちくしょうと思っていたんですが、仕事終わったのが0時過ぎ(TДT)
 新入りの講師が来たから仕方ないんだな。慢性的な人手不足に悩まされているわが教室は、再三本部に補充人員をお願いしていたのです。12月いっぱいで一人退職することが決まっているから、本気で誰か補充しないと死ぬ。
 先月、若い女の先生が配属され、塾講師は初めてだけど教育大で教育実践を学んでいて、というのでこりゃ期待大だ、俺の仕事も楽になるぜと浮かれていたんですが、わずか2週間で「やめます」と。最短記録更新だな。研修すら終わってねえ。
 誰でもそうだけど、塾講師という仕事のイメージと現実に激しいギャップがあったのだ。塾講師なんて、生徒と接している時間は仕事のうちの3分の1ほどしかない。後はずーーーーっと事務作業だ。細かい計算をしたり、セコセココピー代を節約したり、電話をかけまくったり、やたら大量にある書類の前でうんざりしたりするのがメインの仕事。あいている時間で授業やるようなもんである。
 その膨大な事務作業に音をあげて風のように新人さんは去っていきました。

 で、今週から研修に入った新人先生。塾講師ははじめてで、志望動機は「この職業にあこがれて」。ああ、一ヶ月持つかなこの人(涙)忙しすぎて脳の血管が切れるような仕事に憧れなんて抱くもんかよ、と心の中では思う。そのうち研修を受けるほうは研修費として給料出るけど、なんで研修をやってあげるほうには給料が出ないのだろうとかせこいことしか考えなくなるんだよ(駄)
 でもまあ、昔のおれもこんなんだったのかなあと思いながら見てました。今日は教室長が新人先生の研修をやるので、こっちも忙しいし特に挨拶なんかはちゃんとしなかったんですが、まずは教室長の研修を乗り切れるかどうかですな。先月来た先生は、教室長の時点でダウンしました。まあ、自分のとこでダウンされるよりはいいかな(^^;

 研修が終わった帰り際、新人先生が自分のところに挨拶をしにきました。教室長にアレが一応うちの講師の中でエラい人だから挨拶しとけとでも言われたんだろうか。おお、おれも出世したなあ。と思っていると、新人先生はやたらにどもりながら、

「あ、あの、僕はこのたびこちらで働く……いや、働かせていただくことになった、○○ですけど、あの、えっと、よろしくおねがいします」

と挨拶する。
……大丈夫かなあ、この人(汗)

自分のころより確実に入社試験が甘くなっている気がする今日この頃。



2005年11月29日(火)
平和な病院

 頭が痛い。
 昨日はたいしたことないと思っていたんですけれども、なんだか痛みが引かないのでだんだん不安になってきたんですが、一応授業だけは受けとくか、と大学に来る。友達のプロザックという薬は脳の何とかに作用するコスメティックなんちゃらでという話を、薬理の言うことなどなんだか専門的すぎてよくわからないが、とりあえず「なるほどー」などと超適当な相槌を打ちつつ聞いていると、彼女がFにセクハラされているらしく、
「ほら、あそこにゆうがいるよ。あっちに行っておいで」
 と彼女がFをこっちに持ってくる。そんなんパスするなや。
 と思ったんだけども、いかんせん頭が痛いので、ふん、と頷いて返事をしたら、なにやら様子がおかしいことに気づいたらしく、どうしたの、と彼女が聞いてくる。この時点でプロザックの話を未だ続けている男は完全無視である。
 いや、大したことじゃないんだけど、頭ぶちって言った、と言うと、案の定大したことじゃないの! と怒られる。
 こんなところにいないで病院行きなさいよ、ちゃんと保険証持ってきたの、などと言われていると、ちょうどそこに神経内科の教授がやってきて(神経学の権威!)、一体どうしたのか、と訊いてくるので、脳がぶちっと、と説明しました。
「まあ、検査しないとなんともいえないけど、考えられるのは血管が切れたか、髄膜炎かのどっちかだね」
 とさらりと言ってくるので、さすがの楽観主義者も不安になってくる。

 で、大ッ嫌いな病院にしぶしぶ足を踏み入れました。いや、足なら毎日踏み入れてるんだけど、患者としてはあまりない。
 とりあえず髄膜炎ではないことを信じて内科に言ってみよか、と思って受付を済ませて、やってきた看護師さんに、教授に言ったのと同じ事情説明をする。
 ここから呼ばれるまでが長いので、病院の待合室で
「医療裁判100選」
 という不謹慎な本を読んでいると、前の席になにやら見たことのある人がそわそわ落ち着かない様子で座っている。あれ、どこかで、と思ってよく見てみると、うちの教授でした。認知神経科学の、わりと若い女の先生。
 カゼでも引いたのかな、しかしこの病院の医者なんだからわざわざ患者扱いされなくたって自分でカゼの診察くらいできないのかしら、これが医者の不養生と言うんだな、と思って見ておると、そのうち教授は立ち上がって、ナースステーションに行きました。そして、何を言うかと思えば
「あの、私の勤務っていつからでしたっけ」
 いや、確認しとけよ! Σ( ̄△ ̄;
 つまり、教授は午後から第二診察室で患者さんを診るはずだったのですが、第二診察室にいると午前の先生が未だに働いていたので、おかしいなと思ってずっと待っていたらしい。どこまでマイペースなんだ(笑)
「だって、先生2時から講義でしょ? だからその後なんだけど」
 と看護士さんが言い
「ああ、あたしも2時からの講義はどうしたらいいのかなと思いながら待っていたんだけど、そういうことだったのね。じゃ、また後で来るね」
 と、特に慌てる様子もなく出て行きました。
 ……あの教授が診察室にいるときは病院にこないようにしよう(笑)

 てなことを思っていると、やっと名前が呼ばれる。
 検査を受けた結果は、とりあえず髄膜炎ではありませんでした。
 カゼが悪化したのと、過労だろうと言われ、絶対安静が命じられる。
 消炎鎮痛剤も2週間分かっさらってきました。いや、よかったよかった。



2005年11月28日(月)
髄膜炎の疑い

 最近やたらに忙しく、寝てる暇さえないのです。
 レポートの仕上げが迫っている上、一人芝居用の台本を一本依頼されて、引き受けているのです。おまけにバイトが週四回ときたもんだ。
 本当は昨日台本の決定稿をあげるつもりだったんですが、なかなかに筆が進まず、結局何度も推敲して生き残った前半3分の1のみを渡して、残りはちょっと待っておいて、という状態。公演は来年一月だそうだから、一刻も早く上げないとなあ。
 設定考証も、プロットも書き終えて、後は台詞を起こすだけなんですけどね。ここが一番長いんだな(^_^;)
 ただ、渡した部分だけ読んでもらったら、結構役者さんと合っていたし、なかなかおもしろそうと好評でよかった。演出さんからも、これで行こうと言われて一安心。これでつき返されていたら気が狂ってたよ(笑)
 何せ一人芝居なんて全く未知の領域ですからね。それまで観た事もなかったので、台本書くのを引き受けてから札幌でやっているのを何本か観にいったんですが、一体何が楽しいのやら(^_^;)
 書いては消してを繰り返してやっと形になりつつあるんですけど、これがまた大変だ。小説がいかに書いていて楽か痛感しました(笑)こういう展開にすると舞台上で間延びするとか、裏を移動できないから、とか空間の使い方を意識しなくてもいいもんなあ。そろそろ小説も新作書かなきゃあって前々から思っているんですけどね。最近は依頼されないと書かなくなってきた。

 そんな無理が祟ったのか。
 今日は中学三年生の授業があったので塾に行ったんですよ。
 自分の担当する講義をやっている最中、板書しようとちょっと頭を上げた瞬間にものすごい頭痛に襲われる。それが普通の痛みではなく、ぶちっと何かが切れるような痛み。本人はなんかいてえなくらいにしか思っていなったのですが、生徒が
「なんかそれ昨日見たテレビでやってた」
 と言い出す。どうも髄膜炎の特集をやっていて、その兆候の一つにこの痛みがあるという。そうだったかな。脳神経外科で習ったような?
 でも確かに、頭が痛いというのは、髄膜か血管かのどちらかしかない。脳自体は痛みを感じないのでね。
 まあ、明日暇があったら病院でも行こうかな。生徒が「労災だ」などと、さっき教えたばかりの知識を早速使って喜んでました。ホントに労災降りないかな(笑)事務員さんが焦った顔で、もういいですから今日は帰ってください、と強制的につまみ出される。
 家に帰ってゆっくりしていたら、どうもゆう先生が病気らしいと事務員さんから話を聞きつけた上司が大丈夫か、はやく病院に行きなさい、とものすごく焦った電話がかかってくる大騒ぎ(^^;
 実は別の事業所で先生が一人、同じような頭痛で入院していて大変だということ。ただでさえ慢性的な人手不足で悩む我が事業所が、講師リーダーを失うともう教室が回らなくなるので入院されちゃ困るってなわけですな。
 明日ちゃんと病院行こう。



2005年11月22日(火)
珍しい人

 大学生になってずいぶん大人しくなったから、学校ではあまり目立たないほうであろうと思っていたんですが、後輩が
「ゆう先輩の名を知らない人って心理にいないんですか?」
 と聞いてくる。なぜだ。

 そんなわけで、実は地味に有名人のゆうさんですが、最近寒いから自主的に冬眠に入ろうと思って、学校に来るのはいいけれども、一番後ろの席でぬくぬくと寝ている日々を送っています。いつもは最前列でへらへらしているんですけどね。
 そうすると、みんないっせいに
「ゆう君、今日は珍しく後ろだね」
「ゆう君、今日は後ろなのね」
「ゆう、今日は後ろなのか」
 と会う人ごとに言ってくる。おれってこんなに友達いたんだと思うくらいに声かけられる(笑)

 そんなわけで、寝るために最後尾にいるんですけれども、最後尾にいると逆にいろんな人に話し掛けられるわけで、逆に最前列にいるときよりも眠れない。ので、結局しっかり授業聞いてます。座る位置間違ってたのかもしれない。



2005年11月21日(月)
言語・思考心理学

 国語や英語の授業にも活かせないかなと思って、言語心理学と思考心理学の勉強を今やっています。臨床にはまったく関係ないんだけど、やりはじめると面白い。でも、中学レベルの授業には使えんなあ(笑)
 高校で、日東駒専ライン以上のレベルでは、Xバー派生理論が英語で使えるんだけど、こんなもん勉強するくらいなら5文型をしっかりやったほうがいいんじゃないかという気がして、結局のところ英語は5文型をメインに、ちょこっと統語解析をやって、国語はもう気合で(駄)という方向に落ち着きそうな予感。国語は論理で解答を求める方法を考えていたんだけど、結構外れる確率が高いし、複雑なので教えてる自分も時々わからなくなるのでやめました(笑)結局のところ真新しい指導法の開発にはいたらなかったのでした。


 英語の授業では5文型を教えるとき、時間があれば語列の意味の引き出し方を教えています。たとえば、
○、△、×
という三つの未知の単語があったとする。

○ → animateがedibleを食べる
△ → トム(人名;animate)
× → リンゴ(edible)

※ animate・・・生物
  edible・・・食べられるもの

だとすると、トム、食べる、リンゴ、という三つの単語が並ぶことになるので、ここから生成できる文意としては
「トムはリンゴを食べる」
しかないのでこれが正解。
「リンゴがトムを食べる」と解釈すると、リンゴはanimateではないなので、○という単語の条件に合わないことになってしまう。したがって「△○×」と並ぶのがこの言語の正しい文法である、という風に正解を導くことができる、というもの。
ただ、たとえば以下のような場合

○ → animateがanimateを追いかける
△ → トム(noun; animate)
× → ジェリー(noun; animate)

だとすると、可能な意味は
「トムがジェリーを追いかける」
「ジェリーがトムを追いかける」
の二つになる。(トムが坂道を転がるリンゴを追いかける、というような例外もありますけど笑)
つまり、動詞が何であるかによって、目的語の性質が変わるのだ。……難しいですな(笑)
要するにただ単語並べりゃいいってもんじゃないんだよ、ってことを言いたいだけなので、わからなくてもかまわないんですがね。こんなん知らなくても英語は話せる。
ただ、統語構造は少し話しておくべきかなとは思います。大げさな例をあげると

「黒い犬がグレーのネズミが黄色い蛇が白い猫がかわいいと感じたのを知っていると思った」

という文章。理解できますか?(^_^;)
これは複雑すぎますけども、たとえばこんな難しい文章が来た場合には、修飾要素をとりあえず無視して主語と述語に分解すればよろしい。
そうするとこうなります。

「黒い犬が思った」

主語と述語にまずは分解します。ふむ、黒い犬が何が思ったのだな。では何を思ったのかというと、同じように主語述語に分解する。

「グレーのネズミが知っている」「黄色い蛇が、白い猫がかわいいと感じたのを」

ということですな。ここまで分解できたら統語構造を変えて

「白い猫がかわいいと黄色の蛇が感じたのをグレーのネズミが知っていると黒い犬が思った」

とするとずいぶんわかりやすくなる。
中央埋め込み分を枝分かれ分に変換するとわかりやすいんですな。
英語はキチンと枝分かれ文になっている。だから

The black dog thinks that the gray mouse knows that the yellow snake felt that the white cat is pretty.

という英訳になる。だから読むときは階層にわけりゃいいんですな。外側の括弧から読んでいきます。

The black dog thinks 【that the gray mouse knows {that the yellow snake felt (that the white cat is pretty.)}】

難しいですな。
でも、「受験英語」のいいところ(そして悪い所)は多義文に悩まなくてもいいところですな。

John bought the book for Maki.

みたいな文章があったときには、学校では必ず
John → 名詞
bought the book for Maki → 動詞句
だから、
John (bought (the book) (for Maki))
「ジョンはマキのために本を買った」という訳になりますな。

ところが、実際には
John → 名詞
bought the book for Maki→ 動詞句
the book for Maki → 名詞句
だから、
John (bought (the book for Maki))
「ジョンはマキ向きの本を買った」とも取れるわけです。

たとえばあれだ。
「僕は彼とアイツを殴った」
みたいなやつ。
「僕と彼が、アイツを殴った」
「僕が、彼とアイツを殴った」
の二つの意味に取れますよね。
第二外国語を学習するときは面倒だから、接点数の少ないほうを正解にしてしまう。
つまり
 僕は(彼と)(アイツを)殴った
よりは
 僕は彼と(アイツを)殴った
とするほうがよりすんなり理解しやすいんですね。
実際、最初に文を見たときは後者だと思いますよね。
だから英語でも、必ず
「ジョンはマキのために本を買った」
という解釈を支持してしまう。なぜなら、「forは“〜のために”」と機械的に暗記させてしまうから。
まあ、こんな話を生徒にしたら混乱するのは目に見えてるから言わないけれども、こうして死んだ英語力を身につけていくのだなあと少々悲しい気分になってしまう。



2005年11月20日(日)
性格分析

 TAKA氏のブログをずーっと過去から読んでいたら(何やっているんだろう自分)、心理テストを発見したので自分もやってみました。いや、大学で嫌っていうほど自己分析しているんですけど、自分の解釈と合致するかなあと思いまして。
 まあ、これは質問紙法の中でも簡単なやつなので、合う確率は低いと思うんですけどね。三件法だから尺度も少ないだろうし。そんなわけで以下が結果。



■パパ度■
あなたは頼りがいのある人です
それなりに世の中のモラルに従い、責任感もあり目標に対して実現の努力をするあなたは人の上に立てる頼りがいのある人です。
ただし、他人の意見に耳を貸さず人に対して自分の考えを押し付けたり、必要以上に高圧的になってしまう危険性もあります。
基本的にしっかりした倫理観と責任感を持っているので間違ったことはしませんが、時としてそれが窮屈に感じられて他人を不快な気分にすることがあります。またこの強い責任感はあなたにストレスをため込む原因になります。自分の体のためにも寛容さを身に付けたほうが良いかもしれません。
あなたは現状でも周囲からかなりの信頼を得ているはずです。周囲に対する気配りを忘れないようにしてそこそこのユーモアがあれば、とても親しみやすい頼れるリーダー的な存在になれる可能性が高いです。頑張って!


■ママ度■
あなたは人に優しい温かい人
あなたは困っている人を見ると放っておけない性質で、人から頼りにされると頑張ってしまう優しくて温かい人です。
人当たりもよく人の話には「何、どうしたの?」と真剣に耳を傾けるタイプです。
そういうあたたかさを持つあなたの周りには優しさに引かれて多くの人が集まってくる可能性が高いです。ただし、そんなあなたのやさしさは過剰すぎると相手を甘やかし、相手の自主性を損なう恐れがあります。同時にあなた自身の「困った人を放っておけない性格」は「どうしようもなくだらしない恋人(または友人)」との腐れ縁をなかなか断ち切れないであなた自身の不幸の原因になる可能性さえあります。
また、度が過ぎるやさしさは人によってはおせっかいに感じられたりしてうるさがられたりもします。集団内においては穏やかな調停役、優しい指導者になる可能性があり、ちょうど良いバランスをたもっていますが、必要以上に甘くならないように時には厳しく人に接したりして他人の自主性を損なわないように注意してあげることも必要です。優しさと甘さはべつものですから。


■オトナ度■
あなたは感情優先の瞬間湯沸かし器
理性的な分析や判断をあまり重視しないあなたはそのときの感情や感覚で行動し我慢することもあまり得意ではないタイプです。
感情的になりやすい傾向のあるあなたは人に親しみをおぼえさせ、それが魅力にもなります。
そこそこの計算もできて、面倒見もよければ人情味のある理想的な中間管理職になるかも知れませんが、他人に気を使いすぎるとストレスがたまり、それが一気に爆発する事があるのです。冷静な判断より感情が優先してしまうから、時として感情を爆発させる危険性も同時に持っていて、周囲の人はそこに戸惑うこともあるかもしれません。我慢が苦手なだけにその可能性は高いです。もっとも、それが過ぎると本人は結構ケロッとしていることが多いみたいですけど。
また、その時の感情や感覚を重視するあまり身勝手な偏見に捕らわれることもしばしば。身内の言葉に振り回されやすいタイプでもあります。
気分を落ち着けて冷静に物事を判断した方が良いことが世の中にはあると思いますよ。
感情的なことは別に悪いことでもないし「それが私の生き方です」とおっしゃるなら仕方ないですけど。ただし、つまらない偏見や身勝手で他人を傷つけないように注意しましょうね。


■ガキ度■
あなたは遊び心を無くしてしまったつまらないオトナ
オトナになり、自分の感情を忘れてしまったのか、或いは周囲への気遣いから自分の欲求を押さえ込んでしまったのか、それとも高度に発達した文明があなたの五感の働きを鈍くしてしまったのか、原因はわかりませんが、あなたは感受性の乏しい求めることの少ないおとなしい人になってしまってます。
もしあなたが高い理想を持っていたとすれば、その欲求を表面に出さないため心に葛藤が生じます。また冷静な判断よりも感情を優先するタイプであるにも関わらず、このおとなしい性格では感情は行き場を失いあなたをイライラさせるかもしれません。
外からの刺激に対して素直に反応しにくいあなたは感性を磨くこともできず、創造性や直感力に乏しい人になる可能性もあります。
子供のようなわがままさで周囲を困らせることはないかも知れませんが、かえって「面白みのない人」と思われることもあるでしょう。
自分の欲望や感情に対してもっと過剰に表現したり、外からの刺激をもっと意識した方が人生明るく楽しくなると思いますよ。こういうことは人間が本来生まれながらに持っているもので、あまりに押さえ込んだりすることは心身に良くない影響があるかも。


■ヨイコ度■
あなたはとてもいい人
あなたはそれなりの協調性をもつまじめで素直な「いい人」です
周囲との調和を大事にして、与えられた仕事はこつこつまじめにこなす努力家です。
また恋人や友人に対しても誠実で、好印象を与えるのがあなた。人と衝突することもほとんどないでしょう。
ただし自己を主張せずに控えめになりがちなので「おとなしい」、「存在感がうすい」と思われやすく損しやすいタイプです。また積極的に行動するよりも人からの指示で行動するほうが楽だと感じることも多く、自分で判断をしないといけないような局面は苦手の場合が多いです。
積極的に自分を引っ張ってくれる人が近くにいると安心してその力を発揮することができるのでパートナー選びは慎重にしたほうが良いかもしれません。あなたはパートナー次第で大化けする可能性大です。
これは逆に言えば、依存心が高いということにもなります。主張すべきことは主張しましょう、多少他人と衝突しても気にすることはありません。自分の為だと思ったら妥協することなく、自信を持って行動しましょう。
世の中には他人を踏みにじって省みず、悪いことをしても平気な顔して生きている人が沢山いるのです。あなたはそんな人たちから見れば「従順な手下」または「おいしい鴨」でしかありません。
遠慮ばっかりしてると損しますよ。ホント。




おかしいなと思うのは、感情優先タイプという診断。質問紙には
「理論的に物事を判断する」
「物事を熟慮する傾向がある」
をYESにしたんだけどな(笑)L尺度で弾かれたんかな。
ちなみに自分の分析ではこんなに細かくパーソナリティを分析できるわけじゃないので、一致するしないの問題以前でした(笑)そりゃ、医療用のパーソナリティ診断テストと性格判定じゃ合致しないのはあたりまえだわな。
自己分析では、AD/HDと認知症の疑いがあります、僕。

この性格診断は、「ママ度」の部分が主観的に考えてぴったりかなあと言う気はします。なにやらよく相談受けるし。ただ、最後の「ヨイコ度」はどうだろう。少なくとも存在感は薄くないだろうなあ。僕だけ講義サボってるのバレるし(笑)



2005年11月19日(土)
地図の読めない男

 自慢じゃないが、自分はよく道に迷う。途中にコンビニに寄って、店から出たとたん、もう自分がどっちの方角から歩いてきたのか覚えていないのです。
 車を駐車場にとめても、はて、どこに停めただろうと迷う毎日。

 だから新車には運転席の横に地図を常備しています。これでもう迷わないぜ、と今日は地図どおりに車を走らせてきたんですが、最後の難関が待っていました。目的地には着いたけど、駐車場にどう入るのかがわからない(駄)
 まわりをぐるぐるまわっておると、気付いた警備員の人が誘導してくれて助かりました。

 そんなわけで、10分遅れていつもの待ち合わせ場所に到着。今日は彼女さんと美術館に行く日なのです。単純にデェトというわけではなく、学校の課題なんですな。美術館に行くのが。なもので、今日10時に待ち合わせ。


 彼女さんを拾って近代美術館まで行くんですが、いや、またこれが複雑な道なんだな。またもや駐車場がわからんかったので、近くのパーキングサービスに車を預けたんですが、駐車場から出てくるともうどっちが美術館かわからない。
 あれ、ここどこだっけ、と思っていると彼女が後ろから
「さあ、右と左のどっちでしょう?」
 と笑っているので
「俺はわかるけど、あえてここは君に任せるよ、さあ、行きたまえ」
 と言うと、ねえ、嘘ついてて心苦しくない? と袖を引っ張って連れて行かれる。
 空間把握能力が障害されているのか。


 美術館にはわけのわからないものがたくさんありました。青いボールがたくさん書いてある絵が「常」というタイトルだったり、鉄格子みたいなパターンがあったり、謎の鉄のぐにゃぐにゃしているのが「八月、夏」とかいうタイトルだったり。自分、一時は芸大を志した者なので、多少は美術に詳しいと思うんですが、こうゆう現代美術というものはさっぱり何が何だかわからない。僕が理解できる美術はルネサンスまでだ。自分は文学部だったし、わかりやすい作品が一番という大衆文学推進派だったし(笑)


 結局半分近く理解不能のまま美術館を出て、丁度昼時だったのでどこか食事に行くことに。ここからなら、たまーに行く南イタリアのレストランがあるな、と思ってそこまで車を走らせました。
 このレストラン、普通の一軒屋を改装したもので、中はかなりしゃれてていい感じに仕上がっている。そんなに高くないんですが、ちゃんと前菜からデザートまでフルコースで出てくるので、ちょっとリッチな気分の時はあまり硬くならずに使えるお気に入りのお店です。かの福山雅治氏お気に入りの店でもあるとか。
 自分はポークスペアリブのリガトーニ、彼女は茄子とトマトのパスタを注文。うまいんだな、これがまた。
 そんなわけで、なんだか一日紳士的な日でした。最近イタリアンばっかり食べてるな。



2005年11月18日(金)
イタリアン

 最近知った事実なのですが、自分はどうやら黒酢が飲めないらしい。
 前に身体に良いから、と勧められて飲んだんですがやたらにむせてセキがとまらなくなったことがありました。その時はただ器官に入ったんだろうと思っていたんですが、さっきブルーベリー黒酢というものを勧められて飲んでみたらまたしてもやたらにむせる。うーん、なかなか難儀な身体である。



 今日は4講目の小児科を受ければよいだけの日。けれども、7時からバイトがあるんだな。
 なんとなく色々やっているうちに大学に行く時間になり、90分心臓のレントゲン写真を目を凝らしてR-Lシャントがどうだの、還元型ヘモグロビンがこうだのチアノーゼだの言っておるとあっと言う間に時間が終わる。

 授業が終わったのは3時半で、バイトに間に合うためには6時に大学を出れば、ちょっとコンビニに寄る暇があるぐらい。今日は4時からフィットネス・センターにて総合格闘技クラブの活動があるので、時間までそっちに顔を出すことにしました。
 実は日記に一度も書いたことはないけれども、自分はこの総合格闘技クラブのメンバーなのだ。日記によくFという女の人が出てきますけれども、その人がここのメンバーで、だからFとは元々部活仲間なんですな。で、彼女さんと一番仲がいいから、自然しょっちゅう一緒にいると、そういうわけで。早く主要人物を更新すればいいんだけど、なかなか暇がないというか、最近パソコンのデータが吹っ飛んだので、更新が不可能になったというか。なんと読者に優しくない日記なのでしょう。読む人を意識しないで適当に打ってるからこうなるんです。近いうちに直します。たぶん。

 総合格闘技、というとなんだか大層な気がしますが、まあようするに格闘技っぽかったらなんでもやったらいいべ、というかなり僕好みのユルーい部活です。メンバーもそんなに多くないんで、サークルに昇格せず、同好会として、大学のフィットネスセンターでまったりとやっています。

 そんな同好会を見学したいという男が一人。小学校以来の友人なのですが、彼が格闘技に興味があって、ぜひ見学に来たいとのこと。この間飲み会で会った時に格闘技クラブの話したら興味を持ったんですな。それで、部活と彼の予定が合うのが今日だったわけですが、自分は前述のとおりバイトのために途中退席。
 友人とFを会わせると、Fが人の耳をぐいっと引っ張って
「いい男じゃん」
 とささやいてくる。おれは合コンのセッティングしたんじゃねえよ。
 クラブが始まってからは、少林寺と空手で異文化交流をはじめ、なかなか熱く討論してました。楽しそうやな。
 さて、うまくいったみたいだからそろそろ仕事にいくか、とフィットネスセンターを後にする。


 大学に、もう一人同じ塾で働く男がいるんですが、そいつを車に乗せて塾に向かう最中、あと3メートル足らずで塾に到着するというところで当の塾から電話がかかってくる。駐車場についてから一応電話を取ると、
「ゆう先生、今日は先生の授業が休講になりました」
 という電話。わはは、じゃ、俺帰るわ、と友人を一人残して帰路へ。おれも休みてえよと散々文句いわれる(笑)

 帰り道の途中で大学の横を通るので、まだ部活やっているのかなと思って寄ってみると、20分そこそこで終わるはずはなく、まだやってました。友人も残って何やら熱心に練習しているのを、スーツ姿で見てました。
 Fが一人相手が居なくて観戦していたんですが、なんだかこっちに寄ってきて
「あの子(友人)あたし好み」
 と目がハートになっている。お前彼氏いるだろ。とはいえ、こいつの彼氏も相当な女好きだから仕方がないかもしれない。迷惑なカップルだ。
「なんかね、色んな空手の技教えてもらっちゃった。こんなのとかこんなのとか」
 と、興奮気味に話しておられるのですが、あの、すみませんが人の身体で実演すんのやめてくれませんかね、ごっつ痛いんですけど。
 先輩と友人が乱捕り稽古に入ったときも、空手ってすごーい、と人の首根っこ捕らえたまま眼を輝かせている。そろそろ落ちるて。
 先輩はブラジリアン柔術という謎の柔術の使い手で、これがまたなかなかに強いんだ。見た目に反して。
 自分は格闘技と言っても、柔道とボクシング、少しだけレスリングと何故か銃の扱いをかじった程度で、全くもって弱いんですが、それでも先輩のテイクダウンは取れるんですよ。袖さえつかめば投げ技だけは自信があるんで。でも、投げた後でいっつも負けるんだな。柔道は投げたらそこで終わりだけど、総合はそうじゃないからいっつも油断するんですよ。気付いたらなんか絡まれてシメられて負けると言う。
 友人も同じらしく、先輩の寝技をなんとかしようと、試合が終わってからも熱心に寝技の対策を研究していました。
 あたしも何か技知りたい、とFが人の上に乗っかって首しめてくるので、わかったから、一個教えてやるからやめれとなだめる。
 少林寺には自分から仕掛ける技がないから、Fは打撃戦になるとめっぽう弱い。女の子だからあたりまえなんだけど、Fにだけは容赦なぞしない。
 なので、打撃と投げの基本形だけ教えておきました。左で距離をとって右ストレートを打つべし。試合が硬直したら、フックと見せかけて袖を捕らえて投げるべし。
 えーそうなんだーおもしろーい、とその後実験台にされたことは言うまでもなく。いけないこと教えたかな。


 部活が終わったあと、車にFと友人を乗っけて、とりあえずFの家まで行く。途中Fの働いているアパレル・ショップに寄って年末調整の紙を提出してから家へ。
 Fを降ろしたあとは友人とメシでも行くか、という話になり、とりあえず適当に我々の町へと車を進める。
 大型のショッピングセンターがあるので、そこに行けばなんかあるべ、と駐車場に車をとめて店内に入ると、イタリアンビュッフェが目にとまる。少々高いんですが、食べ放題で時間が無制限。ここでいっか、とスタスタ中に入っていく。
 バイキングに行くと、自分は料理をお皿に小分けに盛るので何度もおかわりに行かなきゃならないんですが、友人もそのタイプの人なので、安心して食べられる。ボンゴレビアンゴとハーブソーセージとチーズのリゾットが美味でした。ハーブチキンもうまかったな。
 自分はスーツ姿なので、本当にイタリアで紳士と食事してるみたいだと笑われながら、せっかくだから全種類くうべと意気込んで次々に料理を食べていく。
 最後のあたりでさすがに腹がきつかったんですが、
「まだデザートがあるじゃないか」
と友人は言い
「シメはアイスクリームじゃないか」
と僕は言う。

 アイスクリームは6種類あって、自分はミントチョコレートを一口分とったんですが、友人が何をトチ狂ったか全種類山盛りにして、トッピングにチョコレートを大量に振りかける。
 席に戻って完食したはいいけれど、その後腹が痛いと言い続けてました。おそるべしバイキング。



2005年11月17日(木)
乳幼児発達検査

 関西人の血なんか一滴も入っていないはずなのに、なぜだか一つの話に一つの笑いを入れたがるこの習性。日常がボケとツッコミなので、特に狙おうと思っていない自然な行動でも笑われることもあって少々不服なのですが。基本的にマジメなんだけどな。おかしいな。

 用事があって大学にスーツで行ったのですが、自分の着ているコートは、踊る大走査線の青島刑事が着ている緑のコートに良く似ているのです。
 それを見て友達が
「お、青島」
 と言うので
「事件は現場で起きてるんだ!」
 と返すとやたらに笑われる。特にボケたつもりではないんだけどと本人は思っている。しばらくその話で盛り上がっていたんですが、なんか青島って刺されたよね、という話になり、一人がそのシーンを再現して僕を包丁で刺す真似をしてきたので、振り返ったら実は西村雅彦ね、とボケるとやたらウケる。平和な人たちだ。

 注※ 「振り返れば奴がいる」というドラマで、織田裕二が西村雅彦に刺されるシーンがある。非常にマニアックな話ですみません。

 でも、真面目な話、自分大学入ってからものすごく大人しくなったなあ。この間高校時代の日記を読み返してみたんですよ。いや、あの頃の輝きはいずこへって感じですよ。相変わらず大学の友人にも「芸人ゆう」の称号をいただいたんですけれども、高校時代に比べたら笑いがユルいな。あかんあかん、気を引き締めていかないと。


 本題。今日は朝の8時に大学に集合。遠い人は大変ですな。なぜそんな時間に大学に集合かというと、今日は施設に実習に行く日なんですな。自分のいく施設は保育園。子供と戯れてきます。
 でも、保育園に行くんだから子供と遊べばいいかと言えばそうではなく、実は乳幼児の発達指数検査というものをやりにいくことになっています。大学の実験室でやるわけではなく、器具を持っていくわけでもないので、実際のところ、一緒に遊びながら行動観察をして診断を下すんですがね。データが数値で出てくるわけじゃないからレポートが書きづらいったらありゃしない。

 自分の担当は0歳〜1歳児。5歳くらいなら似たようなのが塾にもいるから慣れているんだけど、赤ちゃんは正直見たことすらないな。兄弟姉妹がいるわけでもないし。
 大丈夫かなあと思いながらも、まずは殺菌消毒して、その赤ちゃんたちがいる部屋へと案内されていきました。自分のほか、男子が2人と女子が1人。
 部屋に入ると、まずは速攻女子が溶け込みました。さっそく子供の輪の中にはいって遊んでいます。やっぱり女子の力って言うのは偉大なんだなあ、と男三人は壁際にへばりついて成すすべなく見ていると、「ミルクやってみる?」と保母さんの一人がおっしゃる。ミルクっすか。
 犬なら手馴れてるんだけどな、と思いながら赤ちゃんを抱き、哺乳瓶を口に当てる。おお、すげえ飲んだ。しかも、わりと勢い良く飲むなあ。むせたりしないのかこいつ、とハラハラしながら見ていると、案の定一気飲みし過ぎて誤嚥する。泣いて、人間ではありえない方向へぐにゃぐにゃ曲がるので、うおお、どうすんだこれ、とりあえず背骨側に思いっきり反ってるから元に戻さんと、このまま折れ曲がって死ぬんじゃねえかと思って、逆方向に折りたたもうとがんばっていると、保母さんがやってきて、こうすればいいのよ、とその子をなだめる。魔法でもかかったみたいに一瞬で泣き止みました。すげえ、どうなってるんだこいつ。どこにそんなスイッチが(違)

 とりあえず嚥下障害だのはなさそうだな、と心のメモ帳にしっかりチェックして、食事を終えた後は少し遊んでからお昼寝タイム。しばらく抱っこしていると安心したのか、うつろうつろしてきたので、色々体中突っついたりして原始反射の有無を調べてました(酷)
 バビンスキー兆候が陽性で、ものすごいおもしろい。神経内科の教科書で見たやつってこれか、と一人でウケてました。本人もむずかってますが機嫌がよさそうなので、まあいいんでないか。
 そんなことをしていると、そろそろお昼寝の時間。布団を敷いてその上に乗っけると、あっけないほどすぐに寝る。バッテリー切れたロボットみたいだな。
 割と年上の子は寝ないので、他に獲物はいるかと見渡せば、他の男子2人もなかなかうまいことやっている。子供ってのは、こっちから行かないと向こうからは警戒して近づいてこないもので(丁度人見知りの開始時期)、自分はあんまり人に積極的に話し掛けたりしないんですよ。話しかけやすいオーラがあるらしく、いつも人から話し掛けられるから喋っているけど、遠くから見てたって子供とは仲良くならないしな。
 とりあえず暇そうな子に近づいていってみると、彼は何の恨みがあるのか、ひたすらアンパンマンの虐待をしている。聴診器のおもちゃがあったので、アンパンマン痛がってるしょ、もしもししましょ、と手渡すと、
「こりゃ良い武器やのお、あんちゃん」
と言って(僕の脳内で)、やたらそれでぶん殴り始める。これは止めるべきなのか。
 アンパンマンを手にとって、「あ、あ、あべしーーーーー」
 とか言ってると、大学生にはバカウケだけど、子供はまったく無反応。おもしろくなかったか。
 まあ、あとから良く考えたら、言葉がまだわかってないんだからウケるわけないんだけど(駄)
 その後もあきらめず、同じ学部のS籐くんとタッグを組んでお笑いネタの数々を披露しましたが、あえなく撃沈。

 いったん休憩に入って、教授のところへ行き、途中経過の報告。他の男子二人とだべってたんですが、K田はなかなかうまくやっている。いや、歳の離れた弟いたからさ、と言われて、なるほどなあ、いいパパになるよ、とかなんとか言ってちゃかす。
 問題なのは言葉も分からない乳幼児の前で漫才を披露しているゆうという馬鹿者と、いい人なんだけど、いかんせん顔がめっちゃ怖いS籐くん。休憩終わったら癒し系でいくべ、と誓い合って、いざ戦場へ。

 部屋に戻ると、幼児たちが一斉にこっちを見る。おもろいなこいつら。
 大半の人々は保母さんの持ってきたビニール製の簡易トンネルで遊んでました。
 おお、これすげえなと興味を持ったゆう少年は、検査そっちのけで早速自分もくぐってみることに(駄)
 中はあんがい広くていい感じ。これおもしれえと思っていたら、向こう側からきた少女と鉢合わせする。
 女の子がやたら嬉しそうに迫ってくるので、やべやべと思ってバックすると、いよいよキャッキャと笑い声を立てて追っかけはじめる。
 そうか、同じ目線に立てばいいのか。小児科だの、発達心理だのやってても実際は違うなやっぱ。
 それがわかってからは、S籐くんと一緒にイナイイナイバーをしてあげたり、(バーの時、めっちゃ変な顔したら衝撃的な顔で見られた笑 これも検査項目にいれとこ)、アフロヘアーのカツラかぶせて爆笑したりしてました。かぶせられた女の子が、自分の頭にもアフロかぶせてきたんですが、あまりに違和感がなさ過ぎて、大人も子供も「ああ……」って感じでした。なんだよ。
 一番おもしろかったのが、教授が様子を見に来たとき。さすが、小児科の先生って人気なのね。入ってきたとたんに子供たちが好奇の目を向ける。みんな、おじいちゃんの髭が気になるのだ。そんななか、自分と遊んでいた男の子が教授を見て
「まま!」
 と叫ぶ。ママて。
「ママ違うよ。おじいちゃんでしょ」
 と諭しても、ううん、まま! と教授指差して叫び続けている。
 おまえの母ちゃんどんなんや。


 で、ものすごく楽しかった時間があっという間に終わって、大学まで帰る。
 帰りのバスを待っている間、同じ施設でしたが5歳児クラスにいた彼女がやってきて、楽しかったと笑っている。
 0歳児ってどうだったの、と彼女が訊いて来るので、S籐くんと顔を見合わせたあと
「なすすべねえよな」
「俺たちにゃ手におえねえ」
 と互いの健闘を称え合う。子供とじゃなくて、S籐くんと一気に仲良くなりました。
 何してたのあんたたち、と彼女が苦笑するので
「そりゃお前チッチキチーやな」
「そんなやつおれへんがな」
 と教えてやると、わかるわけないじゃない、と呆れ顔。
 腹が立ったので雪を背中に突っ込むと、冷たい冷たいと言って、さっきの子供みたいにめっちゃ背骨側にのけぞっている。彼女は体が異様にやわいのだ。
 それを見て、「こういうときは縦に抱いて背中ぽんぽんやると治るんだよ」とさっき得た知識を実践すると、キレて追っかけてきました。
 こんなところにも赤ちゃんが、と教授があきれる。



2005年11月15日(火)
ついに新車

 講義室で熟睡していると、後ろからバシッと叩かれる。振り向くと彼女が満面の笑みで立っている。
「なんすか」と聞くと「なんて叩きやすい頭だこと」と何やらご機嫌。
 こっちは寝不足でつらいのだ。とりあえず次の授業がどこだったか思い出せないくらいだったので
「ねえ、次の授業ってどこでやるんだっけ」と問うと
「え、大学で」とあっけらかんと答える。
 大学でってあなた。そんな常識クイズ出したわけじゃないんだよあたしゃ。
 彼女のどこが好きって訊かれたら最近は俺にはない天性のボケセンスがあるって答えます。彼女に出会ってからツッコミが上手くなってしまった。
 そんなことをぐるぐる考えていると、後ろから彼女の友達がやってきて
「ねえ、ゆう君が訊いたのって、何番講義室って意味だと思うよ」
 とそっと彼女に耳打ちしてくれる。嗚呼、ありがとうNっち。
「ああ、そゆこと。5階の7番だよ」とやっと正解を言ってくれたので
「お前無意識で俺のこと馬鹿にしてるべ。ゆうはここがどこだか解らないくらいバカだと思ってるんだべ」
 と非難すると
「えーそんなことないよー尊敬してるよーきゃーゆう君天才ー」
 とすげー棒読みで言われる。こいついつかコロス。
 彼女が去ったあとで、事の一部始終を見ていた男子軍団が、お前ら見てるとおもしろい、爆笑だった、と背中をばしばし叩かれる。ああ。

 さて、授業も終わり、今日はいよいよ車が納車される日。実に1ヶ月もの間キャラバンに乗っていたのですが、これでおさらばなのだ。よく乗ってたな、あんなでかい車。
 自動車工場に顔を出すと、次々に人が出てきて
「よぉーゆうちゃん! よく無事だったな(笑)」
とか
「ゆうくん、やっとデカイ車から開放されるな」
とかいろんな人からエールを貰いました。相変わらず平和なところだな。
と、思っていたんですが、そういえば今日は見たことのない店員さんもいて、忙しそうな様子。
作業場奥に案内されて、ヒーターの前に座っていたんですが、ややしばらく皆手が離せないみたいでした。
やっと作業が一段落ついて店長がやってきて
「もお、大変だよ。今日だけでタイヤ交換100件以上来たんだよ?」
と泣きついてくる。ああ、ついに初雪降ったからねえ。
でもいいじゃん、儲かってるんでしょ、と言うと
「そうなんだけどさあ、もうしんどい。ハゲるべや」
うん、それはもう手遅r


んなわけで、1ヶ月でずいぶんここの店の人と打ち解けて、客というか友達扱いの感じで後回しになったんですが、いよいよ自分の車とご対面。
おお、いいじゃないですか。純白の車。マイナーチェンジ後の初代モコですよ。ほとんど新車!
ついでだからって、無料で冬タイヤに交換してもらって、ペッカペカに磨きあげてくれました。
仕上がった車を見て店長が、いや、俺って天才とか言ったあとで、いよいよ引渡しとなる。
こりゃいい車ですわ。MDついてるっていうんで、早速ポケットに突っ込んであったポルノグラフィティをセットする。うーん、いい音出るなあ。
こいつのためにローン組んでしまったので、明日から真面目に働かなきゃなあ。



2005年11月14日(月)
冥土喫茶

 彼女と講義室で、メイド喫茶というものが札幌にもあるらしいと言う話をしていました。秋葉原ローカルかと思えばそうではないらしいんですね。ただ、場所がススキノだってところがなんとも。別にいかがわしい店ではないらしいんですが。
 なんだかよく知らないが、中世欧州の小間使い、所謂メイドの姿をした店員さんが神様であるお客様に向かって「ご主人様お帰りなさいませ」とか言うようなことをやる喫茶店らしい。かといって、かの有名なウインザーホテル洞爺のようにサービスは哲学だとか豪語するような店でもなく、まあ、うちの社長もあの本を読んで偉く感動して、そのせいで今年から仕事キツくなったんだけど、どうせそんなところは料理がバカみたいに甘いばっかりでマズいのかと思えば、意外にそうでもないらしく、まあ、ものすごくサービスの行き届いた喫茶店と考えればよろしいらしい。回転率が悪いというのが喫茶店の特徴だから、ぴったりマークして常連以外は早めに帰す作戦なのかしら。と思っていたら、なんと最近では喫茶店以外にもマッサージなんかやってくれる店もあるらしい。副収入を期待するわけか。なあるほど、会計学の基本に即しておりますな。
 この間テレビで見たけど、口をぬぐってくれたり、コーヒーにミルク入れてくれたりもするんだって、とおもしろがって彼女が言うので、でもなあ、と思う。
 そもそも喫茶店ていうのは、コーヒーの飲める図書館なんだよ。電車待ったり、待ち合わせに早く来すぎたときに時間つぶしに使うようなところで、なるべく静かにしていたいのに口なんかぬぐわれた日にゃあ、そのままその手ぬぐい口に突っ込んで「ふぐ」ってあだ名つけるぞこのやろう。

 そんな話をしていると横からFが
「あんたってホントに男子の夢を理解しないわね」
 と口出ししてくる。わかってねえなあ女子は。本質的に男の夢というのはデカイ動物とカッコイイ乗り物じゃないかと。メイドは正直な話二の次じゃないかと。例えばすごい可愛いメイドとすげーかっこいい車が並んでたら、絶対車選ぶね。俺はいつか超金持ちになってレクサスに乗るんだと言っておると、「じゃ、そのメイドさんがKちゃんだったら?」と言われる。
 そりゃKちゃんですけど、別にメイドじゃなくてもいいわ、と言うと、じゃあメイドKちゃんは私が貰う、とFは彼女をぎゅーと抱きしめ、おでこにキスをする。うらやましいでしょ、とかなんとか言ってくる。まあ、僕はバイ・セクシャルでも全く気にしないよ、というスタンスだから。というか、なんだかだんだんどうでもよくなってきて、女が女を好きになろうが何しようが特に興味はないというか。恋愛なんて、色んな付加価値を取り除けばそういうんじゃないだろうか。男女である必要は、少なくとも人を好きになるという感情だけで言えば、あまりないわけで、恋愛の先に付随する結婚だとか、家族を作るだとか、そういうのを考えたら男女でってことでしょ。好きなら好きでええわ。

 ほんとつまらないわねー、とFは言い、
「昨日バイト先で考えたんだけどさ、Kちゃんにキスするよりあんたにしたほうがダメージ大きいよね」
 とか危険発言するので、思わず二人そろって「それは止めなさい」ときれいにハモる。
 んなことされたら腐るべや、と言うと、だからダメージになるじゃんと言われる。
 話は変わりますが、(というか本題なんてありゃしないんだけど)だいたいが意味もなく人をつついたりするのやめて欲しい。
 男女の脳というのは実は医学的にはっきりとした違いがあって、右脳と左脳を結合する脳梁という部分が、女性のほうが太いのだ。そのために、女の人は会話でも記憶でも「感情」を重視するようになる。だから、あのお店美味しかったとか、あの映画おもしろかったという感情と一緒に物事を考える。男性は細いので、記憶や言語と感情がそれぞれ孤立している。だから、会話は「情報」を伝えるものとして捉えるので、井戸端会議なんかはやらない。この違いがあるから、女性は「男と話してもつまんない」となり、男性は「女と話すと何が言いたいのかわからなくて疲れる」となる傾向にある。
 だから、人を突っついたりしておいて「何?」と聞き、「おもしろーい」と言われるとだから何なんだ、今お前から俺に何の情報が伝達されたんだとなるのだ。大学でよく女子につっつかれたりした挙句になんでもないといわれるのですが、むしょうに許せない。
 まあ、だからこの日記は何の情報を伝達しているかといわれても、特に何も伝達しちゃいないんですが。もちろん個人差はありますよ、脳の話は。



2005年11月12日(土)
深夜カラオケ

 仕事が終わったあと、同僚とメシでも行くか、と適当に車を走らせたのですが、いかんせん今は夜の23時過ぎ。この田舎町で空いている飲食店といえば、某ハンバーグレストランか吉野家か、ラーメン屋くらい。
 どこに行こうかなあと思っていると目の前に深夜3時までのカラオケ店が見えてくる。カラオケ行くか、という話になり、気付けばスーツ姿で2名様ご案内。

 何やってるんだろうなと思いながらも、まあいいか、とカラオケ・ボックスに入り、とりあえず料理をいくつか注文して、次々と歌いまくりました。
 1,2時間と思っていたのが結局閉店時間までいて、家についたのが午前4時。
 仕事帰りで疲れてると思ったら、意外とがんばれるんだな笑



2005年11月10日(木)
三歩歩けば

 寒みーよ、眠みーよ、学校休みてーと思いながらベッドから転がり落ちて、床でなお寝ていると、タンスの上に何かの封筒があるのを発見。なんだべと思ってとって見ると、「2005年2月14日 ゆうへ」と題された手紙である。中身を見てみると、何やらラブレターらしい。彼女の名前が書いてあった。

 ……はて。これいつ貰ったんだろうか( ̄▽ ̄;
 日付的にバレンタインデーで、確かその日は二人で食事に行ったんじゃなかったか。そのときに紙袋を渡されたけど、チョコレートが入っていたのみであとは何もなかったはず……。でもタンスの上に大事そうに置いてあるということは、一度は見てそこに置いたんだろうなあ。お、思い出せない。

 思い出せないと言えば、最近筆箱をなくしてしまったんで、あれ中学校から使ってるやつだしな、そろそろ新しいの買うか、と思っているんですけれども、中身のペンやらホチキスやらは買ったのに、肝心の筆箱をいっつも買い忘れる。昨日もわざわざデパートまで行ったのに、なぜかキムチ鍋の元とエリンギ買って帰ってきました。一体何をやっているのか。

 こりゃそろそろキテるな、と思いながら大学にやってきました。痴呆のスクリーニングをやる日で、自分被験者だったのです。長谷川式と、なんとかというやつと(既に忘れた)、コース立方体なんとか(駄)。
 コース立方体では、積み木が目の前においてあり、指定されたとおりに組み合わせるという課題で、大学生の、しかも心理組みとはいえ医学校に入ってるんだからこんなのそんなに時間かかりません、と先生は言っておられたのですが、これすごい難しいの。何がなんだかよくわからなくてこれはこっちじゃねえか、いや違うな、んん? とか思っているうちに制限時間を遥かにオーバーし、途中で検査打ち切りになりました( ̄д ̄;

 実験者からデータをフィードバックしてもらったのですが、明らかに痴呆の兆候ありって言われました。うふv
 脳が疲れているのかなあ。



2005年11月08日(火)
海辺のカフカ

 日曜日の飲み会のとき、先輩に
「あんたたちカップルって何か緊張感なさすぎ。最近デートとかしてるの?」
 と訊かれ、ぜんぜん、と答えると今すぐしなさい、もっといちゃつきなさいと詰め寄られる。
 まあ、そんなもんかなと思って、じゃあ火曜日、授業が終わったあとにどっか行くか、という話になりました。

 で、当日。約束しておいて、毎度のことながら特に何も考えていなかったので、車に乗り込んでから、で、どうするべ、という話になる。
 彼女が最近免許を取ろうと自動車学校に通い始めたので、免許を取ったらまず行かねばならないところがあるから、と言い、そこに連れて行くことに。

 ついたのは石狩湾新港。誰もいないので、ゆっくり海辺を走っていきました。海が見える防波堤手前で車をとめて、ややしばらくおしゃべり。漁協の魚を狙いに来た野良猫だとか、海面をひっきりなしに探しているウミネコだとか、遠くのほうで作業している漁師さんだとか、そんなものを見ていました。

 長いことぼーっとしていて、時間はもう午後7時。メシに行くか、と港から車を出して、適当に国道を飛ばしていく。そういえば、前々から行こうと思っていた店がありました。仕事先で一番仲の良かったJ先生が教えてくれたお店で、麻生近くの洋食屋。結構わかりにくいところにあったので、探すのに苦労しましたが、なんとか発見して店内へ。アメリカ70年代的な雰囲気のお店で、料理もなかなかに美味でした。
 店を出てからは適当にふらふらして、彼女宅へ到着。なかなか目的もなくふらふらするもの楽しいもんです。



2005年11月05日(土)
制服

 自分の担当する授業が月曜日に移ったので、これから土曜日は7時は家へ帰れます。いやあ、家帰ってから何しようかなーとわくわくしながら仕事していたんですが、いざ自分の担当授業が全て終わって帰る支度をしていると、中学三年生の生徒たちが数学の課題がわからん、と質問しに来る。おお、俺に数学を質問するとはいい度胸じゃねえか。数学赤点大魔王と呼ばれていたんだぞ、と言うと、そんなんいいから、先生しか質問できる人いないんだもん、などと言ってくる。
 しょうがねえなあ、ま、所詮中学生の問題だし、ちゃっちゃとやって帰るぞ、と思って問題を見たんですが、なんですかこれは。さっぱり意味がわからない。
 とりあえずいろいろ試してみて、昔の知識を引っ張り出しながらといてゆき、なんとかほとんどの問題は理解したんですが、一番最後の問題が強敵。なんじゃこりゃ。
 これはこうじゃないか、いやいやそれだと割り切れないから、などと押し問答しておると既に時刻は9時を過ぎており、いやいや俺様がこれしきの問題解けないはずはないと云々唸っておると、丁度数学科の先生が授業を終えて降りてくる。
 おお、助かったと思って数学科の先生に質問してみると、なんだ、そんな単純なことだったのかとなんだかうんざり。生徒のほうは説明で理解できなかったようで、頭がこんがらがっていたので、もっとやさしく一つ一つ教えました。正解を導いたときは抱き合いました(笑)数学勉強しなきゃなあ……。あかんあかん。


 じゃ、自分も帰ります、と教室を出て、携帯を開いてみると、友人(女の子)からメールがきている。ただ画像が添付されているだけだったので、なんだと思って開いてみると、彼女が高校時代の制服を着て何やら楽しげである。何してるんだ、と思ってメールで聞いてみると、電話がかかってきて
「今ねー、高校時代の制服を着て飲み会やってるのー。女子高生コスプレよ。Kちゃん(彼女)もいるよー。制服姿がかわいーの!」と何だか異様にハイテンションな声で言われ、「ああ、そうなんだ、楽しそうねえ」と言ったら、電話の向こうで代われ代われと何やら言う声が聞こえる。Kちゃんに代わるね、と友達が言い、彼女が電話に出てきて
「もしもし、ゆう? Hさんの家でやってるからゆうもおいでー。女子高生がお酌してあげるー。あはははは」
と明らかに酔った声で言われる。まあ、帰ったところで特に予定もないし、と思ってそのまま行くことにしました。


 Hさんの家に到着して、玄関を空けた瞬間異世界が広がっていました。女子高生が、いや、元女子高生がたくさん(笑)自分仕事帰りでスーツなもんですから、全員に先生先生とまとわりつかれる。彼女の制服姿について感想を求められたんですが、3年間見続けてきたから特に何とも思わない自分がいる。あら、お久しぶり、お変わりなく、と言っておきました。そしたら別室に拉致監禁され、ちょっとあんた、Kちゃんとどこまで行ったの、三段階評定でABCで答えなさい、などと詰問される。さっき彼女に聞いたら口を割らなかったそうだ。
 そんなことは致しません、我々手も握りませんと言いながら買ってきたコンビニ弁当を広げると、そんなことはないだのなんだのギャーギャー言うので、優良可で言ったら良ですな。と言っておきました。絶対嘘だと言われる。本当だっつの。
 その後、メールを送ってきた友達が過去の恋愛遍歴を切々と語るのをお酌(車だからお茶だけど)をしてもらいながらずっと聞いてました。ちょうどこの制服を着ているときに、ものすごいやつに付きまとわれたらしい。話を聞いているとFとほとんど似たような被害を受けておったのです。そりゃ、やっぱり何かの疾患かもしれんな、すぐに学会報告だなと思う。
「だいたい、男なんて女の子をそういう目でしかみないんだから」
 と自分に言うので
「そうよねえ。男ってやーよねえ」
 と返してあげる。彼女が大変不思議そうに、ねえ、ゆうは男じゃないの、と訊いて来るので「ススキノではね」と答えときました。激しくうんざりする彼女。

 そんな話をしているととっくに次の日になっており、彼女が嬉しそうに自分の腕時計を見せてくる。終電ないから送れって言っているのだ。
「すいません、うちの社長がそろそろタクシー出せって言ってるので、お乗りのお客様はいらっしゃいますか」と訊くと、彼女のほかに二人が手をあげる。今日も繁盛ですわ。
 今日は中央バスとのコードシェア便ですので。すぐそこに止めてあるキャラバンを示すと、でかいでかいと大騒ぎになる。やっぱりでかい車好きなのかな。乗り心地はいいでしょうが、運転席は大変ですよこれ笑
 そんなこんなで各自宅を回って、最後が彼女さん宅。久しぶりだったので家の前で最近の話をお互いにしていたりすると時刻は午前3時。彼女は明日自動車学校で10時から実技教習だそうだ。まあがんばれ。



2005年11月02日(水)
緊急シンポジウム

 寂しさに負けた。いいえ、世間に負けた。
 今までずうーーっと我慢してきた煙草。ついにまた喫煙習慣が始まってしまった。
 元々ほんの少しだけ喫煙する習慣があったのが、例によって体調を崩してうんうん唸っていると彼女が目ざとく煙草を見つけて取り上げてしまいました。以来もう煙草は吸わないと心に誓っていたんですが、ここ最近はお互いに忙しい=彼女の監視の目がないからもうやりたい放題なわけで、ストレスも溜まってるし、ついに友達と駄弁ってて煙草を勧められると、「いいねぇ」と受け取ってしまったのだった。
 一日一本、いや、一週間に一本にするぞ。うん。
 ここ最近愛煙家の立場がないとそこかしこで言われておるのですが、医大ともなるとここは医療機関なわけで、もちろん煙草なんざ全館全面禁煙。だから煙草を吸いに行くときにはわざわざ中庭の喫煙所まで行って吸わなきゃいかんのです。夏ならばポカポカ気持ちのいい太陽の下でのんびり吸えるんですが、今時期は寒くて仕方がない。雪が降ったら禁煙だな(笑)
 煙草を吸っていると、年上だけど同学年の友だちでIという男がやってきて、
「ゆうくん、煙草はやめたほうがいいって。ヘビースモーカーの俺が言うんだから間違いないって」
 と諭してくれる。そうだよなあ。でもなんか最近ストレスとか疲れとか溜まっててさあ、と言うと、いや、俺も吸い始めたときはそうだった、と彼の壮絶な人生をしみじみと語る。この世界はいろいろな人間がいろいろな人生を送っているのだ。
なんかゆう君は色んなことつい話せちゃうわ、と言われる。そんなオーラあるのかな。

 さて、昨日のF強制わいせつ事件を煙草吸いながら学会に報告いたしました。やつはヤバいとは思っていたが、まさかそれほどまでとは。これはCBTですか? いや、暴露法ですな。いやいや、もう逆森田療法も効果的かもしれません、とにかくアセスメントを実施して、症例一号として論文にまとめましょう。次回の認知行動療法学会で発表ですな。卒業論文はこれで行きましょう。そんな話を青空の下でしていると、Fからメールが来る。今、問題の女好きに絡まれてると。緊急対策チーム出動です。

 図書室にいるというので行ってみると、Fが自分の彼女さんのほっぺをもみくしゃにして遊んでました。おまいは一体何をやっとるのかと問えば、愛のスキンシップとなぞのことを言う。ちらりと隣に視線をやればすぐ隣に問題の彼が。なるほど、彼女と戯れているフリ(いや、フリじゃないか)して回避しているのだな。彼は何食わぬ顔をしてユング派の本なんぞ読んでいる。いや、お前が読むべきなのはフロイトだろうと思う。
 小声でやばいから逃げたほうがいいぞ、とかなんとかアドバイスしていると、状況がわかっていない彼女がFの指をはんで遊んでいる。ねえ、あんたの彼女が指にキスする、というので、腹減ってるんじゃないか? 誰かニンジン持ってませんか? とボケると
「チョコがいいです」
 と真面目に言われる。天然ボケってすごいな。そして
「うらやましい?」
 とかなんとか言ってくるので、こいついっぺんしばいたろか、と思うのだが、さっきまでタバコスパスパ吸ってた訳で、近づいたら匂いでばれるかもしらん、と思って遠巻きからこのやろうと思ってました。
 とにかくFを図書室から逃げさせ、彼女の首を本に向けさせ、脱出。
 学校にいるときはそれでもう追ってこなかったのだが、授業が終わって、バイトの時間まで講義室でぐったりしている(この時熱が37.2度あった)と、Fからメールがまたもや来る。学校の外で待ち伏せしていたらしく、一緒に帰ろうと言われたんだけど、私は自転車だから逃げましたと。でも、やつは車で追ってきて交差点で追いつかれ、自転車後ろに積んで、家まで送ってあげるから、などと言う。振り切るに振り切れなくて、家までなら近いしと思って乗り込んだのだが、その道中で

「Fちゃんはいっつもゆう君とばかり喋ってて俺はさびしいよ。ゆう君と俺、どっちが好きなの?」

と言ったそうな。とりあえずなんでその二択なのか、Fにはちゃんと彼氏いるぞ、俺もいるぞ、と思うのだが、彼の世界ではFが自分を好いているらしい。そして自分がFを冷たくあしらっているらしい。確かに、一時期は自分が男軍団といないときはたいていFといるから付き合っているんじゃないかと思われてたことがあったけど、すぐに誤解は解けたんだけどな。Fは僕といるんじゃなくて、彼女といるから、結局のところ彼女とセットでいる自分と一緒にいるように見えるのだ。彼はそんな男子間の情報が共有できてないくらい嫌われてるのかなあと思う。
 何かあったらすぐに電話なりメールなりしなよ、ただし6時半からバイトで連絡が取りにくくなるからそれまでに逃げるんだ、とアドバイス。今日は厚着だし、脱がされにくい服だから大丈夫、と返事がくる。いや、脱がされなかったらなんでもいいんかい。

 バイトまで結局連絡がなかったから、大丈夫なのかなあと思いつつ出勤。人の心配ばかりしていたら自分の体調不良をすっかり忘れていたわけで、教壇に立つなりぐらぐらめまいがする。なんとか100分の授業を終え、職員室で書類を片付け、報告を済ませ、出勤簿を入力し、今日ははやめに仕事切り上げて帰ろうと思っていたのですが、教室長に「帰ります」と言いに行ったら、「そういえば車どうなったの」と訊かれる。新車買いましたよ、モコっすよ、と言うとそこから話が大いに盛り上がり、気づけば日付が変わる大惨事(バカ)。
 やっとの思いで家に帰ってきて、アセトアミノフェンを胃に突っ込んでケータイを開くと、Fからメールがきてました。「手をつなごうって言われた以外は実害なかった」とのこと。次なんかされたら訴えてもいいんじゃないかなあ。



2005年11月01日(火)
女は魔物ですか


 我が大学には、おそらく日本屈指の女好きがいる。
 とりあえず視界に入った女子は片っ端から口説くという習癖の持ち主で、最近ではあいつはヤバイと男子からは敬遠されておる次第です。
 自分の彼女さんも被害にあったそうで、その話を聞いてああやべえなあ、あいつは、と思っていたんですが今日聞いた話は強烈だった。
 自分はその女好きの彼とそんなに仲が良くなかったんですが、彼女は被害といってもしつこくメールが来るくらいですぐに止んだんで、ただの女好きかと思っていたんですが。
 そのメールの内容と言うのが、付き合って三ヶ月くらいだけどまだ彼氏とキスもしていないと彼女が言ったら、どう男を誘惑するかについて延々と語られたと。
 結局ファーストキスは一年も過ぎてからだった(彼氏のほうがそういうのに興味ないから笑)んですが、そのアドバイスを元にしてたらどうしようと最近思っているわけで笑

 講義が終わり、さて帰って寝るかな、最近バイト続きで寝不足だよ、と思っていたらばFにがしっとつかまる。
 またこのエロは何だと思っていたら、少し相談ごとがあるというのである。
 実は男子の間で、あの女好きが次はFさんを狙っているらしい、ゆうが一番Fと仲がいいんだから警告してやれと言われていたのです。
 はたして、案の定そいつの相談だったわけで、とりあえず話が長くなりそうなので、近所のイトーヨーカドー内にあるポッポといういかにもしょぼい店でフライド・ポテト(なかなかウマい)をつまみながら聞くことに。心理なんか専攻していると、だんだん悩み相談に慣れてくる自分がいる。

 けれど、そこで聞いた話というのが想像を絶していたのだ。
 最近急に口説かれるようになり、煩かったので一度くらいランチならいいか、とついOKしてしまったのが運の尽き。
 ランチの後、「おいしいソフト・クリームの店がある」と車で連れられていったのだが、ついた場所が人気のない路地で、そこでいきなり肩に手を回して、顎に指を添え、キスをしようと迫ってきたとか。それでなんとか顔を背けて逃げると、次は空いた手で彼女の藻岩山と手稲山(察してください)を触ろうとしてきたと。

 Q: これは強制わいせつですか?
 A: はい、これは強制わいせつです

 そんな事件があったあと、何やらなおさらFを口説いてくるようになり、

「君と僕が出会ったのは偶然ではなく、必然だったと思うよ」
「今日のスカートはとてもセクシーだね。ドキドキするよ」

 などと毎日メールを送ってくるそうだ。
 そしてつい最近、本気で
「時々君の頬にキスをしたり、抱きしめあったり、そんな関係がいいな」
 と言ってきたと。
「私に身体の関係を求めてきたのよ!?」
 とFは憤慨する。

 Q: これは臨床心理学的介入が必要ですか?
 A: はい、早急に臨床心理学的介入が必要な重度のケースです。

 とりあえず、あんたも下着なんだか服なんだかよくわからん超ミニスカートで人を蹴り飛ばしたり、Vネックセーター着てきて「谷間」とか言うんじゃないよ、いくらゆうさんが特に何の感慨も持たなくても女好きという人種はそれだけで挑発された気になるんだよ、と諭し、明日から厚着してくるという合意を取る。それから、あとは今後メールなどは一切無視。学校での無視は難しいから、我々が早急に学会を組織し、このケースに対する臨床心理学的治療法を考案することにしました。

「私が露出気味のファッションだったのも一因だったのね」
 と思案顔で言うので
「いいかい、男って言うのは思うほど頭使って生きてないんだよ。自分に寄って来る女=自分を好きな女という図式しかないんだよ」
 と諭す。だいたい、何ゆえあんなに自分の肢体をさらけ出したがるのか、あなたは露出狂ですかと聞くと
「だって、私ってセクシーなんだもん」
 と平然と答える。

 Q: 女は魔物ですか?
 A: はい、女は魔物です。