卓さんに、あるお店まで、お使いを頼まれた。いいよと請け合ったものの、調べたら、その店はちゅうごくにあった。驚いたけれど、行くことにした。初めての海外、どうしようかと緊張していたら、ちゅうごくには、電車で30分でついてしまった。 電車からおりると、日本語は通じなかった。雑踏の中で立っていると、スーツを着た中年の男の人が私に近寄って来て、私が探していた店はもうないことを教えてくれた。その人は日本人だったのか、日本語ができる人だったのかはわからなかった。でも「スズキです」と自己紹介をしてくれた。卓さんの知り合いのようだった。 もうないと聞いて、せっかく来たのに信じられない、と私は腹を立てて、スズキと名のった男の人に「もう、ね、わかるでしょ、卓さんはああいう人だから」と怒って言う。そしてまた、にほんに帰る電車に乗った。時計を見ると、もう19時を過ぎている。今日はリコさんとようへいさんの三人で、ご飯を食べに行く予定で、待ち合わせは19時半だった。30分でにほんにつくけれど、時間には間に合わないので、なんてことだといらいらと焦った。
ちゅうごくには、小学校の時仲良しだったマリちゃんと行った。
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