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2009年10月12日(月) |
第9回「ナラティブと臨床」研究会のお知らせ |
忘れた頃にやってくる。「ナラティブと臨床」研究会の告知でございます。
なんだかんだで第9回を迎えることとなりました。話題提供の矢原隆行先生は、昨年、ご編著「ナラティヴからコミュニケーションへ-リフレクティング・プロセスの実践」(弘文堂)を出版された他、野口裕二先生の編まれた「ナラティブ・アプローチ」(勁草書房)にも興味深い論考を発表されています。質的研究関連では、グブリウムとホルスタインの「アクティブインタビュー」の翻訳も手がけておられます。ちなみに私は上記2冊とも、もちろん拝読しました(アクティブインタビューは研究のおともに)。
当日は、臨床、研究など、多方面にわたっての議論ができることと思います。大学関係者にとってはしんどい日(センター試験の1日目です)、しかも少し不便な時間帯ではありますが、どうぞお暇がある方はご予定くださいますようよろしくお願いします。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 「ナラティブと臨床」研究会のお知らせ 日時:2010年1月16日(土)17:30-19:30 場所:湖南クリニック デイケアルーム 話題提供者:矢原隆行(広島国際大学医療福祉学部) 演題:「会話についての会話についての会話―リフレクティング・プロセスの理論的含意と応用可能性」
【要旨】 リフレクティング・プロセスは、ノルウェーの精神科医であるT.アンデルセン によって提唱された方法です。従来の家族療法における三種の神器であった ワンウェイ・ミラーを反転させて、専門家チームによる話し合いを家族らに 観察してもらうという画期的ながら一見きわめてシンプルなこの試みには、 しかし、理論的にも実践的にもとても豊かな可能性がはらまれています。 その方法のエッセンスを端的にいえば、第一に〈観察する/観察される〉 という立場の旋回、第二に〈はなすこと/ながめていること〉というふるまい の反復ということになるでしょう。 話題提供者は、N.ルーマンの社会システム理論などを参照しながら、 リフレクティング・プロセスの理論的含意について探求するとともに、 対人援助領域におけるその応用可能性を現場の対人援助者や教育者ら との協働を通して模索しています。今回は、そうした取り組みを通して 見えてきたこと、考えていることについて語りつつ、それらと「ナラティヴ」、 「臨床」、「質的研究」といったこととのさまざまなつながりについて参加者の 皆さんと会話できることを期待しています。
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