縁側日記  林帯刀





2006年04月23日(日)  筆記具。


書きものをするときは、たいていボールペンなんですが、
ずっと思っていたことがありまして。


「ボールペンを使うときにキャップを後ろに刺さないとすごく違和感がある」


急に書くときとか、ついキャップを放置して、
そのまま使ってしまうんですが、
簡単には言い表せないあの違和感。
なんだろう、他の人はあまり感じないんだろうか、
と思っていたわけですが、
最近ふっとその違和感の原因が分かりました。

シャープペンやノック式ボールペンは、
そのままで書きやすいように設計されているんでしょうけど、
キャップ式ボールペンは、
キャップを後ろに刺した状態で書きやすいように設計されているんだきっと!
書きにくいのは重心がずれてしまっているから。
納得。

こういう気がつかないところにも気を配って設計してくれているんだと思うと、
なんの気なしに使っていた文房具が輝いて見えます。
感謝。


万年筆が欲しいです。
いいのは値が張るけど書きやすいんだろうなぁ。





2006年04月09日(日)  意欲。


ここ数日、書くことや読むことに意欲が集中してるみたい。
たぶん、どん底だったそういう意欲が、
先月の仕事でむりやり引き上げられたんだと思う。
ほら、輪ゴムをびよーんと引っ張って、
しばらく引っ張り続けてると前より大きくなってて戻らなくなるっしょ。
ああいうイメージ。

うれしい誤算だねぇ。
でもやたらと本が欲しくなって困った。
本屋で我慢するのはつらーい。





ある映画評論家が言っていたこと
「今、邦画のほうが売れているのはね、
 観客がみんなおばかになってて、
 わっかりやすい邦画しか見なくなってるからなのよ」

さっきピアノレッスン番組で講師が言っていたこと。
「音楽を聴いたら、芸術作品にもふれなさい。
 ドビュッシーの音楽を聴いたら、
 木彫りや彫刻にふれるのです」

およよ、なんか似たことを聞いたことがあるよ。
どこ行っても同じだな。ある意味。






2006年04月06日(木)  感性。


本なり、作品なりにふれると、いろいろな感想を抱くもの。
おもしろい、せつない、好きだ、嫌いだ、
あんな匂いがする、どこどこに似てる、
そういうのがたくさん生まれる。

でも、それを言葉にして言うことってむずかしい。
言っても、何分の一か、数%。
表に出すっていうことは、「相手」のことを考えなくちゃいけないし、
自分で「これはちがっているかも。自信ないな」ということは、
なかなか出しづらい。

自分の中にしかない感想って、
読むたびに変わったり変わらなかったりするのは当たり前だけど、
それを自分だけのものにしてるのは、
案外、もったいないことかもしれない。

私は、「良し悪し」を言うのが苦手で、
特に悪い評価はできるだけ言わないようにしてきた。
「おもしろい」とか「好きだ」とか、
そういうゆるい表現しか出していなかった。
自信がなかったから。
でも、もう「これはいい」「これはよくない」って、
言ってもいい気がしている。
自分の出した評価がまちがっていることを怖がって、
何も言わずにいるのは、心臓にわるい。

そういう「良し悪し」も含めて、
自分の抱いた感想はだいたい伝えられるひとのいるいないで、
感性の有り様は、全く変わってくると思う。

見方を変えれば、無意識でも、
そのひとのことは、信じているんじゃないだろうか。



私はどうなんだろうな。
誰の顔も浮かばないんだよね。





2006年04月01日(土)  必見。


ポエトリージャパンがリニューアルですよ!

→ Poetry Japan


見るです。



<< >>




My追加
[HOME] [MAIL]