sasakiの日記
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寒いのも度が過ぎるともう、いい感じで何も言うこともなく、ただ人生が過ぎてゆくのを傍観する心境。 12月でここまで寒いのも記憶にない。 何処かは忘れたけど、−26度を記録したところがある。 T君の新しいスタジオを見に行く。 新しいスタジオはいいなあ。 北海道に一台しかない、新品ピカピカのピアノもあって、たのしいなあ。スピーカー鳴らしてもらい、お茶ご馳走してもらい、色々話をしているうちに録音したくなり、まあ、スタジオはそう言う場所で、そう言う気持ちにさせてくれないとスタジオじゃないわけで、諸々、やる気満々にさせてもらった。
やりたいことを、やりたいようにやり、出来上がった物が今回のコンセプトになる。そういう方向に行くことに決めた。 ようやく動き出せる。 夕方からトールと明日のラジオの練習する。 「夜空を仰いで」を決めていたのだけれど、ごちゃごちゃやってるうちに、気が変わって曲を変更する。 こういうノリが好きだ。 普通だったら決めた物を覆すというのはけっこう体力も気力もいるんだけど、トールは黙々と付き合ってくれる。 だんだん失敗とかずっこけとかが気にならなくなってきた。生でぶっつけるということにようやく慣れてきた。生放送はライブとまた違う。始めた頃は別取りで流したいなあ、と思っていたけど、だんだんそれも詰まらない考えるようになり、その代わり好きな曲以外はやらない、に至った。
そろそろ東京と小樽のリハーサルも始める。 東京1月6日 新宿 バックインタウン 小樽 1月22日 一匹長屋 もう来年が来る。
さいなら。
クリスマスサボテンの赤い花がもうじき咲きそう。 外は雪で、今これから開く花。 今年で5年目になる? 小さな鉢に打ち上げ花火の様な葉っぱが広がり、その先に蕾が40個以上あるか?ひとつずつ開いて、一つずつ散ってクリスマス頃までもつか? 年々大きくなっていくんだけど、これは一体どうすればいいんだろう? このまま育っていくと根が鉢から顔を出し、葉っぱと根っこが絡み合うんじゃないか。ロマンティックからグロテスクに変貌するかもしれん。かといって、大きな鉢に植え替えて失敗するかもという恐れもあり、勇気が出ない。 結構長いこと保たせているので、どっちかというとそっと、事勿れに日々水やって日に当てて、平穏に暮らせればと思ってるんだけどそうもいかない。
このサボテン(本にサボテンと書いてあったから間違いないと思う、けど、サボテンに見えないのが気の毒だ)は水と掛け声だけで育つのでお勧めです。 毎年この時期になるとこのサボテンのことを書くのはうれしい。 来年も植え替えが成功していれば書ける。 兎に角楽しい花です。 基本的には花にはそんなに興味はないんだけど、長いこと生き続けると花も猫もそんなにかわりがなくなってくる。 松もなんだか体が大きくなってきている。 こっちは冬眠に入っている。
家に戻る途中で地震に遭遇し、多分停電になるだどうと言う予想のもと、コンビニによって水、電池、若干の食料などを買って北上川の堤防に出た時に、津波の情報を受けた警官に通行を止められた。コンビニに寄ってなかったら途中で津波に正面からぶつかってただろうと、親類が言っていた。 津波がやって来て、娘が仕事場から1週間帰って来なかった。もう、ダメだろうと諦めていた時に石巻から徒歩で帰ってきた。 地震が来て、夜になる頃に山の湯治場に人が登ってくる。命からがら避難して来た人たちでいっぱいになった。もう、ダメだと思った。 波が引いて行って、生まれて初めて海の底が目の前に広がるのを見て、逃げなければと思った。港にはもう民家は一軒も残っておらず、先のことは何もわからない。ただ、漁師はそれでも新しい船を買い、また、漁を始める。 地震津波災害に遭ったにも拘らず、みんなその話をする。 まだ実感が生で8ヶ月はつい昨日のこと。 僕らはまた一年が早いうちに過ぎてゆく、と言ってる。 一年がじりじりとしか進まない土地がある。 思ったことは、僕らは個人では役に立たない。 無茶な言い方なのは分かるけど、それでも僕らは役に立たない。 建物の上に登ったままのバスを見て思ったことはそのことで、あのバスを地上に下ろせる手段は持っていない。 街はきっと復興するだどうけど、もっと奥にあるところは来年まで瓦礫が残っている。 歌では瓦礫はなくならないし、人も戻って来ない。 やっぱりそれはもっともっと先の話で、大きな財布を持っているところが決着つけるしかないし、それを大声で言うだけの人数が圧倒的に足りていない。声の大きさは人口に比例する。
満月の夜に音楽好きが集まってライブをやてる人達がいる。 もう、8ヶ月唄ってない。 まだ目処も立たないし、まだ歌う気持ちも沸き立たないけど、最近ようやくダメだ、というところから、歌えるかもしれないという気持ちが少し芽生えて来た。本当に気持ちの芽生えというのはあるらしい。 歌える時が来たら教えて欲しいと言って来た。
札幌はいきなりの冬。 道路はツルツルになっていて、まるで真冬。 津波の前の引き潮で、海の底が見渡せたという話がずっと残っている。
sasaki
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