今日から京王の中古カメラ市だ。私たちは前日の夜から東京入りし、会場に足を運んだ。
もはや、欲しいカメラはほとんどないのだが、毎回、中古カメラ市の雰囲気が好きで足を運んでいる。店員さんとの会話や、普段会うことのできないカメラ仲間とのコミュニケーション。それらは、いつの間にか私たちにとって、カメラよりも貴重な宝物となっていた。
会場をひととおり回って、疲れたのでいつものように階段に腰を降ろす。すると、目の前に映っている光景と、かつての記憶が交差して、、涙が出て来てしまった。カメラに対する知識欲が盛んだった頃のこと。カメラを通して出会った人たちとの交流など。カメラ市の会場は違うが、同じ時代に、同じくらい熱い気持ちでカメラ市に通っていた人たちがいたこと。何となくみんなで集まってカメラの話をしたり、食事のときに戦利品を見せ合ったり・・・・・・。
そこから先に一抜けしたのは私なのかもしれない。カメラを買い続けることよりも大切なことを見つけてしまったからだ。でも、確かに、私たちにはそういう時代があった。そして今、カメラ市の初日に、彼らは顔を出さなくなってしまった。それでもカメラ市は開催され、また、新しい人たちを迎えている。時代は変わっている。そのことを、自分も受け入れなければならないことを、改めて認識させられた一日だった。
そんな中で、同じ熱いときを過ごした昔からの仲間に会うと、ちょっと安心する。明日は、もっとたくさんの人に会えるだろうか。
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