カルカッタ染色体

「カルカッタ染色体」読了。インド製マラリアSF。いやはや,これはどういう小説かなあ。インドが舞台で,マラリアのことばかり出てくるSFなんて,想像できないよね。

マラリアの原虫の発見(発見した人はノーベル賞を取った)には,なんらかの作為的な働きかけがあったと信じる変な男が主人公で,一言じゃ説明できないような展開を見せるのだけど,とにかく面白い。描写されるインドの街の様子とか,次々出てくる変なキャラとか,ひたすらカオスです。はい。
2004年07月26日(月)

陰摩羅鬼の瑕

「陰摩羅鬼の瑕」読了。やっと読んだよ! 今調べてみると発売は2003/8だった。なんと1年も放置していたのだ。だって重いんだもん! 一念発起して通勤電車の中で読みましたよ!
で,今回はネタは即割れます。犯人もすぐ分かる。本の表紙にも「本格小説」って書いてあって,推理小説とか探偵小説とか妖怪小説とか書いてないもんなー。ペダンチックな会話はいつもの通りで,今回のお題は「儒学」です。榎木津が炸裂しないとか,京極堂がちょっとしか出てこないとか,ストーリーがシンプルすぎるとか,いろいろ批判されていまけど,京極作品は「本を読む愉しみ」を与えてくれる。これが一番大事なところだと思う。
2004年07月20日(火)

〈美少女〉の現代史――「萌え」とキャラクター

「〈美少女〉の現代史――「萌え」とキャラクター」(ISBN:4061497189)読了。
コミック・アニメの美少女表現の変遷をたどりながら,見る側の意識の変化を解きあかしている本。なかなか面白いんだけど,結末にむかってちょっと話が広がりすぎかな。Amazonでは自分の妄想している解とは違うということで批判されているけど,これはこれでアリだと思うよ。
2004年07月05日(月)

上司は思いつきでものを言う

「上司は思いつきでものを言う」(ISBN:4087202402)読了。
けっこう話題になったようだけど,やはりオレには橋本治の文体は合わないと再認識。内容もいまいちピンと来なかった。もっと大きい会社で無能な上司の元で修行を積まないとだめか。
2004年07月03日(土)

日本の偽書

「日本の偽書」(ISBN:4166603795)読了。
私のこよなく愛する偽書ネタです。この本では偽書のなかでもいくつかの代表的なもの(竹内文書や東日流外三郡誌など)にしぼり,その成立過程や偽書が広まって行った背景などを解きあかしている。
偽書を作るのは簡単だけど,これを否定するのは本当に大変。嘘はついたもん勝ちですなー。
2004年07月01日(木)

ま2の本日記 / ま2