無題ドキュメント
今日は、私の車のお話です。
私の車は、とってもマニアック。普通の日本車なのですが、
わずか2年で絶版となりました。おまけに、その販売していたときですら、
あまり売れずに、まさに希少価値の高い車となりました。
そんな私の車が如何に希少価値が高いか(売れていないか)を示すエピソードを一つ。
「ディーラー(自動車販売所)の営業曰く、
私がこの商売始めてから、5年経つのですが、今日見るのが2回目ですよ」
毎日、自動車を見て、なおかつ販売をしている人、しかもこの人は、
中古車の販売もしているので、その扱っている車種は膨大なのに、
5年間で、2回目だそうで・・・
いやぁ、マニアックだ・・・
そんな、私の車なのですが、現在走行距離が65000km、5年目を迎えました。
まだまだ、十分走るのですが、流石に古さと、ヘタリは隠せない状態になりました。
そんな折、少し車の購入を視野に入れて、ディーラー回りをしていました。
店に行けば、営業マンも仕事です。私が買うように必死に説得を繰り返します。
特に、まだ今の車は乗れるし、もったいないと言う気持ちもあるんですよ、と言うと、
まず間違いなく、こんなことを言われました。
「今が買い時です。今、この車を売らないと、下取りとして値段がつきませんよ。」
正直、この言葉は何回も聞きました。
車の持ち主としては、あまり嬉しくない言葉です。
4年以上乗ってきて、愛着もある車に対して、もう価値がないと言われるのは
やはり悲しいものがあります。それが事実だと言うのも理解できるし、納得しているのですが・・・
不思議なもので、そんなことを言われ続けているうちに、
何となく、今の車に乗り続ける気持ちが強くなってきました。
どうせ乗り続けるのなら、一度点検をしよう、と言うことで、
今日、点検に行ってきました。
店に着けば、当然のように営業マンが対応してくれます。
私は、点検に来たことを告げた後、色々車について質問を受けて、
点検の手続きをしました。
手続きの最中に、私は現在、新しい車を探していることを話しました。
すると、その営業マンは、私が想像もしないことを言ってきたのです。
「今、あの車を売るのはもったいないですよ。せっかく大事に乗っているようですし、
あの車はとてもいい車ですから、まだまだ乗ることができます。
私としては、今売るのではなくて、長いこと乗っていただきたいです。」
車を売ることが商売の人が、車を購入する気持ちのある人に対して、
購入を踏みとどまるように話す・・・私には信じられませんでしたね。
最初は何を考えているのか?と思いましたが、同時にこの営業マンに対して信頼感が生まれました。
この営業マンは、本当に車が好きなんだな、と私は勝手に思いました。
同じ事を、色々な店で営業マンに話しました。
「車を売りたいのです。」
この言葉に対して、
「ぜひ売って、新しいものを買ってください。」と言う人
「売るのではなくて、長く乗ることを考えてください。」と言う人
私が、どちらの人を信頼したかは、あえて言いませんが、
皆さんなら、どちらの人を信頼しますか?
この場合、「信頼」と言う言葉が適切かどうか分かりませんが、
私はある営業マンを信頼して、私の車の今後のメンテナンスを任せることにしました。
この営業マンのおかげで、久しぶりに、私は気持ちの良い一日を過ごすことができました。