tdd diary

2006年02月28日(火) ズッコケ3人組

会社で貰った券が今日までだったので、仕事後に上野で映画「PROMISE」観る。冒頭、チャン・ドンゴンが人を背負って激走するシーンで吹き出すのを我慢できなかった瞬間に、もうチェン・カイコー監督の新作だとかいうことはとりあえず一旦頭から消去して、真剣に観ちゃダメだと腹をくくってからは、エンターテイメント作品として観るしかありませんでした。っていうか大笑いしました。そのあともチャン・ドンゴンは何度となく激走するんです。ヒモで繋いだ女を凧上げしながら、真田広之を背負いながら笑顔で、たびたび激走します。もう完全にマンガです。ハイスクール奇面組です。ことあるごとに吹き出してしまう自分がどうしても押さえられません。突っ込みどころも満載すぎてお腹が痛い。劇画って感じの色鮮やかなシーンはとても綺麗なんですけど、寓話として観るにしてもストーリーが救いようがなく薄っぺらい。艶女と書いてアデージョと読む、なんだか訳の分からない色女に群がるズッコケ3人男。必要以上のCGや闇雲に金かかってそうなシーンに何の意味も重みもなくてすごいんですけど、笑えるという一点で「キャシャーン」よりは上でした。キャストはアジアのスターが集結しているらしいですが、みんなもう、チェン・カイコー監督の作品なんだから、なんだからという一点を心の支えにして、なんとか必死に頭の疑念を振り払いながら、なかばヤケクソで撮影したんじゃなかろうかっていう頑張りっぷりでした。真田さん、たぶん広東語のセリフを吹き替えなしで演じきってましたけど、正直その頑張りに値する作品ではないことがどこまでも悲しい。チェン・カイコー監督の作品だという点でいえば、この「PROMISE」よりも「10ミニッツ・オールダー」の中で観た「夢幻百花」という10分間の作品の方が、私は映画として優れていると思います。ずいぶんとまあ、大掛かりにズッコケちゃったもんだなあと、タダで観た分際で思います。中国って景気いいなあ!っていうのを、まさかこんなところで思い知らされるとは。何かの罰ゲームで監督させられたんだろうか。チェン・カイコーという名前の別人が作った映画じゃないの?マジで?マジです。ひゃー。

今週のananの特集が「人づきあい超整理術」!苦手な人間関係、この一冊で即解決、だそうです。凄いっていうか、何様の立場で何を煽りたいんでしょうか。どこまでご都合主義なんだanan。こんな雑誌一冊で人間関係が整理できるとか思ってる人からまずは整理されていきますように。



2006年02月27日(月) 「なんてったの」


ニューヨークのとある街角に設置されたライヴカメラで遊ぶ、異国の女の子がいます。文字のようなものが書かれていますがhelloって書いてますでしょうか。この画像、昨日の夜に私が見ていたカメラのものなんですけど、このカメラで遊んでいる人はけっこういて、だいたいアメリカ国内の人とかだと、携帯でなんか喋りながらこっちに手を振っています。この子たちはアメリカ人じゃないみたいで、たぶん時間を決めてカメラの前に現れたようです。これをまた異国にいるこの子たちの友達か誰かが見てゲラッゲラ笑ってるのかと思うと、いてもたってもいられません。先日お友達がニューヨークに行くことになったので、このライヴカメラで遊ぶかって話になったんです。それ以来よく気にして見てるんですけど、私もやりたいやりたいって思って、東京で定点カメラみたいのがないかなーと思ってインターネットで探したら銀座にあったんですけど、ニューヨークのやつみたいにとりあえず人が誰だか判別できるほどのは見つかりませんでした。仮に銀座の和光のとこの交差点で私が紙になにか書いて立ってても、これでは文字が読めないどころか私かどうかも分かりません。20人くらいでマスゲームでもしないと。どこかにいいライヴカメラが見つかった暁には、ボブ・ディランのコスプレで画用紙にメッセージ、あるいは人生における重大発表、あるいは愛の告白、あるいはクイズの出題、などなどをしたりして遊びたいです。


イメージ画像。



2006年02月26日(日) in your arms

同僚が土曜から北海道に行ってて、旭山動物園に行くというツアーだそうで、旭山動物園に行けて温泉とかも行けるそうで羨ましい。先日再会したMさんは今ごろハワイ。私もどこかに行きたいなあ。旅行の予定はありませんが、父親が最近小さい車を買って火曜には届くので、これを機にペーパードライバーを返上するつもりでいます。父の買った車はオートマ車なのでハッキリ言ってチョロいだろ、と一応マニュアル免許所持の自分は思っているんですけど。どうなることか。運転がどうとかより、もう車でどこ行こうかってそればっかり考えてしまいます。

夜、NHKスペシャルの「永ちゃん」。作家の重松清さんが矢沢ファンを訪ねていくっていう番組。重松さん本人もボロボロになった「成りあがり」を大切にしている矢沢ファン。出てきたファンの中に私と同い年の女の人がいて、体調を崩して仕事を休んだ時に矢沢永吉の音楽に出会ってファンになり、自分で書いた詩を永ちゃんに送ったら、永ちゃんから自分の曲に詩をつけてくれと言われ、アルバムの中の1曲にその人の書いた歌詞が使われたという話をしてた。これはたまたま矢沢永吉という人のファンを追ったものだったけど、日々の生活の中で色んな人がみんな、自分の憧れている人やこういう人になりたい、こうありたいと思う人を目指して、そういう気持ちを自分の目の前のことに置き換えて心の支えにして生きていくということがやっぱりすごいことだなあと思う。生きものを立ち上がらせ、勇気づけ、励まし、先へ導くのはやっぱり同じ生きものがそうやって生きている姿なのだということ。



2006年02月25日(土) my way

仕事後、銀座で買い物。battles、beth orton、five deez、prefuse73、mogwaiのそれぞれ新譜。gap kidsでまた男の子サイズの服を自分用に。

夜、スカパーで映画「グッドフェローズ」。高校生の時に観て以来。飄々とキレまくるトミーを演じるジョー・ペシの最強演技に釘付け。ロバート・デ・ニーロもレイ・リオッタもうまいし、この作品は音楽もかっこいい。アカデミー賞ではマーティン・スコセッシが監督賞に、あと作品賞などなど色々とノミネートされた。にも関わらず、なぜか受賞したのはひたすらにキレてるだけのジョー・ペシだけ(助演男優賞)。最近はアカデミー賞受賞式でその年の式で1番短いスピーチをした人には贈り物があると聞きましたが、そんなことなかっただろう1990年のアカデミー賞授賞式で、ジョー・ペシは「It was my privilege. Thank you.」という史上最短スピーチ記録を樹立。飄々と最短スピーチ。最っ高にかっこいい。

さてさて今年のオスカーは主演男優賞にフィリップ・シーモア・ホフマンがノミネートされてます。とってもらいたいなあ。助演男優賞には大好きなポール・ジアマッティが。でもここは一つ、マット・ディロンがとって欲しいなあと個人的には思います。フィリップ・シーモア・ホフマン、マット・ディロンはそれぞれ主演、助演でインディペンデントスピリットアワードにもノミネート。インディの助演女優賞にはマギー・ギレンホールもノミネートされています。wowow観れないのでオスカー授賞式は観れませんが、インディペンデントスピリットアワードはスカパーで放送される(http://www.movieplus.jp/special/isa/)ので楽しみ。外国語映画賞には日本から「トニー滝谷」もノミネートされてます。


ジョー・ペシとデニス・ホッパー。ろくでもないコンビ。



2006年02月24日(金) hard times

荒川静香が金メダル。今日だけで何度も荒川選手の滑るところを観ましたが、荒川選手が1番楽しそうに滑っている。荒川選手に限らず、他の競技もみんなそうだったような気がする。それぞれの種目の金メダルの選手の様子を観ていると、集中力を最高まで高めた上での表情の中に、競技中誰よりも生き生きと楽しそうにしているように見える瞬間があった。楽しんで本番を迎えるまでの苦労を知っているのは誰よりも本人だろうけど、頂点に立つ人だけが見せる自信や余裕を感じた。

お昼、オニザワ隊長からメールが。職場でJ-WAVEを聞きながら仕事をしているオニザワ隊長。猫ひろしが出演し、zazen boysの「riff man」を選曲していたよ、と。へーと思って、なんか返事しなきゃと思って「ポーツマス。」って返事しようと思ったんですけど、猫ひろしの一発芸「うー、ポーツマス!ポーツマス!」がとっさに思い出せない。あーなんだったっけアレアレ、と思って、私の脳の中で猫ひろしがあの動きで色んなことをいい始めます。「ビートルズ!ビートルズ!」「カーツ大佐!カーツ大佐!(地獄の黙示録)」ダートマス!ドーデガス!シガーロス!ナパームデス!などなど。やっとのことで「ポーツマス」を思い出したんですけど、今一つ自信が持てなかったのでオニザワ隊長には「ポーツマス?」と意味の分からない返事をしました。そうしましたら、今度はオニザワ隊長が猫ひろしの「ポーツマス」の芸を知らなかったらしく、私がいきなり「ポーツマス?」という返事をしたのを、とうとうハトリが壊れた、みたいな対応をされてしまい心外でした。



2006年02月23日(木) where did you sleep last night

休日。夕方、渋谷。ハンズやブックファーストへ色々必要なものを買いに。でも欲しかったものは見つけられず、特に必要でもないものを買ったり。

夜、NHKへ。(仮)さんと待ち合わせて時間を過ぎてスタジオに入ると、idea of a jokeのライヴが始まったところ。東京で、しかもハガキを出せばidea of a jokeのライヴが観れるなんてーと思って楽しみにしていましたが、期待以上に素晴らしく、前に観た時よりますますカッコ良い感じに。隣にいる(仮)さんがちょこちょこ動いてきょろきょろバンドを観てるので、あー面白がってる面白がってる、(仮)さん連れてきて良かったなあと思いました。(仮)さんは絶対好きだろうと思って誘ったので。個々が本当にきっちり素晴らしいバンドだなあと思います。それが集まるとそれ以上が聴こえてまた素晴らしい。そんな素晴らしいライヴの模様は3月15日にNHK-FMにて夜11時20分から12時20分まで放送されますのでぜひどうぞ。次はmoools。私なにか別のバンドと勘違いしてましたけど、ライヴ観たら楽しかったです。最後に機材トラブルがあって、同じ曲を2回演奏したんですけど、全然良かった。最後は昨日極東最前線にも出たアメリカのDEERHOOF。前に観た時よりは確実に良かったんですけど、お腹が空いてたのでご飯を食べに。

(仮)さんとまた色んな話。(仮)さんはストーンズ、やっぱり観に行くそうだ。スマパンの再結成1発目はロラパルーザだって、と教えてあげた。映画「last days」の話に。先日「拘束のドローイング」を観たシネマライズで初めて「last days」の予告を観たんですが、主演のマイケル・ピットがカートにしか見えず血の気が引きました。ちなみに音楽はサーストン・ムーア、嫁のキム・ゴードンは映画に出演してもいます。しょんぼりするにしても、ダメ出しするにしても、お互いのために一緒に観に行かないかと(仮)さんが言うので、それもそうだと思って一緒に観ようということに。カートが死んで12年も経ったと(仮)さんが言うので、本気でビックリしました。私の心のオルタナ3本柱はスマパン、ジェーンズ、ナインインチネイルズなのですけども、それにしたってカートが自殺したと知った時の心臓がすくわれたような感じが、もう12年も前のこととは時間の流れの別の面を見るようで途方に暮れます。



2006年02月22日(水) Drifter

いただいたuralaのcdを聴く。昨日のクアトロでちらっとお会いしたのはギターのお二人だそうで、テレキャスターとジャズマスターコンビ、すなわちナンバーガールコンビのギターお二人だそうです。ベースの女の子にはこれまたちらっとフジロックでお会いしてるんですけども。4人の女の子がそれぞれに自分の好きな音楽の影響をしっかり持ち合って一緒に音を出して曲を作り出し、試行錯誤、切磋琢磨、の上で練習して録音した音が聴こえてきました。とても羨ましいです。聴かせていただきながら、あーなんで私バンドやらないままに大人になってしまったのかしらねーと、しょんぼりしてきました。音楽を聴くことには命がけですが、自分で音楽を奏でようという発想がまったく自然に持てませんでした。なんでだろう。高校は普通校でしたが、選択教科は音楽でなく美術を選んでいました。なんでだろう。自分でやってみていたら、音楽の聞き方もまた違った部分が面白く感じられたりとかもあったかもしれないなあとかを思います。と同時に、音楽作ったこともない人間が音楽のことをあーでもないこーでもないと言うこと自体がもうすでにおこがましいと思ったりもします。

この前、日記に書いたどうむくんのことを思います。自分でスノーボードやったこともないのに文句だけ言いたい放題です、なんておこがましい。uralaのドラマーのはるみちゃんがブログに書いていました、女子どもは月1で来るものに体も心も支配されがちだと。書く力をつける為に日記は毎日書くことにしていますが、できることなら偉そうな悪口は書くまいと思いつつ、たまに出てしまいます。どうむくん、、、。月1で来るものに心を支配されていました。どんよりと反省しますが、学習できないこと多々なので、またやってしまった時には大きな愛をもって見逃して下さい。



2006年02月21日(火) heart

仕事後、渋谷。クラブクアトロ。去年の年末以来のzazen boysのライヴです。水戸やリキッドにも行きたかったんですけど、辛うじてこのクアトロだけチケットをオークションで買えました。年末のAXのライヴ盤とスタジオセッションのCDが出ていて買う。記憶が飛んでますけど「sugar man」から。新譜の曲を中心に「good taste」とインストの曲以外はみんな演奏したと思います。あと、終わってからはるみちゃんと話してて気づいたけど、これまで私が観てきたzazen boysのライヴで、「自問自答」を演奏しなかったのはたぶん今日が初めて。新譜では「don't beat」が好きなので、途中の展開とか、ベースがもっとぐおーっと前に出てきて凄いことになると勝手に期待してたのは、そうでもなかった。そこまでの他の曲の流れに比べてドラムとベースが両方一緒にひゅっと引っ込む感じが。圧巻の「riff man」を最初の方でやって、最後にもまた演奏してとても良かった。この「riff man」の演奏1曲聴いただけでも、バンド内の充実した感じがビシビシ伝わってくるものがあって大変素晴らしい。前回のAXからいっそう鮮やかに進化したのが「crazy days crazy feeling」。生楽器の演奏が音の波動を作り上げて、underworldばりの完璧なダンスミュージックアレンジ。会場がクアトロだったからか、AXより何倍も気持ち良く響いてうっとり。アンコールで「kimochi」。

終演後、私の前にいた女の子2人が「あ、あの人誰だっけ、芝居してる人」「え?」「何だっけ、お父さんがたしか」と囁きあっている。長塚圭史だよ、お父さんは長塚京三だよ。と、すごい言いたいすごい言いたい、貴様に伝えたい!と思ってクラクラする。今日の昼間、圭史のファンのオニザワ隊長と京三さんの「また春が来た、ありがとう」っていうナレーションの京都のCMのことを話したばかりなので、隊長に圭史がzazen boysのライヴに来てましたと報告。去年の野音以来ではるみちゃんとも会える。はるみちゃんのバンドuralaのデモCDをいただく(ジャケット最高!写真日記参照)。バンドの女の子たちをチラっと紹介してもらって、その後2人でご飯食べながら色んなことを話す。ライヴの感想とか、はるみちゃんが録った野音のライヴは、虫の声みたいなのが入ってて、ちゃんと夏の野音の音がするんだよって話。あとアヒト・イナザワがCMに出てて本気でビックリしたことや、すかんちの再結成、theピーズの話。ピーズは私、一昨年のカウントダウンのライヴが本当に素晴らしかったので、ちゃんとピーズのことを好きだって人の話を聞いてみたかったので、嬉しかった。よく考えたらはるみちゃんと2人で話すの初めてでしたけど、2人とも音楽を聴くうえでのかっこいいと思うポイントが近いので、自然と話が熱くなって楽しい。


今回のツアーTシャツのデザインのうちの一つ。HENTAIと5回も殴り書きのプリントがされていたり、蛍光のグリーンのTシャツにメンバーの写真がプリントされたものなど、インパクトがあったこれまでのzazen boysのツアーTシャツに比べ、いきなりオサレ度がアップ。私が買わなくてもこれはおしゃれな若人が どんどこ買うだろうという判断のもと、購入せず。



2006年02月20日(月) 「汲む」

ちょっと前に書いたポール・マッカートニーの「silly love songs」ですが、今日またあるところで偶然耳にしたんですけど、無意識のうちに主だったメロディよりもベースの流れを耳が追い掛けていることに途中から気づきました。同じようにどうしても曲が始まると、ボーカルそっちのけでベースの流れを追い掛けてしまう曲に、ファントム・プラネットの「after hours」って曲があります。彼らのバンド名でもある「phantom planet」っていうこれは2枚目だったか、のアルバムがありますので、お持ちの方は今すぐ聴いてみましょう。phantom planet自体に特に思い入れはないんですけども、この曲ばっかりが、この曲のベースばっかりが大好きな為に、この曲はipodで屋外でよく聴く1曲です。特に変わった流れというわけでもないんですけど、こういうベースの音の運ばれ方がとても好きです。

今日の朝日新聞で初めてナムジュン・パイクが亡くなっていたのを知った。
茨木のり子さんも亡くなっていた。昨日はハロルド・ハンターが亡くなった。


「自分の感受性くらい 」

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
何もかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子



2006年02月19日(日) 花になる

新井浩文について大楠道代さんが書いたのをもう1回読む。ちなみに新井浩文と荒戸源次郎の出会いはここで読めます。この話だけで1本映画撮れるんじゃないかっていう。このエピソード、私の中ではもう完全に矢吹丈と丹下段平の出会いのように繰り返し自分の中で妄想してはそのたびに美化していってます。
そのあとのことが大楠道代さんの原稿に書かれていて、荒戸源次郎さんは「面倒見る」と新井くんに言って身柄を原田芳雄さんに預けていたらしい。それから大楠道代さんの仕事についていくようにもなったそう。付き人的な事を教えて新井くんに小さく収まって欲しくなかった大楠さんは「何もしなくていいから、挨拶だけはきちんとして。」といって撮影現場などに行くにも、東京の道を全然知らなかった新井くんを助手席に乗せて大楠さんが運転していたとか。ある時、新井くんが「役者になる為には、劇団とか入って勉強した方がいいですか?」と大楠さんに聞いたら「絶対にやらない方がいい。変な芝居、覚えるだけだから」と大楠さんが答えたっていう話も。望んだところで絶対に受けられないようないい役者養成コースを突き進む新井くんであった。で、豊田監督が書いてたのは、新井君をデビューさせたのは自分や荒戸さんだけど、本当のところは新井君が僕たちを発見し、選んだんだと思うっていうようなことを書いてた。そんな新井くんの次回の主演映画は来年公開作品で、監督は山下敦監督らしいです。まずは「赤目四十八瀧心中未遂」観ないと。



2006年02月18日(土) ショッキング・ピンク・ショック

『百鬼園先生思えらく、物は名の始めである。初に物ありて、次にその名を定めればいい。犬を飼ってその名を猫と名づけ、「猫や、猫や」と呼べば、犬が尾を振って飛んで来る事を試して見よう。』

半蔵門線三越前駅の構内には熱帯魚の水槽があり、都内の地下鉄で同じように水槽を管理する駅をたまに見かけますが、半蔵門線三越前駅のそれはトップレベルの水準であると常々思っています。熱帯魚の彩りや水草の配置、水質、水槽の清潔度。その水質に一役かっているのが色とりどりの熱帯魚に混じって地道に水を浄化しているタニシの存在です。タニシは水槽に張り付く苔を食べるのです。その縁の下の力持ちを西田と名付け、通勤途中に思わず西田の姿を探します。西田とはタニシの文字を入れ替えただけの全く捻りもなにもない由来によるものですが、西田と思って西田を見ていると、西田という名前がピッタリ、もう西田以外の名前は考えられないように思えてくるものです。

タニシといって思い出すのが、ジャンボタニシの卵です。高校の修学旅行は広島と九州でした。8クラスあるうちの7クラスがハウステンボスに行ったにも関わらず、なぜか私のクラスだけが柳川の川下りという老人会の慰安旅行のようなコースを希望し、鰻の丼を食べながら川を下る、下ると言ってもライン下りでキャーとかじゃなくて、流れのない水路のようなところを屋形船みたいので進むというものでした。その時に水路のヘリのあたりに、ショッキングピンクの物体があちこちにくっついているのを見つけたのは私だったか、そばにいたヒラノだったか。明太子じゃないの?九州だし。と言って最初は笑って見てたんですけど、そのうちそのショッキングピンクの物体が笑えない数で出現し、これは異星人の襲撃(マーズアタック!)に違いないと思って、屋形船の人に「あのショッキングピンクの固まりはいったい何ですか?」と聞いたら、もーその質問され飽きてんの!って顔で「ジャンボタニシの卵です。」と言われたのでした。心臓の悪い人は見ちゃダメ↓。


こんなとこに明太子置いていったのだれー?の図。



2006年02月17日(金) 焼き立てコーンブレッド

昨日の国際こども図書館の「世界を知るへや」で、じーっと見入った本が、「小さな家の料理の本」という本です。私の道徳観念のルーツ、2つの丸太小屋ドラマの一つ「大草原の小さな家」(もう一つは「北の国から」)に出てくる料理のレシピが紹介されている本です。中学生の時、クラスメートのMという男の子がいて、そいつは熱心なマドンナのファンでした。マドンナに関してはしっかりと英才教育を受けていた私はMがマドンナのダンス(今思い出してみても、中学生にあるまじきエロさ)を教室で披露するたびに冷ややかな目で見ていたものでした。Mとはマドンナ以外にも、この「大草原の小さな家」を見て育ったというルーツがお互いにあり、ドラマ以外に本も読んでいた私はMに福音館書店から出ている「大草原の小さな家」の本を貸してあげました。

そのマドンナバカの感想が「この本読むと腹が減る。」という、まさに私が感じていたのと同じ感想だったのでした。この福音館書店から出ている「大草原の小さな家」のシリーズはドラマでは食卓のシーンでちょこっとしか出てこなかったりする料理の描写がそれは鮮明で、読んでいるうちにまるでキャロライン(ローラの母)の手料理が目の前に広がっているかのような想像力をかき立てられるのでした。つっても読んでいるのは平成の日本。開拓時代のアメリカではないので、お母さん手作りによる焼き立てのコーンブレッド、と言われても、果たしてコーンブレッドという食い物がどんなものなのかも想像の産物でしかなく、私もMも全くの想像上の焼き立てコーンブレッドをそれぞれにオリジナルで思い浮かべて、そりゃあさぞかし美味しいものに違いないと思っては腹を空かせていたのでした(育ち盛り)。

この「小さな家の料理の本」の存在を知ったのは今の会社に入ってからで、文化出版局の本のカタログを見ていて見つけました。どこの本屋にいっても見つけられなかったのが、昨日の「世界を知るへや」に当然のように置いてあり、とりあえずペラペラと見たら100種類以上のアメリカのふるさとの味的なレシピのオンパレードで、ハッキリ言ってこれ1冊あればアメリカに嫁にいけるだろ、というような本でした。夢にまでみたコーンブレッドのレシピが載っていたかどうか確認し忘れましたが、やっぱりそのうちにこの本は手に入れねばと決意を新たにしました。焼き立てコーンブレッドを口にする日も近いです。



2006年02月16日(木) the whispering of the Gods

休日。昼過ぎに上野、一角座へ。東京国立博物館の西門を入ろうとすると国立博物館に要人でも来るのか、途中で警視庁という腕章を付けた私服の大人に2回も声をかけられた。一角座のスタッフの人に案内をしてもらったところで、次の回まで1時間くらい時間があることに気づいた。そのことをスタッフの人に言うと、「じゃあ、あそことか。」と西門の目の前にある大きな建物を指差して「コーヒーくらい飲めますよ。」と。お礼を言って外に出てその建物に入ろうとしたら、そこはコーヒー飲めるどころか前から1度訪れたいと思っていた国際子ども図書館だった。今開催中の「もじゃもじゃペーターとドイツの子どもの本」という特別展示も私の好きなセンダックやケストナーも少し絡んでいて素晴らしかったけど、ここの施設全体が建物の感じ、児童図書の素晴らしさに触れられる場所で感動。「子どものへや」と「世界を知るへや」というところに、前から気になってた色んな本が山のように。1時間じゃとてもゆっくり見れず、また近々来よう、というかこれから何度か来ることになりそう。

平日10日間の限定の招待券で一角座へ。中に入るとエスプレッソとチョコレートをくれた。素敵だ。荒戸源次郎さんが新聞のインタビューで映画小屋と言っていましたけど、全く無駄なく必要なものだけしっかりと整った素敵な映画館でした。当たり前だけど長々と別の映画の予告が上映されることもない。

年に何本か映画を観ますが、そう滅多に観られない主演の役者と作品の熱烈な相思相愛。私は信じている神様が特にいないので、自分が今後どんな存在に救われるにしても、救ってくれるのは目に見えない神様ではないと思っていますが、神とは何かを考えずには観れない映画。主演の新井浩文が演じる朧が罪深いとされるタブーを犯すたびに、決まってゲルマニウムラジオをポケットから取り出し、神の囁きに耳を傾けるシーンが印象的。神に仕えるどの登場人物よりも、朧が1番神の存在を感じようとしているように見える。罪を罪と思わない人々やその残酷さや汚いとされるものと、ハッとするような美しいシーンが対照的に感じられるように、宗教への冒涜や罪を犯すことと、救いや赦しを純粋に求めることが表裏一体になっている。普通の役者ならシーンによってどちらかに傾いてしまうところを、新井浩文の佇まいが独特のバランスを与えているように見えた。これはタダで観ちゃいけないなあと思い、帰りにパンフレットを1000円で買う。このパンフレットがまたとても素晴らしい。監督は今作が初監督の大森立嗣。本編にも登場する大森南朋のお兄さん。初めて知ったけど舞踏家の麿赤兒(同じく本編にもちょこっと登場)は2人のお父さんだそう。新井浩文について書かれた大楠道代さんの原稿がとても良かった。あと、荒戸さんから依頼されて「新井浩文君への手紙」という原稿を豊田利晃監督が書いており、読んでいて泣けた。去年、「テレビ作るのと映画作るのは絶対に違う。テレビと映画の中間みたいな映画は映画じゃなくてテレビに分類する。そこは明確に分けたい。」と、最近の邦画について思うことをこの日記に書いた。「ゲルマニウムの夜」は素晴らしい映画でした。

小雨が降り霞がかった夜の上野公園は幻想的で、もう一月もすれば満開の桜を咲かせる、上野公園の中にある私のお気に入りの桜の木の前を通って駅の方へ。途中で「ハトにエサをあげないで下さい エサをあげないことがハトへの愛情です」と大きく書かれた横断幕が。愛しているならエサをくれるなとハトが言ったのだろうか。ハトは愛なんかよりエサがほしかろう。



2006年02月15日(水) 海を飛ぶ夢

スカパーで映画「海を飛ぶ夢」。これ、どこかで予告編を見て、映画館で観なければと思ってたんでした。劇場公開が終わってしまってから気づき、この「海を飛ぶ夢」と「ディープ・ブルー」の2本立てという夢のようなラインナップが目黒シネマで上映されることを知ったので、観にいく日まで決めていたのだけど、日程が変更になったようで予定より早く上映が終わってしまったかなにかで結局観れないままでいた。主演の俳優の素晴らしさが、そこまでの他の人々の力強い土台に支えられ、なんとも言えず泣ける。監督はアレハンドロ・アメナーバル。監督のみならず製作、脚本、音楽、編集も全てこなしている。尊厳死という自分にとっては身近なこととして考えづらい問題を、主演の役者の表情一つでリアリティが加えられ、グッと私のすぐ横に迫ってくる。自分が尊厳死を望む立場になったら、もしくは大切な人間から尊厳死を求められる立場になったら、殺してもらえるか、殺してあげられるか。この場合の死は逃避ではないということが、作品全体から伝わり、生きるということはどういうことかを考えさせられる。それにしてもオペラの流れる中、海まで空を飛んでいくあのシーン、できることなら映画館のスクリーンで観てみたかった。チャンスがあればまた観たい。



2006年02月14日(火) just one victory

新聞の夕刊にスピードスケートの男子500で金メダルをとったアメリカのジョーイ・チークという選手の記事が。レース後の会見で「メダルにいったいどんな意味があるのかと問いなおした。スケートは楽しいし愛しているが、正直なところタイツをはいて氷の上を滑り回ることに生涯を費やすなんて少し馬鹿げているとも思う。でも自分はスケートが速いおかげで寄付を集めたり世界の問題に注意を呼び掛けたりできる。大きなことを成し遂げたら、世の中のためになることをしたい」と言った。12年前のリレハンメルオリンピックで、スピードスケート3種目全てを世界新記録で金メダルをとったノルウェーのヨハン・オラフ・コス選手を見て憧れ、スピードスケートを始めたそう。コス選手はNGO活動を通じて災害や戦争で苦しむ子どもたちを助けていたことも14歳だったチーク選手の心に焼きつけられ、12年経ってトリノで憧れのヒーロー、コス選手に初めて会った。500メートルのレース前にもう1度会ってから会場に向かった。アメリカから出る金メダルの報奨金、約300万円は難民となったスーダンの子供のためにNGOに寄付し、自分も難民キャンプを訪ねるつもりだと会見でも話し、今大会でスケートは引退して大学に戻るつもりだと話した。

メダルをとる可能性のある日本人選手についてのニュースばかりで、うんざりしてしまいます。トリノで1番最初に観たノルディック複合では、6位、8位でゴールする選手も満足そうにガッツポーズで入って来ていました。メダルの有無やメダルの色、メディアや他人の評価よりも、選手が何に満足をして、何を思っているのかを観られたら、オリンピックは何倍も楽しく観れるだろうになあと思うんですけど、こういう選手個人の価値観も、金メダルをとった人でやっと垣間見れたストーリーかと思うと、ほど遠いんだろうなあと思ったり。3位と4位の何がそんなに違うのかとか、0、1秒の差が何なんだろうとか、それだけで大きな分かれ道になってしまうほど、本当はそんなに大きな違いはないんだろうと思う。国からやっと1人だけ、オリンピックに参加する選手を送りだし、国民みんなが誇りに思っているようなところもあるんだし。こういう時こそ百けん先生の南山寿(なんざんす)スピリットが大切だ。「メダルがなんざんす?」と、みんなが思って参加し、観戦したらいいんでしょうに。



2006年02月13日(月) 南山寿

夜、スカパーで黒澤明の「まあだだよ」観る。ここのところ、先日図書館で借りてきた内田百けん先生の本を毎日読んでいるので、前にこの作品を観た時よりも感情移入しつつ。飼っていた猫のノラがいなくなった時、近所の小学校の校門のところで迷い猫のビラを小学生に配るシーン、「ノラやーと呼ぶと耳をたててこっちを見ますからね。お願いしまーす。」って先生が言って「はーい。」って小学生が言うシーンとか、「雨の音は好きだったけど、ノラがいなくなってからは心配で」っていいながらまた泣くシーンとか、ノラが帰ってきた時のためにみんなに配る挨拶状を読み上げて「僕は、、、この僕ってのはノラのことだよ」って言うシーンなどなど。そういえばこの映画の最後の方でも、先生にみんなが「仰げば尊し」を歌う。

古今亭志ん朝師匠も内田百けん先生も、もう亡くなっているがこの2人に共通しているのがドイツ語ができること。



2006年02月12日(日) stand up & win

お昼過ぎivyで買い物。そのあとすぐ近くのビルで個展をしている奥まゆみさんの「℃ おんど」を観に(写真日記参照)。本人がいらして、久しぶりに色々と立ち話。色々新しいことや楽しいことの話ができてよかった。私もやりたいことをちゃんと始めたい。奥さんと話して、ここのとこぼんやりしてた感じに喝が入りました。結果が分かりきってると思えることも、自分でやってみないと何にもならないなあとか。あと、ちゃんと色んなものを自分の目で見ていこうと思ったりしながら、ヒルサイドパントリーでパン買って渋谷へ。シネマライズで3週間限定上映のマシュー・バーニー「拘束のドローイング」。阿波踊り、茶道、変な液体、などなどこの人の独壇場@日本の海。アートのことはよく分かりませんが、この人の作品観てると独特の世界観でドキドキするのと同時に、ド素人の自分は頭の中で銭勘定がちらちらします。この空撮、いくらかかってんの?この衣装いくら?この漁船のレンタルいくら?この液体運ぶのいくら?終わったらどうすんの?廃棄処理にいくら?そういう野暮な事がちらちらしてるうちは、まともな感想なんか持てないのでしょう。金沢で観たというある人がいうには「ホンモノのバカだよ。バカップルだよ。」と。私もそう思う!バカップルっていうか、スケールのでかいバカ殿。

夜、スノーボードの男子ハーフパイプ予選の中継を見る。成田が失敗して雪の上に突っ伏して手をバタバタして地面を叩いている。競技の失敗は仕方ないことだが、この地団駄が最後に出たことで、滑る前の雄叫び、競技、地団駄の3点セットで完全にコントになってしまっていた。どうむくんよ、お前のそのコントを80カ国近くの世界の人々が見ているのだよ。しかもお前は日本国内で真剣にスノーボード競技に取り組んでる人々の代表でそこに立っているのだよ。将来オリンピックに出たいと夢見る子供も見ている前でアンタ、それか。子供の頃からオリンピックをテレビで見て、様々な選手が失敗する場面も見ましたが、あんな醜態誰もカメラの前で見せない。地団駄はロッカールームで踏んでくれ。オリンピックで日本人を恥ずかしいと思ったのも初めてです。パフォーマンスという名の勘違い。敗れる人間にも美しさはあっていいはずだ。


こんなところに「ドラゴンヘッド」のノブオくん登場。



2006年02月11日(土) 君の名を呼ぶ オリンピックと

トリノ!トリノ!波に乗り切れないままに。今日職場の同僚に話してたんですけど、トリノの日本人選手が色々テレビに出ているのを見るにつけ、何言ってるのかよく分からないのです。気が付けば高校球児が年下、下手すればプロ野球選手も年下、今回のトリノの代表選手もほとんどが年下です。でも言ってることが本当に意味分からないんです。成田童夢、今井メロの成田兄妹(2人の弟の名は緑夢<グリム!!>)の言ってる事が全く分からないのはもういいとしまして、今日の朝のニュースでフィギュアの村主章枝選手が出て「みなさんと一緒に希望の光を見つけたいです。」って真顔で言っていて「え?・・・ええ!?」何言ってるのか本気で分からないのです。こわいよー。これが年をとるということなのでしょうか?スポーツ選手の発言についていけないなんて、自分に危機感を持たずにいられません。同僚が言うには、私が中途半端に根が体育会系だからついていけないんだろうと。体育会系のノリを始めから持ち合わせない人には聞き流せるみたいです。

仕事から帰って、開会式。「長野やソルトレイクなんかと一緒にしてもらっちゃ困りますんで」って感じの、イタリア文化が大集合した豪華絢爛な開会式。ソフィア・ローレンやスーザン・サランドンがオリンピックの旗を運んだり、いきなりオノ・ヨーコ登場。直後にピーター・ガブリエルがピアノで「イマジン」。フェラーリのF1カーが会場内を走ったかと思えば、最後はオペラ!でもボランティアの人たちがやったマスゲームみたいのが本当に素晴らしかったし、選手の入場する様子が何より良かった。ベラルーシの選手のマフラー!スウェーデンの選手のミトン!モンゴルの選手の帽子!みんな可愛い。ブラジル、フランス、イギリスの選手のユニフォームが特におしゃれでした。80もの国からみんながイタリアに集まって、楽しそうにしているだけで、誇らしそうに歩いているだけで、なにかグッとくるものがそこにはあるのでした。

ノルディック複合で優勝したドイツの男の子、本当に誇らしそうないい顔。



一昨年のアテネの時にも日記に書きましたが、USA TODAYのトリノ特集ページの写真が、やっぱりオリンピック公式サイトの写真より充実してる感じ。



2006年02月10日(金) lady in red

世の中はトリノですか。バレンタインですか。全部の波に乗り遅れるどころか沖に流されて漂流中です。お客さんが美味しいチョコレートを持ってきてくれて嬉しい。先日、無印で買い物してたら、小学生くらいの女の子たちが3人くらいで買い物してて、チョコレートの材料とか買ってる。その中のコが「私はトリュフ作ろー。」って。えー、今どきの小学生はトリュフとか作っちゃうんだー、すげー!と1人で感心。私、中学生の時ですら湯せんしたチョコを型に流したチョコしか作れなかったのにな。ってこれ、作ったって言えるのだろうか。溶かして固めただけじゃん、、、

mailのとこのネコの切手の画像をクリックすると、先日uからメールに添付されてきた猫の泣き声の音声が聞けるようにしようと試行錯誤する。結局ファイルをアップロードしてもどうやっても聞く事ができないまま、気が付いたらあーでもないこーでもないと1時間半もそんな事をしており、頭に来たのでネコ切手の画像ごと削除してexhibitionの「hello kitty 2」を5分でアップしました。今度は黒猫。これ、かわいいです。

「ゲルマニウムの夜」、招待券プレゼントに応募したんだけど、外れてたそうで、でも2週間限定の平日招待券のカードが届いたー。これすごく嬉しい。木曜休みだし、観に行けます。それも招待券で観れます。本気で嬉しい。

今月のみつばちトート、赤×赤のが欲しいので、注文するつもり。ここのところ気苦労が絶えない人にも、労いも込めて一つプレゼント。



2006年02月09日(木) twins

休日。以前manzaさんに教えていただいた、しりあがり寿さんの映像作品「電送オヤジ」を観る。これ、ちゃんと新しいitunesがないと観れないものっぽく、自分のパソコンのレベルの低さをまたもや思い知らされましたけど、やっと観れた映像はしりあがり寿さんのマンガの空気全開でテーマソングがまたとてもよい。このまえ書いた「エスパー魔美」もそうだけど、いつのまにかアニメの主題歌に普通の歌謡曲が使われるようになったのが不思議でした。こうでないとね。



maritimeから私のクマゴローことエリックが脱退。maritimeの新譜は本当に大好きであれからもずーっといつも聴いてるくらいなんですが、このアルバムのツアーをエリックがいる時に観れて良かったなあと思う。サインくれたの、とても良い思い出。maritimeのアメリカツアーはこれから。なんとアメリカではまだ新譜が発売されてもいないのだ。こんな素晴らしいアルバムがすぐ出せないなんて、いったいどんな理由があるのだろうか。これを聴くたびにとても切ない気持ちになるし、優しい気持ちになる。このアルバムが大好きなうちは、いろんなことがまだ大丈夫と思えるのだ。



2006年02月08日(水) just like heaven

スカパーで映画「グリーン・カード」と「カウチ・イン・ニューヨーク」。アメリカ女とフランス男、フランス女とアメリカ男。東男と京女。それにしてもニューヨークって街は素敵なところじゃないか。

むっしゅさんの個展のカード届く。土曜はライヴもあるみたいですが、日曜にお友達とマシュー・バーニーの「拘束のドローイング」を渋谷のシネマライズで観る予定なので、日曜に観に行く事に。2月の11日から18日です。お時間ある方はぜひ。そんなむっしゅさん、夏にはなんとメキシコで個展だそう。楽しそうー。



2006年02月07日(火) you're so cute

仕事帰り、地元の図書館へ。21日まで!

・「談志の迷宮 志ん朝の闇」    立川末広
・「みずうみ」           川端康成
・「王の闇」            沢木耕太郎
・「百鬼園随筆」          内田百けん
・「文藝別冊 内田百けん」

志ん朝の著書を探したんだけど見つからず。検索機も使用中。

友達のuからメール。引っ越しをしたばかりなので、落ち着いたら遊びに来てって。uは旦那のまーくんの実家に引っ越しをしたんだけど、遊びに行ってもいいんだろうか。でも、結婚して親と同居してる友達の家に遊びに来いなんて言われないから楽しみ。メールには猫の泣き声が添付されてた。


百けん先生シール。前にとあるサイトでプレゼントしてた時に申し込んだら、送りますと返信のメールをもらってたんだけど、いつまで経っても来ないうちに終了。ああ世知辛い。



2006年02月06日(月) トントゥ

そういえば昨日「真治とまさこの部屋」という特番を見た。真治は武田真治で、まさこはもたいまさこ。ドラマ「神はサイコロを振らない」のセットの部屋にもたいまさこが訪ねてきて、ここまでのドラマの経過を見る番宣だったんだけど、まさこも3月公開の「かもめ食堂」の宣伝で来ており、2人で美味しいものを食べながら楽しそうにしてるところに小林聡美も登場。「かもめ食堂」は本編の映像がけっこう観れてしまった。マルック・ペルトラの出演シーンも。出番あれだけだったらショックだ。撮影風景なんかも色々で、見るのが今から楽しみに。

フィンランド、旅行で行くのも充分楽しそうだけど、3ヶ月くらい生活したらさぞかし楽しかろう。ご飯は美味しいのかな。サウナは好き。寒いのは苦手。日本の冬でさえ辛いのに、フィンランドの冬はマイナス30度だそうです。そんなとこ人が住めんのかい。



2006年02月05日(日) 恋の祭典

スカパーのセット契約を変えたの、面白かったのはけっこう最初だけだったかも。ダラダラ見てると時間だけ経ってて、ふと気づいてゾッとします。

今日はFOXチャンネルで「シンプル・ライフ」(http://www.foxjapan.com/tv/bangumi/simplelife/)を見ました。あのパリス・ヒルトンとニコール・リッチー(ライオネル・リッチーの養女)が田舎に行って田舎暮らしをするという番組。ニコールが何もしないかわりに下品な発言を連発してパリス意外のホストファミリーをドン引きさせている間、パリスはテキパキとみんなにラザニアを作って、美味しいとみんなをビックリさせていました。あと、ヒストリーチャンネルでトップガンに入るにはどうしたらいいかを知りました。で、ふと我にかえり、「だから何だっつの。」という感じに。前は映画チャンネルで観れる映画と、音楽チャンネルで観たい番組だけ観てたのが、調子狂ってきてます。「キング・オブ・ザ・ヒル」も期待してたほど面白くなーい。「トップ・ランナー」にリリー・フランキー。「東京タワー」と「おでんくん」はほぼ同時進行だったという話が、あーなるほどと思ったり。

なんだかどうでもいいことに気が向いてしまい、必要無いことで消耗してる感じで疲れます。冬の重苦しさも相まって息苦しい。スカパーはもういいから、本読もうと思って文豪の新刊読んだら、家族を扱うわりにめっきり中身のない、何だかよく分からない話だった。文豪と友達になりたい。友達になって、本当に書きたいと思って書いた本だけ教えて欲しい。それだけを読むから。誰かが本当に感じた事を、切実にに書きたくて文章にしたものがゆっくり読みたい。色んなことが麻痺してくる感じでやりきれん。



2006年02月04日(土) HAKUI

職場の制服は微妙なダサさが漂うものですが、和山さんはその微妙な制服がよく似合ってると言ってくれました。だけども。にしたって。どうなのよ。という話は前々から出ており、普通ああいう材料や道具を扱う店は専門店らしくエプロンとポロシャツとかで、東急ハンズみたいな制服だろうに。ということになり、お友達のuが最近働きだした日本酒のお店でzuccaのHAKUIという制服のラインを着てるという話を聞いていた私は、エプロンでも丈が短くて動きやすい、HAKUIのエプロンをゴリ押ししましたところ、採用されることになりました。新しく中途採用の人が入社してくるので、それに合わせて制服も変わるようです。でも、すごく半端なひざ丈のスカートはそのまま使うらしく、どうせならパンツとかスニーカーとかで働けた方が楽なのになあと思う今日この頃です。


http://www.hakui-shop.com/



2006年02月03日(金) にわかにいろめきたつ

「かりそめーの、なれーそめにー、にわかにいろめきたつーよー。」(キリンジ)この場合の「かりそめ」は、「なれそめ」にかかるのか、「いろめきたつ」にかかるのか。「美しい水車小屋の娘」(シューベルト)で美しいのはどちらか。「かりそめ」だからこそ「にわかにいろめきたつ」なんてことが、大人の世界にはあるってこと?あー分からない。自分が何言ってるのかもよく分からない。と、いうことで「恋するハニカミ」。もっと芸人ぽい展開かと思ってたら笑い一切なしでしたよ。この番組っていつもこうなんでしょうか。すごいね。テンションの無理無理な上げ方みたいのが。でも恋だの愛だのは一瞬で人をバカにしてしまうものです。

雪の東京でのデート、楽しそうと思うまでもなく、河本じゅんちゃん本人が「うわー楽しいー!楽しいー!」とおっしゃってました。公園の雪の上に相合い傘書いてたよー。Uが言うにはあれは名前入れるんじゃなくて相合い傘のこっちとそっちにゴロンて横にならないと!って。エイティーズは言う事が違いますね。雪がとんとこ降ってるのに、はいからさんみたいな着物と坊っちゃんみたいな着物でコスプレして浅草で人力車乗っちゃうし。最後はまだまだ雪が降り続く中、屋外でじゅんちゃんが弾き語り(そこ、タンバリンじゃないんだ!とツッコミ入れたのは私だけじゃないはず)。誰のなんて曲だったか忘れましたが、寒いだろうにそれはもう本気の弾き語りでとても良かったです。歌い終わって抱き締められ、泣いてしまうじゅんちゃん。そんなじゅんちゃんは妻子持ち。ひゃー。大人ってすごいな。リアリティTVなんてクソだな。ワビサビ大切。「かりそめ」であっても。


「オメエに食わしぇるタンメンはネエ!」の、イメージ画像ではなく、私がかりそめデートでハニカミたい人の画像です。ほんっとに、志ん朝みたいな人が現れたら、にわかにいろめきたつのに。



2006年02月02日(木) LIVERTAS

休日。ウディ・アレンの「僕のニューヨークライフ」がさっさと観に行かないと終わってしまいそうーと思いながら結局は筋金入りの出無精のまま。またパン焼いたり、あとル・クルーゼ本で鶏の手羽の黒酢煮っていうのを作ったら美味しかった。あと昨日Mさんがモロッコで食べたクスクスの話をしてたので、スープにクスクス入れて食べる。

NHKの「探検ロマン世界遺産」(http://www.nhk.or.jp/sekaiisan/card/cardr035.html)、前に放送した万里の長城(ホントにどうでもいいけど万里の長城見るたびにワム!の「フリーダム」が頭の中を駆け巡ります)も良かったけど、今日はアドリア海の真珠と呼ばれる海のうえに浮かぶ街、クロアチアのドゥブロブニクという街で、街の歴史やそこに暮らす人々を含めて本当に美しい場所で感動的だった。アドリア海を挟んで対岸はすぐにイタリア。でもイタリアとも違う、独特の美しさがある街だった。中世から残っていた街を、戦争がみんな破壊してしまった。その当時10代だった写真家と床屋の親友同士のおじさんが2人出てきて、それぞれに悲しい思い出を語り、街の修復の様子を見ていく。「自由」という言葉の意味について。



2006年02月01日(水) レター

久しぶりの友人と再会する予定で汐留に。久しぶりといっても、私たちがこれまでに会ったのは1度か2度なのだ。私はそれが1度だったのか2度だったかが今でも思い出せない。それが最初だったとしても2度目だったとしても、どちらにしても私たちが最後に会ってから、自分でも驚くけど6年という歳月が過ぎていたのだった。ひょんなことで人と人は出会うもので、私は最初に会ったその日のことはとてもよく覚えている。別れ際、お互いの連絡先を渋谷のハチ公口のとこで紙の切れ端に書いたのも覚えている。とにもかくにも私たちは6年の間、携帯電話を変えれば連絡をし、手紙やメールでお互いの近況を何となく知らせあったりしていた。私は自分のサイトを作ってアドレスを教えたので、Mさんには私の徒然は伝わっているようだったり(そういう近しくない人に近況を知らせられるという意味でもこのサイトは自分にとって存在してる意義があるようにも思えたりした)。考えてみれば不思議なものだと思うけど、私たちはそうしていた。自分の理解を越えた現象はみんな運命だとして脳内で合点させる単細胞な私は、6年後の今日、ひょんなことから会うことになったのも、何かの縁と思えばとても自然なことのようにも思えたものでした。

待ち合わせていたとこにMさんが現れた時は、会うのは前もって分かっていたのに本気でビックリしました。会う少し前に電話で話した私の声を聞いて、「声を覚えてたよ。」って。6年経っても覚えてる声ってやっぱりすごい変わってるってことか。それにしても6年。生まれたての子供が小学生くらいになってしまう年月だ。私、22歳だった。6年も経つと色々だ。自分の考え方はだいたい正しいはずだという根拠のない自信も程良く失ったし、どうしても諦めたくないと強く思ってきたことを諦める術も知ったり、好きなものや好きな人への向きあい方も変わったりしているはずの2人だった。でもまあ、そんなことはまたこれからひょんな機会に話したりするもので、またきっとそうあるべきなのだった。私の徒然をMさんはかいつまんで知っているので、Mさんの話を色々。ポルトガルやモロッコで見たという景色のことや、フランスの出来事などなど。こういう人の面白い話を聞くのがとても好きなので、いいなあと思う。ご飯食べてコーヒー飲んだりしてる間に地震があったのも気づかなかった。お互いに最近読んでいた「東京タワー」の話とかも。たぶんちょっとした事の考え方や好みが近いのかなあと、私は勝手に思う。また、今度は近々ねと言って別れる。


 < past  index  future >


hatori [mail]