クチグセ
るう



 遠い記憶

アイシテルって
コトバにできなくなったのは
いつからだろう

2001年03月29日(木)



 蜜の味

バンソコあとの
キズグチみたいに
ナオリが遅い

トキを刻む
トケイのまねして
クッツイテみた

カラダのなかに
オモイデが残る
ハチミツ色


2001年03月28日(水)



 カタツムリ

胸に絶えず
流れる想い

吐いた息まで
ココロを彷徨う

こんな日が
くるなんて知らなかった

片手に握りしめた
アタシとアシタ

黙ってないで
もいちど教えて

次はきっと
上手く言えるから

2001年03月27日(火)



 ニオイノイロ

モノクロの
記憶に
イロがつく

彼の
匂いを
思い出す

優しいイロ
甘いイロ
切ないイロ
煙草のイロ

もっと抱き締めて
もいちどイロづけて

アタシの記憶




2001年03月26日(月)



 クチビル

信号待ちで。
帰りがけに。
待ち合わせで。
目があうと。
悲しくなると。
出掛けに。

アタシたちは、たくさんたくさんキスをして。
そして、ホントにキスしたくなった時。
その意味を見失った。

ナツカシイクチビル

2001年03月25日(日)



 アオイ

ウミトカ
ソラトカ
スンデイテ
キレイデ
トテモキレイデ
シヨウガナイノニ

アオイココロナンテ
オカシナヒビキ

2001年03月21日(水)



 ホシイモノ

甘い日ざし
甘い声
甘い誘惑
甘い手のひら
甘い唇
甘い眼差し
甘い仕種
甘い甘い日常

2001年03月20日(火)



 ヒビノカケラ

短く切られた
爪に広がる
花々

使い捨ての
カメラに閉じ込めた
記憶

百円均一の
鏡にうつる
アタシ


2001年03月19日(月)



 アマイヨル

そんなふうに感じていた
ヨルがあったと
思い出せない

冷めたココロの
オクにあった
アタシの引き出し

もう一つのコトバ
離れている方が
アイを感じるなんて

ウソ

2001年03月18日(日)



 アイノハナ

咲いていた。
ホントは。
咲いていた。

気付かなかった。
気付かないフリしてた。

アイノハナ

それが求めていたもの。

手の中にあった。
アタシの。
手の中にあった。

握ってた。
この手に握ってた。

アイノハナ

それが求めていたもの。

気付いてた、そして握り潰した。

アイノハナ

2001年03月17日(土)



 アイ

愛って、なんだ。
愛って、なんだ。

誰も教えてくれなかった。
誰も見せてくれなかった。

愛って、なんだ。
愛って、なんだ。

誰にも教わらないもの。
誰もが見せてくれるもの。

愛して、もっと。
もっと、もっと。
アタシで一杯になって。
窒息するほど、愛をちょうだい。

2001年03月16日(金)



 オレンジのグロス

噛みなれた下唇
オレンジのグロスの味を
イやというほど味わう

会えないことが切ないんじゃない
アタシだって
アイタイと思ってること
気付いてくれないのが
クヤシイ

2001年03月15日(木)



 アカクモエル

こんな日もあるさと
マバタキをくりかえしてみる

埃のつもった懐中電灯のように
テイデンをまってみる

暗闇でもアタシを見つけてくれる
ソンナヒトをさがしている

その手の中で
アタシだとかくにんして

甘い果実が疼く
アイタイトイウオモイにかてなくなる


2001年03月14日(水)



 フェイスマスク

はじめの冷たさが

段々と染み込んできて

後に残るのは

うるおい

2001年03月13日(火)



 ボクトボクノハザマで

さっき送ったコトバの訂正

会えることが大切だと思ってた。

会えないことがステキだと思ってた。

でも、ホントは会えることがステキで、会えないことが大切だった。

ごめんねと言うより、ありがとうと言われたい。

今日のキモチを歌にできたら、きっとステキでヘンテコ。

寂しいことだけど、もう、ここではいれないかも知れない。


2001年03月12日(月)



 彷徨いゆくモノ

途方もないキモチに
たとえ一夜でも
愛のコトバがあるなら
ダキシメテ眠って

甘い囁きに
時々悲しくなって
アタシだけが我慢する
それって不安定

愛と愛のハザマで
歌うことも日常


2001年03月11日(日)



 アタシニヒツヨウナモノ

誰よりも愛してくれる
その腕
アタシを求めて止まない
その腕

アタシのことを、いつも見守る
そのマナザシ
アタシだけを見つめる
そのマナザシ

そして何より
彼。



2001年03月10日(土)
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