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2002年08月30日(金) 日々雑感:ジャズを聴く


同期のS氏から突然の誘い。六本木にジャズを聴きに行かないか、とまるで一昔前の不良少年のような響きの口説き文句に乗せられて、数名に声を掛ける。総勢六名でサテン・ドールへ。

タイム・ファイブというジャズ・コーラスのステージに酔う。
スタンダードからポップス、ロックまでを歌いこなす彼らのステージのクオリティの高さは言を俟たない。言葉を重ねて表現するよりも、とある女性弁護士が次の日早速CDを二枚も買い込んでしまったという事実を述べたほうが早いだろう。

これを機会に、事務所内で「ジャズを聴く会」を結成しようと約束し、散会する。




"At_Satin Doll_020830"






2002年08月27日(火) 日々雑感:秋の気配


夕刻、食事に出る。
曇天。秋の気配。心はようやく穏やかになる。



"Cloudy_020827"






2002年08月24日(土) 日々雑感:早朝バスケ


電話が鳴る。携帯電話の着信音で、昨日の約束を思い出した。
案の定バスケサークルに参加した同期からだった。

バスケット・ボール好きな人々が集まって所内サークルを作っているのだが、土曜日の朝早くに集合とあって、今まで参加できたためしがない。しかし、昨日、絶対参加すると約束してしまい、ついでに勢いでバッシュも購入してしまったのだ。今回は参加するつもりだった。

しかし、前日遅くまで起きていたため、電話で起こされる羽目になったのだ。あわてて渋谷まで電車で出て、その後タクシーで駒場体育館へ。結局最後の30分程度しか出場できず。それでも体が動かないことを実感する。イメージは残っているのだが、本当に体が重い。運動不足を実感する。

その後、駒下(駒場の東大教養学部の線路の反対側のことをいう)の「みしま」へ。ここは学生時代にお世話になった。安くて美味しいたこ焼きで有名な店である。10人前近くの大量のたこ焼きを買って、今度は駒場公園へ。

久しぶりの駒場公園は変わっていなかった。ここで、総勢十数名が車座になってたこ焼きを食する。ちょっと異様な光景である。ビールを飲んで、昼飯が終わるころに東京都近代文学館であった旧前田公爵邸に入る。

その後、渋谷で散会。同期の弁護士の提案で、お茶を飲みに骨董通りへ。IDEEカフェに入る。落ち着いた午後。


"Le Chateau_020824"







2002年08月22日(木) 日々雑感:ロングディスタンス・コール


いくつか聞きたいことがあり、NYへ電話をかける。

彼は快活だった。相変わらずだ。
最後に会ったのは、もう5、6年前になる。
だが、電話の向こうの声は全く変わらない。

「NYに留学して三年経つけど、英語は本当に上手くならないね」といっている割に、聞いてみるとスペイン系の白人の彼女がいるという。「実は逆ナンなんだよ」と屈託がない。Sushi-barで隣り合わせに座って彼女から声を掛けられ意気投合したそうだ。

アメリカの現代美術をmajorとする彼の話は面白い。
他の同級生は、NYにいるのはもう1人だけだが、大半はフランスに行っているようだ。同じ年に仏文を卒業した同級生がエコール・ノルマルに留学中と聞いて、思わず羨望の声をあげてしまう。

NYが少し近くに感じられた。




"water wall_020822"






2002年08月19日(月) 日々雑感:台風接近中


台風が接近しているようだ。早めに帰宅する。

帰りの電車の中で、最近取り掛かったばかりのユイスマンスの「さかしま」を読む。澁澤龍彦の手になる訳は、名訳といってもよいだろう。デカダンスの極致である。

荒れ模様の空、しかし、風ばかりで雨はほとんどない。



"Dark Sky and the Tower_020819"






2002年08月17日(土) 日々雑感:エノテカ閉店


銀座へ。

有楽町西武のエノテカにワインを買いに行くと、閉店セールを実施していた。そういえばそんな記事を読んだ記憶がある。明日で閉店らしい。ITバブルが弾けると機を一にしてワインブームも過ぎたのだろう。

足繁く通ったわけではないが、アクセスがよかったので、時折足を伸ばしていた。これからどこで買おう。sale価格でラフィット・ロートシルト'97の最後の一本があったが、暫く思案して差し控える。




"Memory of E_020817"






2002年08月16日(金) 日々雑感:見返り小路


金曜の夜ということで、少し早めに切り上げて、神楽坂を散歩。
見返り小路を歩く。こんな表示が。なんとも粋である。




"Passage d'autre Foi_020816"






2002年08月14日(水) 日々雑感:日記を書くということ


同期の友人と、夕食をとるため外出する。

Exilimを購入してからというもの、どこに行くにもポケットに忍ばせている。撮りためた写真を絵日記の代わりにしている。信号待ちの間に一枚撮影する。それを契機に、友人との会話の話題はWebで日記を書くことの意味へ飛躍する。かつてはWebサイトを持っていた彼も、今は忙しく、サイトを閉鎖している。ドメインを独自に取得しているので、維持料を払っているはずなのだが。

結局のところ、Webで日記を公開するのは、自己顕示欲の変形なのだろうかという話になる。ほとんどの人は匿名で日記を書いているのだから、必ずしもストレートな自己顕示欲だけではないだろう。ただ、根本にあるものは、自己表現欲であるのは間違いない。本来誰にも見せないはずの日記というプライベートなものを第三者に公開するというのは、ちょっと転倒しているところもあるが、むしろこれは新しいジャンルの読み物であると理解するのが正しいのだろう。匿名性を前提としてであっても、純粋に読み物として面白いものを提供する喜びがあるはずだ。

そんなことを話しながら、ふと、このサイトを匿名にするか、という何度も考えては断念していたことを再度考える。匿名性こそがWeb日記の重要な要素だとすれば、それもありかなと思う。

信号が青に変わって、人々が交差点をトラバースし始める。




"Way to To-Ryu_020814"






2002年08月13日(火) 日々雑感:神宮花火の夜


夕刻、神宮球場で花火が上がるのを事務所の会議室からしばらく眺める。
会議室の照明を消して、意外に低い位置で開花する光の輪を見続ける。

まもなく有志がビールを持ってくるが、仕事のため飲まずに退散する。





"Reflection and Fireworks_020813"






2002年08月12日(月) 日々雑感:休暇は終わり、日常が始まる


実にあっけなく休暇は終わり、そして繰り返しの日々が訪れる。
物事は単純だ。単調さに慣れる努力だけが、唯一単純ではない。

29歳になった。



"Sincerely yours_020812"






2002年08月08日(木) 日々雑感:閉ざされた部屋


レンタカーのハンドルを握り、海岸沿いを走らせる。その先に何があるのかわからないまま、適当に走り続ける。いくつかの峠を越え岬を過ぎると、そのホテルに行き着いた。車を斜面に停車させ、キーを抜く。玄関には制服を着たホテルマンが立っていた。多少の困難を覚えながら、ホテルマンの前を目礼して過ぎ、喫茶室へ向かう。

喫茶室からは海が見える。アメリカン・クラブハウス・サンドイッチという名の軽食をとる。海だけではなく、不自然なまでに青い空とプールも窓から見える。プールサイドでは逗留客が日光浴をしている。この光景が伝統ある川奈ホテルにふさわしいのかどうか、判断がつかない。少なくとも、判断する権限は与えられていないという結論に達する。サンドイッチをコーヒーで流し込むと、光の充溢する喫茶室を去る。

ホテル内を散策する。案内図にビリヤード室の表示を見つける。ホテルにビリヤード専用の部屋があるというのは初めて見る。多少の興味を喚起されて、その部屋を探すことにする。やがて通路の脇に該当する扉を見出す。その扉は重かった。少々無理をして扉を開けると、ただ暗い空間が広がっている。窓もなく、明かりがない。目が慣れるとカバーの掛かったビリヤード台が見えた。白いカバーは、死体にかけられる布のようだ。薄く埃が積もっているようにも見える。部屋の奥から、ひんやりとした黴の匂いのする空気が流れ出てくる。長期間使用されていないのは明らかである。音を立てないように注意しながら、扉を開けたときの動作を正確に逆に反復する。

空間は再び封鎖されたのに、妙な心の高ぶりを感じる。その心の動きを名づける言葉を捜すが見つからない。諦めてホテルを出て、再び車を走らせる。車のハンドルは日光を浴びて熱くなっていた。ハンドルを強く握り、森を抜ける。それからしばらくして、罪悪感という言葉が見つかったとき、その言葉に含まれるニュアンスの強さに少しばかり驚いた。




"At the Hotel_020808"






2002年08月06日(火) 日々雑感:伊東にて


前日予期せぬ仕事が入り、ようやく火曜から休暇に入る。
伊東の松川沿いに夜道を歩く。歴史ある東海館という温泉旅館を対岸より眺める。

仕事は容赦なく追いかけてくる。ノートPCを持ち込んで、外部からメールを読むようにしているためだ。技術の進歩は必ずしも人を幸福にしないという好例。



"Tokai-kan_020806"






2002年08月03日(土) 日々雑感:神楽坂ホン書き旅館「和可菜」


暫く前に購入した「神楽坂ホン書き旅館」という書籍がある。著名な脚本家や作家が缶詰になって執筆活動に没頭した有名な旅館である「和可菜」を巡るドキュメンタリーだ。神楽坂を愛する者の端くれとして、読まないわけにはいかない。

内容は、この旅館がいかに多数の脚本家、作家に愛され、また「出世旅館」となっていったかについて、女将の日記を基に書かれており、歴史的資料としても非常に興味深いものである。

今も営業を続ける「和可菜」に一度でいいから宿泊してみたいと思うが、家が近くだと、なかなか泊まる機会はないのが現実である。




"near Wakana_020803"






2002年08月01日(木) 日々雑感:あるバーで


サマースクール・プログラムに参加して帰国した同期と久しぶりに飲む。
神楽坂を好む二人がいるので、自然と裏道方向へ足が向く。芸者新道の店は客が混んでいて入れずじまい。別の店へ。こじんまりとしているが、フレンドリーな店員のいる、美味しい料理を出す店だ。店を後にすると、街路が濡れている。見送ってくれた店員によれば、ひとしきり強い雨が降ったらしい。

その後、とある会計事務所に近いbarに。
くだらない話と美味しい酒に酩酊して出る。





"with a glass of whiskey_020801"







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