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午後3時ころ、仕事場に向かう。涼しいが、陽射しは強い。ほぼ無人のビル正面が、光にあふれている。スーツの上下に中はニットのVネックという中途半端な自分の姿がエントランスの自動ドアに反射する。中途半端な時間だし、中途半端な出勤光景だ。ドアが開き、コーヒーショップが閉まっているのを横目に見ながらエレベータに乗り込む。エレベータを降り、電子キーをかざすとドアが開く。部屋は明るく、すでに何人も働いているのがわかる。
明日を乗り切れば、少し楽になる、そう思うと少しリラックスできる。 メーラーを立ち上げると、同期から、VAIO Uを購入してしまったという悔恨交じりのファーストインプレッションが届いている。やはりキーボードの操作感がいまいちなのだろう。
事務所内はさすがに静かだ。ファクシミリが大量の文書を吐き出す音以外に何も聞こえない。ときおり、同じグループの弁護士が歩き回る音が聞こえるが、すぐ静かになる。
手際よく二つほど懸案事項を片付ける。個人事件(外国人法律相談で受けた事件)について、今後の戦略を練り、クライアントに提案する必要がある。英語で文面を作り、ファクシミリを送る。送信中、着信済みファクシミリを何の気なしに見ていると、別の渉外事務所に在籍するクラスの同期の筆跡を発見する。日付を見ると、今日付けである。彼女も事務所に出ているのだ。そういえばこの間も、別の同期の書いたDDレポートを眼にしたことを思い出した。
日が暮れてくる。窓から眺めるとまだ明るいが、それも今しばらくのことだろう。明日を越えれば楽になる、と自分に言い聞かせながら、PCの電源を落とす。
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久しぶりに運動をしてみようと思い立ち、所内のフットサルサークルに顔を出す。発足当初からのメンバーではあるのだが、(初期のユニフォームは持っている。)ここ2年ほどまったく顔を出していない。
あいにくの雨天で、幹事の同期に電話すると、雨天決行であるとの頼もしい言葉。フットサルウェアを購入して参戦する。場所は有楽町プランタンの屋上である。
秘書やナイト・セクレタリーに混じってミックス(男女混合)の試合に出る。慣らし運転の意味もあって、今日は無理をしないことに決めている。それでも、普段使わない筋肉が、酷使されてぎしぎし不平を言う。
2ゲームほど出て、切り上げて飲み会。 ナイトは学生のアルバイトなので、皆若く、飲みのノリも学生気分である。 何度かビールジョッキを干す。よく考えると、金曜の夜もオフィスパーティーの後に4時ころまで飲んでいたから、ちょっと飲みすぎかもしれない。翌日早くから出なければならないことを思い出して、11時ころに失礼する。運動後のアルコールが回るのは早い。雨の有楽町がやや回って見えた。
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デスクの上で束ねられることなく散乱した書類をまとめる。不要なものは棄てる。有用なものはファイルに回すか、分類する。保留する文書は極力減らす。我妻の民法総則や注釈会社法、証券六法を部屋の所定の位置に戻す。証券六法は無印の付箋が一杯についている。購入したばかりの第五版証券取引法読本を見やすい位置に据える。ハンディモップで埃を払う。工業用アルコールを含んだ不織布を一枚、手にとって机の表面を磨く。
積みあがっていく一方の仕事の山の向こうが漸く見えてきた。机の上を整頓する余裕が持てるようになるのが、私の場合の一つのメルクマールだ。
珈琲を買って来て、机で飲む。まだまだ仕事はある。乱暴にキーを叩きながら、別の書面に目を通す。エンジンの空転音がするが、かまわずスロットルを入れる。やがて慣れてくる。それだけの話だ。
2002年04月14日(日) |
またもやCLIE購入 |
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忙しさの反動、と一言で済ませるには、やや度が過ぎるのではないか、とも思うのだが、昨年末にソニーのCLIE T-600Cを購入したばかりだというのに、CLIE NR70を購入してしまった。画面が広く使えることと、音楽が聴けることが魅力だった。これではGeekと言われても仕方あるまい。
T600のデータを同期した後、早速J-Doc Readerをアップデートし、大画面対応のスケジューラやメモのオルタナティヴ・アプリケーションをインストールする。条文を見るのに縦方向に広い画面は役立つ。書き溜めた長文に手を入れるのにも役に立つ。土曜日を一日潰して、ひたすらこの新しい高性能メモ帳と付き合う。それ以外の時間は睡眠不足を補うために昏々と眠りつづける。そのせいで、週末の夜は寝つかれない。奇妙な夢を繰り返し見て、不安な心持ちで目を覚ます。テレビをつけたまま、ふと思い立ってサイトのデザインに手を入れる。日が差してくるころになって、再び床につく。
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