オミズの花道
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『 ヤクザキラーと呼ばれて 』
2003年10月31日(金)


やばい。

ヤクザキラー健在。
洒落にならん。


自分のこういうところって仇だよなぁと思う。
あの手の人達に好かれるのは良いのだが、よくも今まで危ない目に遭わずに逃げ切れたもんだ。

私には清楚さが無いんだよな。要するに。
だからあの手の人達に寄って来られやすいんだ。
ああもうやだやだ。


私に限らず、水商売の女性は任侠関係の標的になりやすい。
彼等は上の人物になると羽振りも良く現金払いなので、お客様としてはいいのであるが、本気で惚れられてしまうとちょっと厄介である。

こちらも好きで付き合うとかなら何も問題はないのだし、職場結婚(笑)でも何でもしてくれればいいのだが、幸せに暮らしている女性を見たことが無いのだから考えてしまう。

ガハガハ話の親分はもう現役を引退したし、可愛くて大好きなんだけど、基本的に私はヤクザ屋さんが大嫌い。
(全国のヤクザ屋さん、ごめんね。)
でも、カタギを5人泣かさなければヤクザひとりが喰えない世界って、やっぱりおかしいと思うのよ?


・・・・どうしようかなと思う。
いざとなったら虫除けパパに名前を借りて良いか聞かなきゃ。

あっヤクザ屋さんじゃないですよ。
ヤクザ屋さんに借りを作るとロクな事が無いから、絶対しちゃ駄目なの。

・・・・逃げ切るコツはその辺ですかね。



頑張ります。







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『 孔雀と白鳥 』
2003年10月30日(木)




新地は暇だと聞いていたのに、恐ろしく忙しい。
この店はいったいどうなっているんだろう。


黒服がメチャ礼儀正しいし、アフター行ってもアッサリしたお客様が多いし天国ぅぅぅぅ。
でもまあその分、女の子は色々とあるようなんだけれどもね。

その辺りは仕方ないかな。これはこっちもミナミも大差ない。
表面的に敵意をむき出しにしてくるのは、ミナミだけれども。



本通の御堂筋側入り口近くの道を、毎日毎日、老夫婦がお掃除なさっている。
仕上げには水を撒いてまで、道をゴシゴシと綺麗になるまで磨いている。

頭が下がる思いだ。



始発の地下鉄には、様々な方がおられる。
私と同業の方、出張に行かれるのか重たそうな荷物の方、きっと夜勤帰りなのだろうブルーカラーの方。

日頃『見栄と権力と欲望』の世界に居る私には、彼等がとても清く見える。
神々しくさえ思う。


どんな綺麗な衣を纏って酒を飲む人より、仕事帰りで汚れた服を着ている彼らのほうが何倍も美しい。

孔雀でしかない私より、白鳥である彼等の翼は、白く、逞しく、清らかだ。


この方達を見るのが好きだ。
私ももっと頑張らねばと思う。


頑張る。
でも眠い。





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『 お客様に聞いたガハガハ話 』
2003年10月29日(水)




歳も歳だしドレスアップもしてるのだから、『しとやかに笑わねばならない』のだろうが、時には我を忘れてガハガハ笑ってしまう時がある。

とんでもないオオボケをかますヘルプちゃんに出会った時や、お客様にお伺いしたお話でツボに入った時がその時だ。
ひとりで楽しんでいるのは勿体無いので、少しだけご紹介しようと思います。



( その壱・悩める歯科医 )

医者『は〜、今日の患者さんは本当にストレス溜まったわ。』
水上『へえ?仏のように何事にも揺るがない先生が?何があったの?』

医者『・・・・ハナクソ。
水上『えっ。』

医者『口の中覗くやん?その時に患者さんの鼻の中が見えてしもうてん。
    そしたら、デッカイ板状のハナクソがあってん。
    それもなんとになってるねん!なあ、邪魔やろ?それって邪魔やろ?
    それを治療途中から、めっちゃ取りたくなってきて。
    でも、取られへんやん?取ったら気まずいやろ?そんなん。
    そやけど、ちくしょ〜めっちゃ取りたい!!って、
    でも我慢せなあかんって、それがすっごいストレスで。』
水上『がぁ〜〜〜はぁはぁはぁっっっ!!や、やぁめぇてぇぇぇ。』


医者『俺、耳鼻科の医者やったら良かったわ。


先生、愛してる。




( その弐・おっちょこちょいな親分 )

親分の小指は両方とも無い。
左は若い時にヘタをうった印、右は組を構えてから○億のケジメとして落とした。

さて親分、先日親戚の娘さん(姪っ子)の結婚式に呼ばれた。
彼の親戚は皆がカタギさんで、嫁ぎ先もお堅いオウチ。
親分は最初断ったのだが、可愛い姪っ子のたっての頼みで、義指を装着して出ることにした。

親分、黙っていればカタギに見える。
滞りなく式は進み、そして終わった。


そして親戚だけが集まり、さっきまでの結婚式のビデオを観ていた時、甥っ子がほぼ憤死のような笑いざまで、テレビの画面を指差していた。

親分『なんや、俺がスピーチしとるところやないか。何がおもろいねん?』
甥っ子『おっちゃん・・・・おっちゃん・・・・指、間違うとる!!
     右の指と左の指、付け間違うとる!!


画面にはマイクを持った親分の姿が映っている。
その小指は両方とも外側に反っていた・・・・。

親分『人間、馴れない事やって格好つけたらアカンっちゅうことやね・・・・。』

可愛くて可愛くて、思い切り笑いながら思い切り抱き締めていました。


長生きしてくれ。





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『 聞き上手、の言葉の本当の意味 』
2003年10月28日(火)




話し上手、聞き上手、という言葉があります。
接客業をやっていると誰しも、この言葉にぶち当たる事があるでしょう。


自分は話し上手なのか?聞き上手なのか?


『接客業は聞き上手が大切って言われるけど、お喋りな私は話し上手であって、どちらかと言うと聞き上手じゃないわね。』とか、

『目上の人に、話し上手じゃなくて聞き上手になりなさい、って言われるけれど、向こうが話してくれないんだから、自分が喋るしかないじゃない。』とか、
壁のぶつかり方は、そんな風に人それぞれだと思います。


個人的な意見を述べさせて戴ければ、聞き上手な人というのは、何もその人が『お喋りだから聞き上手じゃない人』、という事ではありません。

本当の聞き上手というのは、お客様のおっしゃったことを良く覚えていて、その人の立場や社会的背景、顔色や体調を考えて、ピンポイントに会話を絞れる、そういう人が所謂『聞き上手』なのだと私は思います。

スポンジのように吸収できる耳を持ち、内容を忘れず、相手の立場に立った捉え方で頭の中に保存しておける。
そして相手との会話に上手く絡ませ、距離を縮められる、そんな人。

それこそが聞き上手なのであって、『お喋りさん』『静さん』は二次的に付随する『キャラクター』に過ぎません。

更にうわてになるならば、自分の普段持つそのキャラクターを調整して、相手の話しやすいキャラクターに暈す、そういうことが出来ればなお良いのではないかと思います。


え?水上ですか?
そういう理論は解っていても、実践できないたわけ者ですよ。
遠いっすね、道のりは。






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『 水上、ホステス生命の危機!? 』
2003年10月27日(月)




金曜日の晩に帰って来て原稿書いてたら、机に突っ伏して眠ってしまった。
そのせいか、それからずっと顎の関節が痛い。

最初は変な体勢で突っ伏して眠ったから、寝違えたのかなと思っていたのだが、どうにもそうではないようで。
月曜日の朝の今も、痛くて痛くて困っているのだ。


いや、これが本当に困ってるんです。

ご飯も噛めないし、歯磨きの際に口を開くのも痛かったりなんだもん。
それどころか眠たいなあと、あくびをしてさえズキっと痛みが走る。

ウトウトしてあくびすると痛みが走って目が覚めるから寝不足、でまたあくびをすると痛い、と。
・・・・何をやってるんだか。

顎が痛いとはいえ正確に言うと顎ではない。
ではどこが痛いのかと言うと、耳の前の骨。
ここがズキズキして始終痛いのだ。
物を噛んだり、くしゃみしたりすると瞬間的にもっと痛い。


・・・・これって噂に聞く顎関節症ってやつですか?

ちょっとびびっていたり。


顎関節症でなかったとしても、似たような経験をしたお陰で、顎関節症の方の辛さが少し解った様な気がします。

これって、胃が悪くなりますよね?

よく噛めないから、食べ物が胃にもたれちゃう。
           ↓
そうなるとどうしても柔らかいものを選んでしまう。
           ↓
でもその柔らかいものが消化に良い物ばかりではないから、(例えば卵とか)バランスが偏ってしまって胃にも垂れる。

こんな感じで。


あと、肩が異常に凝ってしまったりします。
もともと仕事で机に向かうことが多いので、肩の注射は月に二回くらいは欠かさないんですが、その種の肩こりとは違って、筋肉痛と肩こりとこむら返りのミックスのような酷さです。

・・・・気のせいか、歯も痛いような気がする。
この口を大きく開けられない状態で歯医者なんかには行けません。
こんな時に変にいじられると、本格的にとんでもない事になってしまいます。



で、何よりも困った事が。

喋りにくいんです。
笑えないんです。

痛いの。


どうしよう。
これって凄くヤバいです。

喋れない、笑えない、ホステスなんて。
休みたいけど・・・・そうもいかず。

ぴ〜んち!!
久し振りに焦ってます。



写真日記、更新。





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『 週末の探求 』
2003年10月26日(日)




何となく解ってきた。
時間が止まったような、この世を生きている人間とは異なる、
黒塗りの目をした者の気持ちが。


その行為はきっと、断片的な自分をつなげるため。

唯一無比のものを追い求めるがゆえ。


バラバラになりそうな自分の意識を、何かを犯すことによりこの世に繋ぎとめたいのだ。
その唯一無比の存在を、それと相反する脆さに照らし合わせて確かめたいのだ。


他人の脆さで自分の存在を。


己を繋ぎ止めれた時に感じる、彼等なりの『達成感』が、即ち快楽になる。


となると、自傷行為と他傷行為は近いのか?



週末の探求は続く。







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『 歓楽街とはかくあるべき 』
2003年10月25日(土)




金曜日を北新地で勤めてみて解った。
こりゃあミナミは暇なはずだわ・・・・。


週末を楽しもう、一週間お疲れ様、こっちにはそんな雰囲気が満ちている。
遊ぶほうも遊ばせるほうも、よっしゃいっちょ締めとくで!という気合いがあるのだ。

メリハリの差か?
土曜日にも開いている所の多いミナミでは、週末という区切りの雰囲気が出ないのだろうか?


なんと表現していいのか。
町全体が呼吸している。


久し振りに純粋な歓楽街の週末を味わった。
とても気分がいい。





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『 正しい店舗の移り方・後編 』
2003年10月24日(金)



さて、私が店を変わるに当たって決めた条件は4つ。

1)店の質は落とさない。
2)飲み代が今と同じくらい。
3)日給は下がってもいいから、お客様に融通を利かせて欲しい。
  (団体客の時は値引き交渉に応じてくれるとか)
4)背がデカイ女なので、狭い店はイヤ。

である。


今のミナミと同じクラスの店ともなると、北新地ではやはり若干値段が高くなる。
仕方が無いと言えばそこまでなのだが、今の時代この『若干』をお客様に甘える事が、私には危険に思えて仕方がなかった。
良い店が見つかるまで時間をかけなければならないのは覚悟の上だ。

そう思っていたし、この条件が一番難しく非常に困難だった。が、自分が日給を下げると決めてから枠が広がり、幸いにして条件にピッタリの店が2軒見つかった。
面接に行くと好感触で、どちらもすぐにでも来てくれという。

どちらも同じような感じだったのだが、最終的には内装のシックな方に決めた。私のお客様はオジサマが多いので、派手な店は苦手だしカラオケも好きじゃない人が多い。
決めるともう即座に退店の意を告げた。実働で15日前に言わなければならない店則があるから、早過ぎるという事は無い。

さて、これからが忙しいのだ。
店側に私の口座のお客様の未収金を清算をしなければならない。
先日の記述にも書いたのだが、マモに払って戴ける方の未収でも、未収は未収なのだ。
これを残して他所に移る訳にはいかない。


一つの例を取ると、A様というお客様の会社の〆日は毎月20日だとする。

飲みに来られたのが8月3日、14日、18日、とすると8月の20日が〆日となり、この3日分を8月の20日以降に請求する。そして支払われるのが9月の20日まで、となる。

私がこの間、例えば8月の20日に退店の意思を告げ、9月の10日に退店するとすれば、20日支払いの分は未収扱いとなり、私のお給料は差し押さえ扱いになる。


暫く休養するなら支払いを待っていてもいいのだが、退店の意思を店に告げてから、退店までの間、お客様を止める事も出来ないので、8月20日〜9月10日の分も結局は未収となる。
実際前回の未収金額は、9月の25日〜10月の10日の半月分であった。

今回の私の様にすぐに別の店に動くなら、ここで『立替』という方法が発生する。
次に移る店が私の未収を立て替えて清算し、自分の所に私の未収を移すのである。
方法を順をおって説明していくと、

1)現在の在籍店に未収伝票を上げてもらい、それを次店に納める。
2)それを元に、ホステスと次店側において借用書を取り交わす。
3)公正証書になるので、ホステス本人の住民票と、保証人が必要になる。
4)保証人の実印と印鑑証明を用意し、借用書を書き上げる。
5)次店から在籍店へ未収金を渡し、次店へ移る。
6)この時にお客様へお渡しする領収書を受け取っておく。
7)ホステス自身、もしくは在籍店側から請求書を出し、振り込んで戴く。
8)在籍店からその振り込まれたお金を受け取り、次店に納める。領収書の発行。
9)全部回収出来た時点で、借用書、印鑑証明、住民票を返却してもらう。

という段取りになる。


ミナミ同士の店舗でも最近はこの立替を嫌がる店は多い。
今回の移動では、新地とミナミの店舗間で立替が可能かは大きな鍵だった。
ひと昔前ならいざ知らず、このご時世危ない橋を避ける人間は多い。

立替を断られたら、暫く休養しようかなとも思った。
でも休養してお客様の足が遠のくのは避けたかったし、怒られるのも解っていたので、未収とは言え、確実に振り込んでいただけるお客様ばかりだし、いざとなれば2ヶ月の間私が被っておくことも考えた。
そこまではしなくて済んだのだけれど。

昔はもっと簡単にお金が動いていたらしい。
バンスや支度金という名の下に、一人のホステスを引き抜くには何百万もの金が動くのなんかザラだったのだとか。(実を言うと今でもある場所にはある)

だが、最近はこれをしない店が多い。
不景気なのもあるが、手口が狡猾になってきて、一時期専門家(といっていいのか)に荒らされた事があるからだ。

今現在私の手元にある借用書でも、私が何かしらの犯罪を目論んでいれば歪めて渡すことも出来る。
保証人も適当な人物をでっち上げれば、飛ぶことなんて簡単だからだ。
裏技、と言うわけではないが、印鑑証明を用意するのなんて・・・・あわわ。
何だか浪花金融道みたいになってきたから止めておこうっと。


話を私に戻すと、スムーズに事は運び無事に新店舗に移る事が出来た。
忙しくて書けなかったが、もう働いていたりする。

北新地は暇だと聞いていたのだが、なんのなんの。
ミナミよりも活気があって、街がちゃんと呼吸をしているのが解る。

地雷を踏んだり投げたりすることは相変わらずあるだろうが、取りあえず今は楽しい。



さあ、今日は金曜日だ。
頑張ろうっと。


写真日記更新しました。





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『 閑話休題 』
2003年10月23日(木)




最近良く昔のログに感想を戴く。
中にはここに載せたいほどドラマチックで、感動的なメールがある。
これって特権だなとしみじみ思うのだ。

人には人の数だけ思い出が煌いていて、そこには絡む思いが交錯して、万華鏡のように沢山の色がある。

私にメールを下さる方は一度自分の中で昇華されて、こなれた思いにもう一度息吹きを吹き込んで送って下さる方が多いので、その隠れた大人の思いが何とも言えない円熟味を帯びている事が多い。


それがいかに私を励ますか。

とても、心地よいのです。



忙しくて中々お返事が書けないのだけれども、本当にありがとう。
感謝しています。






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『 移店におけるホステスの段取り 』〜未収のハナシ〜
2003年10月18日(土)



さて、正しい移店の仕方である。

現金、カードのみのお客様で働いていた頃と違い、私にも請求書で飲むお客様が増えた。
ナンバーワンがチーママともめて辞めたので、ナンバーワンのお客様をそのまま私とサオリが引き継ぐという事もあったからだ。
現金、カードのみのお客様で凌ぐのは移動が楽でありがたいのだが、その分ホステスとしては仕事の幅も売り上げの意味で狭くなる。

中には『経費を落とす為の専門の会社』を設立されていたり、枠内をフルに使う方もおられるから、この方達を抜きにすると私自身の売り上げが伸びない。
所謂サインで飲むと云うのはこの方法で、ホステスとお客様の信頼関係の形が現れる、飲み屋ならではのスタイルと言える。

別に売り上げで入っていないから伸びなくてもいいのだが、生来の負けず嫌いなのと、お客様が『頑張んなさい』などとおっしゃるものだから、売り上げもちょっとだけ頑張ってみようかなと思っちゃったのだ。んで、増えちゃった。いかんな。


さて、これを踏み倒されるのが俗に言う『未収倒れ』で、これで潰れるホステスは星の数ほど居る。名刺を信用して請求書を送っても実際にはそんな会社は存在しなかったとか、常連の連れだからと安心してツケにしたりしてそのまま飛ばれたりとか、のパターンだ。
ある時には店同士で組まれたりしてホステスが憂き目に遭う事があったりする。

この踏み倒し野郎、常連というか確信犯というか、そういうのを専門にやっちゃう輩もいるのだから始末に終えない。そのての人達は手段も良く考えていて、相手も吟味している。
この人達、弱った店やホステスを見つける嗅覚はピカイチなのよ、ハイエナの如く。


私が良く『ホステスがノルマに振り回されてはならない』と辛辣さを込めてここで言うのは、お客様への接客が後回しになるのを嫌うのもあるが、ホステスさん自身に自分の身をこういう輩から守って欲しい、そういう願いもあるからだ。

ノルマに振り回されている『フリ』をしてお客様に泣きつくのも、それぞれのやり方だから別に良いのだが(っていうかそれぐらい逞しい女の子は可愛いっすよ)、本当に振り回されてたりするのが見える、振り回されているのを出してしまうと、そこにつけ込んで来る輩は必ず居る。

この種の輩はやり方も狡猾で、何度か来店し現金で気前良く払ったりしてこちらを信用させ、5〜6度目くらいから請求書で飲ませてくれと持ちかけて来たりする。

自分が苦しいときに舞い込んできた餌を逃したくないから、ホステス側としては断れない。その心理をこういう相手は良く知っている。
店も何のアテにもならないし助けてなんてくれない。そりゃ店側からすると、ホステスの口座にしたほうが確実に収入になるのだから、ノータッチどころではなく、あてがおうとまでしてくる。
いやはや、どこの世界も金が絡むと弱肉強食もいいところだね。


口座ホステスともなるとこの辺りの見極めが大事になって来る。
人や店の本性を見抜く能力云々ではなく、自分が自分のペースで、物事の見極めが出来るような地盤を、日頃から作っておくことが大切なのだ。

お客様の数を揃えているかいないかが、この分かれ道の大きな要素にはなるだろう。
『この客に請求書の話を断ったとしても売り上げには響かない』、『店にもデカイ態度は許さない』、そういうホステスなら罠に嵌る事はまずないと思われる。
ま、そのての輩は嗅覚でこういうホステスを避けたりするのだが(苦笑)。

思うに、この仕事に見栄を張らねばならない部分があるとしたら、こここそだろう。
チーママクラスになって収入が上がっても、やらねばならない事や吐き出さねばならないお金が増えて生活は苦しいし、ある程度のノルマをかけられたりして精神的にも追い詰められたりするのだが(大体店の総売りの20〜30%を担わされる)、それでも、決して『溺れる者』になってはいけないのだ。


私は・・・・と言えば、今までは幸運もあったし、この仕事一本で無いからという余裕もあったので、怪しげなオヤジにはお陰様で引っかからずに済んだ。

幸運とは・・・・老舗の店には老舗が築いてきたものがあって、それに女の子が守られる時があるということだ。古い店同士には妙な情報網があって、怪しげな客を判別しやすかったりする。

個人的な余裕と言うか、例を挙げると、たまに一見が来た時に必ず席に付かされていた私だが、気に入られて次回同伴となると、エロ客はそれを餌(のつもりらしい)に口説いてきたり口座話を持ちかけて来たりするのだが、罰金喰らうなら喰らっておけという性分なので、突っぱねる事が出来たというだけだ。
ふざけんな、オヤジ、ともろに口に出した事もある。(良い子は真似しないように)

売り上げで入店してないから楽と言えば楽なのもあるだろう。が、これもただ単にラッキーだったに過ぎず、実力でないのは自分でも良く解っているのだ。
実力が無いからこそ、余裕を持って事に当たらねば足元を掬われる。
私が常に昼間の仕事と夜の仕事を兼業する、夜一本に絞らず生きて行くのは、昼間の価値観を捨てたくないからだけれども、ここにも理由があったりする。

余談だが、個人的にお薦めのコースは、昼間OLをしながら夜に週に2〜3回働くという方法が一番良いように思う。
リスクが少なく、夜の世界の美味しい部分も得られて、お金が残りやすい。



さて、それでも口座を引き受けなければならなくなった時にはどうするか。

私のやり方としては、店口座からのお客様は何も問題は無いのだが、御新規の方の場合、現金で2〜3回訪れて戴いた段階で会社訪問などを行うようにしている。

会社訪問にはこちらを切らせないとか情で繋ぐ意味合いもあるし、ファミリー企業なら奥様のお顔を拝見して奥様公認のもと飲んでいただけるようにする意味もあるのだが、未収倒れから自分を守るという意味でも重要な位置にある行事だと私は思っている。

それに夜の顔と昼の顔を見れば、その方がどういう背景の下で酒を飲むか、また自分がどういう接客をすればいいか、何を望まれているか、大体は掴める。

何よりも『色を抜く』という作業も比較的簡単に済む。
で、もっと汚い言い方をすれば『男の義理』につけ込む事も出来るのだ。

話が逸れたが、店口座から自分の口座にするお客様は別として、自分が新規に獲得するお客様には、最終的に自分が腹をくくって、騙されてもいいと思う人にしか請求書で飲まさない姿勢が必要であると言える。

まあここまでやればまず安心なのではないかと思うが、このご時世解りませんしね。


で、マトモに払って戴ける方の未収でも、未収は未収なのだから、これを抱えて他所に移るのはちょっと大変だ。

お客様のプライバシーの保護の意味もあって、時間軸を少々ずらして書いている日記ではあるが(個性的なお客様ばかりだとネタには困りませんがこういう所は苦労する)、今回はリアルタイムで移店の方法を書いて行こうと思う。

長くなったので、続きは次回に。




ヤプースさんも頑張っておられるので、負荷のかからないようにちみちみ書かせて戴こうかなと、新・写真日記『オミズの食日記』始めました。たまにしか更新しませんが、よろしくぅ。

同じく、写真日記更新しました。



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『 タンドリーチキンラップ 』
2003年10月17日(金)




ファーストキッチン久し振り。タンドリーチキンラップを食す。
これ美味しいわ〜。ちゃんとインド風味〜。ナマステ。


ファーストフード自体が久し振りだもんね。で、行くと何故か偏ってしまう。

ロッテリアでは他もイベント商品があるのに、いつもいつも海老バーガー。
マクドナルドではオモチャに惹かれてハッピーセット。マズイけどさ。


景品で思い出したけど、昔ケンタッキーフライドチキンでカメラが付いてた事があった。

こういう大人にも対応する景品が付いたりするのって、日本独特らしいね。
アメリカ人にプレゼントしたら死ぬほど喜ばれた事がある。

ペプシマンもウケてたな・・・・。そうそう、ウケかたが豪快すぎて恥ずかしかったのだった。
まあ梅の花(豆腐懐石の店)で渡した私が悪いんだろうけどさ、オバチャマ軍団の視線が痛かったよ・・・・。


さて味の違いはといえば、外国のファーストフード巡りってそういう観点から見ると面白かったりするよね。

例えばケンタッキーフライドチキンひとつとっても、鶏が違うしスパイスの付けかたも全然違う。
アメリカのはスパイスが効きすぎ。で、チキンも日本よりやや堅め。
アジア(韓国とか)は鶏が細くて堅くてスパイス薄め。

韓国人ホステスに言わせると、日本の鶏は水っぽくてマズイらしいから、そりゃやっぱり韓国のファーストフードでは韓国好みの鶏を使うんだろうし、仕上がりが変わって当たり前なんだろうな。


日本の鶏はジューシーでないと売れないもんねえ。で、鶏がそんなもんだから、スパイスもちょっと多めに付いちゃうんだろうね。
私としてはあぶり焼きしたチキンが好きです。

なんかね、年取るともう揚げ物が駄目でね。
若いときはケンチキも2〜3個は平気だったのになあ。

食においてのみしか自分の年齢を把握出来ないオバカ水上なのでした。






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『 新雪・幸あれかし 』
2003年10月16日(木)



今回の事では皆がバラバラになる。
うちは他店に無いくらい女の子が仲の良い店だったから、それぞれがとても辛い。

サオリは『自分が外国人なのに、こんなに仲良くしてくれる店は無いと思う。私はきっと次の店に行ったらいじめられてしまう。他の殆どの店はそうだったから。』そんな風に言ったりするし、ヘルプのマミちゃんはサオリと同店に行くつもりらしいが『今度はオールヘルプ(売り上げは勿論同伴ノルマも無し)って訳には行かないですよね。』と眉間に皺を作る。

私が育てたリョウコは、そこそこのモノにはなったしもう大丈夫だと思うのだが、本人がまだまだ不安らしく、『一緒に居たいです。』という。
私は私で思うところもあるのだが、何故だか言えなかった。


それはきっと私がこのミナミを離れる人間だからであろうと思う。
離れて行く者が何を言ったとて、・・・・例えばそれが不安への同意であれ、反する励ましであれ、上滑りの、取って付けた言葉にしか、ならないような気がして。



でもまあ、そんな景気の悪い顔してたってなんだし、ぱ〜っと送別会でもしようという事になった。(すいません、言いだしっぺは水上です)
で、お客様から巻き上げた・・・・失礼、カンパして戴いた資金をもとに、連休は女の子4人、美ヶ原温泉へ行こうという運びになったのだ。

新大阪から名古屋まで新幹線。名古屋から二時間揺られて松本へ向かうというコース。
帰りもこれくらいの移動時間なら、無理も無くて疲れないしね。



さて当日。
もう秋の風景が見れるかと期待していたのだが、真夏のような暑さにグッタリの一行。
とにかくもう湿気がうっとおしくて、酒開けの呼吸器になおさら負荷がかかる。

グッタリはしていたが、朝の10時の新幹線なのでお腹が空くだろうと、徹夜の酒が残ってたんだけど駅弁はしっかり名古屋で購入した。いや、列車の旅はこうでなきゃね。
列車の旅から駅弁を取ったら楽しみが80%減ですよ?そう思いません?


サオリは『三大名古屋名物!味噌カツ・エビフリャー・チキンライス弁当』、Mちゃんは『くり釜飯彩り弁当』、Rちゃんは『名古屋コーチン釜飯弁当』だった。

で、水上は『マスの寿司』。あのザクザクっと笹ごと切ってケーキのように食すアレ。・・・・あれにしようと思ったのだが、『ブリの寿司』に変更。これはマスの寿司と同じ形なのだ。嬉しい。ザクザク切るの、結構好きだったりするし。それでブリなんて、何とも言えませんて。

とここで『水上さん、また青魚なんですか〜?もう〜本当に好きですね〜。』そんな皆の横槍が入る。
『脳味噌が疲れてるからDHAが必要なのっ!!』と抵抗する水上。


きゃいきゃい言いながらの女の子同士の旅は実に楽しい。
横のオバサマグループに青いミカンを頂き、ななめの席に座っていたおじいちゃんとおばあちゃんに甘栗を貰い、盛り上がりながら電車の旅を過ごした。

皆さんホステスさんですから、初対面でも物怖じしなくて盛り上げるのが得意。
これって職業病とも習性とも言えるよね(笑)。



さて松本に着いて市内見物をし、お城などを見て回る。

ちょっと風情のある場所で写真など、お茶など、と思っていたのだが、余りの湿気攻撃に上海娘がキリキリと叫びだす。
『お風呂!お風呂はいります!サオリもう我慢できません!今日はなに!?もう日本は秋でしょ!?暑すぎるです!どうしてですか!?』・・・・怖いわあ。切れた大陸育ちって。


そういうわけで早いのだが無理を言って旅館にチェックイン。冷房ガンガンにして凌ぐ。
早速お風呂に入って、湯上りに部屋で喋っていると、もうはや夕食の時間。

お料理はそこそこ美味しかった。林檎のグラタンが意外とツボだったし、仲居さんがこっそり持ってきてくれた試作品の杏シャーベットが超美味でした。

んで、もう一度本格的にお風呂。露天風呂でのぼせないから長い時間皆と話す。
お酒を抜いているから疲れずにお湯に浸かれる。温泉って本当にいいなあ。



部屋に帰って、眠る者はいつの間にか寝て、話すものは話し続ける。
誰が話しかけようが勝手にウトウト。
話しかけた方も、相手からの返事が無かろうが、ちょっとの気も使わない。

こういうのって気心が知れていないと成り立たない情景だろう。
普通は友人同士でもこういう時には気を使ったりして、中々自分のペースでいられない。
でも我々の仲ではそういうことは無く、皆がそれぞれ好きなように自分にも相手にも気を使わない。





それくらい、私達は共に居たのだ。
こんな風になれるくらい。


そう思うと急に、
本当に急に、
淋しさが私に襲い掛かってきた。


『淋しくなる、・・・・ですね。』
サオリが泣くようにつぶやいた。

私の心を読んだかのように。


『そうだねぇ。でも、新しく他の人に出会う、その為だから。』

・・・・そう、そうなのだ。
自分でもこの言葉が出た事に、驚きはしたが。

人は誰かと出会うために生き続ける。歩き続ける。





願わくばその出会いが、
別れの訪れた時になお、

惜しまれるような出会いであらんことを。




写真日記更新しました。





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『 ミナミ最後の日 』
2003年10月15日(水)




ミナミ最後の日に偉い目にあった。


八幡筋で以前うちに居た人と話していた。今日でミナミをあがるの、と。
と、ここで肩を叩かれ振り返ると、ぎゃあああああ。人相学オヤジだ。

『な〜お〜ちゃん、何してんの?お店もう終わったん?』
えらくご機嫌である。やばやば。このオヤジ、朝まで飲んでもけろりんぱなんだもん。
とは言え、これもご縁であろうか。
顔を見てキタに移る事を告げられる機会なんて滅多に無い。

『終わったんやったら一軒付き合ってくれへん?』
『一軒で済まないでしょ?いいっすよ、朝まで飲みましょう!!』
オトコマエの喝采を八幡筋で浴びながら、ラウンジ、バー、銀座寿司と三軒のハシゴ。
・・・・殺す気ですか、アンタ。


限界が2升の私が負ける唯一のお客様。聞いたら限界は5升なんだと。
女より酒が好きって、周りはこんな奴ばっかりなんだもん。色気ねぇこったねぇ。

とにもかくにも長々と御話出来て良かったです、社長。
応援もして頂けるそうで。忘れないでね、3日連続来店のお約束。


『そうそう、キタに行ってもアフターはミナミまで出て来いや!!』

・・・・そ、それはカンベンして下さいぃぃ。


まだ酒漬けの水上なのでした。







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『 北新地へ 』
2003年10月10日(金)




前々から考えていたのだが、北新地に移ることにした。

私の持っているお客様の層は、40〜50歳代の方が多く、また京都、神戸方面が多い。

何よりも『ミナミで飲むのが恥ずかしくなってきた。』、
そう彼等に言われては、もうどうしようもない・・・・。

ミナミでしか飲まないお客様を信頼できるホステスにお預けしたら、行動を移そうと思う。


やはり、淋しい。

私はこの街に腹が立ちながらも、この街がとても好きだった。
・・・・確かに、誇りではなかったけれども。


今まで私を引き止めていたのは、やはりお客様だった。
ママの傍に居てやってくれ、という方々の。

だが今回ママが倒れた事もあり、身の振りかたを考えねばならなくなった時、双方の意見に挟まれて苦しんでいる私を見て、その中の何人かのお客様がこう言って下さった。



『君がお客様を大切に思うのと同じように、お客様も君が大切なんだよ。
 だから迷わず、自分が幸せになる道を選択しなさい。』



お客様の前で涙を流したのは、初めてだと思う。


私ほどの果報者が居るだろうか。
進もうとする道への不安など吹き飛ばすくらい、私は幸せだった。



みんなありがとう。
だいすきです。







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『 狙われるのは弱った獲物 』
2003年10月09日(木)


最近どうにも調子が悪い。
体調もあるのだが、ペース的にも空回りでちょっと困ったもんだと思う。
こういう時には気を付けねばならない。
何にかと言うと、自分に隙が出来るので危ない目に遭いやすいのだ。


昨日帰りがけにちょっと変な事があった。
サラリーマン風の男がじっとこっちを見ていたのだが、その視線がエロとかではなく、少し異常な空気を醸し出していた。

一度通り魔と、手ひどいストーカーに遭った私には、その手の視線がどういった類のものであるか良く解る。
解るだけにまだ対処のしようもあり、それで何度か難を逃れてきたのだが、それでもやはりその度に手こずる事は手こずるのだった。


昨日は変則的にルートを変え、その男をまいた。
が、まいたと思ったのに、異様な雰囲気を感じて振り返ってみると、すぐ真後ろにそいつが立っていた。
ぞっとして飛びのき、身構えると男は我に返ったように、瞳に理性の欠片を覗かせる。
その隙をつき、またもとの異様な瞳に戻る前に畳み掛ける。ついて来るんじゃねえ、と。

男は何事も無かったように遠のく。その顔には薄ら笑いさえあるのだが、目だけは張り付いたように動かない。あの目だ。まだ遠巻きにこちらとの距離を計り、歩いている。
いざとなればその辺りに居る屈強な男性に助けを求めよう、そして実際に男性に近寄ったりして、そうするぞというデモンストレーションをすると、やっと諦めたように男は視界から居なくなる。


『う〜ん、思ったよりも私は疲れているのかも知れないな。』
一通り気持ちの整理をつけ、私も我に返るとそう思った。
・・・・油断しちゃいけない。どんなに疲れていても。

この手の輩は、まるで野性の世界におけるハイエナのごとく、弱っている獲物の匂いに敏感だ。
今の私のように、体力的、精神的に疲れた人間の匂いに、恐ろしく敏感なのである。


こういった憂き目に遭うのは何も『見た目が挑発的』だとか、『華奢でか弱そうだから』とか、『美しい外見だから』とかそういった具体的な要素には何も関係が無い。

危ない目に遭う理由はただひとつ。 弱っている、それだけなのだ。


あの目・・・・本当にぞっとする。
何故にああも時間が止まったような、この世を生きている人間とは異なる黒塗りの目を、呼吸し鼓動している『者』が持っているのだろう。

あの目を何かに例えるなら、鮫の目に似ている。
銛で突かれて血まみれになって、痛みにのた打ち回ろうとも、餌にありつき歓喜していようとも、何があっても動かない、時間の止まった黒くて冷たくて沈む、あの目。

何の感情も読み取れない、また何の意も出ていない、黒塗りの、どこまでも無なあの容。
そういう眼を持つ者が存在する事こそ、私にとっては一番の恐怖だ。


彼等の願望は何なのだろう?

今、仕事でこの手のことを扱っているから尚更考えてしまうのだが、どうにも男性独特のあの目の意味が、理解しようとすればするほど、探ろうとすればするほど嫌悪感でいっぱいになり、今の弱った私にはその壁を越える事が出来ない。
突き詰めて考えようとすると、気持ちが妙にシンクロしてしまって、湧き上がってくる自分の中の黒いものが暴れだすのだ。
自分が自分でなくなりそうな瞬間。それが怖くて私は未だに『それ』を掴み取れないでいる。


男性独特と言い切っていいのだろうか。乱暴だろうか。
・・・・だが、少なくとも女性には『それ』を感じた事が無い。
どんなに感情の死んだ、もしくは薬でぶっ飛んだ、精神を病み時間の止まっている人でも、あの目をしている女性を私は見た事が無いのだ。

ジェンダー論者をも敵に回してしまうかも知れないが、女子刑務所の比較にならないくらい、男子刑務所(言語が探せないくらい刑務所=男子なのだけれども)が多い事を思うと、彼等男性はやはり女性よりずっと凶暴なのであろう。
体格の差や力の差ではない。例えば女性に性質として男性と同じくらい凶暴性があれば、力技ではない別の形の犯罪に女性は手を染め、前述のような施設が同じ比率で存在する筈だ。

そうやって考えていくと、彼等の目的が純粋な『破壊』であることに気付く。
性への欲望とか、物への欲望とかではなく、破壊そのものの行為で自分の中の何かを満たそうとするのだろう。
だがそれも最終的な答えではなく、一部にしか過ぎない。
いや、ひょっとしたら彼等自身さえ、最初から答えなど持っていないのかも知れない。


幼児が事故に遭う比率は、女子が1とすれば男子は5なのだという。
男児女児双方を持つ母親は、殆どの方が『女の子は男の子より大人しいし、危ない遊びをしない。』と言われるし、また『オモチャでも男の子はやはり「あそぶ」と云うより「壊す」のが好き。』だとも言われる。

染色体異常47XXY事件、の濡れ衣に近い推測ではあるけれど、人格が出来上がる前の段階ですでに、こういった要素が土台として存在するならば、これはもう遺伝子レベルの話であって、女性として産まれた私には男性の持つ闇の部分など太刀打ち出来ようの無い話なのだ。

男が女の本質を書けないのと同じく、女もまた男のこの部分が解らない限り、男性の本質など描けないのではないだろうか。
北野武監督の初期の頃の映画は、そういった意味で『男性の持つ、形の無いもの』を表しているように思うが、やはり私には自分の心の中の何かを削がれるようで、馴染むことが出来ないのだ。


こんな事を繰り返していたら、そのうち本当に頭がおかしくなってしまうかも知れない。
物覚えが悪いぞ、と嘆いている今の段階のような平和な世界ではなく、共鳴を起こし出すと歯止めが利かなくなってしまって、私もあんな目を持つ異形の輩に成り下がるかも知れない。


少し、のんびりした物を書きたいと思う。
心が疲れている時には特に。
リスクの大きい仕事は本当に疲れる。
なぜにこうまで追い込まれなければならないのか。


男の本質など、私には解らない。








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写真日記はこちらに移動しました。
今まで利用させて戴いておりましたヤプースの方が少し安定が悪いようです。
ヤプースさん、頑張って下さいましね。

『眠らせてください』
2003年10月07日(火)




ああもう忙しいぜ。雑事で睡眠時間激減だ。
気持ちよく寝てるのに電話で起こすんぢゃねぇぇぇばぁかぁやぁろぉぉぉぉ。

なんちゅうのでしょう、最近睡眠時間が2時間くらいなんですね。
それでも生きれるって凄くね?
でもね、睡眠取らないと人間って、心臓がバクバクいっちゃうよ。
過労死って、睡眠不足で心臓麻痺起こす!ってパターンなんじゃないのかと思うね。

今死んでも簡保と共済だけだからそんなに金にならないね。
その前に睡眠不足で死んだら学会に報告されちゃうよね。(しねえょ)


キーの叩き過ぎでデスクのキーボードがおかしい。
二台目だぞ、キーボード。年末までもつか不安なのだ。

なんだかんだ言ってももう年末進行がやって来るのねん。
生き延びれるかなあ。





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『 美しく生きるとは何ぞや 』
2003年10月05日(日)




ジュリー・アンド・リュースの美しさにちょっと感動。
素敵なお婆ちゃんだな・・・・。


色々な事を段取りしていたらひどく疲れた。
金の切れ目は縁の切れ目、今回はまさしくそれであろうか。

ママがぶっ倒れたから色々あったし、その事で言いたいことも沢山あるのだが、何だかその手のことはもう書きたくない。
愚痴も悪口も書けるうちは花である、としみじみ思う。

人が人として、歪む事無く進むのは大事なことだ。
だからこそ書かないのもある。


前述の女優の、人生の仕上がりが刻まれた顔、立ち居振る舞い、言葉遣い。
それが私に力を分けてくれる。これでいいのだ、と。

美しく歳をとった彼女。
ああ在りたいと思う。



写真日記をちょっとだけ更新。





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『 ホステスにはメンヘル系が多し 』
2003年10月02日(木)




冗談ではなく、ホステスさんには精神安定剤や抗鬱剤、睡眠薬の常用者が多い。
同店勤務のSちゃんもハルシオンを5錠ほど飲まないと眠れないのだという。

元医療関係の割には良く知らないのだが、ハルシオン5錠というのはちょっとオーバードーズなのではなかろうか。
ちょっとどころじゃないんだろうか?どうなんだろう?
うちは外科が強かったからな〜。しかも救命医療に力入ってたからな〜ボスミンとかそういうのなら解るんだけどさ。(心注やで。血なまぐさいわ〜。)

しかもホステスってお酒飲むじゃないですか。薬と酒なんて危ないですよアナタ。
死ぬんじゃないですか?死なないですか?少なくとも意識は無くなりますわなあ。


昔からホステスの所持するモノのお決まりのパターンというか、三種の神器とさえ呼んでもいいモノが、相変わらずこの業界には存在している。

『犬または猫』、
『ろくでもない男』、
『睡眠薬や麻薬などのドラック』、だ。

この中のどれも所持していない水上ではあるが、彼女達の気持ちは解らぬでもない。
何と言うか、接客業と言うのは脳味噌が(心か)とにかく疲れる業種であるから、真面目な人間であればあるほど、この3種の神器に走りやすくなるのであろうと思う。


だいたい私は脳味噌=心なんて考える情緒の少ない女であるから、3種の神器のお世話にならないで済むのかも知れない。っていうか暇が無い。真面目でもない。

猫は飼いたいが肉球目当てだし、キチンと世話出来る状況ではないし、留守がちだし飼ったら可哀想だなと思ってしまう。

男は嫌いではないがそんなに好きでもない。中国人のRちゃんが『男とご飯は絶対に要るでしょう。』と発言した時はさすがに大陸育ちだなとビビッたが、ろくでもない男の我儘に振り回される時間は私には無いのだ。

しかも睡眠時間が平均4時間なので、ハルなど飲んだら起きれない。そんな事したら原稿遅れてパニックになる。編集に殺されて永眠してしまう。恐ろしや恐ろしや。



話が逸れましたが。

とにもかくにも、どうしてなのかなと思います。
この業界の女の人は、時として自分を傷つけなければ呼吸が出来ない、と言わんばかりの行動を取る人が多い。

それは見ている方も辛いし心が痛くなる。
またちゃらんぽらんな子ではなく、真面目であればあるほどそう陥りやすい。
それを見るのもまた辛いもんでして。
だって訪れるのは悪循環、というお決まりのパターンなんですもの。

仕事を辞めれば済むのか、自分を追い込みたいからこの仕事なのか?
卵が先か鶏が先かのような話になってしまって。

いや、きっとどんな仕事をしても、もっとニュートラルな部分を持たねば辛くなるんでしょうね。
忘却こそ心の最大の防御とは真理なのやも知れません。



あ、振込み忘れてた。
脳味噌、忘却しすぎ。






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