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■ 夢
ゆめをみていたのです。
とてもとてもつごうのよいゆめを。
ゆめだとわかっていたのです。
ゆめだとわかっていてもしあわせだったのです。
このゆめがみられるのならあとのことはどうでもいいとさえおもいました。
けれどゆめはゆめ。
いつかさめてしまうこともわかっていました。
とてもとてもしあわせなゆめのなかで
いつかくるゆめのおわりがかなしくてなきました。
やがてめざめのときがちかづくのをかんじました。
まだこのゆめにだかれていたくてつみをおかしました。
それこそがこのゆめのおわるときだとわかっていたのに。
ゆめをみていました。
とてもとてもしあわせなゆめでした。
けれどそれはゆめだということがわかっていたので
いつかさめてしまう、それが
こわくてかなしくてつらくて
ゆめのおわりには
たくさんのなみだがこぼれました。
それはうしなったかなしみとこうかいといきどおりと
ゆめのじゅばくからかいほうされたよろこびと
さびしさからあふれだしたのです。
すべてはながれていってしまいました。
このゆびのあいだをすりぬけていってしまったのです。
わたしはゆめをみていたのです。
それはとてもとてもつごうのよいゆめだったのです。
2002年06月25日(火)
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