矢野誠 Live - 2011年05月20日(金) 今日は仕事が終わったあと、矢野誠さんのピアノソロライブ@吉祥寺マンダラ2に行ってきました。 金曜日は、仕事が少なめでいつも早く終わるので、一応17時あがりとシフト表には書いておいたのですが、大丈夫だろうとタカをくくっていた。 そしたら、なんだか量が多い。結局17時前までかかってしまいました。 会社を出たら、すでにおなかがペコペコだったので、八王子で夕食をとってから、中央線で吉祥寺へ。 なんかやけにパトカーや警官を目にしたけど何だったのかな…… 吉祥寺に着き、とりあえずマンダラ2に向かう。 チケット予約などはしてなかったんです。当日券も、どうすればいいのかな〜と思ったので、受付で聞いてみたら、19時の開場の時に買ってくださいと言われた……前からそうだっけね。久々のマン2なので忘れてました(笑) 店長、と思われるちょっとコワモテのおじさん。懐かしかったです。 時間があったので、駅ビルまで戻ってトイレ行ったり。 で、19時前にマン2へ行ってみたけど、誰も並んでない…… 開場前に誰か来ると思ったんだけどね。ひとりでただ待ってるのもイヤだったので、近くをぐるっと歩いてみた。マン2の前の道を先に行ったことはなかったですけど、この通りはおもしろいですね。おしゃれな店と、古い店が混在してて。そこから住宅街へ入ってちょっとした散歩。薄暗くなりかけたこの時間の散歩はとても寂しい気持ちになりますが、そこがまたイイです。 19時になってやっと人が現れた。っていうか矢野さんご本人が来た(笑) そして何人かお客さんが。それにまぎれて入場。 ここに来たのは何年ぶりなんだろう……2006年のネコかる以来かな? じゃあ5年ぐらいたってますね。 まず席をとる。人が少なかったので、一度座ってみたかった憧れのカウンター席に座ってみました! ちょっと高くなってて、観やすそうだなーと思ってたんだよね。 確かに、ステージは観やすいけど、椅子に背もたれがなく、意外と疲れます……そして隣の席との間隔もすごく狭い。 思ったほど居心地はよくなかった……いいや、一回経験すればね(笑) 最初は人が少なかったですが、開演までの30分のうちに増えて、いっぱいになってきました。 やはり年齢層は高めですね、お子さんもひとりいたけど。 そうそう、矢野誠さんについて。 私は子供のころから矢野顕子さんを聴いてたので、矢野さんの元ダンナ様、として最初は名前を知ったと思います。 音楽を聴いたのはずっとあとで、この日記でも紹介しましたが、2001年に「あむ〜Chorusing」というアルバムを買って、これは矢野さんのピアノと、男女6人のボーカルが入ったもので、これが素晴らしくて大好きで。 矢野誠さんの独特なピアノ、ぜひライブで聴いてみたいと思っていました。 19時を過ぎ、矢野誠さんが登場。 プログラムが配られていて、曲目と短い説明が書かれていました。 第一部は、友部正人さんの詩に作曲した、という少し不気味な感じの「黒い鳥」から始まり、「愛の列車」、「アントンの墓」、「すき」、「春は海からの風」、「春の雨」が演奏されました。 CDでも印象的ですが、生だとさらにインパクトあったのが、矢野さんのピアノの低音部、ベースラインです。 あの細い体から考えられないぐらいの、ゴリゴリした音が出てくる。 どんな左手してるんだろう。客席からは、弾いてる手は全然見えないんですが。 ピアノ自体も、わざとなのか、完璧にきれいな調律ではなく少しひずんでいる気がしました。 でもそこが、独特さを引き立てている。 ベースラインだけでなく、跳ねるようなリズムとか。すっかり、矢野さんの世界に引き込まれました。 シャイなかたなのか、MCはほとんどなかったです。しゃべっても、ボソボソっとしてよく聞こえないぐらい。そこも何か、アーティストっぽい。 3曲目の「アントンの墓」が、すごかった。 アントンとは、アントン・ブルックナーのことだそうです。作曲家の。 この曲が、かなりの大作で。ひとりで弾いているのにまるでオーケストラのような壮大さ、多彩さがあって……感動しました。 ああ、これは「あむ〜ブルックナーフェスティバル2002」に入ってる曲なのかな? そして「春は海からの風」、これはタイトルのとおり、軽やかで明るい曲で、あーこれを聴きながら散歩したら気持ちいいだろうな〜! と思いながら聴きました。 あ、演奏中、照明が凝ってるなと思ったら、プロジェクターみたいなもので映像を映してたみたいで。 プログラムには映像演出はmichiさんと書かれてました。曲ごとに、雰囲気が変わって良かった。 15分の休憩をはさみ、第二部は「ひとりしずか」から。 これは、私が持ってる「あむ〜Chorusing」の中の曲! 知ってる曲があってうれしかった。 CDではバイオリンとの共演で歌は入っていません。3曲ほど、歌なしの曲がある中の1曲。 実は、CDではバイオリンの音色が個人的にあまり好きでなく、普段は聴いていない曲なんです。 でも曲としてはとても好き。プログラムの楽曲紹介のコメントに、「ひとりしずかという花は、いろいろな苦しい気持ちを自分の中に封じ込めているのです。」とありました。確かにちょっと、切ない曲ですが、リズムには力強さがある。美しい曲。 そのあと、「天使まだ手探りしてる」「天使の危機」「醜い天使」を続けて。 谷川俊太郎さんの詩に曲を書いたんだそうです。前半の「すき」も谷川さんの詩だそうで。 そういえば、矢野さんと歌手のひらたよーこさんとのアルバム「少年」も、谷川さんの詩に曲をつけて歌ってるんですね。 そして「花」、「人のまつり」。 「人のまつり」では、ひらたよーこさんと、国吉良一さんが登場し、矢野さんの両隣に座って全員でなぜかサングラスをかけ(笑) おそらく全員でピアノを弾いてたと思います。すごい、3人の連弾。 マイクを用意してたので、歌うのかな、と思っていたら、途中で「わっしょい わっしょい」と、3人でコーラス。 まつりと言うだけあってノリのいい曲で、かっこよかったです。 最後に「スピーク・ロウ」という、クルト・ワイルの曲を演奏。 この曲、私は初めて聴きましたが、有名な曲みたいでたくさんの人が歌ってますね。 矢野さんらしいアレンジになっていたと思いますが、少し軽めというか、食後のデザートって感じでした。 これで本編は終了、たくさんの拍手でアンコールを1曲やって下さいましたが、曲名がわかりません、すみません。 ライブのあと、矢野さんは出口近くに立たれて、CDにサインしたりしていました。 私は「あむ」のシリーズの最初のアルバムを購入。なかなか、手に入らないと思ったので。 ということで、初めて聴いた矢野誠さんの生のピアノ。 やっぱりすごかった……なんというか、野生的な気がするんです、矢野さんのピアノは。 自然の景色が浮かんでくる。ときにはすごく、ゴツゴツした岩みたいだったり。 あたたかい日差しとか、爽やかな風とか、そういうのを感じさせてくれる。 と同時に、弾むようなリズムには、生きていることが楽しい! っていう無邪気な歓びみたいなものがあって。 とにかくリズムがおもしろい。こればっかりは言葉じゃ伝えられないです(笑) 7月27日に、「あむ〜PIANO’Sうたう」というアルバムが出るそうです。 http://artist.cdjournal.com/d/-/4111050655 今回演奏した曲がたくさん入ってますね。絶対買う!(笑) そしてぜひまた、矢野さんのライブに行きたい。個人的には、Chorusingの曲を歌入りで聴いてみたいけど、歌手が6人揃うのが難しいかも……10年も前のアルバムだしなぁ。 でも、ピアノソロも素晴らしかったので、矢野さんには長くピアノ弾いてもらいたいなーと思いました。 -
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