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■ おめえじゃねえか〜INローマ〜
久々に海外の話でも。
イタリア大好きな友人。私も好きなので話し込む。ねえ、イタリアでどこの街が一番好きなの?と聞かれ、私は「ローマ!」とローマの休日のアン王女のように答える。すると彼女はローマですって?そんな場所は「アッチデンキ(イタリア語スラングで”くそったれ”)だっ」と言われる。ナニが彼女に起こったのか?
さて、彼女はイタリアに留学に行っていたり、何かとイタリアに長期滞在をしているが外見はどんな外国人より濃いメイク、ぴらぴらした服はまるであんなに忌み嫌われているジプシーのよう…事実、イタリアのリストランテの店先で「ジプシーは出て行け!」と水をぶっ掛けられたこともあるそうな。
だったら違う服を着たらいいんじゃないかと思うが彼女は自分の趣味を変えることは無かったのだった。しかし、まるでジプシーの売春婦みたいに見える彼女の外見を好ましく?思うイタリア人男性もたくさんいたのだった。
それは、兵役している若者たちだった。
イタリアで兵役者はバスの運賃がタダになるようで、彼女がバスに乗ろうとしていると、ヒュ―と声をかけた兵隊さんたちが、「君は美しいので僕たちとバスに乗ろう。そしてタダにしてやるから」などと言われた。気を良くした彼女は30分あまり兵隊さんたちとバスの中で話し込み、意気投合。彼女の滞在先のペンショーネ(宿屋)まで彼女を送るといってくれたそうだ。
そして彼女は6人ぐらいの兵隊さんに担がれてボロボロのペンショーネまで連れてってもらった。そこまでは良かったのだが…
フロントでカギをもらい、部屋に入った。大騒ぎした疲れから彼女はぐっすり眠ったのだが、何かの物音に目がさめた。
何かが動いている。おかしい。
ここは一人部屋…幽霊か?と思うと、その動いているものは人間だった。イタリア人のおっさんが部屋に入ってきたのだ!ええ?ナンデ?何しにきたの!!身の危険を感じた彼女はその細い体に渾身の力を込め、とっさにドアを開け、外に追い出した。そしてカギ穴に部屋の中から自分が持っていたカギを入れた。こうすれば外からカギが開かないのだ。
そのままガチャガチャされながら明け方まで持ちこたえた。少々浅い眠りしか取れなかった彼女は朝も早よからフロントに怒鳴り込んだ。
オイっ、夜中におっさんが部屋に入ってきたんだよっ、このペンショーネはどうなってんだっゴラァっ!!怒鳴りまくる彼女の対応に困るフロントの女性が宿屋のオーナーを呼んだ。そして彼女の後ろからオーナーが声をかけた。どうしたんです?シニョリーナ?彼女は振り返った。そしてオーナーの顔を見た。彼女が見たものは…
それは夕べ夜中に彼女の部屋に押し入ったおっさんそのものだった…
おめえじゃねーかよっ!!
どうしたんです?シニョリーナ?なんてにこやかに言いやがって(でもそのおっさん、目に浮かぶようだ)…それがローマでの事件だったそうだ。そのことを話す彼女、怒る怒る。ローマは最低な場所だと吐き捨てる理由だ。
でもそれは世界各国でも同じで、あんまり安すぎる宿に泊まると危ないってことじゃないかなと私は思う。桐島ノエルもカナダの安宿でおっさんに襲われなかったものの、枕もとにおいといたパスポートと航空券が朝になったら消えていたそうな。夜中まったく気が付かなかったらしい。それも恐いよなあ。
しかしイタリアの彼女は、彼女自身もヘンなフェロモンをプンプンに振りまいていたのかもしれない。だってジプシーの売春婦に間違われる日本人だぜ。ありえないよな…どんな外見かホント皆さんにお見せしてあげたい。ま、ひとつ言えることは彼女はイタリアの兵隊さんと、おっさんのスケベ心を刺激できる外見ってことだな。
私はこの話を聞いてゲラゲラと笑いが止まらなかったよ。いや、彼女には申し訳ないけどね。いやいやいや…
2003年11月10日(月)
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