今日の朝
母親の雑多な動きのあまりの五月蝿さで目を覚ます。 このババアは、夜は散々布団に寝っころがりながら、だらだらと テレビを見る。そんで、なんとも朝は5時半から活動を開始する。
はっきり言うぞ。「夜眠れないの」と言う前に、昼寝をやめてみたら どうか!?…と言うか、どうせ眠るのにテレビを見るのはどうなんだ!? みねーテレビは消しとけよ。やかましくて眩しいもので、身体と脳を刺激 するから、安眠できんのやろ。
…今日は、珍しく、母がお弁当を作って持たせてくれた。 はっきり言う。俺のほうが料理は上手い。あと、銀紙とか、緑色の プラスチック製のしきりとか、入れすぎ。
でも。
あんまりにも雑多な様子を見てたら、そうさ、恋なんてしてるのが バカらしくなった。いつもより5分だけ早いバスに乗る。バス停までの道、 少しだけ空を見て歩く。雲もなくて空は遠く青いし、風は涼しいし、 太陽は眩しくてじりつく。
1日仕事をして、嫌な客、素敵な客、ムカつく店長、のん気な同僚、 それと、世界中のどうでもいい人が。存在して。生きてるなぁ。なんて思った。
私は、自分は、ボクは。…予感がしたんだ。今日の朝はまだ形も無かった あのモヤモヤが。『あ!…きっと、平気になる…』。どうしよう!!
淋しいような、嬉しいような、やけにすがすがしい気持ち。
今日の、夜。涼しい風。少し肌を刺すような闇。それと、薄い光。
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