恋人がこの世で一番そばに居ると言うのは多分勘違い。
私はあの人の恋人かも知れないけど、その一番近くに居る事で、
触れられない部分もある。時に、それは一番遠くなる存在で。
言って欲しい事が山ほどあってもそれを全部話してはくれない。
私ではどうしても聞けないこともある。多分友人なら聞けただろう事。
多分友人なら言ってもらえた事。
恋人は時に、ガラス張りの向こう側にいて、私が彼にとってただの女である
限り、それは溶けない壁。多重の解けない鎖。
私は自分勝手に縛られた愛情に似たエゴでそれを溶かそうともがいている。
彼の、恋人になった時から、多分私には彼を無条件で許容する心が生まれた。
恋人になってしまってからは、いつもガラス越しの心配ばかりしている。
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