JERRY BEANS!!

2001年05月10日(木) 名前を、呼んで。

 どんなに長い愛の言葉より、どんなに深い徳ある言葉より、
私は名前を呼ばれるほうが、ずっと、心にじん、と来る。

私は本名も「奈々」だけど、つまり、いつだってみんなが
本名で呼んでくれる、という事が結構嬉しいのである。

「ナナ」「ナナ」って、30回くらい言われたら、それだけで
ころっといくかもしれない。それくらい、名前は大切なもので、
生まれて、親から名前を与えられるということは、ここにある
自分の命を、この世に宣言されたという事と同じ意味なんだよ。
だから、そんなふうに誰かからもらった名前を、誰かに知られて
呼ばれるなんて、それはもう、自分の全てを預けたも同然なんだ。

色んなお話で、名前を呼ばれて答えたら瓢箪の中に吸い込まれ
ちゃうとか、名前を知られたら呪われちゃうとか、色々あるけど、
要するにある人を特定してその人だと判別する為に一番大事な
“言葉”というのが、まさしく名前という訳だね。…だから、
誰かの名前をちゃんと呼ぶっていうのは、実はものすごく呪術的
な要素が強くて、名前そのものが呪文の一部みたいになるのだと
私はそう思う。

だから呼んでね。

…昔の武士や侍が、戦う時に必ず自分の名前を名乗りあってから
戦うのもカッコよくて、憧れちゃう。やっぱり、名前は大事な
ものなんだね。


   


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