一橋的雑記所

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2003年04月11日(金) 図らずも、吉野山に登る事。

今日は朝から雨模様の己的地元地域。
そして久方のお呼び出しの掛かる恐れの無い己的オフ日。
朝から歯医者の予約が入っていた為、珍しくも早起きで御座いましたので。
何となく、花見に出かけやう、という事に相成りまして御座いますです。

疲れるのであんまし遠くには…という事で検討の結果が、何故N良吉野行き(笑)。
いえ、己ん家からは渋滞さえ上手く避けられれば実は1時間余りで行けるのです。
つーても、例によってドライバーは己独りで御座いましたのですが(涙)。

いつものお出掛けよりかは幾分早目、正午前に出立致しまして。
春の花々が咲き誇る山間の国道を走り続け。
県境の峠を越えて暫く行けば行き当たる、家人お薦めの洋食屋さんで昼食を摂り。
途中工事渋滞などにも巻き込まれつつも、予定時間を少々オーバーしただけで。
午後の2時過ぎには、吉野に到着できたので御座いましたのですが。

本日4月11日は明日に続く、花供懺法会(はなくせんぽうえ)とやらで。
人も多いし雨だし駐車料金は一日千円均一だし(汗)。
しかも駐車した所から山頂金峯山寺辺りまでは、かなりの山歩きコースで
(山なんだから、あたりまえだっつーの)。
結局、自動車通行止め地点からUターン、
一旦は吉野のお山を降りた己&家人だったので御座いましたのです。

とはいへ。
折角此処まで来たのだしと。
来がけに、吉野川を渡った所で見つけた少しユニークなお名前の神社さんへの
案内表示を思い出して。
全然吉野山とは関係なさそうだとは思いつつ。
桜が見られるのかも分からないままに。
良し折角だからと、お参りしてみる事に致しましたのです。
またその神社さんの惹句(をい)が「首から上にご利益ある神様」。
最近記憶能力が極端に落ち込んできた己&家人には何やら有難そうで。
見過ごせなかったのでありましたのです(笑)。

で。
水が近いせいか随分と肌寒い感じのその神社さん付近では。
桜はまだまだ3分4分咲きといったところで。
本殿にお参りして蝋燭線香をお供えし。
その神社さんが一応、吉野山金峯山寺と関わり合いのある。
けれども、ボケ除けというよりかは学業成就にご利益な神社である事を
確認しつつ(大笑)。
参拝経路の矢印を辿って境内裏山にずんずん続く、
幅のやや広い、長い長い石段を登って登ってしている内に。
何と。
吉野山金峯山寺蔵王堂へ辿り付いてしまっておりました己たち…(吃驚)。
いやもう、ものを知らないってのは凄いなあ…(をい)。

結局、仁王門も鳥居も潜らずに言わば裏口から入山を果たしました桜の吉野山。
ちゃんと正面から順を追って数万本を数える桜を満喫しつつ登った方が
そりゃあ良かっただろうなあとは思いつつ。
己&家人には大変に有難い偶然で御座いましたのです。

さて花供懺法会なるお祭ですが、大名行列は終わってしまっておりましたですが。
山伏が四方に弓矢を放つ儀式などは拝見できました。
(所でその時の矢を観光客の皆様が先を争って拾っておられたのですが、
魔を狙って放たれた矢を貰うと得られるご利益って…などと己、
考えてもみたりして/をいこら)。

それに、蔵王院から吉水神社へとてろてろ歩く内に発見・入手した、
奈良の銘酒(結局これかい)と葛のお干菓子が大変美味で。
心密かに敬愛する静御前(義経でない所がヲナゴスキー/をい)縁の
勝手神社境内を散策したり(本殿は不審火で焼失…無念なり)、
その遺品であると伝わる品々が納められた、
吉水神社を拝観したりなども出来ましたので。
予想以上に充実した休日と相成りまして御座いますです。

でも。桜はズルした吉野山よりも、往路復路で見かけたものの方が、
相当印象に残っているのも事実で御座いますです(笑)。
今度こそは、ズルをしないで真正面から挑戦したいという決意も新たに、
己的初吉野山観桜行は、めでたく終了致しましたのです。

そして。
昼の明るい陽脚の中で眺める清しい花の色よりも。
日暮れ時から夜闇が徐々に確かに広がり始める刻限、
仄かな灯火などに照らし出されて浮かび上がる、
どこか深く沈んだ色調で。
何か誰かの気配のやうなものすら感じさせるやうな、桜色の方が。
己は矢張り好きなのでありますです事。
帰宅途中、県境の端の袂に咲く枝垂れ桜の紅と見紛うばかりの色と。
その凄み溢れる立ち姿を見て。
再確認してみたりもしたので御座いますです。


一橋@胡乱。 |一言物申す!(メールフォーム)

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