祖母永眠 - 2002年04月03日(水) 昨日、母方の祖母が永眠した。90歳の大往生だ。数年前に少し挨拶したぐらいで、それ以外は十年ぐらい会っていなかった。その前も年に一度、正月の時にしか会わないくらいだったので、少し遠い存在の祖母だった。ただやはり母に似て、それを老いさせたような人柄は「おばあちゃん」ならではのかわいらしさのある人だった。 明日の葬式には出れないので、今晩通夜に。大阪の教室が終わってから、打ち合わせを一件すませて、10時半ごろ京都へ走る。遅くなった私を20年ぶりに会う親戚が迎えてくれた。私の年と前後していたいとこ達は小学校4-5年生のおもかげのまま30になっていた。それで赤ちゃんをおんぶしているのだから、楽しい。 お焼香をし、お顔を拝見した。ほっとしたような表情だった。 去年の事、12年上の、とてもお世話になった先輩が亡くなった。私がスティールパンをやり始めてからはほとんど会えず、「仕事が忙しくて、音楽ができないらしい」という噂だけ聞いていた。私の何十倍も才能のある人だったが、会えないまま、突然亡くなられた。お葬式の時「おかげさまでむらじはここまで大きくなりました」とずっとお礼を祈っていた。もう少し生きてくれたら、とは思う。また一緒に音を出せたら、と思った。でも、音楽ができない苦痛をのばしているだけになるのかもしれない。なら、楽になってよかったです。 結局おばあちゃんには鍋を聞いてもらえなかった。いとこが「楽器を見たい」と言ってくれたので、霊前にスティールパンを出し、オリジナルの静かな曲を祖母に捧げた。そのへんで魂がまだうろうろしてたのなら、聞いてくれたことだろう。 たくさんの人にお世話になった。なんの恩返しもできず、みなさん「ええ音楽をやってくれ、それでええ」って言って下さる。せめてそれぐらいはしなきゃ申し訳なく思う。 しっかりしなきゃ。 決意を新たにする鍋男でした。 -
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