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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2010年04月16日(金) 断酒しても進行する? すべてのアル中さんが毎日飲んでいたわけでないにしても、たいていは毎日酒を飲んでいた時期があったと思います。
アルコール依存症は進行性の病気だと言います。進行性で最後には死に至るものの、断酒によってその進行を食い止めることができる・・・と説明されることが多いのではないでしょうか。
けれど、断酒を続ければ依存症という病気の進行は完全に食い止められるのでしょうか? どうもそうではなく、断酒を続けていても病気のある部分は年月とともに着実に進行していくように思えてなりません。AAの仲間と話していても、「飲まなくても進行する」と考えている人は確かにいます。JoeMの本にも同じことが書かれていて、アル中は世界中同じなのかと思いました。
例えば1年間毎日飲んでいれば1年(365日)ぶん病気が進行するとします。では1年のうち1ヶ月しか飲んでいなければ、同じ1年でも30日ぶんしか進行しないのか? どうもそうならないようで、確かに毎日飲むのに比べれば進行は緩やかなものの、やはり病気は酷くなっているようです。それどころか、完全な断酒を1年続けても、やっぱり病気はいくぶん進行しているように思えます。
頭ではこんな風に考えます。10年毎日飲んでいたのなら、365×10=3650日ぶん進行したはずだ。断酒を決意し、完全な断酒は無理だったものの、その後の1年で1ヶ月しか飲んでいないのなら、(前の10年間に比べれば)ほんのわずかしか進行していないはずだと。
ところが、再飲酒を始めてから、飲酒が酷くなる(例えば連続飲酒とか)になるまでの期間や、再飲酒の間隔は、次第に短くなっているように見えます。3650日ぶんの進行と、30日分の進行が、ほぼイコールにしか思えない場合があるわけです。
つまり、
断酒していても依存症は進行する。
と考えた方が自然です。
しかしこれには異論が出ています。それは「毎日飲んでいた頃は、たいしたトラブルも起きなかった。なのに酒をやめようと四苦八苦するようになると、酒量も増え、トラブルも増えた」というもので、つまり「酒をやめる努力をすると、依存症の進行が加速する」という説です。(これには、なまじ酒をやめる努力なんかしない方が良い、というニュアンスが含まれるのかもしれません)。
どっちの説にしても、「再飲酒すれば元の飲んだくれに戻る、どころかもっと酷くなっている」と考えていることは一致しているわけですが。
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