心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2009年06月23日(火) 能力の上限

携帯電話の料金を照会してみたら、今月の無料通話がまだ一万二千円以上残っていると表示されたので、スポンシーに電話してみることにしました。(またauの計算ミスかも)。

最近ミーティングに行く回数が減って、ホームグループにもなかなか顔を出せないでいる、という話でした。

さもありなん。

酒をやめて1年、2年、3年と経っていくと、いろいろ周囲の期待も高まってきます。最初のうちは断酒優先で、仕事も軽減されているというパターンが多いでしょう。というか、さんざん酒で同僚や上司に迷惑をかけた結果、「大事な仕事はあいつにはやらせるな」という雰囲気になるのが普通です。

それが「今回は断酒が軌道に乗ったかもね」ということになると、いつまでも戦力外に置いて無駄飯を食わせておくわけにもいきません。次第に仕事の量が増やされて、いままで定時退社していたのが、残業しないと間に合わなくなってきます。あるいは出張やらなにやら。

本人のほうも、いままで職場に迷惑をかけたという意識もあるし、期待されてないのも悔しい、みんながまだ働いているのに「お先に」と帰るのも気まずい。それに、自分だって仕事の能力では人後に落ちない(はず)という意識もあったりする。
だから、仕事が増えるのが本人大歓迎だったりします。

そこで、「酒をやめるのが大事なのではない、やめて何をするかが大事なんだ」とかなんとか、もっともらしいエクスキューズを思いついちゃったりして。

そうやって会場へ行く回数が減り、次第にAAから遠ざかり、いつの間にか何ヶ月もミーティングに行ってなくて、今さら行きづらいし、別に飲みたいとも思わないし・・、そうやって何ヶ月か何年かは飲まずに過ごすんだけど、気がついたらまた飲んだくれていて、と螺旋を一回りするわけです。

などと言うことは、いちいち説明しなくても分かるはずなので、

「仕事を任せるほうも期待していて、あなたもその期待に応えたいと思って、でもやっぱりその仕事を断ってミーティングに行くことは必要なんだよ」

という話もしました。そういう制限も合わせたのが「自分の仕事の能力」なのだということです。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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