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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年03月12日(水) チューリング メールを受信拒否にしておいて、「返事がこない」と怒られて焦ってみたり。
さて、僕はプログラマー(あるいはSE)という職業をしていて、この二十数年だいたいいつも仕事にありついてきました。仕事を見つけるのに苦労している人からは「手に職があっていいねぇ」とうらやましがられることもありますが、実は逆で「この仕事しかできない」のです。だから、働ければどんな仕事でもかまわないと言える人をうらやましく思ったりします。
世の中就職難だと言われる割には、理系大学の人気は長期低落傾向です。情報数理系の学科の偏差値も以前ほど高くはありません。高校生に夢を与えられる仕事ではなくなっているのかもしれません。まあ、大学で学ぶ知識と、仕事で使う知識が、かけ離れているのは、どの分野でも良くある話であります。
チューリング・マシンという概念を学んだことを思い出しました。外部からの情報に応じて、マシン内部の状態が変わり、外に出てくる情報が変わってくる・・・コンピューターの基礎概念です。
これだけ書いていると、人間と変わりませんね。外部からの情報(人から何を言われたか、何をされたか)によって、内部の状態(心の状態)が変わり、外に出てくる情報(自分が何を言うか、どんな行動をするか)も変わっていきます。
昔は、機械は単純であり、人間は複雑であると割り切ることができました。でも、昨今のコンピューターは複雑になってきて、人間と同じように扱いづらく、予測不能になりつつあります。チューリング・テストという考え方は、十分に進化した機械が計算した「思考」は、人間の思考と区別できなくなるだろうと予見しています。
アラン・チューリングは計算機科学の父と呼ばれていますが、40才の時に同性愛の罪で逮捕され、ホルモン治療を受けた結果、自殺で亡くなっています。1954年のことでありました。
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