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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年10月07日(日) 欲望 たまには本から引用して雑記を書きましょう。
『12のステップと12の伝統より』
151ページに、私たちが持つ欲望について羅列してあります。
・感情的な安定や富に対する欲望
・名声や権力に対する欲望
・恋愛に対する欲望
・家庭が充実するようにと言う欲望
これが同列に並べてあります。
12&12の考え方では、欲望とは人間が生存していくために神が与えた本能です。しかし、本能も行き過ぎると(犯罪を含む)トラブルへと発展します。本能そのものは悪くなく、良いものですが、行き過ぎないように制御する必要があります。
ところがアルコホーリクは全般に「自己規制力を持たない」ので、簡単に欲望が暴走してしまいます。
「名声を求めすぎる」のは良くないよ、とAAでは教えてくれます。また、金を求めすぎても自分が苦しくなるばかり、というのも経験から知ります。そうやって、いくつかの欲望については、「行き過ぎは良くない」と納得することはできます。
けれど、ある程度ソーバーの長い人間でさえ、「感情的な安定」や「家庭の充実」に行き過ぎなどあるはずがない、と思ってしまいがちです。心の平和を求めて何が悪い? 家庭が安定して何が悪い? そう言いながら、平和や安定がないことを嘆いているのは、やはり欲望が過度なんでしょう。
お金がない、名声がない状態を「あるがまま」で受け取るように、平和がない、安定がない状態も「あるがまま」で受け取るのが12番目のステップ、ということでしょう。
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