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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年04月14日(土) 立ち話の中身(定年後の発病と断酒) 山梨愛宕山でのAAイベントへ。
ちょっと聞き取りにくい仲間の話を聞きながら、別の耳の悪いメンバーが話してくれた言葉を思い出しました。
「全部を聞き取ろうと思ったり、全部が聞こえて当然だと思うと心がかき乱される。聞こえなくて当然だ。聞こえるところだけ聞こえればいいと思えば楽になる」
大きな部屋の中で、みんなと一緒に座って話を聞いている時間もあるのですが、部屋の外で立ち話ばかりしている時間もあります。どんな話をしているかと言えば、たとえばこんな話です。
仕事を定年退職して、家でごろごろしていたら酒にハマってしまい、しばらくドタバタしたあとで医者にかかって「アルコール依存症です」と診断される人は結構います。病院メッセージなんかで、そうした人の話を伺うと、それまで仕事熱心にやってきたのに、毎日ぶらぶらしていたのがいけなかった、というほぼ共通のシナリオを聞かされます。でも、酒は定年前から飲んでいる人ばかりです。仕事が歯止めになって、依存症の症状が表面化するのを防いできたという感じでしょうか。
それまでの人生は「ちゃんとやってきた」という自負心が強く感じられます。
で、その後ちゃんと酒がやめられたという事例を直接知らないのです。AAにも年寄りは一杯いますが、その多くは酒をやめ続けた結果年寄りになった人です。もちろん、年寄りになってから酒をやめる人もいますが、それは仕事現役時代から酒でトラブル頻発だった人が多いのです。
まあ僕は長野の田舎にいるので、ひょっとすると都会には「定年退職→依存症発病→断酒」という経過を辿った人も多いのかも知れません。断酒会はどうでしょうか。
そういう人の話を聞いてみたいと思い、知り合いのメンバーに「そういう人を知らないか」と尋ねて回っているのですが、いままでは空振りばかりです。
ホームグループのミーティングを経由して帰宅。エクスパックでお目覚めキットが届いていました。感謝。
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