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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年07月23日(金) 率直に行こう 率直に社長に「この案件は継続しても、売り上げが立つまでかなり困難な時期を経ないといけないと思います。その間の経費を自分で捻出する自信がありません。である以上、部品の出荷をやめて財産保全したほうが、債権者との話し合いがスムーズに行くのではないでしょうか?」と言ってみました。
すると社長は、会社を閉じた後のことまで社員に指示は出せないよ、自由にしてくれと言いました。実際に経理を担当する奥さんは、何ヶ月か先の売り上げで買掛金債務の支払いをするよりは、今月中に新品(同然)の部品を返送して、買掛金そのものを減らすことに魅力を感じたようです。
台湾に行ったままの社員ともやっと連絡が取れ、日曜日の便で帰ってきて、月曜日に最終的に方針決定することにしました。彼が一人でもこの仕事を続けてやりたいと言うチャンスを残してあげるためです。
自分が残権処理に携わらないと決めたとたんに、なんだか気持ちが楽になりました。
社長が倒れて以降2年余り、僕は管理者として、部下の出荷するソフトの品質と納期に責任を持つという立場に置かれてきました。それぐらいなら良かったものの、買ったものの支払いがいつ必要で、売り上げがいつ立つかとか、お客さんの支払条件が手形か現金かとか、追加の作業の費用はどうやったら請求できるかとか、そんなことを考えるのが仕事でした。相談事やトラブルはとりあえずすべて僕のことろへやってくるのです。
それはまったく僕には、慣れない、似つかわしくない仕事でした。もちろん、結果もうまく出ませんでした。自分ひとりのことさえマネジメントできない人間が、人のことや金のことまで考えるのは、能力オーバーだったのです。
人手が足りなくて自分も現場に駆り出され、朝から夜遅くまで働いているほうが、会社から離れていられる分よっぽど気楽でした。しかし、出張を終えて帰ってくると、他の仕事が難問山積で迎えてくれるのでした。
ともかくそれも来週で終わりです。特に来週後半には怒気を含んだ電話が一杯かかってくるに違いありません。
ちょっと遠かったけど、AAミーティングに参加。悩み事はご飯を食べてからすることにします。
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